非常食

2019年01月13日

 「そのまま食べれる非常食」として、今でも需要のある乾パン。しかし、乾パンの評価は今でも低く、「硬い」「味気ない」と言われる始末。まぁ、事実その通りでもあるので反論の余地のないところですが、その乾パンをどうやって食べれば美味しくなるのか今回の企画。非常食として乾パンを備蓄する人の一助になれば幸いです。

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今回用意した3社の乾パン
日本飯盒協会が体を張ってチャレンジします


 今回用意した乾パンは、カニヤ、三立製菓、北陸製菓の3メーカー。このうち、三立製菓の乾パンは一番メジャーで、結構あちこちのスーパーで見かける事が出来ます。ちなみに、陸上自衛隊に納入されている乾パンも三立製菓のです。北陸製菓は、ムーミンビスケットや食玩でよく見かけるメーカーですが、乾パンは駄菓子系のブースでしか見かけません。カニヤは大型のネービービスケットがたまに見かけますが、小型のは御徒町の二木の菓子以外で見かけた事がありません。
 三立製菓の乾パンは、北陸製菓、カニヤのものと比べると、やや小さく艶があって、食感はバリバリとしてて、味はトーストしたパンに近い感じです。北陸製菓の乾パンは、食感がいわゆるビスケットっぽく、味もほんのり甘く、パンよりもビスケットに近い感じです。カニヤの乾パンは、大きさや艶は北陸製菓と同じで、食感もやや硬めですが似ています。ただ、味は小麦粉の味が強い感じです。
 乾パン単品としての味の差は、人によって好みが異なるところであるとは思うのですが、当協会の私見としては、お菓子寄りのテイストである北陸製菓が第一位、プレーンな味わいの三立製菓が第二位、カニヤが第三位と位置づけております。それを踏まえた上で、これから“付け合わせ”の研究を進めたいと思います。

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左から、カニヤ、三立、北陸の各乾パン
三立だけは見た目で見分けがつきます


■付け合わせの必要性
 乾パンが不評であるのは、「それ単体のみで食べる」ことに起因します。乾パンを食べる時は、出来る限り、付け合わせや飲み物を用意しておくのが肝要であると思います。

*羊羹と乾パン
 乾パンと羊羹というと、あまり合わない感じがしないでもないですが、あんぱんというのもあるくらいですから、まぁ全く無しという事もあるまいとチャレンジしました。食べてみた感想は、カニヤとは後味が小麦粉臭く全く合わない。三立とは意外にも良く合い、北陸とはそこそこ合いました。
 ちなみに、羊羹は防災用の5年間もつ物もあるので、乾パンと一緒に防災用として用意する事も出来ます。

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羊羹にも色々ありますが、普通のにしました

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こんな感じで切って乗せて食べました

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*ミルクチョコレート
 チョコレートと乾パンはよく合います。特にミルクチョコレートは合います。ところが、カニヤのはやっぱりカニヤ独自の味が邪魔して今ひとつ。意外にもパンの耳風味の三立がよく合い、お菓子寄りの北陸は普通に美味しかったです。
 防災用のチョコレートというのはあまりないのですが、チューブ入りのがあったりします。

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このチョコレートが好き、という訳でなく
たまたまウチにあっただけですw

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*ビターチョコレート
 同じチョコレートでも、大人風味もビターなやつもあるのですが、これはあまり乾パンとは合いませんでした。

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余談ですが、ビターチョコレートは
ブラックコーヒーによく合います

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*練乳
 練乳もチョコレート同様に乾パンに合います。ただ、乾パンに塗ろうにも薄くしか濡れませんし、多く塗ろうとしても垂れてくるのにで、乾パンを頬張って練乳のチューブをすする食べ方になります。今回のテイスティングでは、やはりカニヤはカニヤの味が邪魔をしていまいち、三立よりも北陸の方が良く合うなぁ、という感じでした。

