ファイヤーボックス

2018年12月27日

 今、日本飯盒協会本部がある四街道市と佐倉市の境目の街は、周りが畑だらけのせいか、この時期になるととても寒くなります。以前本部があった新小岩に比べると、体感温度で1〜2度は低いのではないでしょうか。ポータブルストーブを使った飯盒炊爨にせよ、焚き火による飯盒炊爨にせよ、実は寒い季節にこそテクニックが求められ、故に面白さがあります。

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いい案配に炊けた時は、しっかりカニ穴も出来てるのですが
重湯が多く残った時は、その溜まり跡が出来ています


■条件の違い
 暖かい季節と寒い季節の条件の違いは、ズバリ、気温です。言うまでもなく、暖かい季節の方が炊き易いのです。当協会では、飯盒を使った美味いご飯を炊くタイムスケジールを
  1. 2合炊きの場合:4〜5分で沸騰する強火にかけ、沸騰したら4〜5分弱火にかける。
  2. 4合炊きの場合:5分前後で沸騰する強火にかけ、沸騰したらそのまま2分炊き、その後3.5〜4分弱火にかける。
 この様に算出していますが、寒い季節だと、飯盒がなかなか温まらず、全力の強火でも5分で沸騰しない事があります。また、沸騰すると、4合の場合だと吹きこぼれが顕著なのですが、この吹きこぼれによって直下の焚き火が一部消され、火力が低下します。その為、本来なら強火のまま2分炊き続けるところが、実際には中火くらいになって飯盒の温度が低下し、その後、弱火段階になってようやく火力が復活し出して、それにともなって吹きこぼれも起こり、結局、中火のままで弱火タイム終了まで引っ張る格好になります。その為、吹きこぼれが不十分でなく、飯盒内の水分が多いままで蒸らす格好になるのですが、外気が寒い為に飯盒が冷える速度も早く十分蒸れないとか、汁気が多いから火にかける時間を伸ばしたら底が焦げたとか、そういった次第で、暖かい季節より上手に炊けないのです。
 こうして炊いた飯はどの様になっているかというと、まず、タイムアップになっても重湯が多く残っている(蒸らし終わった後に蓋を取ると、重湯が溜まった跡が残っている)。従って蒸らし直後には水気の多い飯になっている。そしてポータブルストーブで炊いた様な、火の通りが足りなくて米の味が十分出てない味になっています。

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とにかくクソ寒いので、早く火を起こしたいのですが
ボケッとしてると消えたりするので
団扇で扇ぎまくって火勢を強くします

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このくらい火が立ち上るまで火起こしします
生半可だと、飯盒乗せた途端に、火が弱くなったりします

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沸騰するまでガンガン燃やします
焚き火で炊くと美味いのは
この様に、底だけでなく側面にも火が当たるからです

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沸騰すると吹きこぼれてきますが
ここからが勝負です
吹きこぼれで火が消されて、火力が落ちるからです



■対策
 気温が低い状況では、火起こしには十分な配慮が必要です。まず、飯盒を火に掛ける前に、十分火を炊いておく事。盛大に火を起こして、十分薪を入れて、最大火力になってから飯盒を火に掛けるべきです。また、飯盒を火に掛けてからも、薪を絶やさぬ様にして出来る限り沸騰の時間が遅れない様にする事が肝要です。
 そこで気をつけたいのは、盛大に燃やすために薪をポンポンとファイヤーボックスに入れると、薪が密集し過ぎて、空気と炎の通り道が塞がれて、かえって燃えが悪くなってしまい、火力が低下して沸騰まで時間が掛かってしまいます。冬場においても、5分程度で沸騰するのが好ましいです。
 さて、沸騰すると、4合炊きであれば間違いなく吹きこぼれますが、この吹きこぼれが下の火を消してしまい、そのままでは火力の著しい低下を招きます。そこで、適宜、団扇でファイヤーボックスを扇いで空気を送り込み、強制的に火を強くしなければなりません。ただし、扇ぐと火勢は強くなりますが、熱は風で逃がされてしまうので、扇ぎっぱなしにしていたのでは結局飯盒の方に熱が行きません。ちょっと扇いでは止め、また扇いで火を強くして、というのを2分間続けるのです。
 強火の延長パートが2分過ぎたら、あとは弱火ですので火が消えない程度に薪を少しずつ投入して、弱火をキープします。しかし、この頃になって、先ほど弱火で消された薪が乾燥して火が燃え移り、強火になったりします。当然、残った重湯が吹いたりもします。3分半経っても重湯が垂れる場合もままあります。そこで弱火タイムを伸ばすと、飯盒の底を焦がす事が多いです。もっとも、3分半で切り上げても焦げている場合もあります。
 飯盒を下ろしたら、そのまま外で蒸らすのでなく、室内に持ち込んで蒸らした方が良いです。寒い外気にさらされて、飯盒が冷やされてしまうからです。

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放っておくと火がどんどん消えるので
団扇で扇いで火勢を維持します
ただし、ずっと扇いでると熱が逃げるので
火が強くなったら扇ぐのを止め、弱くなったら扇ぎを繰り返します

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弱火パート後半になると
吹きこぼれで消されてた薪が再び燃えて
火力が強くなってしまう事もしばしば
3分半以上、火にかけると、底が間違いなく焦げます

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炊き終わったら、残り火を眺めて遊んでないで
直ちに室内に戻り、そこで蒸らします

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細心の注意をしてても、焦がしてしまう事が多いです
まぁ、ベタ飯にならない様にするのが
寒い季節で出来る精一杯というところです











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tanisi_corp at 22:45コメント(0)

