軍装

2015年06月09日

   一昔前は、キャンプといえば飯盒でしたし、また飯盒くらいしかご飯炊けるアウトドア用の鍋もなかったのですが、今では専用のライスクッカーなどもありますし、飯盒はあまり使われなくなっている様です。しかし、その割には廃れてる事なく飯盒が売られているのは、根強い人気があるのではなく、キャンプ=飯盒といったステレオタイプなイメージの強さからではないか、と思います。
   しかし、その飯盒はキャンプでしか使えないものなのか、といえば、決してそんな事はなく、自分などは好き好んで飯盒を日用品として愛用しています。むしろ、キャンプ用、非常用と固定観念で捉えず、日常的に使う事で、それらの状況でも上手に使えるんじゃないか、と思う次第です。(→飯盒の考察

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手元に残る飯盒使用の最古の写真
4合炊きの兵式飯盒でなく、3合炊きの物を使っている
1990年代半ば頃まで、様々な飯盒が売られてました



■飯盒という言葉の意味
   飯盒という言葉を辞書で調べると、大抵の場合は「底が深くてふたのある、携帯用の炊飯具。主にアルミニウム製。軍隊用に作られたが、現在、登山・キャンプ などに使用」といった事が書いてあります。大半の人の認識もその様なもので、飯盒=ご飯炊く=キャンプ、という図式で認識しています。しかし、飯盒という 言葉自体に炊具としての意味はありません。飯はともかく、盒という字はあまり聞き慣れない文字ですが、意味は「蓋つきの容器」です。飯盒以外に、香を入れる「香盒」といった言葉に使われています。つまり、飯盒とは、「ご飯を入れる蓋つきの容器」という意味です。
   飯盒の元になったのは、ヨーロッパの軍隊で使われていたMess tinですが、messはもとは古期フランス語で「食卓に(乱雑に)置かれた食べ物」、tinはブリキ製の缶、つまり「食べ物を入れる缶」という意味です。 ヨーロッパの軍隊においても、メスティンで炊事をするという発想がなかったのです。
   日本で炊爨可能な飯盒が開発されたのは、明治31年の事だそうですが、それ以前の飯盒は炊爨不可のものでした。それじゃ不便だったのか、飯も炊けた方が便利なのにと思ったのか、ともかくメスティン=飯盒で飯を炊くという発想で今様の飯盒を開発したのは、日本の発案だった様です。その後、昭和14年にロ号飯盒にモデルチェンジして、それが今の兵式飯盒となって残りました。
   この項のまとめとしては、飯盒は元々は食器であった事、それを炊爨可能にしたのは日本陸軍であった事、それでもたまにしか飯盒炊爨はやらなかったらしいのだけど、先の大戦でやたら使う機会が増えて、そのまま戦後、日本のアウトドア界に常識的ステレオタイプ的に定着した、という事です。

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日本の飯盒の装備のされ方
最近、ベルト通しの金具が省略されてるタイプがありますが
それがないと、こんな感じで背嚢に付けられません


■非常時が常時に
   飯盒は軍隊が開発したものであるから、兵隊は自分で飯盒で飯を炊いた、という認識をしていたのですが、よくよく資料を調べてみると、平時にあっては聯隊の炊事から飯上げして食器に食事を盛ってましたし、日常的な演習時には飯盒に飯とオカズを詰めて弁当とする、という具合で、普段から飯盒炊爨していた訳では 無い様です。一応は炊爨の教育や演習はやった様ですが、それは大きな演習に限られていた様です。
   では戦時においてはどうだったかというと、可能な限り大隊単位で合同炊飯を行って前線へ温熱給食し、いよいよ会戦となると各自で飯盒炊爨したようです。 そして、ドンパチ始まったら、もう飯どころでなくなったー、みたいな感じの様でした。つまり、飯盒を使って飯を作るというのは、戦時の極めて限られたシーンだけだった、という訳です。もっとも、これは記録に残る範囲の話しで、日常的には様々な活用をしていた事は想像に難くありません。
   そんな限られた用法の飯盒が、戦後日本のキャンプ用品の定番となったのは、先の大戦で兵站がメチャクチャになって、イヤでも飯盒使って銘々炊事をせねばならなかった事や、戦後の物不足で戦地から持ち帰った飯盒が炊事用具で活躍した、みたいな背景があったからではないかと思います。つまり、必要に迫られて、 止むに止まらず、使うハメになった結果、飯盒の使い勝手に慣れて、生活に、そしてアウトドアに普及していった、という様な感じです。
   自分にしてからが、最初から生活用品として飯盒を使ってましたし、しかもそれはまさに「必要に迫れて」感が強かったのです。極論すれば、蓋つきの鍋であれば、大抵のものは飯を炊けるのですが(例えば土鍋とか)、それでも敢えて飯盒だったのは、親父がキャンプで飯盒使ってた事、別に薪でなくても使える事、そうした事を覚えていて、むしろ飯盒以外の選択肢の方を知らなかったくらいだったからです。
   してみると、家庭は言うに及ばず、アウトドアでも飯盒が使われる事が少なくなった今、自分みたいに親から飯盒使う事を伝えられなかった世代にとっては、飯盒は過去の遺物、風変わりな物、非常時の物に、またイメージを変えて行ったのでしょう。

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とあるキャンプ光景
各自1個ずつ飯盒持って来てます

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飯盒は食器だ、という事ですが
明らかに炊事道具として認識してる光景
出来たご飯やオカズは、別の食器に移して食べてます