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練乳はチューブので長期保存できるのが無いのが残念

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こうして食べるより、口でチュッチュした方が安全です

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*マーガリン
 乾パンといえども、パンの一種ではありますので、マーガリンもよく合います。今回テイスティングした中で、一番普通に美味しく食べれました。

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あまりつけすぎると、胸焼けしますw

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*ブルーベリージャム
 いちごジャムやマーマレードも一般に乾パンに合いますが、今回たまたまウチにあったブルーベリージャムでは、ちょっと違った結果になりました。やはりカニヤは例の小麦粉臭があだとなってあまり合わず、三立は普通、北陸はそこそこ合うという結果でした。

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実は、ブルーベリージャムがそれほど好きでなかったりしますw

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*マヨネーズ
 世にはマヨラーと呼ばれるマヨネーズ好きがいるので、マヨネーズにもチャレンジしてみました。結果は、例によってカニヤにはあまり合わず、三立と北陸にはそこそこ合うというものでした。変わった味が欲しくなった時に良いかもしれません。

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長期保存できるマヨネーズってあるんですかね?

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*イワシ缶
 ここで一気に趣向を変えて、魚の缶詰にチャレンジしてみました。魚の缶詰にも色々あるのですが、今回はウチにあったイワシの蒲焼き缶に挑戦。恐る恐る口にしたのですが、これが普通に美味しい。カニヤの乾パンとでさえも合いました。もっとも、他の魚缶と合うかどうかは判らないので、さらに調査が必要です。

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見た目はアレですが、意外とイケました

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*まぐろフレーク缶
 イワシが合うならまぐろフレークも合うかと思ったのですが、これが全然合いませんでした。もうどうにも処置無し。

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見た目もアレなら、味もアレでした

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*みかんの缶詰
 乾パンと一緒に常備する付け合わせに、常々フルーツの缶詰を推奨しているのですが、これも物によって良し悪しがあって、みかんは今ひとつ。桃やパイナップル、その他の果物だとまた違った答えが出るかもしれません。

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カナッペっぽくトッピング

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*みかんの缶詰の汁
 乾パンに飲料があれば、食べる苦痛は相当に軽減されます。そこで、せっかく開けたみかんの缶詰のシロップで食べてみました。結果は、まぁ、無いよりは良いけど、あえてこれで食べたいかなー、という感じ。やっぱり、みかんと乾パンはあまり合わないようです。

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柑橘系の飲み物とは合わない気がします

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*コーラ
 北陸製菓とコーラは以前から合うのが分かっていたのですが、他の2社は今回が初挑戦です。結果は以下の通り。カニヤと三立には全然合いませんでした。が、北陸にも大して合わない。今回買ったミニ缶、中身が薄いんじゃないか、と感じるところもあり、ちょっと不本意な結果です。

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容れ物が違うと中身も違うのか、ちょっと薄かったです

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*カフェラテ
 ミルクや砂糖の入ったコーヒーは乾パンと合います。今回はカフェラテを使いましたが、三立と北陸には普通に合いました。しかし、カニヤはやっぱり小麦粉臭くて、後味がよく無いという結果になりました。

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実をいうと、コーヒー牛乳が一番合います

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*ベジマイト
 ベジマイトというと、オーストラリアが開戦理由にするほどのオーストラリアの国民食ですが、おそらく乾パンにベジマイトを用いたのは、当協会が日本初というか、世界初であると思います。結果はゲロマズ。カニヤがどうとか北陸がどうという問題でなく、とにかく塩辛い&苦っぽい。ベジマイトは薄く塗って食べるそうですが、どうやろうとマズイものはマズイ。よほどベジマイトが好きでない限り、絶対お勧めしません。

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カニヤの分を食べて、悶絶ながらこれを撮ってました

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■総括
 どこまでも私見なインプレになりましたが、参考になったでしょうか。総じて言えたのは、三立製菓の乾パンは、バリバリした食感の割には意外に色んな物と合った、という事です。単品で食べた時は、北陸製菓の方が美味しいのですが、これは予想外でした。
 これから乾パンを常備する人にお勧めする付け合わせとしては、やはりチョコレートとコーヒー牛乳といったところになるでしょうか。チョコレートには防災用のがありますし、缶コーヒーなら3年はもつと思うので、丁度良いかと思います。
 乾パンの付け合わせは、どれが合うかは、試してみない事には分からない事も多いので、ぜひ皆さんも試してみてください。









