火器系

2016年08月24日



   イワタニプリムスのIP-2243はロングセラーであるだけに、かつては様々なオプションパーツが売られていました。効果の怪しいもの、実は邪魔臭いもの、これはあると便利、というものまで、様々あった訳ですが、イワタニプリムスの他のストーブにはない豊富なパーツの数々が、このIP-2243の根強い人気を物語っていると思います。
   実は、これらのパーツは、発売当時は自分はまったく買ってなかったのですが、今回、IP-2243を再就役させるに当たって、ヤフオクで売られていたものを、金に糸目をつけず買い漁りました。

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この形に至るまで、様々な経緯があった様ですが
EPIのパワーブースターよりコンパクトな形状をしていました


■パワーブースター IP-PB-1
   自分がIP-2243を買ったばかりの頃は、まだガスカートリッジはノーマルのGガスが主流で、暫くしてからプロパンガスが若干含まれたTガスが出た、という時代でした。そして、ノーマルのブタンガスは、カセットコンロ用のガスと同じで、ウチの中で使う分には良いのですが、寒い季節や高山だと気化せず使えない、あるいは火力が弱い、という具合でした。
   そこで、この当時は、バーナーの熱をカートリッジに伝導させるパワーブースターなる器具がありました。自分が買った時には既に結構改良されていて、ヒートパイプが折り畳み式でコンパクトになり、IP-2243のブルーのソフトケースに納める事が出来ました。値段は3,700円と結構な値段でしたが、それだ けに期待大な器具でした。
   ところが、実はこれがかなり効果の怪しい器具で、果たして、ちゃんとカートリッジを温めていたのか、その効果を体感できた場面はありませんでした。ぶっちゃけた話し、火力が落ちたら、手でカートリッジを掴んで温めた方が効果抜群でした。もっとも、冬のキャンプで、チンチンに冷えたカートリッジを掴んでた ら、手が凍傷になっちゃうんじゃないか、と思うくらいでしたが。
   そうこうしているウチに、冬はTガスを使うのが当たり前になり、プロパン30%にイソブタン70%のUガスが発売される様になりました。そして、新世紀を またいだら、知らない間にパワーブースターは姿を消していました。まぁ、それほどまでに、効果の怪しい器具だった訳です。しかし、なんとなく付けてると、 フルセットになった様な気分になるアイテムです。
   今回、改めて手に入れた訳ですが、実際に使ってみたところ、意外にもバーナーの熱をよく拾っていて、触れば熱いくらいでした。しかし、それ以上にガス缶が気化して冷たくなっており、辛うじて結露させない程度に熱を与えている様でした。無いよりマシ?といった感じです。

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使用時はロッドを起こして、バーナーに当てます

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触ってみると、結構熱くなってました
一応は、値段分の仕事はしてる様ですw

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ブルーのソフトケースは、ブースターも納める事が出来ました
ピンクのプラケースでは、ちょっとキツいです


■延長ゴトク IP-2243EXT
   90年代前半は、アウトドアブームであったと見えて、自分がIP-2243を買った直後から、様々なオプションパーツが発売される様になりました。延長ゴ トクはその目玉な様な感じで、本体にネジ止めする可倒式のEXTと、自在に取り外しが出来てさらに展開長が大きいEXTLというのがありました。個人的に は可倒式のEXTの方が、デザインが好みでした。しかし、これらが発売される頃には、関心が液燃ストーブに移ってしまっており、IP-2243もあまり使わなくなっていたので、その当時は買わず終いでした。
   今回、当時の値段の倍以上を出して落札したのですが、付けてみた感想は、微妙なものでした。まず、折り畳み出来るギミックは格好いいのですが、展開するのに手間というか、1ヶ所引っかかって出しにくい所が出来るので、意外と面倒くさい事。折り畳んだ状態でケースに収納出来るのですが、分解したバルブを入れるスペースが窮屈な事。使わない時も延長ゴトクがくっついてくる事。そしてなにより、飯盒レベルでは延長ゴトクは必要ない事。
   特に4番目の理由から、当時にあっても、敢えて買おうとはしなかったのだと思います。もし、大きめの鍋やフライパンを使うなら、別途スタンドを用意した方が良さそうに思います。しかも、廃盤となって久しいこのゴトクは、そこそこ高値で取引されており、その値段で十分スタンドが買えてしまったりします。なので、あえて買う必要はないかなぁ、という感想を持ちました。

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折り畳み式の延長ゴトク
当時の価格は1100円だった様です

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取り付けると、こんな感じになります
見た目は格好いいです

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折り畳んだ感じは、こんな風です
一見便利そうですが、一々出したり折り畳んだりが面倒です

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一応、ゴトクを装着したまま、プラケースに収納出来ます

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ソフトケースにもそのまま収納できますが
パワーブースターが入れられません



■フレームインジケーター IP-FI
   IP-2243は室内や暗い所では、燃焼時に青い炎が見えるのですが、昼間の野外ではまったく炎が見えない事がよくありあます。全開で使っている時は、音もそれなりに出るのですが、それでも他の騒音にかき消されて聞こえない事もあります。この様な場合、火が点いてるのかどうか、分らない事があります。こういう時に、発光して燃焼している事を知らせるのが、フレームインジケーターです。これは発売された当時から、その必要性を認めれたのですが、例によって液 燃ストーブに関心がいっていたので、当時は買わず終いでした。
   フレームインジケーターのバーナーへの取り付けは、小さなビスで行うのですが、小さいだけに普通のドライバーでは無理で、眼鏡用の精密ドライバーを買って来ました。そして、それをバーナーの穴にねじ込んで行くのですが、もともとネジ山がある訳でもないので、ねじ込んで行くしかありません。しかし、細い精密 ドライバーではねじ込みにくく、うっかりネジの方をナメても困るので、ネジが外れない程度のところで止めておきました。インジケーターがカパカパした感じ ですが、まぁ外れなければ良しでしょう。
   早速使ってみたのですが、点火すると、フレームインジケーターがパァっと明るくなって来ます。消火すると消えます。ただこれだけの事なのですが、日中に使う際は、やっぱりあった方が便利な器具です。