■飯盒を何で使ってるのか
   自分の中に残る飯盒の一番古い記憶は、小学校低学年の頃、家族で琵琶湖にキャンプに行った時、親父が缶入りの固形燃料と薪を使って飯盒で飯を炊いていた、 というものです。天気の時は薪で炊き、雨の時は固形燃料で炊いていました(一体何泊したのか記憶にないのですが。。)。つまり、この時、「飯盒はご飯を炊くものだ」「固形燃料でもご飯は炊けるのだ」という認識をしたのだと思います。これは画期的な記憶として自分の中に残りました。
   その後、長い間飯盒を使う機会は無かったのですが(林間学校などで使ったかもしれませんが、記憶がありません)、その次に飯盒が登場するのが、18歳で上京してからです。とにかく炊飯器も冷蔵庫もない生活で、さりとて外食では金掛かって仕方ないので、飯盒で飯を炊いてました。その飯盒は、こっちで手に入れ たのか、実家から送った荷物に入ってたのか、記憶が定かではありません。ともかく、クソ真面目に毎回4合米を入れて、小さい台所のガスコンロで飯を炊いていました。
   もちろん、炊き方などは分りませんし、ネットもない時代ですから、目見当です。飯盒の蓋を使った米の計り方も知らなかったので、計量カップを使っていたと 思います。火加減などもよく分らないので、強火で炊いて、吹き零れてガスコンロはベタベタになるわ、底が焦げて後始末が大変だわ、いくら若いからといって 4合も一気に食えないわ、飯炊いてる間は台所から離れられないわで、とにかく飯を炊くのは大変、というイメージが先行してました。なので、まかない付きの バイトに移ってからは、まったく見向きもしなくなりました。
   その後、サバイバルゲームの仲間とキャンプに行く様になり、またまた飯盒を使う機会が出来たのですが、それでも使うのはキャンプの時だけでした。もっと も、上手に炊きたい、吹き零れや焦げを作らない様に炊きたい、キャンプ用のバーナーはストーブを使いたい、といった理由で、練習かねがね自宅で飯盒を「楽しんで」使う機会が増えました。
   そしてある時テレビで、ニューギニアで遺骨収集をしている元日本兵の人が、飯盒で炊事をしながら「これは熱伝導が良くて料理に便利なんだ」と言っているの を見て、飯盒というのがアウトドア用ではなく、普段から使ってる人がいるんだ、という認識を改めて持ったのでした。
   以来、飯盒は非常に身近なものになりました。これまでに自宅では使っていたのですが、それは炊飯器がない貧乏の為とか、キャンプの予行演習とか、いわば緊急時の方便として使っていたものが、日用品として使う様になったのです。これが自分が飯盒を使っている理由と経緯です。

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実は、こういった使い方はあまりしてません
焚き火でご飯を炊くのは、相当高度な技術なんですよ

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ほとんどは、こんな感じでウチで使ってます
この飯盒の分量くらいが
ちょうど飽きる前に食べ切れて良いんですよねぇ



■飯盒を使うスキル、便利と不便
   自分が飯盒でご飯を炊く上で神経を使うのは、「吹き零れを少なくする事」「飯盒の底を焦がさない事」「炊飯器なみの出来映え」この3つです。吹き零れが多いと、ガスコンロがベタベタに汚れて後始末が大変である事。飯盒の底を焦がして炭化させると、後始末が大変なだけでなく、飯盒自体を傷つけて長持ちさせられない事。そして美味い飯が食いたいからです。
   炊飯器なら、この辺りは全部機械がいい感じにやってくれるのですが、飯盒みたいなアナログかつクラシックな道具では、自分のスキルを磨くより他ありません。実のところ、吹き零れや底の炭化は、炊く量を2合にすればおおよそ解決出来ました。むしろ、1人で4合も食えない訳でして、2合で使っても良いんだと知った時は、目からウロコが落ちる思いでした。
   不便なのは、飯盒で料理する時、取っ手が飯盒掛ける釣り手しかないので、持つ時に不便である事。もちろん、軍手は必須です。あと、底が深いので煮物には良いのですが、中身をかき混ぜねばならない炒め物は、かき混ぜるのが結構大変です。
   飯盒は食器だった、という事を述べたのですが、食器としては兵式飯盒は底が深すぎて、非常に食べにくい。特に箸でご飯を食べるのは結構手間で、かつあまり行儀良い食べ方にならない。そんな訳で、昔の兵隊さんも箸以外にスプーンやフォークも持ってたみたいですが、まぁ、こうした不便は知恵なり工夫なり辛抱なりでカバーするよりありません。
   飯盒は飯を炊く以外にも使えるのですが、その中でもインスタントラーメン煮るのに非常に利便性を感じます。普通の鍋なら麺を横に寝かせる格好になるのです が、飯盒の場合、立てた状態で入れる事になります。しかし、底が深いので麺が鍋から飛び出す事もなく、いい感じに煮れます。同様の理由で、レトルト食品を 温めるにも非常に適しています。いや、むしろ一般的な鍋でやるより飯盒の方が向いているんじゃないでしょうか。立てたまま入れるんで、出す時もレトルトの 端っこ持って出せるんで、便利です。

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炒め物も出来ますwww
ただし、かき回すのがちょっと大変ですが
飯盒半分くらいの量がベターです

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飯盒でラーメン作れるんですか!っていう人がいますけど
普通に作れますよwww
ただ、このままだと少し食べ難いですけどね〜

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蓋は把っ手がないので、料理するにはチト難しい
アウトドア用の鍋つかみは必須です
あと、油ひかないと焦げてこびり付きます
(油ひいても蓋は焦げる事があります)