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tanisi_corp at 01:31コメント(0)

2019年01月06日

 そのまま食べれる非常食としては、乾パンが有名なのですが、ご存知の通り、乾パンは水などの飲料なしで食べると口の中がカラッからになって食べづらくなる、という性質を持っています。自宅などでは、飲料も一緒に保存しておく事でこうした問題を回避できますが、収納スペースが限られているトランポでは、水無しで食べれる食糧の方が良いであろうという事で、以前から海難用のレーションを試してきました。今回は、アメリカ産のデイトレックス・エマージェンシーレーションにチャレンジしてみました。

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デイトレックスというのはメーカー名です


■注意書き
 この種の食糧にはパッケージにあれこれ注意書きが書いてあります。米国産なので、当然英語で書いてあるのですが、もう一言語、フランス語かポルトガル語か分かりませんが、二つの言葉で書いてありました。そこで、英語を自動翻訳して読んでみました。

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1人当たりの栄養情報
サービングのサイズ:1棒
合計重量 480g(16.9オンス)
サービング/パッケージ:12

カロリー 200
プロテイン 3g(7%)
炭水化物 26g(65%)
砂糖 5g
ナトリウム 0.75mg
総脂肪 9g(23%)
   2g(22%)
  モノ不飽和 6g(67%)
  不飽和 1g(11%)
コレステロール
---------------------
成人のU.S.RDAに対する割合
  タンパク質7%
  ビタミンA 1%
  ビタミンC 1%
  チアミン8%
  リボフラビン5%
  ナイアシン4%


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《上段》
成分:小麦粉、野菜のショートニング、サトウキビ、水、ココナッツ、塩

《下段》
飲料水を節約する
最初の24時間は
病気になったり、けがをしたり、砂漠の状態で飲まないでください

最初の24時間後には
1日あたり500ml(1/2リットル、約16オンス)以下の量を飲んでください
供給がほぼ尽きたとき、1日あたり1/10リットル以下
新鮮な水と混ぜて飲むのではなく、決して海水を飲まないでください


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この製品はNON-GMO成分から製造され、NUTフリーです
この配給量はあらゆる緊急事態での使用に適しています


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説明書:
1人6バーで1本のバーを食べます。 少しずつ食べる


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最後は製造年月と賞味期限年月
これは2017年3月製造の
2022年3月賞味期限です




■実食

 さて、早速食べてみました。パッケージは上の切り込みから簡単に破って開ける事が出来ます。この種の食糧は、どんな時でもサッと開けれる様に作ってあるな、と感心します。パッケージを破ってみると、中からビニールで包装されたブロックが12個出てきました。

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簡単に破れます

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こういう感じで入ってます
ブロック1個が200Kcalです


 セブンオーシャンズ救難食糧ERと同じく、圧縮形成された食品ですが、何とも色目が。。コルクボードにしか見えません。ビニールで個別包装されているのは良いとして、爪切った直後だと、ちょっと破り難いかも。
 圧縮形成されているので、包装された状態ではカッチカチですが、ビニールを破って割ろうとすると、意外に簡単にポロンと割れます。この辺りは、遭難して疲労して噛むのも難儀な状況を想定した作りで、他の海難食糧にも共通した作りです。
 食べてみた感想は、若干ほろ苦い味わいながらも、意外にもイケル。以前、アメリカ産のアーク3を食べた事があるのですが、こちらは脂っこいゲロ不味のブロックだったので、ある程度の覚悟はしていたのですが、その予想は外れました。このデイトレックスも水無しでも喉を詰まらす様な事はなく食べれます。上の説明書きでも、水の節約のため24時間は水飲むな、なんて事が書いてあるのですが、これだったら大丈夫です。
 トランポに搭載する非常食として、日本製の救難食糧ERを考えていたのですが、少々お値段がはるのでなかなか手を出せずにいたのですが、デイトレックス は大体1300円くらいですので、この味だったら買いかな、と思いました。早速、2つ追加注文して、トランポに積む事にしました。

