日本飯盒協会

2019年05月17日

 自分は一人暮らしを始めた時から自炊をしてきたのですが、当時はインターネットなんかなく、料理本なんかも手元になかったので、食べたいものがあると、親に作り方を聞いて作っていました。一番最初に聞いたのが、なんとすき焼きだったのですが、その作り方が当時の自分には結構意外なものに感じられたのを今でも覚えています。
 今回は、独身飯としては、何か嬉しい時やお祝いしたい気分の時に作る、すき煮です。「すき焼き」でなく「すき煮」としたのは、飯盒を使うとすき焼き鍋を使った時の様な仕上がりにはならないからです。



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今回用意した具材
ぶっちゃけ、白菜と長ネギがあれば、すき煮になります





■すき煮の具材

 すき焼きの具と言えば、牛肉、白菜、長ネギ、春菊、えのき茸、豆腐、白滝、麩、そんなところをイメージする訳ですが、その中で最も重要なのが、白菜です。白菜がなければ、いくら上等な牛肉が入ってても、すき焼きの味にはなりません。言い換えれば、白菜を砂糖と醤油で調理すれば、すき焼きっぽい煮物が出来ます。それがすき煮です。(と、日本飯盒協会は断定します)
 上に挙げた様な具材を使って、飯盒でごった煮にすれば、それがすき煮になるのですが、ただ単に何もかもぶち込んだのでは、芸も風情もないので、一応はすき焼きと同じ作り方をします。ちなみに、関東の方では割り下を使うそうですが、関西の方ではそんなもん使いません。浸透圧で白菜から出る汁で十分ですし、まさにそれこそがすき焼きの味を作る素なのです。

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白菜1/4カット、長ネギ1本、
牛肉は今回は贅沢にも、青森産のを400グラムも!


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白滝の代わりに春雨を使いました
先に水に漬けて戻しておきます
麩も本当は水に漬けて戻しますが、こまき麩ですのでやめときました


■作り方

 飯盒の底に油を敷いて、まず一枚、牛肉を焼きます。この肉の事を「犠牲肉」というのですが(そう言ってたのは実家のオカンですが)、まず一枚焼く事で肉の味を出す為にやるのだそうです。犠牲肉と言っても、捨てたりするのではなく、そのまま使います。
 犠牲肉に火が通ったら、刻んだ白菜を投入し、砂糖と醤油を入れます。1/4カットの白菜なら、砂糖は50グラム、醤油は80ミリリットルくらいでしょうか。実は毎回適当にやっていて、しっかり計った事がありません。甘ければ醤油を、辛ければ砂糖を、薄ければどっちも足せば良い訳です。砂糖と醤油を入れたら、蓋をして沸騰させます。蓋をしないと蒸気が逃げてしまい、汁が少なくなります。
 いい感じに白菜がしんなりして汁が出たら、白菜をちょっと脇に寄せて、長ネギを投入し、蓋をして温めます。長ネギを後に入れるのは、白菜よりも火の通りが早いので、一緒に入れるとグダグダになってしまうからです。

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すき焼き、といっても、実際焼いてるのはこのシーンだけです

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白菜を投入します
1/4カットでも飯盒の2/3くらいの嵩があります


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砂糖を入れます
大きなスプーンで3〜4杯ほど


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次に醤油を入れます
醤油の塩分によって浸透圧がかかり白菜から汁が出ます


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蓋をして温めます
こうする事で、白菜から出た汁が蒸気になって逃げるのを防ぎます


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湯気が吹いたら、中を見てみましょう
結構量が減っています