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インジケーターの中に何やら細い線が見えますが
これが熱で発光します

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とりつけはビス止めなのですが
物が小さいだけに、落としたりして手間取りました

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本当は根っこまでねじ込むのでしょうが
ビスをナメても困るので、この程度にしときました

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全力で燃焼中ですが、炎はまったく見えません
その為、このインジケーターは屋外で必要な装備なのです








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tanisi_corp at 19:30コメント(2)


   自分が生まれて初めて買ったポータブルストーブが、このイワタニプリムスのIP-2243なのですが、液燃ストーブに関心が移る以前は多用していたものの、液燃ストーブに移行してからはほとんど使う事がありませんでした。一応、断続的に所有はしていたものの、ノスタルジックなコレクションとして持っていただけで使っていなかったため、具体的な能力や威力については、あまりよく分ってませんでした。
   しかし、車中泊で飯盒炊爨する際に使用するストーブを見直すに当たって、液燃ストーブよりも小型かつ簡単で、しかも飯盒メシを美味く炊けるストーブとして、再び注目したのでした。

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一番最初に入手したIP-2243SA
このブルーのソフトケースが欲しくて
ケースがキレイな中古をゲット


■IP-2243最大の利点
   IP-2243の特徴は、その大きなバーナーです。この大きさのバーナーは、有名どころの他社メーカーでは見られません。そもそも、昨今のガスストーブは小型化が著しく、同じプリムスのP-153など、とてもコンパクトに仕上がっています。しかし、これらコンパクトなガスストーブの目的は、登山など自分の肩で荷物を運ばねばならない人が、山の上でお湯沸かしてレトルト温めたりフリーズドライもどしたりして食べる、という目的に適応した造りになっています。つまり、高火力である事はもちろんですが、比較的小さめのクッカーを使う前提です。
   こうした小型のバーナーで飯盒を使うとどうなるかというと、飯盒の中央に一番強い火力が当たって、その周りとに温度差を生じます。そして、周りの部分の熱を上げようとすると火のあたってる部分が焦げます。その焦げを防止しようとすると、熱が足りずに芯飯になる、という具合です。この症状はイワタニのカセットガスジュニアバーナーでも顕著で、何度も芯飯を作る羽目になった事が、IP-2243を見直すキッカケになったくらいです。小型のバーナーで、かつ炎が収束する傾向にあるストーブは、湯沸かし用と見て差し支えがありません。
   対するIP-2243は、バーナーが大きく、ほぼ飯盒の底に匹敵します。その炎は広く広がって飯盒の底全体を温める格好になります。従って、熱は均一に伝わるのでほぼ温度差は生じません。平均的に飯盒の底に火が当たるので、よほど火に掛けっぱなしにしない限り、焦げる心配もありません。結果、芯飯にならず上手に炊ける、という訳です。同じ様な傾向は、家庭用のガスコンロにも見られます。

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バーナーヘッドが大きい&五徳も大きいで
飯盒は楽々のります

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ご覧の通り、飯盒の底全体を覆う炎
これが均一な炊きあがりを実現します

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炎が大きいので、この手の大きめの中華鍋でも対応可能
それ故に、延長ゴトクも発売されたのでしょう


■IP-2243の火力
   IP-2243の最大火力は、3,600kcal/hとされています。これはポータブルストーブとしては非常に強力な火力です。オプティマス123Rが1,300kcal/h、コールマン550Bや442、MSRドラゴンフライが2,000〜2,100kcal/hという数字からも、その事が読み取れます。ちなみに、自宅で使っているリンナイの一口コンロは3,010kcal/hで、それよりも強力なのです。
   具体的な火力の強さの例として飯盒炊飯であげると、無風常温状態で、コールマン550Bや442だと大体4分そこらで沸騰しますが、IP-2243は全開だと1分半くらい、半開でも2分半ほどで沸騰します。非常に強力ですが、あまり早く沸騰し過ぎても硬いご飯になってしまうので、良い感じに火力を緩めて使う必要があります。ちなみに、美味いご飯の火加減は、「4〜5分で沸騰する強火、5〜6分で重湯が消える弱火」です。
   実は、これまで、自分が保有するポータブルストーブで、最強火力を持っているのはMSRドラゴンフライだと思い込んでいたのですが、とんでもない話しで、カタログスペック上の数字は真正直に、IP-2243がコールマンやMSRのガソリンストーブの1.5倍の火力である事を示していた訳です。
   ガスストーブが何となく火力弱いと感じていたのは、自分がIP-2243を使っていた時代は、やっとこ若干プロパンが入ったTガスが出始めたばかりの頃で、ブタンだけのGガスでは長時間使っているウチにガス缶が冷えてしまい、火力が落ちます。その傾向は冬に顕著で、パワーブースターを使っても火力が落ちるので、手で温めたりしたくらいです。
   しかし、飯盒炊飯の時間は10分そこらなので、そのタイムレンジで考えれば、やはりIP-2243はガソリンストーブより高い火力を発揮すると思われます。

