独身飯
2019年07月10日
先日作った缶詰カレーが今ひとつだったので、コンビーフ使った料理で簡単そうなのは無いかと探したところ、蒸すだけでOKのいい感じのがありましたので、早速チャレンジしてみました。レースの前夜は、何だかんだで忙しいので、簡単に出来るのは有り難く便利です。
キャベツ1/4個、エノキ1つをいい感じに切っておきます
■作り方
極めて簡単です。用意するのは、コンビーフ1缶(100g)、キャベツ大1/4、エノキダケ、水50cc、固形スープ1個、塩コショウ。キャベツは芯を取り、ザク切りにします。エノキは下の部分を切り落とし、半分くらいに切っておきます。
飯盒にキャベツとエノキを入れ、固形スープを入れて、水を入れ、蓋をして約7分蒸します。野菜が蒸せたら、コンビーフを入れてかき混ぜ、塩コショウで味を整えて、出来上がりです。
道具も飯盒意外に必要なく、極めて簡単です。もし一手間加えるとしたら、キャベツは一枚ずつ剥がして、太い筋を取って葉だけ入れると、もっと柔らかく仕上げる事が出来ます。
刻んだキャベツとエノキ、固形スープ、水を入れます
結構てんこ盛りになりました
蓋をして中火で7分蒸します
7分蒸したら、嵩が大分減りました
おもむろにコンビーフを入れます
レシピではこの段階でコンビーフを混ぜてましたが
キャベツにまだ芯が残ってたので、2分蒸しました
蒸し方完了
コンビーフは解してから入れた方が良かったです
コンビーフを混ぜて出来上がり
■食べてみた感想
味付けは固形スープだけですが、コンビーフ自体がコンビーフ味(当たり前ですが)ですので、実にコンビーフ風味の仕上がりになりました。コンビーフ好きにはたまらんと思いますが、逆にコンビーフが苦手な人には向かないかも。もっともコンビーフ嫌いな人は作らないでしょうが。。
個人的には、今ひとつでした。これならコンビーフに塩振って、そのまま食べた方が美味いと思いますし、絶対ご飯に合うと思います。コンビーフって、それそのものがある意味完成品ですから、それをさらにどうにかすると、元の持ち味が死んでしまう傾向のある食べ物だと思うのですが、この料理もその一つだなぁ、と感じました。
むしろ、コンビーフは混ぜない方が良かったかも?
2019年04月12日
アウトドアメニューといえば、カレーが定番なのですが、ジャガイモやニンジンの皮剥いたり切ったりという作業は、よほど設備や装備が整ってないと案外面倒なものです。そこで昔から注目していたのが、缶詰を使ったカレーです。これならば、開けるだけで使え、かつゴミは空き缶だけですので、とてもイージーです。
今回使った缶詰の皆さん
今回は肉はニューコンミート使いましたが
過去にはシーチキン使った事もあります
ちなみに、これで飯盒1個、4人前です
■準備
一般的なカレーの作り方では、野菜はフライパン使って油で炒めますが、缶詰は基本的に調理済みの具材が入っているのと、軍隊調理法では炒めてなかったので、今回は炒めずに作る事にしました。そうすれば、油を持っていく手間も省けて結構な事です。
まず、缶詰を開けて汁を捨てます。まぁ、汁ごと使っても良いとは思いますが、カレーに汁の味だの臭いだのが入るかもしれないので、捨てます。
缶詰の中身を飯盒に入れ、上の水量線まで水を入れます。ちなみに、缶詰の固形量によって水の量が変わり、となるとカレーの濃い薄いにも影響を及ぼします。ここであえて、何グラムと書かないのは、写真と同じ様な大きさの缶詰でも、メーカーによっては量目が違う事もあるので、あくまで目分量でやって下さい。
コンビーフは予めスプーンなどで潰して解しておきます。塊で食べたい人は、ナイフで賽の目切りにするのもありです。
缶詰の汁は捨てます