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次にネギをいれて、やはり蓋をして温めます



■お肉を投入

 ネギもしんなりしたら、今度は肉の投入です。この頃には野菜から水分が出て、結構汁が溜まってると思います。ここで味見してみて、薄ければ砂糖や醤油を足せば良いし、濃ければ水を足せば良いのです。
 そして、野菜を端っこに寄せて、汁のプールに牛肉を入れます。作例では残ってた牛肉を全部入れてしまいましたが、実はあまり一気に全部入れすぎない方が、肉がしっかり煮られて味が染みて美味しいと思います。
 肉を汁にドボンしたあと、水で戻した春雨、そして麩を入れます。今回春雨を使ったのは、たまたま家にあったからでもあるのですが、白滝だとこんにゃくの成分が肉を固くしてしまうそうで、狭い飯盒の中ではどうしても白滝と肉が接してしまうので、固くなる成分を出さない春雨を使った次第です。これが平べったいすき焼き鍋の場合は、肉と糸こんにゃくが接触しない様に、対称の位置に配置する様に入れます。
 蓋をしてちょっと煮込み、いい感じに肉が煮えたら、出来上がりです。

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隙間を作って、肉を入れます

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ここまでてんこ盛りにしない方が
肉に味が染みて美味しいです


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春雨と麩の下に肉が隠れています


■すき焼きの味の秘密

 上にも書いたのですが、すき焼きのあの味は、その実、白菜の味であると考えています。というのも、自分が子供の頃、オカンが試しに「肉抜きのすき焼き」というのを作ったのですが、牛肉の味が入ってないだけのすき焼きで、別段まずい訳でもなく、むしろそれはそれで美味しいものでした。長じて一人暮らしを始めてからも、肉無しのすき焼きはちょいちょい作って食べていました。今回、改めて飯盒で作ったのですが、当然の事ながら、美味しく出来ました。
 ちなみに、豚すきというのもあって、これは牛肉の代わりに豚肉を使うのですが、これは自分としてはあまり好みません。豚肉使うくらいなら、肉無しの方が良いと思うくらいです。あまり真剣に研究した事がないので当てずっぽうですが、すき煮に豚肉は合わないからではないでしょうか。

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今回はたまたま牛肉があったので使いましたが
肉無しでも結構美味いので、挑戦してみて下さい









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tanisi_corp at 00:00コメント(0)

2019年05月04日

 前回の勝沼戦では、諸々時間がなくて野外炊事はしなかったのですが、それではやっぱりちょっとつまらんと言う事で、今回のGAIA戦では飯盒メシを炊く事にしました。しかも、今回はただ炊くだけでなく、保温バッグも用意して、時間が経っても暖かいメシを食える様にしました。



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新たに調達したTOMOUNTの保冷保温バッグ
飯盒が2つ、良い感じに入ります




■オカズは筑前煮

 当初、オカズはコンビーフ使ったカレーにしようと思ってたんですが、久々に作ってみたら(大昔作った事がある)結構塩辛くて、「こりゃ人に出せるもんじゃないなー」と思い直し、急遽、筑前煮に変更しました。その筑前煮も、事前に自宅で作った時は、鶏肉300gで作ったのですが、これじゃちょっと物足りないので、500gに増量する事にしました。根菜類は、メガドンキで売ってるパックのを3つ買ってきて使う事にしました。つまり、野外炊事と言えども、超絶簡単料理です。
 まず、筑前煮の具を飯盒に入れて、掛子で押さえて水捨てて、さらに水入れて濯いで捨て、鶏肉もぶち込んで、水を上の水量線まで入れて強火にかけて沸騰させます。ここで問題だったのは、今回はプリムスのIP-2243を使ったのですが、5月だし普通のガス缶で良いかと思ったら、ガスが半分しか残ってなかったせいもあったのでしょうが、気温が低いのと若干標高が高かったせいか、結構火力が低くて沸騰するまでに時間が掛かりました。まぁメシを炊く訳でないので、ゆっくり時間かけて煮ました。
 沸騰して灰汁を取ったら、おたま1杯分の砂糖と、おたま1.5杯の醤油、おたま1杯の味醂(醤油と味醂はペットボトルに混ぜて持参)を入れて、一煮立ちさせて、味を染み込ませる為に冷ましました。

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具材から用意するのでなければ、筑前煮は簡単です

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5月の長野はまだまだ涼しくて
レビュラーガスだと、火力が弱かったです