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バーナーヘッドが大きいため、この種の小さいカップは不利です
それが為に、小型のバーナーのストーブもあるのですが

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キャンティーンカップは、少しずらして使ってました
初期の頃の定番の組み合わせです

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十字ゴトクですので、大抵のものは載せる事が出来ます
この種のポットでは、大きな火だと炎が脇に逃げる格好になるので
火力は絞って使う事になります

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首がしっかりしてます、大きい鍋釜の方が得意です



■バルブノブの長短の使い勝手の違い
   IP-2243には、火力調整ノブが短いタイプと折り畳み式の長いタイプがあります。自分が一番最初に買った2243SAは短いノブでしたが、その後にPFAだのSWFAだのの、長いタイプが出ました。火力調整ノブが長い方が、見るからに便利そうで羨ましかったのですが、買えば高い代物だったので買い替えなかった記憶があります。この度、長短両方のIP-2243を揃えたので、使い勝手を比べてみる事にしました。
   まず長い方ですが、確かに長いだけあって、飯盒からもバーナーからも離れた位置から火力調整が出来るのは便利です。鍋やフライパンによっては、短いノブだと完全に奥に行ってしまうので、長い方が操作し易いのは間違いないです。しかし、長いせいなのか、それとも折り畳みの機能のせいなのか、ノブを回すと少しノブがよじれる様な感じがします。感覚的なものなので気にしない人もいるでしょうが、自分は少し気になりました。
   対する短い方ですが、こちらは回した通りの操作が出来て、捩じれた感じがまったくなく、非常に機敏に動く感じです。確かに、短いだけに、長いノブの利点はないのですが、飯盒やカップを使う分には大して支障がないかな、という感じです。中華鍋みたいなデカイのを載せたら、それは確かに使いにくい訳ですが、だったら鍋を持ち上げるなり、下から覗き込むなりして、調整や消火をすれば良い訳ですから、工夫の範囲でどうにかなるレベルです。

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火力調整バルブの長さ比べ
左がSA、右がPFA
PFAは真ん中で折れる様になっています

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この種のフライパンを使いながら火力調整するなら
やっぱり長いバルブの方が有利です


■他のストーブとの比較
   今回、IP-2243を再就役させる直接の理由となったのは、これまでトランポに常備してきたイワタニのカセットガスジュニアバーナーが、実のところ、飯盒炊爨には不向きなストーブである事が分って来たからでした。これまで、車中泊では大抵が芯飯だったのですが、それはカセットガスジュニアバーナーを使った場合で、コールマンのガソリンストーブを使った時は上手に炊けていました。つまり、バーナーが小さく、火力を強くしたら火の当たっている場所が黒焦げ、それを防止しようと火力を押さえたら火力不足で芯飯、という具合だったのです。
   また、火力比においても、カセットガスジュニアバーナーは2,300kcal/hに対して、IP-2243は3,600kcal/hと圧倒しており、普段の湯沸かしで使う場合でも、カタログ上ではIP-2243の方が早く沸く事になります。かつ、そうそう使うものでもなく、ガスがしょっちゅう無くなる訳でもない事から、「どこでも手に入るカセットガス」である必要もなく、IP-2243も複数になったので、交代させる事にしました。
   IP-2243を再就役させる前は、飯盒炊爨の必要がある時だけ、コールマン550Bを持って行く案もありました。火力は2,000kcal/hと低い訳ですが、バーナーが大きく、かつガソリンストーブなので気温が低い所でも上手に飯が炊けるからです。ガスストーブは使っているウチに気化熱でガス缶が冷えてしまい、火力が弱くなる印象が強かったのです。
   しかし、実際に飯炊きに掛かる時間というのは、大体10分程度です。そのくらいであれば、よほど寒い季節でない限り、ガスであっても定格の火力を維持する事は出来ます。かつ、自分がIP-2243を主力で使っていた時代と違って、今は冬季用にプロパン&イソブタンを注入したウルトラガスもあり、冬場でも使えると判断して、IP-2243常備とする事にしました。

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IP-2243とカセットガスジュニアバーナー
収納サイズはあまり変わりません

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IP-2243とコールマン550B
550Bは優秀なガソリンストーブですが
ガソリンを入れたまま、トランポ常備する気にはなれません

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収納サイズは、IP-2243の方が小さい上に
バーナーとガスカートリッジが分離できて
よりコンパクトに収納できます
(実際には、コンテナにぶち込むだけですがw)


■運用
   今回、IP-2243を再就役させるに辺り、これまで持っていたPFAの他に、出来るだけキレイなSAを永久保存用、バーナーは古だけどキレイなブルーのソフトケースが付いてる奴の2つを調達しました。ブルーケースが欲しくて余分に1個買った様なものですが、せっかくなので活用する事にしました。
   まず、キレイな奴は保存用としてキープ。お金に困ったら売り飛ばし用でもあります。これまで持っていたPFAは、あまり使わないであろうトランポ用に。そして古のSAは自宅で使い倒し用に。ただし、トランポ用は、SAの短いバルブに変え、フレームインジケーターを装着し、ソフトケースにパワーブースターを同梱。自宅用はロングバルブに変えて、やかんなどのデカい鍋釜類に対応させる様にしました。

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IP-2243を3つも買っちゃう人は、あまり居ないと思うのですが
2つは実用ですw