(飲んでも構いませんが、美味くはないです)
具は下の水量線、水は上の水量線まで
あまり沢山入れると、ルウとか入れた時に溢れます
■作り方
コンビーフ意外の具材と水を入れた飯盒をストーブに掛けて、まずは沸騰させます。沸騰したら中火にして、コンビーフを入れてかき混ぜます。灰汁が若干出ますが、無視して構いません(軍隊調理法でも灰汁をとる指定はない)。いい感じに温まったら、一旦火を消して、カレールウを入れてよく溶かし、弱火で5分ほど煮ます。
具合を温めます
まぁ、元々加工済みですので、具を煮るというよりは
湯を沸かす程度です
解したコンビーフを投入します
賽の目切りでも可です
コンビーフが解れたら、カレールウを入れてかき混ぜます
いい感じに出来上がりました
■感想
実は今回、余ってたカレールウも使ったので、カレールウは合計で240グラムあったのですが、量が多かったみたいで結構辛いカレーになりました。今回の具材と水の量なら、160〜180グラムくらいの安い値段のカレールウ1箱分くらいで十分だと思います。
今回、コンビーフは2つ使ったのですが、全部解れてしまって、肉そのものはカレーに紛れてしまいました。ただ、2つも使ったので明らかにコンビーフ臭がするので、コンビーフ使ったカレーである事が分かります。ただ、結構塩分があるのか、塩辛いカレーになりました。この点、好みがかなり分かれる所だと思います。一旦コンビーフを茹でて塩抜きする手もあるのですが、そこまでやるなら肉凍らせて持って行った方が良い気もしますし、ちょっと考えさせられました。
確実に一つ思ったのは、コンビーフはそのまま食った方が美味いな、という事でした。
見た目は普通です
缶詰の代わりに、切った野菜をパックしたのでも良いでしょう
(そっちの方がカレーらしくなる)
しかし、コンビーフはやっぱりそのまま食べた方が美味いと思います
(作ってる時もつまみ食いしてたw)
2019年02月10日
一人暮らしで自炊生活を送る上で、絶対揃えた方が良いと思う調理器具は、飯盒、フライパン、片手鍋の3種であるというのが自分の持論です。飯を炊く道具、炒め物をする道具、汁物を作る道具、という訳です。しかし、それらが各々の仕事しか出来ないという訳ではなく、やりようによっては一つで飯を炊き、炒め物をし、汁物を作る機能を持っています。3種類要るというのは、あった方が便利だからです。
飯盒で炒め物を作れる、というのを知らない人が結構いるのですが(飯盒はご飯を炊く道具という固定観念がある)、スパゲティを炒めたり、焼き飯を作ったりする事も出来ます。となれば、野菜炒めなどはお手のものなのですが、問題は「飯盒が一つしかない時に、野菜炒め作ったら飯が炊けんではないか」という事。今回はこの問題に取り組みます。
今回は冷蔵庫に残ってた具材を使います
伊藤ハムのポールウインナーも先月賞味期限切れてるので処分します
キャベツの皮も処分
一人分としては、この半分くらいですね
■まず飯を炊く
調理器具が一つしかなくて、二つの仕事をするとなると、順番という事になります。飯を先に炊くか、おかずを先にやるか。まぁ、どっちが先でもいい様なもんですが、いずれにしても、先に出来た方は時間とともに冷めていく事になりますので、熱々ご飯を優先したい人は、ご飯をあとで炊くのも可です。今回は飯を先にしました。
飯は普通に炊きます。お一人様という事で、2合炊くと想定していますが、2合分なら出来た飯を掛子や蓋に盛って置いておく事が出来ます。飯を炊いたあとの飯盒は、出来れば洗った方が良いのですが、独身者がそんな手間の要る事をするとは思えないので、飯を移した直後から野菜炒めに取り掛かります。注意する点は、出来るだけ飯やおねばはキレイにこそげ取る事。焦げ付き防止のためです。