■日用品としての飯盒
   自分が飯盒を日用品として使う様になった頃には、もう炊飯器も冷蔵庫もありましたし、フライパンなどの鍋釜類もそれなりにあったのですが、それでも飯盒が 潜り込む余地があったのは、その使い勝手でした。飯盒というのは、ご存知の通り、他の鍋に比べると底面積が狭くて背が高い造りになっています。いわゆる寸胴の小さい版だと思えばよろしい。これは汁物を作るのに適していたのです。
   また、兵式飯盒の形は、冷蔵庫にしまう時にあまり場所を取らない、という利点もあります。一般家庭の鍋だと、横に広い形をしているので、冷蔵庫では場所を取ってしまう事が多いのです。その点では、飯盒はスペースを有効活用出来ます。自分は一人暮らしなので、冷蔵庫もそれほど大きいものではないのですが、それだけに省スペースが出来る飯盒は重宝でした。
   また、飯盒はそのまま火に掛けれます。まぁ、もとより炊爨可能なのですから当たり前なのですが、作り置いたオカズを入れて冷蔵庫で保存して、そのままガスコンロに置いて温めれるのは、これは結構便利です。自分はオカズを一気に大量に作って、それを連食するのですが、大抵の場合は大きなフライパンで料理して、そのあと飯盒に移し替えて保存します。つまり、フードコンテナとして活用する事が多いのです。
   こうしてみると、自分は飯盒をご飯炊いたり料理したりといった用途よりも、保存容器として活用する方が多いです。まぁ、普段は炊飯器もありますし、どう あっても飯盒でなければご飯炊けないって訳でもないからです。しかし、飯盒にオカズ入れてる時でも飯盒でご飯炊きたくなる時もあるので、一時期、飯盒2個運用していた事もありました。
   飯盒というと、今の人はキャンプ用品という認識な訳ですが、こんな具合で日用品としても使えますし、他のアウトドア用品、特にソロキャンプ用の用品に比べたら、日用品としての利用価値は大いにあります。もし、キャンプ用に飯盒をお持ちでしたら、押し入れにしまいっぱなしにしないで、是非普段から使ってみて欲しいものです。

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ご覧の通り、冷蔵庫の中でとても納まりが良いです
普通の鍋1つのスペースで、飯盒が2個置けます

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ウチの家ではありふれた光景です
この飯盒、かれこれ10年使っているんですよねぇ






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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2015年06月07日

   次回の企画は、そろそろ巻脚絆オフで天覧山に登りますかねー、みたいな話しがあったのですが、天気が良くなかったり人が集まらんって事で順延。そのまま、特段企画立てる事なく日が過ぎていたのですが、ある日、フィールダーというアウトドア雑誌から、飯盒について取材させて欲しいというメールが届きました。迷惑メールにしては堂に入っているので折り返し問い合わせしたら、真面目なアウトドア雑誌でびっくり仰天。しかもその事をみんな(大半がバイク系の友達)に話ししたら、「ぜひ日本兵の格好で」と声を揃えて言われてしまい、「日本兵の格好でしたら良いですよ」と編集部にメールしたら、「こちらのコンセプトにはバッチリフィットいたします」と返事がきて、断る理由がなくなってしまいました。しかし、一人だけ日本兵の格好でいるのも恥ずかしいので、急遽、飯盒オフを開催して、そこに取材に来てもらう格好にしました。

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普段使っているのは、兵式飯盒と将校用飯盒だけです
なので、急遽押し入れからコレクションwを引っ張り出しました

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飯盒紹介するのに、別に日本兵の格好でなくても良いのですが
あえてこちらから希望したからには、ちゃんとキメます
が、相変わらず巻脚絆が怪しいです
明らかに紐が足りないですよねぇ

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鉄兜の背嚢への縛着の仕方も全然分りません
誰か知ってる人いませんかね?
もっとも、鉄兜も円匙もただの飾りなんですがww



■飯盒コレクション
   フィールダー編集部から要望されたのは、まず「たにし様の飯盒のコレクションをご持参いただいて撮影」という事でした。コレクションもなにも、飯盒使っているウチにあれこれ増えただけのものなので、実際には兵式飯盒しか使ってないのですが、まぁ、あるものかき集めても、兵式飯盒将校用飯盒自衛隊の戦闘飯盒2型イタリア軍飯盒トランギアのメスティン、飯盒ではないけど米軍のキャンティーンカップくらいしかない。ロゴスの柄付き飯盒は使い勝手が悪いので売り飛ばしてしまったのだけど、こんな事なら残しておくべきだったと後悔しました。
   さすがにこれじゃ、コレクションとしてはちょっと見劣りするし、おそらく飯盒が取材されるのはこれが最初で最後でしょうから、自分らが持ってるブツを全力出撃させるって事で、急遽、岡谷曹長殿に連絡を入れ、旧日本陸軍の実物のロ号飯盒と将校用飯盒、旧ドイツ軍飯盒、スウェーデン軍飯盒、英軍のメスティンを貸し出してもらい、携帯天幕の上に陳列しました。取材に来た人(可愛い女性)は、目をキラキラさせながら写真撮ってましたが、どうみても骨董市にしか見えませんでしたwww
   撮影してもらうだけでなく、一通り、一個ずつ飯盒の解説をしたのですが、ここからずっと、飯盒についてだけ喋りまくる一日が始まりました。

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飯盒コレクションwは自分のだけじゃ足りないので
前日に岡谷曹長殿から借り受けました
で、3往復して一人で装備運びました(汗)

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アウトドア雑誌という事で、なんとなく体育会系の
ごっつい人が来るイメージをしてたのですが
可愛い女の子が来て、一気に緊張してしまいました(汗)


■飯盒ランキング
   フィールダー編集部から要望されたその2は、「たにし様が選ぶ飯盒ランキングなどをお聞かせいただけると幸いでございます」というものでした。ランキングもなにも、普段使っているのは兵式飯盒だけで、あとはイタリア軍飯盒がたまに。将校用飯盒はオカズ入れ。その他はほとんど使ってなくて、今回わざわざ押し入れから出してきた訳です。しかしまぁ、要望には答えねばなりません。
   ランキング1位は、申すまでもなく兵式飯盒。飯炊くのにもいいし、オカズ作るのにもいいし、冷蔵庫の中でも納まりいいし、普段から一番良く使ってるだけだって、文句なしに1位です。ランキング2位は、イタリア軍飯盒。兵式飯盒より小振りだけで、それが売り。中子や掛子の食器としての機能が秀逸。ランキング3位は、自衛隊2型飯盒。かなりコンパクトで、食器としての機能が優先されていて、お一人様向き。ランキング4位は、スウェーデン軍飯盒。風防、アルコールストーブ付きで、今や新品で9000円もする。最後にランキング5位は、将校用飯盒。これを売っていた金物屋のおっさんが、女の子がランチボックスで買ってったという、いわくの伝説付き。確かに、角形なので鞄の中での納まりはいい。
   実のところ、1位と2位以下は、同率5位だったんですが、解説してるウチにこっちも興に乗ってしまい、それなりにランキングんなりました。選ぶにあたっては、今でも辛うじて買えるものの中から選びましたが、将校用飯盒はもはや製造されてはおらず、流通在庫がたまにオークションに出る程度ですので、ネオクラッシックでオシャレにキメたい女子は、見つけ次第ぜひとも買って欲しいものです。