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簡単にポロっと割れます
口に入れると、舌の上で溶ける様な柔らかさです

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ネタのつもりで買ったのですが、制式採用決定






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tanisi_corp at 08:00コメント(0)

2019年01月04日

 缶飯というと、自衛隊の戦闘糧食I型の例の深緑色のが有名ですが、あれは官品ですのでそいじょそこらには売ってません。しかし、同じ中身の缶詰が防災用として市販されています。形は楕円形ですが、中身は同じです。値段は400〜450円ほど。内容量は375gで茶碗2杯ほど。缶詰ですので、製造年から3年持ちます。
 この記事に出てくる缶飯は日東ベスト株式会社のものですが、今はサンヨーの缶飯が一般的に売られている様です。

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写真は2004年のもの
缶飯以外に、豚汁缶とうどんも用意しました


■調理方法
 この手の缶飯は、熱湯に約20〜25分入れて湯煎する事となっています。大事なのは、「熱湯」に入れる事で、冷たい水の状態で缶詰をドボンして一緒に温めたろと思ったら、殊の外、時間がかかります。また、一個二個が入る程度の小さい鍋なら水が沸くのも早いのですが、写真の様な大きな寸胴で湯を沸かそうとしたら、相当火力の強いストーブでないと、これまた殊の外、時間がかかります。つまり、飯盒で飯を炊くよりは、時間がかかる事が多いです。
 飯盒で飯を炊くよりも利点と感じるのは、調理済みの缶詰なので、温めさえすれば美味しいご飯が食べれる事、湯煎した湯は他に使える事、などがあると思います。

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この頃はあまり知恵がなかったので
コールマン550Bで、こんなデカイ寸胴を温めようとしてました
(しかも水にドボンして)

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結果、缶詰が温まるまでに、結構な時間が必要でした



■肝心のお味の方
 自衛隊の缶飯も美味いと評判ですが、民用の缶飯もとても美味しいです。普通に炊いたご飯と遜色ありません。コメ系の非常食としては、アルファ米も最近は相当に出回っていて、非常食としてはそちらの方がポピュラーなのですが、味に関しては缶飯の方が圧倒的に美味しいです。値段的には、缶飯もアルファ米もさほど差がないのですが、賞味期限がアルファ米が5年に対して缶飯は3年、お湯を注いで食べれるのに対して湯煎する手間がかかる、この辺りが缶飯がアルファ米に遅れをとっている理由なのかもしれません。

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缶飯は今時の缶詰には珍しくプルタブ式ではありません
この種の缶詰は
ぶん投げても壊れない状況を想定してる場合が多いです
湯煎してアッチアチなので
軍手かタオルを使わないと持てません

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缶飯は
赤飯、とり飯、五目飯、牛めし、チキンドライカレー
の5種類ありますが、どれも美味しいです


■残った缶とお湯の活用
 缶詰全般に言える事ですが、空き缶というのは結構かさばるゴミです。それ故に最近ではレトルトの方が重宝がられる傾向にもあるのですが、缶というのは器の代わりにもなるので、手元に食器などない状況ではそれなりに重宝します。もっとも、切り口には十分注意して、手だの口だのを切らない様にする必要があります。
 湯煎の湯は活用法が様々あります。そのまま味噌汁作ったり、体拭くのに使ったり、缶詰温めた程度では汚染もされないので、非常時には有効活用したいものです。この時は、うどん湯がくのに使いましたが、寒い時期だったので、湯から引き上げてた途端に冷めていき、温めた豚汁も徐々に冷えて、味は美味かったのですが、猫舌の自分でもややヘコぬるい出来栄えでした。