ご飯は普通に炊きます
一人なら2合といったところでしょうか
出来た飯は蓋や掛子に逃しておきます
下に新聞紙や段ボールなど敷いておくと
冷めるのが若干抑えられます
出来るだけキレイに飯をこそげ取ります
もし、飯が焦げていたら、これも出来るだけキレイにします
■野菜炒め
これまでの例に漏れず、油はやや多めにします。具体的には、飯盒の底全体に油が広がる程度。入れ過ぎたら油ギトギトになりますが、少なすぎると焦げ付く原因になります。火力は中火以下でやります。
油を入れて飯盒を軽く熱したら、具材を入れてかき混ぜながら炒めます。底面積が狭いのでかき混ぜにくいですが、頑張ってやります。注意点としては、あまり沢山の具材を入れないこと。目安としては、下の水量線あたりまでが限度です。それ以上になると、極端にかき混ぜにくくなって、時間も掛かります。
油は飯盒の底が隠れる程度に入れます
火力は中火から弱火で
強火だと手が熱くて作業しにくくなります
具材を入れたら、良い感じにかき混ぜて炒めます
写真の量では結構かき混ぜにくいです
一人分だったら、この半分で良いでしょう
料理した事ない人は意外と知らないのですが
野菜というのは炒めただけでは嵩が減りません
塩や醤油などを投入したあと、浸透圧で水分が出て嵩が減ります
味付けは、塩でも醤油でもソースでもお好みで
味噌でもOKですが、飯盒だと混ざりにくいかも?
出来上がり
調味料入れる前の写真と比べると
嵩が減っているのが分かります
■野菜炒めの後
野菜炒めが出来たら、そのまま飯盒から直接食べても良いのですが、もし蓋なり掛子なりが空いているのなら、そっちに移し替えた方が食べやすいのは言うまでもありません。すると飯盒本体が空きますが、もし汁物が欲しかったら、空いた飯盒で作れば良い訳です。そうすれば、油も落ちて後で洗う時に多少は楽というものです。もっとも野菜炒めの後ですから、まぁ油も残ってたりする訳で、そういうのを気にする人には無理ですが。
つまるところ、飯盒が一つあれば、ご飯、おかず、汁物の3つくらいは、工夫と手際で上手い事こさえられる、という事です。いまどき、ここまで貧乏してる人は居ないと思うのですが、女優の菅井きんさんは先の大戦の終戦後、本当に物のなかった時代に、こういった感じで料理してたそうです。こういうやり方があるというのを、知っておいて損はないと思います。
今回はやりませんでしたが
空いた飯盒本体で、汁物作ったりラーメン煮たりする事もあります
2019年01月25日
底面積の広いフライパンと違って、面積が狭くて底が深い飯盒は、炒め物には余り向きません。しかし、全く出来ないという訳ではなく、不便を忍べば出来ん事はありません。フライパン買うお金ないけど、焼き飯食べたい人に向けて、今回は飯盒で焼き飯を作ります。
ちなみに、炊飯器と違って飯盒には保温機能は当然ありません。となると、余ったご飯はもれなく冷や飯になります。冷や飯だって、色んな食べ方があるのですが、あえて今回は飯盒で焼き飯と言う訳です。
■具材の用意
今回も使うのはキャベツ。キャベツは安いですし、色んな料理に使えますし、実に便利です。分量はご飯と同じくらいの量で。ご飯より多いと、流石に野菜炒めにご飯が混じってる様なカテ飯状態になって、それはそれで何だかなー、といった感じになります。
ちなみにご飯の量ですが、飯盒の中でかき混ぜる事も考慮して、多くても2合分くらいに留めておくのが良かろうと思います。まぁ、冷や飯になるのは残ったご飯でしょうから、そうそう多くもないでしょう。