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あーだこーだと能書きを垂れるワタクシ
もし、取材に来たのが家庭誌や婦人誌だったら
兵隊の格好じゃなくて、ウチに来てもらってたでしょうw

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旧陸軍のカレーの作り方を解説する岡谷曹長殿
なのに、油粉捏(ルウ)作る小麦粉忘れて
カレー汁を作る羽目にwww



■周辺機器
   フィールダー編集部3つめのお願いは、「たにし様がお持ちの飯盒の周辺グッズ(飯盒掛けなど)をご持参いただいて撮影」でした。飯盒掛けは、4つ目のお願いでお目見えさせるとして、スウェーデン軍飯盒を参考にしたオイル缶風防蒸し器を紹介しました。これらの装備は、自分以外にも作ってる人は何人か居ますし、自分が参考にした人もあったのですが、まぁ、早いもの勝ちという事で、右代表で自分が紹介する役を勤めました。
   しかし、これら周辺機器は、実は自分があれこれ研究した結果、ソロキャンプでも困らない飯盒セットの一部なのです。具体的には、風防、飯盒本体、中鍋、鍋掴み、蒸し器、ストラップ、この組み合わせです。取材の方にも説明したのですが、要するに飯盒1個だと、飯を炊いたらオカズを作る事が出来ません。まぁ、飯を掛子や中子に移して飯盒で作るという芸当も可能ですが、もう1個鍋があったら、飯を極力冷やさずオカズが作れる訳です。その為に自分は、昔持っていた3合炊きの飯盒の中鍋で大事にとっているのですが、その中鍋は今は売ってないので、米軍のキャンティーンカップでも代用できるよ、という話しをしていました。
   実際問題としては、ソロキャンプで飯盒というのは、オーバースペック気味ではあるのですが、自分みたいに自動車で車中泊って人もいるでしょうから、こうしたセットを考えるのは無駄ではないと思います。まぁ、家族でオートキャンプって人は、むしろ飯盒が2個くらいは要るでしょうから、こうした心配は無用な訳です。

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今回の周辺機器の目玉は、この飯盒掛け
今日は地面がしっかりしてたので、グラつく事無く使えました


■野戦炊事実演
   フィールダー編集部最後のお願いが、「ご飯を炊く、煮物など、ご自宅でされている調理を屋外で実演していただき撮影」というものです。自分はご飯以外にも、飯盒使って色々料理してるのですが、飯盒オフで料理担当は今んとこ、岡谷曹長殿です。事前の打合せで「たまにはカレー以外のにします?」って聞いてみたのですが、「いや、カレーで」という事だったので、3回連続でカレー決定です。
   飯盒周辺機器のうち、今回の売りは飯盒掛けです。大正期に開発されて歴史の闇に埋もれた飯盒掛けが、なんと21世紀になってメジャーなアウトドア雑誌に紹介される訳です。開発した陸軍一等計手・森悦五郎氏も、さぞかし天国で膝にウサギ抱っこしながら喜ばれる事だと思います。とはいえ、自分個人としては、いささか使い勝手が悪いと感じる飯盒掛けですが、今回は晴れてて地面も締まっていた事もあり、しっかり地面に立てる事が出来ました。
   食材の皮むきを手伝ったあとは、自分の分担である米の準備。米は2合ずつビニール袋にいれ、軍足に入れてあるので、1袋開けるだけです。昔は軍足に直接米を入れたのでしょうが、心悪いのでビニールに入れてるんだって説明しておきました。そのあと、水を2合の線までいれて米を浸水させます。自分の準備はこれで完了。
   問題なのは、熱源がコケネンだけという事。旧軍のレシピがどうとか言う前に、コケネンだけでは汁物を作る際に沸騰とまではいかず、なかなか具材が煮えてくれません。そこで今回は飯はかなり後で火にかけましたが、それでも先に飯の方が出来てしまい、カレーの方がなかなか出来ない。しかも、油粉捏をつくる小麦粉を忘れたって事で、カレー汁しか出来ない事態に。まぁ、それでも取材的にはそれなりに絵になる光景が撮れた様です。

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皆さん、美味しい美味しいって言ってましたけど
自分は大不満!!!
日本軍の縛りがあろうとなかろうと
美味いもの作れて初めて、飯盒の素晴らしさをアピールできるもんです


■猛省を促す
   そんなこんなで、まぁ出来たって事で喫食タイム。もちろん取材の人にも食べて頂いだきました。結果としては、自分としては、決して満足いく出来映えではありませんでした。まぁ、火力の弱いコケネンで、具材を煮るだけのカレーは、食材の歯ごたえ満点の出来映えになってしまうのは仕方ないとして(しかも小麦粉忘れてカレー汁だし)、肝心の飯が、芯飯が煮えた様なパサつく食感で、しかも米を研いでないものだから米臭く、全然美味くない。他のみんなは口揃えて美味い美味いと言ってましたが、岡谷曹長殿以外はリップサービスだった思います。それくらい、出来映えが良くなかったのです。
   自宅では炊飯器なみの出来映えでも、一旦外にでれば、同じ様に出来ないのはこれまでの経験からもよくある事でした。今までは自分らが好き好んでやってただけだったので、それでもまぁ良かったのですが、やっぱり雑誌に載るからには、人前に出して恥ずかしくないものが作れないと。その意味では、自分はまだまだ熟達の域には達してないなぁ、と感じました。
   今回、取材を受けるにあって、あえてインパクトを強くするために、日本兵の格好で臨みましたが、大事な事は、飯盒を如何に上手に使っているか、飯盒が意外にも便利なものであるか、その事を雑誌を通じてアピールする事だと思います。それこそが、飯盒フリークとしての使命だったと思います。そしてそれは、美味い飯を食わせてこそ、初めて説得力を持つもんだと思います。その意味では、今回は上首尾に行かなかったと、あとで猛省しました。
   とはいえ、外で美味く炊くには、やはり経験を積むよりほかありません。料理は万事、センスがものを言います。その感性を磨くのは、経験以外にない訳です。今後の課題としては、屋外で飯を炊く機会を増やして、センスを磨く事だなぁ、と感じました。