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湯煎して温めた豚汁缶を、缶飯の空き缶に分けました

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湯煎した残り湯でうどんを湯がいて

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まぁ、当たり前に美味しかったです
乾麺でやれば、企画的に面白かったかな


(初出:2004年11月28日 仮想軍隊クラフトフェルト









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tanisi_corp at 18:30コメント(0)

2012年10月03日

   昔から我が国には、炊いた米を干して作った「糒」というのがあるのですが、その現代版がアルファ米です。元は先の大戦で軍の要求に合わせて開発された物ですが、21世紀になってようやく、防災用またアウトドア用として一般化してきた様に思います。
   アルファ米の一般化への道のりは、すなわち、「味」であったと思います。恐らく、製造過程や保存能力云々に関しては、戦前に開発された時と技術的には大差ないんじゃないかと思うのですが、如何せん、昔のアルファ米は不味かった。しかも手間が掛かった。だったら白米炊いて食った方がマシ、と思えるほどだったのです。
   アルファ米が、大震災で欠品するほど用いられる様になるには、開発者達の「味の向上」への不断の努力が続けられていたのだろうと想像する訳です。

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尾西食品の2食分のアルファ米
一人で食べるにはチト多すぎです




■昔のアルファ米
   一昔前まで、アルファー米といえば、アルファ食品の「アルファ化米」しか見かけませんでした。これしかないから選びようもない訳で、不味くてもこれを食うしかありませんでした。初めてこれを食った感想は、とにかく薬臭い飯、というもの以外の何物でもなく、非常食としてこのアルファ米と乾パンとどっちが良い?と聞かれたら、間違いなく乾パンを選んでました。

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自分が知る限り、登山具店などに並んでいたのは
このアルファ化米だけでした
言っちゃ悪いけど、激烈に不味い代物でした


   アルファ米というと、お湯を注げばできるイメージがあるのですが、このアルファー化米は説明書きによると、炊かねばなりませんでした。所用時間は15分程度。だったら、普通に米から炊いた方が良いような気がしてました。しかも保存期間はものの1年間。これじゃ、非常食としても心許ない。その様な訳で、非常食としてもキャンプ用としても、このアルファ化米を使う事はありませんでした。


■アルファ米が一般化し始めた頃
   アルファ化米は随分前からあったのですが、世紀が改まった頃から、他のメーカーの物も登山具店やアウトドアショップに並ぶ様になりました。その中で一際大きなシェアを持っていた(様に感じた)のが、尾西食品のアルファ米商品でした。以下の試食レポートは2006年頃のものですが、圧倒的にアルファ化米よりも味が向上していました。それでも多少の不満があった様です。(値段は2006年当時、2食分のものです)

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<アルファ米白飯> 473円(税込)
   いわゆるプレーンな白ご飯です。出来たてでは、思ったほど薬臭くなく、パサパサ感もありません。おかずに 良く合うご飯、という感じでした。が、器に盛ると、急速に冷め始め、半分食った頃にはぬるくなってしまいました。と同時に、徐々に薬っぽい臭いとパサつき が気になるようになりました。それでも、最後まで食いきりましたから、「食える」アルファ米です。量が多いので、1人分として食うにはキツイものがありま す。丼ものとか焼きめしなんかに使うと良いかも。〔味評価…○〕

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<アルファ米赤飯> 630円(税込)
   試食第二弾は、いきなり餅米いってみました。薬臭さはまったくなく、しっかり赤飯してました。餅米特有の 粘っこさもあまりなく、適度な粘性で食感も良かったです。冷めても美味しく頂けるところは大変よろしい。ごま塩の小袋が付いてましたが、2食分なんですか ら、2袋入れて欲しかったところ。今回は腹が減っていたせいもあって、二食分ペロンと食べてしまいましたが、腹にもたれる事がなく助かりました。あずきが 底の方に固まっているので、食べる前に器に移してかき混ぜた方が良いでしょう。〔味評価…◎〕