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ソフトケースって、プラケースよりコンパクトなイメージがありましたが
比べてみたら、そんなに違いはありませんでした
ただし、ソフトケースにはパワーブースターも入ります


(初出:2011年8月29日








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tanisi_corp at 19:00コメント(0)

2016年07月26日



   最近、液体燃料を使うストーブは、自動車ガソリンや灯油、軽油、果てはジェット燃料(どこで手に入れるやら)まで使えるマルチフェルが主流なのですが、それに加えて、ガスまで使える物が出ています。MSRで言えばウィスパーライト・ユニバーサル、オプティマスだとPolaris Optifuelがそれです。これらは日本では正規で売られてませんが、「ガスも使えたら良いのになー」と思うのは、あっちの人も同じだったというのを伺え知れます。そして、これらの商品が出る前から、自作でガスアダプターを作る人も多々いた様です。そこで、自分もこのサイトを参考に、ドラゴンフライのユニバーサル化を目指しました。

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日常的には要らんアイテムですが
それほど難しくないので、こさえてみました


■工作
   ガス化をする上でどうしても必要なのは、ガス缶に取り付けるアダプターです。作例では、中国製の安いガスストーブのコックを流用していますが、幸いな事にウチにも同じアダプターを持つ中華ストーブがありますので、惜しげも泣くメッシュホースを取り外して流用する事にしました。
   次に、ドラゴンフライのフェルラインと繋ぐチューブですが、これはホームセンターに売っている耐油ホースを使いました。内径6mm外径9mmのものを使いますが、ガス缶側のコックはこれだと太いので、外径6mmのホースを入れて合わせました。
   一番の問題は、このホースの固定方法で、作例ではガスコンロのホースを固定するクリップの小さいのを使っているのですが、これがどこのホームセンターに入っても売ってない。この手のはバイクで使われてる事が多いのですが、もしかしたらバイク用かも、と思って調べてみると、キジマやキタコからホースパワーバンドという名前で売ってる事が分り、近所の2りんかんに行ってみると、ばっちり売っていました。
   作り方は、説明を要しないほど簡単なのですが、ガス缶のコック側は結構緩くて、バンドを付けただけでは直ぐ抜けてしまうので、ホースにテープを巻いて上げ底にして、簡単に抜けない様にしました。もっとも、それでもホースが回るのですが、ガス缶を逆さにしたりする事もあるので、ガスが漏れてなければ良しとしました。逆に、フェルラインの方はホースを押し広げて入れるのですが、あまり深く挿してしまうと抜く時に難儀しました。

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中華ストーブのアダプターからメッシュホースを外し
ウチにあった耐油ホースを付けてみたところ
しかし、これだと細すぎてドラゴンフライに付けられません

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太いホースを使ってテスト中
液出しする関係で、カセットガスを立てて使う意味がありませんでした


■テスト
   ドラゴンフライとガス缶を繋ぐホースの長さは、当初はカセットガスを立てて使う事も考慮して、30cmくらいの長めにしていました。しかし、これだと消火の時にホースの中に残っているガスが多く、消火に時間が掛かる事が分りました。
   また、ガス缶を逆さにしてガスを液状のまま出す「液出し」の方が火力が強く、むしろ気体の状態だと火力が定格より弱そうな事から、カセットガスを立てて使う事はないと判断し、ホースを15cmほどにカットしました。あまり短過ぎると、ガスカートリッジを起こす時(消火の時は液出しを止める)にホースが足りなくなるので、その長さにしました。
   さて、実際に使ってみたのですが、まず、ケロシン用のジェットでは異常燃焼して使えませんでした。そこでガソリンのジェットに交換してみたところ、いきなりガスを多めに出すと、ガスの風圧でライターの火が消されてしまいました。点火の時は、火力を絞ったトロ火の状態で点火します。しかし、ヘッドが温まる前に火力を上げようとすると、火が消えたり、プレヒート不足の時と同様に赤爆しました。ヘッドを温めながら、徐々に火力を上げて行く感じです。
   一旦火が点いてしまえば、思いのほか快調に燃焼しました。火力調整も思いのままです。ヤカンでの湯沸かしから、飯盒での飯炊きまで、良い感じにこなしました。また、液出しをすれば火力も強く、また連続使用によるガス缶の冷えもあまり影響ない様でした。
   消火の際は、ガス缶を起こして液出しを止め、元栓を締めてそのまま放置します。もし、止めるタイミングが分っているなら、止める数分前にガス缶を起こして元栓を締めれば、無駄にガスを燃やさずに済みます。火力調整キーの方で消火する事も出来ますが、この場合はホースの中にガスが残っているので、取り外した時に生ガスを吹く事になります。出来れば燃焼させた方が安心です。

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ガスカートリッジで液出し中
カートリッジがコロコロ転がるので、何か台を作った方が良さそう

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液出しであれば、火力は十分です



■使用上の注意事項
   まず、自作であるのでガス漏れに注意が必要です。ドラゴンフライのフェルラインチューブにホースを接続するのは、ホースが少々キツいので、フェルラインチューブを挿すだけも気密性は保てるのですが、あまり奥まで差し込むと外す時が猛烈に大変です。せいぜい7mmくらいが限界だと思います。ところが、液体のガスが通ると、意外にもホースが緩む様で、使用中にスッポンと外れた事がありました。もちろん、噴き出したガスに引火して、目の前が炎に包まれたのですが、速攻でガス缶の元栓を締めて事なきを得ました。なので、安全面を優先して、フェルラインチューブ側もホースバンドを付けるしました。
   流用した中華ストーブには、カセットガス用のアダプターが付属していたので、これも使ってみたのですが、どんなに締めても、ほんのかすかに「シュー」という音がする。ほんのかすかなので、大した事ないかと思って使っていたら、漏れたガスに引火して、またもや目の前が炎に包まれました。この場合も慌ててアダプターを抜いて事なきを得たのですが、所詮は中華製ですのでアテになりません。そこで前に買った三つ足アダプターを使ったところ、無事に使えました。(その場合、液出し出来る様に、カセットガスはめるプレートを下向きに付け替える)