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今日の秋ヶ瀬公園は、家族連れのデイキャンパーで一杯
こうやってみると、異様さより地味さが目立ちますね〜〜






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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2015年05月30日

   飯盒といえば、空豆形のいわゆる兵式飯盒(日本陸軍のロ号飯盒)をイメージするのですが、あれは兵式というだけあって、下士官兵に支給されていた飯盒で、将校さんは違う形のを使ってました(ちなみに将校は被服から装備にいたるまで、全部自前です)。まぁ、どこの国の軍隊も、兵隊さんと将校は装備が違ってたり、グレードが違ってたりするもんですが、飯盒もその例に漏れなかった、という訳です。

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将校用飯盒の複製品
ロ号飯盒と同様、この角形飯盒も
戦後長らく市販品が売られていました



■概要
   飯盒というのは、もともとは食器からスタートしてまして、それこそ下士官兵用の飯盒も当初はただの弁当箱からスタートしたのですが、将校用ともなるとその度合いはもっとで、形からして弁当箱そのものです。実はその昔、近所の商店街の金物屋で売れ残ってた将校用飯盒を買った時、そこの店主が「こないだ、女の子が弁当箱として買ってった」と言っていたのですが(ほんとかな?)、まぁ、この形をみて飯盒と思えと思う方がちと無理があります。
   上記の写真の様に、旧型の将校用飯盒は、弁当箱そのものだったのですが、今回紹介する新型では、一応は火に掛けて炊爨できる様に改良されたタイプです。まぁ、やるやらんは別にして、出来んより出来た方が良いに違いない、という発想だと思います。
   基本的な構成は兵式飯盒と同じで、掛子(蓋)と中子(中蓋)と本体で構成されています。本体に飯、中子にオカズ、という風に使う為でしょう。兵式飯盒との決定的な違いは、その形もさる事ながら、容量です。兵式飯盒は最大で4合炊けましたが、この将校用飯盒は2合です。主食の分量は、将校も下士官兵も同じ1食2合だったと思うのですが、兵隊さんは2人一組で飯と汁を作る組炊爨が基本だったのに対して、将校さんはそんな縛りがなかったという事でしょう。
   この飯盒のユニークな点は、吊り金が蓋のロックの代わりをしてるという事です。まぁ、火に掛ける時は吊り金を伸ばさなければならいので、炊飯中に蓋を押さえるためでなくて、持ち運び中に蓋が外れたりしない様にするためと、吊り金が邪魔にならない様にする為でしょう。兵式飯盒は背嚢の背中に縛着するので吊り金は別にどうでも良かったのでしょうが、この飯盒は背嚢などのバッグ類にいれて運んだのではないでしょうか。となれば、吊り金だの把っ手だのは、邪魔にならない様になってるに越した事ありません。

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構成は、本体、中子、掛子の3点セット
飯盒というよりは、やはり弁当箱です

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製造メーカーの刻印
昔買った物もこの刻印でした

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吊り金が蓋のロックを兼ねています
この方式は、戦後、自衛隊の飯盒で採用されます


■ご飯の炊き方
   先ほど、この飯盒の飯の炊ける量は2合と言った訳ですが、ではその2合をどうやって測るのか。兵式飯盒では中子に擦り切り一杯が2合で掛子だと3合だったのですが、将校飯盒で試してみたら、中子すり切り一杯は約290ml、2合には少々足りません。そこで掛子で試してみると、丁度2合でした。蓋類が計量カップの代わりになっているとは思ったのですが、中子はオカズ入れとしての役割しかないようです(あるいは、ダイエットモード用の分量か?)
   この飯盒には水量線が一つだけありますが、一つしかないのは、2合炊きのみの前提であって、1合炊きは想定してない、という事だろうと思います。まぁ、やってやれない事はないでしょうが、浅く広くになるのでやり難そうです。その意味では、同じ2合でも兵式飯盒の方が全然炊き易いイメージです。飯を炊くにあたっては、水入れて米を研ぐ訳ですが、底が浅いだけにそろそろと洗わねばならず、ちょっと面倒くさかったです。

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1つだけついている水量線
炊具として考慮されてる証拠ですw

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掛子にすり切り一杯で2合です

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米を研ぐ時は、あまりガシャガシャやると
米が外に飛び出してしまいます

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水を入れて暫く浸けておくの、他の飯盒と同じです



■使い勝手
   さて、早速飯を炊いてみたのですが、火力自在なガスバーナーであれば、上手に炊けます。ただし、火力の強いガソリンストーブや、火力が一定のアルコールストーブだと、鍋の高さが低く吃水も浅いので吹きこぼれが凄いかもしれません。ガスだとその点は上手い具合に調整できます。
   何にしても、ポータブルストーブを使う分には良いと思ったのですが、もしもこれが焚き火などの直火だと、少々やり難いのではないか、と思いました。というのは、吊り金が短く、必然的につり下げる道具なり機具も低くせざるを得ず、かつ横長の箱ですので、兵式飯盒に比べると見るからに炊き難そうです。その点は、今の自衛隊の戦闘飯盒II型に相通ずるものがあります(戦闘飯盒II型も食器としての用途がメインです)
   食器としての使い勝手は、そもそもそれがメインの作りですから、使い易いです。それこそ、箸でご飯食べるのも苦になりません。実は角形だけに冷蔵庫の中でも納まりがよく、日常的には飯炊く用ではなく、おかず入れとく用に使う事が多いです。
   この将校用飯盒も、結構長い間、兵式飯盒同様に登山具店などで売られてた様ですが、今では完全に廃れてしまいました。思うに、兵式飯盒はライスクッカーとして極めて巧妙かつ精巧に作ってありますが、将校用飯盒は「やれば出来る」程度の炊飯能力ですし、食器兼クッカーとしてなら最近はもっと使い勝手が良い物が沢山ありますので、廃れるのも仕方ないと思います。