2018年08月11日

   折りたたみが出来て場所取らずで、かつ地面へのインパクトも少ないウッドストーブという事で、購入以来、もっぱらベランダだの庭だので愛用しているファイヤーボックス。庭付きの一戸建てに引っ越してからは、ますます本領発揮なのですが、最近、使い方をちょっと変えました。もしかしたら、こうしてなかったのは自分だけかもしれませんが。

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上に乗っているファイヤーピン
やっとこ意味が分かりました



■ベランダ時代との違い
   ファイヤーボックスを使い始めたのは、引っ越す前のマンションのベランダでした。ベランダだけに狭かったのですが、それがむしろ幸いしてあまり風が吹き込まず、大した風防もせずにファイヤーボックスを使う事が出来ました。
   また当時は、自分一人しか食べる者が居なかったので、2合炊きしかしてませんでした。4合に比べると2合は単純に量が半分ですから炊くのも簡単で、焚き火する環境にも恵まれていた事もあって、飯盒炊爨に失敗するイメージは全然持っていませんでした。

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ベランダでの炊爨
狭い分、囲われていて、あまり風が吹き込まない


   ところが、新居の庭は当然のごとく壁がないので吹きさらしです。ちょこっと風が吹いただけでも火が煽られて飯盒が温まらない。しかも、4合炊きだと2合の倍ある訳で、嵩が多い分、沸騰させるにもパワーが必要で、火力が弱いと美味く飯を炊く事が出来ません。
   そこで、いろいろ試行錯誤や観察をした結果、次の事に気がつきました。
  1. 風防は必要で、アルミ板で作成。あっても煽られるが、無いよりマシ。
  2. よく燃えない薪だけで焚かない事。
  3. どんだけ勢い良く燃えていても、飯盒を載せると火勢が落ちる事。
   3番目は、実は今回初めて気がついた事で、飯盒を載せて、そのままボケッとしていると、火力が落ちてしまい、薪を追加しても早々に復活しません。結果、団扇で下から扇いで火勢を強くしなければなりません。そこで気がついたのが、飯盒の置き方を変える事でした。

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これまでの使い方
飯盒のサイズなら、ファイヤーボックス自体に乗ります

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左の載せ方だと、火の出口が2カ所ですが
右の載せ方だと、四方から火が出ます


■ファイヤーピンの使い方
   ファイヤーボックスには、ファイヤーピンというのが付属していて、これは本来は小さいポットやカップを載せたり、缶入り固形燃料やアルコールストーブを載せる時に使います。なので、ファイヤーボックスよりも大きい鍋やフライパンは、ファイヤーピンを使わなくても載せる事が出来ます。
   ところが、ファイヤーボックス自体に飯盒を載せると、飯盒を載せてる部分の側面が防火壁となってそちらからは火が出ない。そこで、ファイヤーボックスを使って、これまでと置き方を90度回転させて、これまで防火壁になってた部分に出来る隙間からも火を出す様にすれば、火の勢いが落ちるのを多少は防ぐ事が出来、かつ飯盒の釣り手側の側面にも火が当たる様になり、熱伝導がよくなるのではないか、と考えました。

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この2本の棒がファイヤーピン
色んな使い方が出来る様になってます

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もっぱら、小さいポットなどを載せるようです

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コケネンやアルストも使える様に、との発想ですが
こういう使い方は、まずしませんw


   実際にやってみたところ、確かに火の回りが良いし、勢いもあまり落ちない。こんな事なら、もっと早くに使っておくべきだったかな、と思いました。このファイヤーピン、上記の様にこれまでは全然使ってなかったので、あれば役に立っただろう場合でも、そこらに放ったらかしにして使ってなかったのです。しかし、折り畳んだ時にもちゃんと装着出来る様になっており、オプションでついている訳でなく標準装備ですから、大いに使うべきでした。
   このファイヤーピン、むしろ、ファイヤーボックスの上を面一にして使う装備として考えたら、結構使いでありそうです。小さいポットなどもそうですが、米軍のメスパンなんかも、ファイヤーピン使った方が安定しそうです。

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ファイヤーピンをつけて、その上に飯盒を置く事で
火の通り道を増やします

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ご覧の通り、飯盒の側面の至るところに
火が当たる様になりました

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メスパンは、丁度、乗るか乗らないかという感じなので
ファイヤーピンを使った方が断然楽です



■ファイヤーボックスの耐久性
   このファイヤーボックス、2016年3月に買って以来、毎日とは言わないまでも、相当使い込んできました。新品当初のキラキラした輝きは既になく、それどころか錆びさえ浮いてきました。ステンレスだからといって錆びない訳ではありません。しかも、ここ最近は毎日使うので、組み立てたまま外に放ったらかしです。(さすがに雨が降りそうな時は、軒下に退避させますが)
   そこで、前回同様に、ボンスターでざっと洗って、ガスレンジで炙って乾かしました。ヤレ感はありますが、稼働部はしっかりしてて折りたたみもちゃんと出来、意外に耐久性高いと思います。お値段は1万円ほどしますが、こんだけ使って、まだまだ使える事を考えると、妥当どころかお買い得感があります。最近はチタン製のブッシュボックスもあり、そっちはそっちで気になりますが、壊れない限りは、このファイヤーボックスを使い続けようと思います。

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毎日使いっ放しで、結構錆びも浮いてます

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ボンスターで汚れや煤、錆を落として
ガスレンジで水気を飛ばします
しまう時はCRCを吹いて錆び止めします

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あれほど汚れてましたが
洗えば素手で触っても気にならないほどキレイになります

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あれほど汚れてても、ちゃんと折り畳めます
ファイヤーピンも固定出来ます








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tanisi_corp at 22:00コメント(0)
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