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テスト段階では、バンドが手に入らなかったので
ホースをねじ込んでいるだけです
しかし、不意に抜ける事があり、危険でした

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そこで、ホースバンドで固定する事に
ただし、ガス缶側はユルユルなので、テープを巻いて厚みを持たせています


■ガス化の意義
   今回、ドラゴンフライをガス化したのは、液体燃料以外にガス缶も使える様にする事で、よりマルチフェルを促進する事、つまり、緊急時などの時の用途の幅を増やす事を目的としました。そして、それは概ね成功であったと思います。まぁ、自分以外にも既に多くの人がガス化にチャレンジしてますので、工作自体はそれほど難しいものではなく、誰にでも出来ます。
   しかし、やっておいてこういうのもなんですが、正直なところ、わざわざガスで使えんでもいいかなぁ、というのが終わったあとの感想でした。やっぱり、ガスはガス用に設計されたストーブで使うのが一番良く、また自分に関して言えば、アルコールから木材に至るまで、様々なポータブルストーブを持っている訳ですから、わざわざドラゴンフライをガスで使う必要もない訳です。
   上にも述べた事ですが、ガスが使えるにしても、吹き消えたり赤爆したりしないように気をつける必要があり、ガス本来のお手軽に使える様な感じでなかったのも、こういう感想を持った一因でした。この点は感じ方なのかもしれませんが、このガスアダプターを作る為に、わざわざ中華ガスストーブを犠牲にするのなら、いくら中華製とはいえ、そのままガスストーブを使った方がマシだと思います。その意味で、今回は頓知チャレンジでした。

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MSRドラゴンフライは、分離型ストーブの中では場所取らない部類ですが
ガス化キットを使うと、結構場所取ります






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tanisi_corp at 20:00コメント(0)

2016年07月14日



   去年の秋頃に、MSRドラゴンフライのジェットをケロシンに交換し、以来、2日と開けず毎日自宅で使って来ました。プレヒートは台所でやるという事もあって、アルコールを使い、かつ10mlで十分なプレヒートを行って、異常燃焼しない様に使って来ました。
   ところが、3日ほど前から段々火力が落ち始め、昨日、とうとうロウソクレベルに。どっか詰まったっぽいです。去年の6月にポンプの整備は済ませてますし、そっちからの油漏れもなければ、ポンプの圧も十分掛かっているので、今回はバーナー側の問題の様です。

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MSRのストーブは、使用する燃料でプレヒートが可能です
もっとも、出来れば煤が出ないホワイトガソリンの方がストーブとしては良いそうです
やはり、煤だのカーボンだのが、ジェットなどに付着しやすいんでしょうね

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こちらはアルコールでプレヒート中
台所だと、煤で結構汚れてしまうので、灯油でなくアルコールでやるのが無難です
10mlほど使用し、結構時間かけて余熱します

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余熱が十分だと、灯油でもキレイな青い火で燃えます


■ざっくり原因究明
   まず最初に疑ったのは、火力調整棒の先のネジの部分。このネジの部分には縦に溝が3本掘ってあって、ここがカーボンなどで詰まっていると、火力が落ちるとの事。そこで分解してみたのですが、確かに真っ黒にはなっているものの、カーボンがベッタリというほどでもない。一応、キャブレタークリーナーに暫く漬けて、拭き上げておきました。
   次に燃料チューブの末端にあるフィルタ。これが劣化して固くなっていたり、汚れで目詰まりしてると、燃料が流れません。これも去年交換したばかりですが、一応、新しいのに変えておきました。
   しかし、これらの作業を施しても、火力が上がらない。具体的には、燃料の経路、ジェットから燃料チューブの先までのどこかが詰まっている様な感じ。疑わしいのはジェットではない、かと考えました。といのは、火力低下が始まる前、プレヒート前にうっかり火力調整キーが開いて、少し灯油が漏れてしまい、プレヒートの時にその灯油が漏れ、煤を出した事がありました。その後も何度か、火力調整キーを締めているのに灯油が少し漏れて、プレヒートで灯油が燃える事がり、それでジェットの穴が少し詰まったか、と思ったのです。
   ドラゴンフライのジェットの下には、クリーニングニードルが入っていて、バーナーを振る事でジェットの穴が掃除出来るのですが、今回は敢えて付属のニードルで掃除しました。また、サイレントキャップを外して、通常の状態で点火してみる事にしました。
   ところが、結果は不安定で、十分なプレヒートを施しても、火勢が上がらない、火勢はあっても赤火、ジェットの穴から不規則な小漏れ火が出る、といった具合でした。
   そこで、今度はジェットを外し、改めて穴を掃除し、クリーニングニードルも取り外して、全部掃除して組み直し、再度点火しててみました。今度は火勢の勢いはあるものの、ジェットの穴から、不規則に火が漏れており、何度繰り返しても同じ結果でした。

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火力調整キーの先っぽ
黒ずんではいますが、縦の溝が埋まってる訳でもなく
ここが問題ある様には思えませんでした