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兵式飯盒との比較
大きさは2/3ほどですが、吊り金を伸ばした時の長さがかなり短いです
直火での炊爨がやり難そうです

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ポータブルストーブなら問題ありませんが
横に長いので、熱伝導上、若干不利です

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とはいえ、そこそこしっかり炊けます

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底が浅いだけに、食器としては使い勝手がいいです
もっとも、2合も飯食えませんww






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tanisi_corp at 12:00コメント(2)

2015年02月11日

   去年の第2回飯盒オフのあと、toyofusa曹長殿も自分も成人病で倒れてしまって、アウトドアなイベントは手控えてました。まぁ、自分はバイク乗ったりしてたんですが、さすがに一人で軍装してどっか行くのは寂しいので、時期が来るのを待ってた感じです。で、toyofusa曹長殿もリハビリが上手いこと行ってる様なので、そろそろ飯盒オフでもやりましょか、という事になりました。開催日が2月11日の建国記念日、戦前でいうとこの紀元節ですが、別に日本軍の格好だから縁起を担いだ訳でも何でもなくて、たまたまですw

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お道具勢揃い
鉄帽や小円匙は用事ないので置いて行こうかと思いましたが
せっかくなので持って行きましたw



■冬の装い
   さて、季節は一年でもっとも寒い2月なのですが、もっている被服は、防暑の襦袢と袴下、夏衣袴。そして、サイズが一回り小さいけど「痩せるかもしれん」という事で買った冬の襦袢、以上です。ウールの冬衣袴はHIKI SHOPの方でも品切れみたいで買えないので、夏用の被服で行くしかありません。まぁ、本当に風邪引きそうな寒さなら、早々にファミレスに退避という事になるでしょう(日本軍の格好でw)
   取りあえず着てみたのですが、下は防暑襦袢履いた上に夏の軍袴を履くのは、多少ゴワゴワするものの大丈夫でした。上は、冬用の襦袢は首と胸がキツくて無理(決して腹がキツかった訳でない)。仕方ないので、防暑襦袢の上から軍衣を着る事にしました。
   問題は軍衣の首のホック。これは買った時から首周りがキツくて、しかも襟布(三角巾で作ったカラー)も付けなきゃならないので、余計キツくなっています。息を履いて止めて、気合い入れて留めれば何とかなりますが、それでも顔が鬱血気味になるほどキツいです。ともかく、鏡見ないでも付けたり外したりが出来るまで練習しましたが、ホックつけたまま飯を食うのは、かなり無理ゲーっぽい感じでした。
   装備に関しては、背嚢に1日分の携帯口糧(米6合、乾パン600g、缶詰1個)、下着とか軍手軍足の替えを入れ、それでも余裕があるので、本来は外に付ける地下足袋も入れて、パンパンにしました。外側には、毛布、携帯天幕、飯盒をつけ、さらに小円匙、鉄帽までくくり付けました。

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きっちきちの首周り
もっとも、結論的にはワンサイズ小さいのが原因っぽいです


■巻脚絆の問題
   集合時間は1100時という事だったので、0900時に起きたら間に合うだろう、と思ってたのですが、いざ起きてみたら前日のトレーニングの筋肉痛が出始めててなかなか起きれず、やっとこ起きて着替えて、脚絆巻いて、えっちらと荷物を駐車場まで運びました。
   ところが、道行く人から、なんか変な視線を受けてる様な気がします。まぁ、防暑襦袢の時よりもガチ日本兵の格好ですし、そりゃ目立つのかなーと思ってたのですが、いざ駐車場に着いて自分の足を見たら、キッチリ巻いてたはずの巻脚絆が緩んで全部足首のとこに落ちて、ルーズソックスみたいになってました。そりゃ珍妙な格好に見えたと思います。
   この巻脚絆、実は紐の部分が短くて、教本通りに脚絆の終端部分で紐をくくれないのですが、そういう問題以前にやはり巻き方が悪い様です。ものの8分ほどで全滅では話しになりません。ともかく、遅刻確定で時間が圧していたので、グチャグチャに巻脚絆をほどき、急ぎ出発しました。
   で、遅れて現地に着いてから、慌てて巻き直した訳ですが、そもそも慌ててる上に、脚絆もグチャグチャな状態で巻いたので、ちょっと歩いただけで緩んでくる始末。ところが、前回結構ラフな巻き方してたtoyofusa曹長殿は、今回hキッチリ巻いてて、しかも最後まで緩まなかったので、やはり巻き方一つで全然違うんだなー、と感じました。

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ウチからたった8分でデロデロになってしまいました
道理でふくらはぎがフリーなはずです

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巻脚絆を気にしながら、ササミを焼いてます
多少蓋に焦げ付きましたが、水に付けてスコッチブライトで擦ったら
キレイに焦げが取れました