野菜の他にハムなんかも入ってると、味気があって良いのですが、写真に写ってる伊藤ハムのポールウインナーは、昔はそれこそ本ちゃんのハムが高くて買えないウチが好んで使ってたハム(自分のウチもそうでしたがw)だったのですが、今は買えば結構良い値段します。なので、ハムの代わりに竹輪とかカマボコ使うという人もいましたので、紹介しておきます。
ちなみに、チャーハンというと炒り卵が入ってたりしますが、まぁ、これはお好みで。もし入れたい場合は、先に炒り卵を作ってから、炒り卵を除けて他の具材を炒めます。

■炒め方
フライパンと違って飯盒は、底面積が狭く底が深い調理器具です。かつハンドルは有りません。それ故に若干の工夫が必要です。
まず、飯盒はフッ素加工された物以外はアルマイトの無垢ですので、炒め物をすると焦げ付き易く、焦げ付くと後始末が面倒です。なので炒める際には、若干多めの油を入れる必要があります。あまり入れ過ぎると、油でギットギトになってしまうので、この辺り、いい感じに投入して下さい。
火力は強火だとあっという間に焦げてしまうので、中火から弱火で行います。なので、炒める時間はフライパンよりも掛かります。慌てずじっくり炒めて、良く中身をかき混ぜながら、具材に付いた油を飯盒の側面にも馴染ませる様にします。こうする事で、後で入れるご飯の張り付きや焦げ付きを出来るだけ防止します。
飯盒には固定のハンドルがないのですが、釣り手は付いています。炒め物をする時は、この釣り手を持って行います。飯盒本体と火口から離れた位置に手が来ますので、あまり熱くありません。熱い時は火が強すぎると考えて下さい。釣り手を水平に持つ事で、意外としっかり飯盒をホールドする事が出来ます。
具材がしっかり炒まったら、ご飯を投入します。杓文字でガシガシ冷やご飯を崩して、具材とかき混ぜます。焼き飯という割には、飯盒の形状から冷や飯を温めて野菜炒めに混ぜ込む格好になります。
調味料は、ソースでも醤油でも、チャーハンの元でも、なんなら塩でも構いません。ただし、調味料を入れると、焦げ易くなりますので、それまでに十分ご飯を炒めておきましょう。

手早くご飯を崩してかき混ぜます
ご飯の量が多いと作業が大変になるので
その時は2回に分けた方が利口です

自分が子供の頃はチャーハンなんてのがなくて
大抵はソース味か醤油味の焼き飯でした
チャーハンと焼き飯は、味の違いと心得ております
■飯盒と冷や飯
炊飯器が買えなくて飯盒でご飯を炊かざるを得ない人にとって(まさに自分が18歳で東京に来た時がそうでしたが)、あまったご飯をどうするかという結構重大な課題でした。冷えたまま食べるのはキツいし、汁掛けご飯だって飽きる訳です。そこで良く焼き飯を作って食べていました。飯盒とフライパンがあれば、そうした作業も雑作はないのですが、今回は自分が置かれていた状況よりも厳しい、飯盒しかない状況で企画しました。
飯盒の中に冷や飯が残っているとしたら、まず冷や飯を飯盒の掛子なり蓋なりに移して、飯盒の中をキレイに洗って乾かしてから、上記の作業を行う必要があるでしょう。手間といえば手間ですが、無いものをリカバーするには、手間と時間を掛ける他ありません。しかし、見方を変えれば、飯盒一つあれば、こうした料理も可能です。「飯盒はご飯炊くだけのもの」と思っている人が結構多いのですが、必要に迫られれば、意外にも色んな料理が出来るという事を心に留めておいてもらえると幸いです。

ちょっと今回は油が多すぎました(爆)

かつ、醤油が少なくて味が薄かったので、塩で調整
むしろ、目検討で多めに調味料をいれて濃い味にしてしまうよりは
薄めにしてあとで調整する方が良いです

油が多かったお陰で、あまり焦げ付かず
後始末が楽です