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一応、キャブレタークリーナーに漬けて洗います

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あまり調子良くなさそうです
ちなみに、ボトルの圧はパンパンに掛かっています


■ジェット交換
   ケロシン用のジェットは、去年の秋頃から使い始め、まだ1年も経っていないので、そうそう早々とヘタるのはおかしい、と思いつつも、こんな事もあろうかと、取り寄せておいた新品のジェットを入れてみる事にしました。
   このジェット、ドラゴンフライをガソリンからケロシンにしたり、またその逆したりと、ジェット交換をやった際、ジェッドがあまりにも固くて、ドライバーにレンチ噛ませて高トルクで回さなければ外れず、その際にレンチのネジ山が変形してしまいました。外す度に変形するのでは、そのうち、舐めてしまうと予想して、予備のジェットをガソリン、ケロシン両方取り寄せておいたのでした。ただし、今回はあっさりジェットが外れました。
   さて、新品のジェットを組み付けて点火。以前と同じ様に、10mlのアルコールでしっかりプレヒートさせたのですが、強火にすると赤爆する。赤爆する度にキーを緩めて赤爆を抑え、徐々にキーを開けて全開にしていきました。新品だと、ジェットの穴から漏れ火する事無く、普通に使える様です。
   そこで今度は、古いジェットに付け替えて試してみると、一応は勢い良く火は出るものの、やはりジェットの穴から漏れ火がある。これで今回の不調は、おおよそジェットに原因があったとみて良さそうです。恐らく、何かの拍子に穴が詰まり、そして広がり過ぎたのではないか、と思います。
   最後に、新品のジェットを付け、再々度点火。すると、あまり元気が良くなく、明らかにプレヒート不足の様相。でも、プレヒートはしっかりやっています。そこで一旦消火して、バーナー部を上下に振って、内蔵されているクリーニングニードルでジェットの穴を掃除。改めて点火したとろこ、バーナーヘッドがやや冷えたのか、赤爆しつつではありましたが、いつもの様に元気よく燃える様になりました。

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明らかにどっか詰まってます的な炎
プレヒートが足りない時によく見かける状態ですが
今回プレヒートは足りてます

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ジェットの穴を掃除して組み付けた状態
勢いはそれなりにあるものの、赤火だしジェットの穴から火が漏れている

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新しいジェットに交換したところ
火は青くなってきましたが、それでも、まだジェットの穴から漏れ火しています



■ジェットからの漏れ火の究明
   しかし、ついこないだまで使えてたジェットが、急に使えなくなるのもおかしな話しです。また、新品のジェットでガソリンのは漏れ火するという具合に、明らかにおかしな状況です。あり得ないとは思いましたが、もしかしたらシェーカーニードルが煤の付き過ぎなどで障害になってるのかと思い、新品のニードルを注文しましたが、そうでもなさそうな気がします。
   そこで、原因を究明するために、改めてテストしてみました。テストは灯油とガソリンのジェットの古い物と新しい物を、ニードルの古い物と新しい物で、それぞれ組み合わせて、一つずつ燃焼状態を確かめ、出来不出来を見る事で、傾向を確かめてみよう、というものでした。結果は、この様な感じでした。
  • 古ジェットDK+古ニードル:漏れ火有り
  • 新ジェットDK+古ニードル:漏れ火無し
  • 古ジェットDG+古ニードル:漏れ火有り
  • 新ジェットDG+古ニードル:漏れ火有り
   ここまでテストした所で、バーナーが冷えるまで待っている間に色々ネットで調べていたところ、ジェットからの漏れ火は、ジェットが緩んでいる時に起こる、というのを見つけました。自分では結構締めてるつもりだったのですが、そういえば前はドライバーにレンチを噛まさないとジェットが回らなかったのに、今回は簡単に取り外しが出来ます。簡単に取れた方が楽なのですが、ギンギンに締まってる状態が正常だとしたら、そうしてみるしかありません。そこで、キツめにジェットを締めてみました。
  • 古ジェットDG+古ニードル:漏れ火無し
  • 新ジェットDG+古ニードル:漏れ火無し
  • 古ジェットDK+古ニードル:漏れ火無し
   御覧の通り、問題が解決してしまいました。結果としては、漏れ火の原因は、ジェットやニードルの劣化ではなく、ジェットの締め方が足りない、というものでした。

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1〜4はそんなにジェットをキツく締めてない状態
5、6はガッチリ締めた状態です


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盲点といえば盲点でしたが
逆に言えば、ちょっとやそっとの事で
ジェットやニードルはヘタリはしないという事が分りました



■スペアパーツの必要性
   ポータブルストーブの耐用年数というのは、一体何年を目処に設計されているものなのでしょうか。真鍮のケロシンストーブなどは、それこそ50年100年でも持ちそうですが、コールマンのストーブなどは5年も持てば上等みたいな造りです。MSRのストーブは、大事に使えば20年30年と持ちそうです。しかし、どんな機械にも共通しますが、整備や部品の交換をしなければ、性能を維持出来ません。
   自分が持っているドラゴンフライは、購入から大体10年くらいになります。去年まで、そんなに頻繁に使っていた訳ではないですが、去年辺りから部品の交換の要が増えた気がします。幸いに、モチヅキから純正のパーツが取り寄せらマスので、整備に関しては安心です。
   ただし、不調になるのは、毎回、今回の様にいきなり、という事が多いです。もちろん、取り寄せれば、大抵2日もしないウチに届くのですが、これが出先だったら面倒な事になります。よぼどハードな使い方(毎日灯油プレヒートとか)でない限り、5年くらいは何もしなくても大丈夫ですが、5年過ぎた辺りから、使ってても使ってなくても細かいパーツが劣化してきます。
   幸いに、これらのパーツはそんなに嵩張るものではないですし、またコールマンのジェネレーターみたいに高くもありません。なので、これからも長く使い続けたい人は、是非ともスペアパーツを常備しておきましょう。