■寒い時期の野戦炊事の特徴
   さて、さっそく野戦炊事に取り掛かります。今回も飯担当が自分で、汁担当がtoyofusa曹長殿です。まぁ、飯の方がシビアそうに感じるから自分が飯担当やってる様なところがあるのですが、実は米入れて水入れて火に掛けてるだけです。今回は雑談してるウチに出来てしまい、気になって蓋とったら炊けてました。
   ところが、少し味見してみたところ、なんとなくビニールっぽい臭いがしました。米は2合分をビニール袋に入れて、それを3つ軍足にいれて保管しているのですが、どうもビニールの臭いが米に移った様です。かつ、水筒の水しかないので米を研がないので、余計臭いが残った様です。まぁ、野戦という状況を考えれば、食えるだけマシという事でもあるのですが、やっぱり臭い飯は嫌なので、保管方法を考える必要がありそうです。ちなみに、昔は作戦発起の前に米が支給されたのですが、それを軍足にダイレクトに入れて持ち運んだ様です。
   さて、飯は炊けてしまったのですが、カレー汁の方はなかなか時間が掛かりました。というのも、前回に比べて気温が低く、コケネンレベルでは湯を沸騰させるほどの火力がないためで、いつまで経っても野菜が煮えない。まぁ、コケネンの縛りがある以上、これは仕方ない事です。
   今回は肉入れましょー、という事で、ヘルシーなササミを持って来たのですが、ただ単にカレー汁に入れたのでは面白くないので、飯盒の蓋で焼いてみる事にしました。肥後守でササミを切ったのですが、これがまた良く切れる。ナイフとしては、スイス・アーミーナイフなど目じゃありません。切ったあと、少しだけラードを貰って飯盒で焼いたのですが、やはりコケネンの火力では中まで火が通るという感じにはなりませんでした。恐らく、薄切りにしたら大丈夫だと思います。取りあえず表面だけ焼いて、カレー汁にぶち込みました。
   いつまで経っても沸騰しなさそうですし、飯はどんどん冷めて行くので、適当なところで切り上げて喫食。飯は規定量の半分の1合ですが、カレー汁は規定通りなので約350mlくらいあります。猛烈な量です。しかも、今回は野菜がシャリシャリしてて食感抜群ですから、咀嚼回数が多くて余計に腹ふくれるのが早いです。なので、全部食べるのは前回以上に難儀しました。が、飲んで食べ切りましたww

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肥後守で食材切りまくり
この手のポケットナイフとしては
破格の使い易さと切れ味です

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今回も投入の飯盒掛
今んとこ、日本軍関係でこれ使ってるの
自分らだけですw

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油粉捏を投入
匂いはスンゲー良かったです
味も悪くなかったです
食材の歯ごたえがかなり有りました!

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飯の盛りが悪いってケンカになるのは普通ですが
盛りが多いと押し付け合いになるのが、自分らの特徴ですw


■今後の課題
   今回はリハビリも兼ねて、前回と同様の事をやったのですが、次に機会があるとしたら、野戦での行軍間での食事にチャレンジしてみたいものです。実際、どういった風に食事を摂っていたのか調べる必要がありますが、また飯盒の出番があったのかどうかも判りませんが、とりあえず調べる価値はありそうです。
   また、毎回巻脚絆が緩んでくる訳ですが、緩まずきっちり巻ける様にもなりたいものです。低山をハイキングしながら、野戦での食事とか、場合によっては野営とか、そういうのを組み合わせると面白いかもしれません。もっとも、面白い前に、やはり70年も前の装備ですので、今風のとは違って、担いでるだけでしんどかったりするのですが、昔の兵隊さんがどんだけしんどい思いをしてたのか、追体験する良い機会になるかもしれません。
   ところで、今回は初めて「見た目で日本軍らしい」格好をしたせいか、オフの最中にインドだかパキスタンだかの女の子(と連れの日本人の女性)から声を掛けられ、写メまでプリーズされました。それは良いとして、問題は軍衣が実はワンサイズ小さい事に気が付きました。自分のはXXXL(日本陸軍風に書けば特々々々大?)なのですが、装具を身に着けると、袖から裾からみんな上に上がってしまって、チンチクリンになってしまいます。試しにtoyofusa曹長殿のXXXXLを着てみたら良い感じでした。
   XXXXLなんて、普通じゃないサイズっぽく感じますが、恐らく昔のサイズを基準に、大号がLに相当してると思いますので、大柄になった現代人の中でも、比較的大柄な自分らなると、Xが4つも付くのじゃないとダメっぽいです。次回までに買い替えて、身の丈にあった格好で写メに納まりたいものです。

20150211_171229
本日はこんな感じ
この直後、写メプリーズされましたww

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今回の出で立ち
やたらケツが目立つのは、軍衣が小さくてずり上がってるからです
まぁ、服に身体を合わせた感じですねぇ






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tanisi_corp at 20:00コメント(8)

2014年10月23日

   自分が飯盒オフで旧日本陸軍の格好をしてるのは、「兵式飯盒を使ってるのに、格好が今様では却っておかしい」という指摘にシンパシーを感じたからで(ここにシンパシーを感じるのがおかしい、というツッコミは禁止w)、今さらサバイバルゲームやリエナクトゲームをやりたいとか、コスプレイベントに参加したいとか、そういうのではありません(全くない、とは言い切りませんがw)。
   なので、戦闘に関する装備は、基本的に必要ないのですが、この種のヘルメットはどうにも欲しくて、結局買ってしまいましたw

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お隣の大陸から届いた九〇式鉄帽
偽装網と鉄帽覆のセットで1万円くらいでした



■買うからには目的
   さて、九〇式鉄帽を取り寄せる事にしたのですが、買うからにはそれなりの理由が要るのが自分の流儀です。単純に欲しかった、だけでは、1万円近いお金を出せないのです。まぁ、欲しかっただけなんですがw
   自分がこの鉄帽に惹かれた理由、というかエピソードなのですが、インパール作戦が失敗して敗走する日本兵が、次々と兵器や装備を捨てていく中で、銃剣と飯盒、そしてこの鉄帽だけは残した、という話しがあります。他の戦線では、鉄帽など真っ先に捨てられてたみたいですが(防弾性能がないので、戦闘間でも被らんかった兵隊も居たみたいです)、ビルマ戦線では持ってた。その訳は、支給されり村々から徴発した籾を、鉄帽の中で搗いて精米する為だったそうです。しかし、その光景は、とても侘しいものだったとか。ともかく、鉄帽がその様な使われ方をするのは、日本軍だけだったと思います。他の軍隊では、鍋釜の代わりに使われたかもしれませんが、日本軍のはその様な使われ方をしませんでした(理由は後述)。
   色々理由を考えたのですが、購入する前は、これくらいしか理由が思い当たりませんでした(爆)。まぁ、いずれどこからか、ビルマ米の籾を手に入れて、搗いてみたいと思いますw