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<アルファ米きのこご飯> 630円(税込)
   尾西フーズのアルファ米には色んな炊き込みご飯がラインナップされてる。このきのこご飯は、名称通 り、きのこがメインの炊き込みご飯である。今回は、具の比重が軽かったのか、ご飯の上の方に具が固まって仕上がった。味は確かにきのこご飯で、そこそこ美 味しいのだが、炊き込みご飯としてはちょっと薄かった気がする。今回、食べるまでに少し間が空いてしまったので、冷めるのが早く、冷め始めるとアルファ米 独特の臭いがしてきた。早めに食べた方が断然美味い。〔味評価…○〕

   この当時に共通して書いている事は、「温かいウチは比較的美味いが、冷えると薬臭い」という事です。しかしながら、かやくご飯などは具が上に溜まっていて、混ぜているウチに急速に冷える、という具合で、どうしても薬臭さからは逃れられない感じでした。また、この時使ったのは2食分だったのですが、熱湯を入れて20〜30分も待たねばならず、出来た時にはヌルくなり始めており、袋を開けた途端に急速に冷めていった、と記録しています。



■そして今のアルファ米
   この様な訳で、相変わらずアルファ米への評価は低いままだったのですが、最近になって、あちこちから「美味い」という声をよく聞くようになりました。美味い不味いは人によって味覚が異なりますので、他の人が美味くても自分が不味かったのでは意味がないのですが、前回試食してから7年近くが経っており、もしかしたら格段の技術革新によって味が向上したのかもしれません。そこで「だまされた」と思ってアルファ米を買ってきました。

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前回は四角くパッキング出来るところに注目して2食分を買ったのですが
あまりに量が多くてエライ目にあったので
今回は1食分にしました

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容量は100g、仕上がりは260gですから、茶碗1杯分くらいです
160mlの湯を注いで15分で出来上がりと書いてあります
水(15度)だと1時間くらい掛かるそうです


<アルファ米の作り方>
   パッケージの裏にイラスト入りで丁寧な説明書きが書いてあるので、その通りに作っていきます。

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   封を切ると、先ず目に止まるのが脱酸素材とプラスチックのスプーン。湯を注ぐ前にこれらは取り出します。パッケージの片面に水量線が描いてあります。

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   沸かした熱湯を注ぎます。説明書きには水量線まで入れる様に書いてあるのですが、ギリギリだと上の部分がカチカチのまま残ってしまう事もあるので、ちょっとだけ多めに入れておく方が良いかもしれません。

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   15分待ちます。飯炊いてる間の15分はあっという間ですが、タダ単に待ってるだけの15分は結構退屈です。実際のキャンプなどでは、ラーメン煮たりして、それが出来たらご飯も出来る、という感じでしょう。

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   15分経ったら出来上がり。封を開けたら冷め始めるのは、今も変わらない様です。暖かい季節にはともかく、冬場や雪山では結構厳しいんじゃないかと思うのですが、まぁ、炊かずに食えるのがスゴイのでしょう。


■試食の結果
   さて、食べてみた結果ですが、お味の方は昔のアルファ米に特有の薬臭さは大分無くなっていました。雰囲気としては、ちょっと古い米を炊いた感じです。かなり前に、糒を作った事があるのですが、その糒の埃臭さを相当薄めた感じです。ご飯だけ食えと言われたらちょっと厳しいですが、オカズがあれば大丈夫という感じです。特筆すべきは、冷えても温かい時と味が余り変わらなかった、という事です。これは7年の技術の進歩をみて取る事が出来ました。という事は、あと数年もしないウチに、炊いた米の飯と変わらないアルファ米が出てくる可能性もあると思います。
   今回の率直な感想では、これなら防災用や極力荷物を軽くしたいキャンプなどの時に使える、と感じました。まぁ値段はやはり多少お高いですが(100gで298円)、用途や状況を考えれば納得いく値段だと思います。他の炊き込みご飯やかやくご飯も機会があれば試食したいと思います。