ちなみに、炊飯器と違って飯盒には保温機能は当然ありません。となると、余ったご飯はもれなく冷や飯になります。冷や飯だって、色んな食べ方があるのですが、あえて今回は飯盒で焼き飯と言う訳です。
■具材の用意
今回も使うのはキャベツ。キャベツは安いですし、色んな料理に使えますし、実に便利です。分量はご飯と同じくらいの量で。ご飯より多いと、流石に野菜炒めにご飯が混じってる様なカテ飯状態になって、それはそれで何だかなー、といった感じになります。
ちなみにご飯の量ですが、飯盒の中でかき混ぜる事も考慮して、多くても2合分くらいに留めておくのが良かろうと思います。まぁ、冷や飯になるのは残ったご飯でしょうから、そうそう多くもないでしょう。
野菜の他にハムなんかも入ってると、味気があって良いのですが、写真に写ってる伊藤ハムのポールウインナーは、昔はそれこそ本ちゃんのハムが高くて買えないウチが好んで使ってたハム(自分のウチもそうでしたがw)だったのですが、今は買えば結構良い値段します。なので、ハムの代わりに竹輪とかカマボコ使うという人もいましたので、紹介しておきます。
ちなみに、チャーハンというと炒り卵が入ってたりしますが、まぁ、これはお好みで。もし入れたい場合は、先に炒り卵を作ってから、炒り卵を除けて他の具材を炒めます。

■炒め方
フライパンと違って飯盒は、底面積が狭く底が深い調理器具です。かつハンドルは有りません。それ故に若干の工夫が必要です。
まず、飯盒はフッ素加工された物以外はアルマイトの無垢ですので、炒め物をすると焦げ付き易く、焦げ付くと後始末が面倒です。なので炒める際には、若干多めの油を入れる必要があります。あまり入れ過ぎると、油でギットギトになってしまうので、この辺り、いい感じに投入して下さい。
火力は強火だとあっという間に焦げてしまうので、中火から弱火で行います。なので、炒める時間はフライパンよりも掛かります。慌てずじっくり炒めて、良く中身をかき混ぜながら、具材に付いた油を飯盒の側面にも馴染ませる様にします。こうする事で、後で入れるご飯の張り付きや焦げ付きを出来るだけ防止します。
飯盒には固定のハンドルがないのですが、釣り手は付いています。炒め物をする時は、この釣り手を持って行います。飯盒本体と火口から離れた位置に手が来ますので、あまり熱くありません。熱い時は火が強すぎると考えて下さい。釣り手を水平に持つ事で、意外としっかり飯盒をホールドする事が出来ます。
具材がしっかり炒まったら、ご飯を投入します。杓文字でガシガシ冷やご飯を崩して、具材とかき混ぜます。焼き飯という割には、飯盒の形状から冷や飯を温めて野菜炒めに混ぜ込む格好になります。
調味料は、ソースでも醤油でも、チャーハンの元でも、なんなら塩でも構いません。ただし、調味料を入れると、焦げ易くなりますので、それまでに十分ご飯を炒めておきましょう。

手早くご飯を崩してかき混ぜます
ご飯の量が多いと作業が大変になるので
その時は2回に分けた方が利口です

自分が子供の頃はチャーハンなんてのがなくて
大抵はソース味か醤油味の焼き飯でした
チャーハンと焼き飯は、味の違いと心得ております
■飯盒と冷や飯
炊飯器が買えなくて飯盒でご飯を炊かざるを得ない人にとって(まさに自分が18歳で東京に来た時がそうでしたが)、あまったご飯をどうするかという結構重大な課題でした。冷えたまま食べるのはキツいし、汁掛けご飯だって飽きる訳です。そこで良く焼き飯を作って食べていました。飯盒とフライパンがあれば、そうした作業も雑作はないのですが、今回は自分が置かれていた状況よりも厳しい、飯盒しかない状況で企画しました。