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今回、取り寄せていたパーツ類
実は、スペアのつもりで取り寄せたのですが
早速投入する事になりました

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ニードルは使わず新品のままストック出来ました
フェールラインのフィルターも多めにストックです







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tanisi_corp at 20:00コメント(2)

2016年03月19日



   昨年、念願だったシェラストーブを手に入れ、薪で炊いた飯盒メシがことの外、美味い事に気が付きました。ただ。シェラストーブは電池に依存する事、常用するにはやや使いにくかった事、などにより、備蓄していた薪が無くなった時点で使用を取りやめました。
   ところが、職場からまとまった廃材が出て、これを粗大ゴミとして捨てるには些か勿体ないと考え、新規にウッドストーブを入手する事にしました。

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こちらがファイヤーボックス
重さ約900g、高さ190cm、幅12.7cm
ステンレス製(ですが、手入れが悪いと錆びる)
折りたたみ出来るのが利点


■一次燃焼式か二次燃焼式か
   シェラストーブは、五徳と鍋底の間が狭く、隙間を開けるために、吊り下げるか上げ底にするかで、どっちにしてもそこそこ大掛かりな装置が必要でしたが、焚き火箱やウッドストーブは直接置ける構造になっており、結果として省スペース化が可能というメリットを感じました。
   さて、電池を使わないウッドストーブだとすると、最近の流行は、ワイルドストーブソロストーブといった、缶が二重構造になっているタイプの様です。これは二重になっている缶の中を燃焼ガスが通って、ストーブの上部で燃やすというタイプで、煙が少なく火力が強いのが売りになっています。煙が少ないのは、ベランダクラフト的にはかなり有利です。ただ、構造的に、薪を入れにくい事、缶を組み合わせる事でコンパクトに出来るものの、それでもシェラストーブ並のサイズである事など、イマイチ食指が動きませんでした。
   次に考えたのが、折り畳み式の焚き火箱。最近は様々なメーカーから各種発売されているのですが、これは原理的には、穴をいっぱい開けた一斗缶と同じ様なもので、ただ単純に薪を燃やすだけです。その代わり、折り畳んでコンパクトにする事が出来ます。また、物によっては、薪を放り込むスペースが大きめの物もあり、給薪の楽なものもあります。
   いろいろある中で、最終的に選んだのが、今回紹介する、Firebox Stoveです。

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■まず見た目
   ファイヤーボックスは、ステンレス製という事で、重さが900gくらいあります。昨今の軽量化の流れからすると、重たい部類です。組み立て時の大きさは、高さ190cm、横幅130cmとそこそこの大きさです。最近流行のチタン製の物は、重さが300gくらいで大きさももっと小さいものがありますが、自分は堅牢さと使い易さを優先しました。焚き火で使う訳ですから、あまり小さ過ぎるとやり難い訳です。この大きさであれば、兵式飯盒は余裕で載せる事が出来ます。
    使い方は、五徳の棒を底板を外し、広げて箱型にし、底に底板をセットするだけです。広げてみて気が付いたのですが、上から見た時、正方形ではなくて、いびつな台形をしています。これは厚みのある鋼鈑を蝶番で連結し、内側に折り畳む様にするため、この様な形になっている訳です。
   パッケージの写真には、この五徳の棒と底板の位置を変える事で、アルコールストーブを使ったり、エスビットタブを使ったりも出来る様です。また、五徳の棒は小さいカップを載せる時に使います。、また、オプションでステーキ焼いたりするプレートもある様です。ちょっと驚いたのは、ケースは別売で、これも買うと値段が1.3万円くらいになるので、ちょっとお高い買い物です。

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収納時に固定に使っていた棒は
小さいポットなどを載せる時に使う五徳です


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五徳の位置は自在に変えれるように
そこかしこに切り込みや穴が開けてあります

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焚き火以外にも、缶入り固形燃料やエスビットタブも使用可能です
その場合は、五徳や底板の位置を変える事で対応します

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兵式飯盒なら余裕で乗ります
また、五徳の両サイドは大きく開いてるので
薪の補給が楽に出来ます

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側面2ヶ所に薪を入れる穴があり
こんな感じに下からも給薪出来る様になっています。


■基本的な使い方
   ファイアーボックスは、先にも述べた様に、基本的には穴をいっぱい開けた一斗缶と同じ様なもので、その中に薪を入れて火を点けて使うだけです。火を強くしたり弱くなったりしたら、薪を投じて火勢を強くしたり維持したりするだけです。消火は薪を入れるのを止めて、勝手に薪が燃え尽きるのを待てば完了です。
   ただ、ファイヤーボックスはそこそこ深い火箱ですので、ティッシュとマッチを使って火を点けるのならともかく、ファイヤースチールなどを使ってやる時は、底の方に火口を置いてしまうと、とても点火しにくいです。その場合は、ファイヤーボックスの中に薪を組んで、その上に火口を置き、それに点火してから、フェザースティックをくべると火を点け易かったです。
   ファイヤーボックスをただの焚き火用に使うのでしたら、乾燥してる木ならどんな木材でも構わないのですが、ファイヤーボックスを炊事用に使うとなると、あまり長い枝や太い木は、鍋釜を置いたまま入れるのが難しいので、材木は予め15cm程度に切断し、かつ小指ないし人差し指大に割っておくと、炊事に使う薪としては便利です。
   ファイヤーボックスは、実質的にはただの焚き火ですので、燃える物なら何を燃やしても良さそうなものですが、灰が飛び散る紙や、燃えカスが下に垂れる樹脂などは燃やさない方が、掃除やファイヤーボックスを長持ちさせる上で得策だと思います。
   消火は、基本的には薪を燃やし尽くして消火するのですが、ファイヤーボックスは給気効率が良いのか、案外早く燃え尽きます。ただ、シェラストーブの様に強制的に空気を送り込んでいる訳ではないので、シェラストーブよりは灰が残ります。