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調味料は小さいペットボトル入れて持参

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良い感じに仕上がりました


■飯盒炊飯

 ご飯は焚き火で炊いた方が美味いのですが、ファイヤーボックスだの薪だの持ってくるのが面倒だし、そもそも明日レース走らねばならないので、手間を省く為にプリムスIP-2243で炊飯です。もっとも、レギュラーガスだと火力が低かったので、Tガスを使いました。そもそもレギュラーのGガスはランタンのIP-2245用なのです。
 米は去年買った千葉県産のコシヒカリの玄米を、自宅で無洗米に精米したもの。無洗米なので研がなくても良いのが楽です。それに水を浸けて30分経ったら炊き始めるはずが、うたた寝してしまって、レースの受け付けが始まる1600時に目が覚めて、受け付け済ませてから炊き始めましたので、小一時間ほど水に浸けてました。まぁ、涼しいからそのくらい浸けてて丁度でしょう。
 Tガスは流石に火力が強いのですが、それでも吹きさらしの屋外という事もあって、沸騰までに4分40秒掛かりました。でもまぁ標準的なタイムでしょうか。沸騰してから2分強火にかけ、3.5分弱火で炊いて出来上がり。
 先ほど作った筑前煮を温め直し、メシの飯盒と一緒に保温バッグで保温しました。

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無洗米なので研がずとも使えます

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寒冷地用ガスの威力を遺憾なく発揮
4合炊きなので吹き零れますが、整備用のキッチンペーパーで対策

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冷えた筑前煮を温め直し

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メシと一緒に保温バッグで保温します


■保温バッグの効果

 TOYZ Racingの主力はなかなか到着せず、結局、腹減ったんで先にBBQ始めたのですが、保温バッグの中身は、保温開始から3時間経った2000時頃でも十分暖かく、保温効果が高い事が確かめられました。これからの季節、暖かくなる訳ですが、それでも温かいご飯とオカズは食べたいですし、この保温バッグは重宝しそうです。
 ただ問題は、人数が飯時にしっかり揃っていれば良いのですが、今回は結局主力が飯時に揃わず、大量に残ったメシとオカズは、翌日、レースが終わった後に食って貰ったのですが、流石にその頃には完全に冷めてしまってて、保温バッグの効果を活かせませんでした。まぁ、レースの前夜というのは状況が流動的で、思った様に動かない事もあるので仕方ありません。

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夜は結構冷えたのですが、温かいメシは有難かったです

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嫁さん的には、飯盒メシよりBBQの方が楽しいらしい








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tanisi_corp at 02:00コメント(0)

2019年04月12日

 アウトドアメニューといえば、カレーが定番なのですが、ジャガイモやニンジンの皮剥いたり切ったりという作業は、よほど設備や装備が整ってないと案外面倒なものです。そこで昔から注目していたのが、缶詰を使ったカレーです。これならば、開けるだけで使え、かつゴミは空き缶だけですので、とてもイージーです。



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今回使った缶詰の皆さん
今回は肉はニューコンミート使いましたが
過去にはシーチキン使った事もあります
ちなみに、これで飯盒1個、4人前です





■準備

 一般的なカレーの作り方では、野菜はフライパン使って油で炒めますが、缶詰は基本的に調理済みの具材が入っているのと、軍隊調理法では炒めてなかったので、今回は炒めずに作る事にしました。そうすれば、油を持っていく手間も省けて結構な事です。
 まず、缶詰を開けて汁を捨てます。まぁ、汁ごと使っても良いとは思いますが、カレーに汁の味だの臭いだのが入るかもしれないので、捨てます。
 缶詰の中身を飯盒に入れ、上の水量線まで水を入れます。ちなみに、缶詰の固形量によって水の量が変わり、となるとカレーの濃い薄いにも影響を及ぼします。ここであえて、何グラムと書かないのは、写真と同じ様な大きさの缶詰でも、メーカーによっては量目が違う事もあるので、あくまで目分量でやって下さい。
 コンビーフは予めスプーンなどで潰して解しておきます。塊で食べたい人は、ナイフで賽の目切りにするのもありです。