飯盒の中に冷や飯が残っているとしたら、まず冷や飯を飯盒の掛子なり蓋なりに移して、飯盒の中をキレイに洗って乾かしてから、上記の作業を行う必要があるでしょう。手間といえば手間ですが、無いものをリカバーするには、手間と時間を掛ける他ありません。しかし、見方を変えれば、飯盒一つあれば、こうした料理も可能です。「飯盒はご飯炊くだけのもの」と思っている人が結構多いのですが、必要に迫られれば、意外にも色んな料理が出来るという事を心に留めておいてもらえると幸いです。

ちょっと今回は油が多すぎました(爆)

かつ、醤油が少なくて味が薄かったので、塩で調整
むしろ、目検討で多めに調味料をいれて濃い味にしてしまうよりは
薄めにしてあとで調整する方が良いです

油が多かったお陰で、あまり焦げ付かず
後始末が楽です
2019年01月24日
パスタ、というか、自分の年代ではスパゲティなんですが、洋麺の代表格にして一般家庭においても、また独身者においても、さらに言えば貧困者にとっても、ポピュラーな食材です。一般的には鍋で湯がいて、ザルで湯切りして、ミートソースかけたりプライパンで炒めたり、という料理の仕方になるのですが、日本飯盒協会はあくまで飯盒の協会ですので、あえて「飯盒しかなかった場合」を想定して調理しました。
今回は、数あるスパゲティ料理から、極めて独身くさい「塩昆布パスタ」です。
スパゲティ2束は、一人の一食分としては多すぎ!
という意見もあるでしょうが
ここはハングリーな若い人向けに多めにしました
■食材の準備
スパゲティがメインの料理ですので、スパゲティは絶対必須なのは当然の事として、残りの食材は冷蔵庫の中に残っているもので十分です。今回は、帰省の時に実家から持って帰らされた薄切りハム、玉ねぎ、ピーマンを使いましたが、別にハムが無くても構いませんし、ピーマンだけでも良いし、他の野菜でも構いません。
スパゲティというのは、その他の具材がどんだけ入っているかによって、ボリュームだの味だの雰囲気が変わる食べ物です。その意味で、具材の種類、量の差は、貧富の差といっても過言ではなかろうかと思います。極端に貧しいのは、何にも入ってない状態、素スパゲティともいう代物ですが、それにしたって、せめてマヨネーズなりケチャップなりがあると、だいぶ違ってくるのです。
スパゲティというのは、その他の具材がどんだけ入っているかによって、ボリュームだの味だの雰囲気が変わる食べ物です。その意味で、具材の種類、量の差は、貧富の差といっても過言ではなかろうかと思います。極端に貧しいのは、何にも入ってない状態、素スパゲティともいう代物ですが、それにしたって、せめてマヨネーズなりケチャップなりがあると、だいぶ違ってくるのです。
余談はさておき、まず具材を切ります。使う対象が麺ですので、今回は細切りにします。スライサーを使う手もあるのですが、あまり細すぎると炒めた時にフニャフニャになるので、その辺りはお好みで。今回は大体2〜3ミリくらいにしました。ちなみに、「包丁なかったらどうするんですか?」みたいな事も言われたのですが、その場合は、ハサミでもカッターナイフでも良いから、代用します。自分はアウトドアではまず包丁は使いません。ハサミが最強です。
具材の切り方も解説した方がよかったでしょうか
あれはあれでテクニックですしね
次にスパゲティを茹でます。茹で方はスパゲティの袋に書いてあると思いますが、あえて注意するとしたら、長いまま飯盒にぶち込むよりは、半分に折って入れた方が茹でやすいかな。あと、後で炒める時もかき混ぜ易いと思います。まぁ、長いのをアア〜〜ン、ズルズルと食べたい人もいるでしょうから、その辺りはお好みで。