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マックで貰ったマグネットを付けてみたら、見事に吸着しました
綺麗に塗装されてますが、うっかりすると水筒の時みたいに
傷だらけになりそうな予感がします


■まず見た目
   今回もいつもの店に通販したのですが、大体12日くらいで到着しました。箱を受け取った時、まず感じたのは「あれ、それなりに重い?」という事でした。レプリカという事で、なんとなくプラスチック製をイメージしてたのですが、明らかに金属製の重さです。旧日本軍の九〇式鉄帽は、クロムモブリデン鋼製でしたが、まさかそんなもんを使ってると思えないので、鉄製じゃかろうかと思います。
   内装はしっかり革製です。この辺り、日本製だと樹脂製ので誤摩化されてそうですが、中国では樹脂使うよりも、鉄や革使った方が安上がりなのかもしれません。今様の装備よりも、昔の装備のレプリカだと有り難い事です。サイズは大号しかなかったのですが、どうやら仕様書通りに作られている様です。もっとも自分が被ると、顔がデカイせいなのか、カリメロみたいなってしまうのが残念です。
   アゴ紐は、背嚢のタコ足に使われている物と同じものでした。実物の紐がどんな物か判らないので比較のしようがないのですが、個人的にはアゴ紐としては柔らかい材質で、アゴに優しいのでこの紐は好きです。もっとも、後述する兜結びをやる時は、フニャフニャ過ぎて蝶結びがしにくい、という難点があります。

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ピンぼけで恐縮ですが
ライナー部分に「大」とパンチングされています

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サイズはご覧の通り
大体、全幅236mm、全長280mmで作ってありました

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ライナーの裏には、ちゃんとクッション材の麻袋が付いてました
なかなか芸の細かい事ですw



■擬装網と鉄帽覆
   この鉄帽は、鉄帽だけでも売っているのですが、日本軍の鉄帽と言えば、擬装網と鉄帽覆ですので、それもセットで買いました。まぁ、バラで買うよりセットで買った方がお買い得だったからです(バラで買うと121.5USDがセットだと99USD)。
   さて、この擬装網と鉄帽覆ですが、当時の写真を見ても、部隊で揃えて使っている、というのが余り無かった様です。つまり、何にもなし、擬装網だけ、鉄帽覆だけ、擬装網も鉄帽覆もどっちも着けてる、という感じで、各人バラバラの様でした。どういう風に使うかは、各々の判断に任されていた様です。となれば、セットで持っておけば、その時々の気分によって、着けたり外したりできる訳で、その意味からもセットで持っていた方が良いと思いました。もっとも、サバイバルゲームで使う人は、鉄帽を傷つけない為に鉄帽覆を被せて使う人が多い様です。
   ところで、鉄帽覆、すなわちヘルメットカバーは、現在では迷彩柄が入っていたりして、擬装効果や消音効果を求められている物が大半ですが(その代わり、擬装網がほぼ消滅した)、日本軍の鉄帽覆はなんと炎熱で鉄帽が暑くならない用だった様です。となると、寒い季節やジャングルとかでは、鉄帽覆は使わなかったのかもしれません。
   鉄帽覆は使わなくても、擬装網を着けるケースは結構あった様です。無論、葉っぱ付けたりして擬装する為のものですが、この網自体も結構擬装になったらしくて、敵前での軽作業の時など、略帽の上に着けてたりします。ところがこの擬装網、鉄帽に着けるのには、若干難儀しました。というのも、鉄帽に網を引っ掛ける所がないので、後端の紐を引いたら、鉄帽の淵に掛かってた網が外れたりで、なかなか上手く着けれません。慣れだと思うのですが、慣れるまでに練習が必要です。その点、鉄帽覆を着けた状態だと、鉄帽覆に若干網が引っかかってくれるので、着けるのが楽でした。

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擬装網の色なんですが
鉄帽覆を着けた時には良い感じですが
鉄帽多い無しだと、鉄帽の色の方が濃くて、網が目立ちます
まぁ、使っている内に汚れて良い感じになりそうですが


■被り方と兜結び
   さて、この鉄帽の被り方ですが、まず略帽の上から被る事、とされています。略帽無しでも被れますが、ライナーが頭に当たってちょっと痛かったりもします。上から瓦礫や砲弾の破片とか落ちて来た時、出来るだけ頭が痛くならない様に、略帽をクッション代わりに被った様です。兵隊さんの中には、畳んだ手ぬぐいや寄せ書きの日章旗を入れたりする人もあった様ですから、切実な問題だったのでしょう。ちなみに、略帽は前後ろ逆にして被りますが、帽垂れが付いてる時は前向きに被った様です。
   次にアゴ紐の締め方ですが、ベルト式でもバックル式でもなく、いわゆる兜結びにします。具体的な結び方は、こちらを参考にしました。当節ではまずあまりやらないやり方です。ちなみに、五月人形の兜の紐を外したら、元通りに出来なくなったという質問がネットにも良く上がってますので、最初は難しいかもしれません。
   しかし、それ以上に難しかったのが、紐の結び方です。長さの関係で、右アゴの横で紐を蝶結びにするのですが、これが意外にも出来ない。むろん、靴ヒモとかはちゃんと結べるのですが、目が届かず自分向きに結ぶというのは、これが意外に難しいかったのです。そこで、靴ヒモをゆっくり結びながら、蝶結びの手順を確認し、鏡の前で何度もゆっくり練習しました。そうこうしているウチに、どうにか結べる様になってきました。もっと練習すれば、真っ暗闇の中でもアゴ紐を締めれる様になるかもしれません。

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紐はこんな風になってます
ちなみに、紐を胸の前で縛って、背中に下げたりも出来ます

20141016_113527
略帽の上から鉄帽を被ります
その方が頭が痛くなりませんww
この写真を撮った段階では、紐はまだ結べてません

20141023_113610
すったもんだでようやく結べる様になってきましたが
まだまだカチっとした結び方が出来ません






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tanisi_corp at 20:00コメント(0)
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