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缶詰の汁は捨てます
(飲んでも構いませんが、美味くはないです)

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具は下の水量線、水は上の水量線まで
あまり沢山入れると、ルウとか入れた時に溢れます


■作り方

 コンビーフ意外の具材と水を入れた飯盒をストーブに掛けて、まずは沸騰させます。沸騰したら中火にして、コンビーフを入れてかき混ぜます。灰汁が若干出ますが、無視して構いません(軍隊調理法でも灰汁をとる指定はない)。いい感じに温まったら、一旦火を消して、カレールウを入れてよく溶かし、弱火で5分ほど煮ます。

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具合を温めます
まぁ、元々加工済みですので、具を煮るというよりは
湯を沸かす程度です

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解したコンビーフを投入します
賽の目切りでも可です

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コンビーフが解れたら、カレールウを入れてかき混ぜます

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いい感じに出来上がりました




■感想

 実は今回、余ってたカレールウも使ったので、カレールウは合計で240グラムあったのですが、量が多かったみたいで結構辛いカレーになりました。今回の具材と水の量なら、160〜180グラムくらいの安い値段のカレールウ1箱分くらいで十分だと思います。
 今回、コンビーフは2つ使ったのですが、全部解れてしまって、肉そのものはカレーに紛れてしまいました。ただ、2つも使ったので明らかにコンビーフ臭がするので、コンビーフ使ったカレーである事が分かります。ただ、結構塩分があるのか、塩辛いカレーになりました。この点、好みがかなり分かれる所だと思います。一旦コンビーフを茹でて塩抜きする手もあるのですが、そこまでやるなら肉凍らせて持って行った方が良い気もしますし、ちょっと考えさせられました。
 確実に一つ思ったのは、コンビーフはそのまま食った方が美味いな、という事でした。

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見た目は普通です
缶詰の代わりに、切った野菜をパックしたのでも良いでしょう
(そっちの方がカレーらしくなる)

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しかし、コンビーフはやっぱりそのまま食べた方が美味いと思います
(作ってる時もつまみ食いしてたw)









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tanisi_corp at 00:00コメント(0)

2019年04月08日

 前回、干鱈を使って鱈時雨を作りましたが、とても塩辛いものでした。一応、軍隊調理法では、棒鱈や干鱈を水で戻して生鱈の代用とする、と書かれているのですが、塩抜きに関しては何も書いていません。ともあれ、塩辛くて食べるにつらい、というのでは料理として不合格ですので、今回は生鱈でリベンジする事にしました。



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鱈も色々売っているのですが、今回は骨のないムニエル用
まぁ、一番干鱈に近い形してますしね

鱈時雨
前回と同じ作り方ですが
一応、レシピ載せておきます






■生鱈

 さて、生の鱈を使う訳ですが、一口に生の鱈と言っても色々ありまして、塩をしてあるのからしてないのまで、果てはムニエル用までありまして、一体どの鱈を使ったら良いのか、見当もつきません。前回、塩辛いのでえらい目にあったので、今回は塩をしてないのを買おうと思ったのですが、そこで目についたのが、皮も骨も取ってあるムニエル用の鱈。これなら皮取る手間もないし、骨もないから食べやすいだろうし、形も干鱈に似ているのでいい感じに思えました。
 問題はどれだけの量を買えば良いのか。レシピでは、鱈の量は150グラムと書かれているのですが、これは乾燥した棒鱈や干鱈の重さだと思うのです。ところが生の鱈となると水分を含んでいる事から、150グラムでは少ないのではないか。しかしまぁ、よく分からないのでとりあえず150グラム買ってきました。

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生姜10グラムを刻み、鱈を半分に切って胴切りにします
今回は水で戻さないので、すぐに調理できます