茹で時間も説明書きの通りで良いのですが、茹で湯は少なすぎず多すぎずで。少なすぎたら干上がってしまいヌタヌタになりますし、多すぎたら吹きこぼれます。スパゲティを入れた最初のうちは大人しいですが、グラグラしてくると大抵は吹きこぼれますので、中火にします。茹でる時は長い菜箸があった方が便利です
というか、短い箸だと手が熱いです
さて、茹で上がったら湯切りですが、あえてザルがなかった状況でやりました。その場合、飯盒を傾けて、スパゲティが落ちない様に飯盒の縁に箸をあてて、そろそろと湯を切っていきます。が、これが実は一番大変な作業で、飯盒は当然熱いので軍手をつけるなり、手ぬぐいで持つなりするのですが、湯気ももっと熱くて、手がやばいのです。なので、慌てて一気にやろうとせず、熱かったら一旦飯盒置いて休憩して下さい。手が冷めたらまたチャレンジ。2分くらいかかっても、スパゲティ伸びたりしません。
あと、スパゲティがドシャーと流しに落下しない様に注意して下さい。この辺り、文章であれこれ説明するよりも、感覚で覚えていくのが肝要です。
流石に湯切りしながら写真を撮る器用さはないので結果だけ
2束だと蓋だけでは納まり切りませんでした
■調理
飯盒が空いたら、飯盒に油を入れて中火〜弱火で軽く熱して、具材を入れて炒めます。焦げ付き防止と味付けのため、油は多めに入れます。また使う油は、サラダ油、ごま油、ラード、オリーブ油、なんでも構いません。それぞれ違う味を楽しむ事が出来ます。
具材が炒まったタイミングを見計らって、茹でたスパゲティと塩昆布を投入し、よくかき混ぜながら炒めます。ぶっちゃけた話し、この手の作業は飯盒は苦手で、フライパンでやった方がよっぽどやり易いのですが、フライパン買うお金がない貧乏な人に向けて、あえて飯盒だけでやりました。やりにくいだけで、やれない訳ではありません。
今回は味付けで塩昆布(長い事冷蔵庫の隅に残ってた)を使いましたが、醤油でも塩でもソースでもケチャップでも、その他でも、何を使っても構いません。それぞれに味が異なって楽しめます。
油は少々多めに
具材を炒めながら、後で入れるスパゲティがくっつかない様に
飯盒の側面にも油をなじませます
底面積が狭いので、これだけの量を入れると
かき混ぜるのが結構大変です
仕上がりはこんな感じ
このまま食べるのが、ザ・飯盒飯です
ご覧の通り、スパゲティを使った料理というのは、至極簡単なものです。その割には結構美味かったりします。ところで、今回意外だったのは、家内はスパゲティに塩だの醤油だの塩昆布を使えるというのを知らなかった事。自分は普通にやってたんですが、これって特異なんでしょうか。
また、これを作りながら少々議論になったのは、自炊と買い食いではどちらがコスパが良いのか、という事。自分はどう考えても自炊の方が安上がりだと思っていたのですが、調理器具や食材を保存する家電など、そういったのを買えないくらい貧乏な人は、そういうのが買い揃えられないという話しが出て、考えさせられました。
最小限でも、水道光熱の設備があり、蓋つきの鍋が一つでもあれば自炊は可能なのですが、住むところもない様な人にとっては、仮に飯盒ひとつ渡したところで、自炊のしようもない。自炊というのは言わば「生活の智恵」の範囲ですが、それ以下の貧困はやはり「政策」の問題なのだろうと思案してました。
最小限でも、水道光熱の設備があり、蓋つきの鍋が一つでもあれば自炊は可能なのですが、住むところもない様な人にとっては、仮に飯盒ひとつ渡したところで、自炊のしようもない。自炊というのは言わば「生活の智恵」の範囲ですが、それ以下の貧困はやはり「政策」の問題なのだろうと思案してました。
日本飯盒協会は、ギリギリ最低限の自炊生活の智恵を出せる団体を目指したいと思います。
多めの油で炒めたから、底に油が残りました
捨てるには惜しい
野菜炒めでも作ろうかしら