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炊いたご飯とは比べようもないのですが
味の方は十分賞味に耐えうる物になっていました






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tanisi_corp at 00:00コメント(4)

2011年03月16日

   3月11日1446時頃、東北地方太平洋沖地震が発生し、自分はベストテクスクールを受けている最中(まさに初級コースを走ってる時)でした。ただちにスクールは中止。1600時過ぎBTCを撤収し、延々13時間、渋滞路を運転して帰ってきました。
   印象に残ったのは、停電になると、スーパーマーケットもコンビニも閉店になってしまう事。もちろんジュース等の自販機も止まります。つまり、食べ物や飲み物が手に入らない、という事です。
   まさかこの様な事態が起こるとは想像はしていなかったのですが、想定はしていて、トランポ、自宅、職場に置いておく「帰宅支援装備」の一環として、この救難食糧ERを取り寄せ、届いた午後に震災が起こったのでした。

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ビスケットが3つはER3、5つはER5、9つのはER9ですw
ER9はプラケースの物もあります


   この救難食糧ERは、自衛隊の艦船や航空機に積まれている「ガンバレ食」で有名な非常用ビスケットとゼリーの民間向け製品です。民間向けといっても、中身はまったく同じものです。
   ビスケットバー9個入り、ビスケットバー5個とゼリー5個、ビスケットバー3個にゼリー3個、ビスケットバーのみ3個、そしてこの1個1個の物が販売されています。
   実は、自分はこれを15年ほど前に食べた事があるのですが、今回久々に取り寄せて、試食してみる事にしました。

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これで一食分です
ビスケットバーが245Kcal、感想ゼリーが61Kcalです




■ビスケットバー
   ビスケット、と銘打っていますが、アルミの包装を破ってみると、中には落雁の様な物が入っています。未開封の状態では真空になっているせいか、結構カチカチなのですが、開封すると角がボロボロ崩れてきます。粉末にしたビスケットを圧縮した様なつくりです。
   そんな感じですので、割るのも囓るのも簡単です。むしろボロボロしすぎるので、開けたら直ぐ食べた方が良いでしょう。味は、甘味のあるアーモンド味。あっさりしていて、この手の食料としては美味しいです。
   この種の海難用ビスケットは、水がなくても食べれて、かつ喉が渇かないのが特徴です。このビスケットも、まったく喉の渇きを感じさせませんでした。

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未開封の状態ではカチカチですが
開けた途端、端っこがボロボロ崩れてきます

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噛まなくても、舌の上で溶けていく感じです
恐らく、衰弱してても食べられる様に作ってあるのだと思います


■ゼリー

   ゼリーと銘打ってますが、見た目はいわゆる和風ゼリー。法事の時とかにお婆ちゃんが出しくれそうな寒天ゼリーみたいです。間にゴマが挟んであります。日持ちさせるためか、若干乾燥させてあるようです。
   見た目がアレなので、不味そうに見えるのですが、ところがどうして、これがなかなか甘くて美味しいです。甘いのですが、口に残る甘さではないので、後で水欲しいとかそういうのは感じません。

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見た目はかなりアレな状態です
こちらは真空ではなく、窒素が若干入っているみたいです

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見た目はアレですが、意外に美味しいです
和菓子として売り出しても結構イケル味です


■ERのコンセプト
   この種の海難用ビスケットは、1個で1食分という事になっています。漂流中の身体を動かしてない状態で、最低限の体力を維持させる事を目的としているからです。
   ですが、これを防災用として運用する時は、帰宅するまでの非常用として使う事になるでしょうから、2〜3個食べても構わない、という風に考えています。つまり、ER3辺りをバッグの底にでも入れておくと良いかと思います。
   Seven Oceansなど、海外製品も優れていますが、このERの良いところは、個別包装されているところです。つまり、3つ入りで1つ食べても、他は包装状態で残せる点です。また、日本製品である事から、日本人の味覚にあった作りなっている点も優れていると思います。






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tanisi_corp at 00:00コメント(6)
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