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飯盒に鱈と生姜、醤油30mlと砂糖15gを入れてザッと煮ます
今回は水を下の水量線の半分にしました

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一煮立ちすると灰汁が出ますので捨てます

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灰汁を捨てたら、鱈を引き上げます
あまりひつこく煮ていると、身がボロボロになります


■水の量

 前回、一番困ったのは水の量です。レシピには何ミリリットル使えといった指示はありません。使う水の量によって、煮詰める時間も変わってきますし、鱈を煮込む時間が長ければ身がボロボロになってしまいかねません。前回は150グラムの干鱈に対して、下の水量線まで水を入れましたが、今回は下の水量線の半分までとしました。
 ざっと鱈を煮たあと、鱈を引き上げて煮汁を煮詰めますが、今回は中火で10分煮詰めました。その頃には、水はさらに減って1/4くらいになっていました。そこで先ほどの鱈を入れて、中火で10分煮詰めました。煮汁はほとんど無くなってしまいましたが、焦げ付く前に火を止めて冷やしました。

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火力が強いと泡立った感じになるので
中火でゆっくり煮詰めていきます

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煮汁が半分くらいになったところで、鱈を再投入します

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ゆっくりコトコトと煮詰めていきます

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汁が完全になくなる前に火を止めます


■おそらく完成

 さて、冷めた後に試食してみました。今回は無煙の鱈ですので、純粋に醤油と砂糖と生姜だけで味をつけてあります。身が厚いところは味が薄い感じでしたが、前回の様に塩辛くはなく、美味しく仕上がりました。
 ただ、やっぱり生鱈で150グラムは少なかった様で、仕上がり量は前回の干鱈の半分ほどになってしまいました。しかし、倍の300グラムだともっと薄味になる様な気がします。作り方としては生鱈を使う様な感じですが、調味料の量は棒鱈を使うのではないのか。調べてみたら、棒鱈は塩を使わず干すそうですから、干鱈よりは塩味が少ないのかもしれません。
 いずれにせよ、生鱈の場合、作る手間は非常に少なく簡単に作れました。確かに弁当のおかずに向いてそうです。

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150グラムの鱈も、仕上がりはつきだし程度になりましたw









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tanisi_corp at 00:00コメント(0)

2019年03月29日

 軍隊調理法に紹介されているカレー汁が、その実、全然美味くなくて、これでは今日の様な国民食の地位を勝ち得ない、と考えた事から始まったカレー汁シリーズ。大体の見当が立ってきたのですが、今回はもう少し掘り下げて、研究してみました。







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今回はデミグラスソースを投入
今風の美味いカレーになるはずです


■ルウ

 今回もルウはエスビーのカレー粉缶のレシピに準拠しました。ただし、より正確さを出すために、「大さじ○杯」と書かれているのをグラムに換算しました。その結果、5皿分でラードが60gだと結構量が多いな、と感じましたが、むしろこのくらい無いと「ラードを煮立てる」と言うのは無理なので、加減せずに使う事にしました。
 ルウを作る順序は、まずラードを煮立てるところからですが、これだけの量があると文字通り煮立てる事が出来ます。その煮立ったラードに小麦粉を入れてキツネ色になるまで炒める訳ですが、ラード60gに対して小麦粉は36gですから、小麦粉がダマにならずむしろ液状になる感じでした。キツネ色になったらカレー粉12gを混ぜ込みますが、いい感じにペースト状になりました。
 これまで作ってきた油粉捏は、ダマになったり硬かったりと、いざ煮汁で伸ばそうにも、なかなか伸びてくれなかったのですが、この程度のペーストなら伸ばし易そうです。

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ラード60g、カレー粉12g、小麦粉36g
一応、中辛のルウの材料です

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煮立てたラードに小麦粉イン、小麦粉も煮立つ様な感じです
焦げない様にかき混ぜて、キツネ色にします

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カレー粉を投入して混ぜます
いい感じのペースト状になりました


■なぜ灰汁を取らないのか

 具材の料理の仕方は、これまでと同様、軍隊調理法に基づくやり方で、先に少々の玉ねぎと肉を炒め、水を足して、人参、じゃがいも、玉ねぎの順で煮立てていきます。ここで前から気になっていたのですが、肉を煮ると大抵は灰汁が出るのですが、軍隊調理法では灰汁を取ると言うアクションがありません。これはカレー汁に限った事ではなく、ほとんどの料理で灰汁が出そうな料理でも灰汁をとると言う事がありません。つまり、灰汁の入ったまま仕上げてしまうのですが、昔の料理は総じてそうだったのか、軍隊だけでそうだったのか、謎な所です。

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少々の玉ねぎと肉の空炒りが済んだら水を足します
今回は飯盒の上と下の水量線の間くらいまでの水を使いました

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灰汁が出るので、一応取りましたが
軍隊調理法では取れと書かれていません




■デミグラスソース

 さて、具材の料理が終わったら、今度は油粉捏その他でカレーに仕上げていきます。まずは先に作ったルウに煮汁を入れて溶きます。いつも思うのですが、熱々の煮汁を入れても、ルウがなかなか溶けてくれない事があるのですが、ちょっと煮立てても良いかもしれません。ちょっと多めに煮汁を入れて、ちょっと煮立ててから具材の方に入れた方が、仕事がし易そうです。
 次に前回使ったチャツネを投入。残しても仕方ないので、全部投入しました。しかし、この時点では味の方に対した変化は見られません。
 さて、次に今回の真打、ハインツのデミグラスソースを投入。これでグッと味が良くなる(と言うか今風)になるはずでした。とりあえず、スプーン1杯入れてみたのですが、味に変化なし。そこで缶の半分ほどを入れてみたのですが、やはり大した事ない。そこで思いきって全部入れてみたら、味が薄くなって、辛味もほぼ消し飛ぶ感じ。全然ダメダメです。

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今回はルウに波なみと煮汁を入れました

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まずはチャツネを全量投入

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しかし、色目も味も大した変化なしです

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期待のデミグラスソースを使うも
返って味が薄くなる結果に、、大失敗


■結局ソース

 いい味になるどこか、全く味も辛味もなくなってしまい、これではカレーなのかシチューなのかも分からん状態で食えたもんじゃありません。そこで、結局ソースで味付け。さらには残ったカレー粉も投入し、如何にかこうにかカレーらしく味を付けなおしました。ちなみに、ケチャップがほんのちょっと残っていたので、これも使ってみたのですが、デミグラスソースよりも、よっぽどカレーらしい味を作る事が出来ました。
 前に何かの番組で、自衛隊がカレーにケチャップをドバドバ入れてたのを見たのですが、それを見た時は「よりにもよってケチャップかー」と思ったのですが、入れるにはそれなりの理由があったと言うのが、今回の件で理解出来ました。

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味が無くなったので、ソースで味付け
ウスターよりトンカツの方が向いてそうです

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さらにはカレー粉も投入
別にラードと小麦粉で捏ねなくても使えました


■結び

 三度めにして上手い事行くかと思ったら、まさかの大失敗。しかしまぁ、結局は食べれるカレーに出来た事は幸いでした。
 この取り組みを通じて感じた事は、原初のカレー汁はただ単にカレー粉の香りしかしなかったのを、先人たちがあれこれ試行錯誤して、色んなものを混ぜて、今のカレーにした、と言う事でした。また、昔の人がカレーにソースだの醤油だのを掛けて食べてたのも、ぶっちゃけ味が薄かったからだろうと思います。
 さらにこの取り組みを続けても良いのですが、嫁さんからいい加減にしてくれと言われてるのと、どう頑張っても「車輪の再発明」にしかならない事、そしてもはや軍隊調理法の再現でもなければ飯盒も使わない事から、この辺りで打ち止めにしようと思います。

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カレー粉入れ過ぎたのか、あとで胃がビリビリ痛みました









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tanisi_corp at 00:00コメント(0)
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