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使用中のファイヤーボックス
一旦火が点けば、思いのほか、火力は強力です

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長さ15cm、1cm四方に割っておくと、料理には便利です

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最初の点火には、ナイフなどで削ったフェザースティックが便利です
(これは鉈でやったので、あまり上手に削れてません)

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薪は以外と早く燃え尽きます
大抵はこのまま朝まで放置して、朝に灰を捨てます

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灰を捨てた状態
ステンレスですが、使い続けているとうっすら錆びが浮きます
長期使わない場合は、後述する手入れをした方が良いです



■大型の鍋釜を使う
   先にも述べた様に、ファイヤーボックスは思いのほか堅牢で、相当な重量物も載せる事が出来ます。試しに、4リットル満タンにしたヤカンを置いてみましたが、地面さえしっかりしてれば、びくともしませんでした。また丸底の中華鍋を置いてみると、良い感じにピッタリ収まって、とても料理し易い感じでした。
   ヤカンでお湯を沸かす場合、特別ゆっくり沸かす必要はないので、薪をドンドン入れて、ガンガン燃やす使い方になります。4リットルくらいのヤカンであれば、ファイヤーボックスを覆い隠すほどの大きさはないので、ヤカンを置いたまま、薪をくべる事が出来ます。火力がそこそこある分、薪の消費も多く、せっせと給薪する感じです。火は大きく、ヤカンの胴体を覆うほどで、あとの煤落としが結構大変です。
   中華鍋での料理にも使ってみましたが、先に述べた様に、鍋の座りが良いので料理し易かったです。ただし、中華鍋はファイヤーボックスを覆う格好になるので、薪をくべる時は鍋を持ち上げねばなりませんでした。また、料理に気を取られていると、薪が燃え尽きて来て火力が落ちるので、料理しながら薪を入れるという、結構忙しい作業でした。

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こんな感じで、ガンガン燃やします
この位のヤカンなら、びくともしません

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料理もばっちり
もしかしたら、鍋に灰や煤が入るかも?と心配しましたが
大丈夫の様でした


■飯盒炊爨上の注意
   そのそもこのファイヤーボックスを買ったのは、焚き火で美味しいご飯を炊くためで、安定して飯盒を載せれ、かつ単体で使える物、として選んだ経緯があります。そして、ファイヤーボックスはその期待に多いに応えてくれました。ただ、注意事項として、火力があります。
   飯盒は、ヤカンに比べるとサイズも小さく、薪を入れる部分も大きいという事もあって、ヤカンの時の様にガンガン燃やすと、かなり大きな火力となってしまいます。そして、火力が強過ぎて、沸騰時間が無駄に短くなり、ゴワついた飯になったり、下手をすると焦げ付いたりします。
   そこで気が付いたのは、いくら強火といっても、適度な強火である必要がある、つまりファイヤーボックスの場合、中火くらいのイメージで丁度という事でした。ヤカンでガンガンお湯沸かす時の半分くらいの火を心がければ、大体5分くらいで沸騰する感じです。そして、そうなる直前から薪を入れる量を減らして、弱火でキープする様にします。すると、ガスや化石燃料で炊いたのとはまた違う、これぞ飯盒炊爨という出来栄えの美味しいご飯が炊けます。
   この様に、焚き火といえども、ガンガン燃やすのでなく、必要に応じて火の大小を選択する事で、炊飯に十分に用いる事が出来ます。このファイヤーボックスは、煮炊きするのも前提として作られているので、飯盒を吊るしたりする手間が要らず、とても便利に感じました。

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初めてご飯を炊いた時は、ガンガン燃してしまって
ゴワゴワしたご飯なりました

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それから、強火をあまり強く過ぎない様にして、加減しました

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弱火になると、炎はファイヤーボックスからほとんど出ない感じです

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火加減が分ると
掛子にシュウマイ入れて、炊飯と同時で蒸せる様にもなりました



■手入れ
   ファイヤーボックスは、新品の時はピカピカとキレイですが、一度でも使えば熱で変色し、内部は直火で焦げます。といっても、一応はステンレスですので、一斗缶みたいにガビガビに錆びるという事はありません。うっすら錆が浮く程度です。また、焼き鳥みたいに脂が落ちる料理をしなければ、脂汚れもしません。しかし、使い終わったらキレイにしておく事が、そこそこ値段のするファイヤーボックスを長持ちさせる秘訣です。
   ファイアーボックスの手入れの仕方ですが、意外にも、ボンスターなどのスチールウールと洗剤で洗います。汚れだの煤だの錆だのを洗い、水で洗い流し、最後はガスコンロで火にかけて水気を蒸発させます。そして内側にCRCなどの防錆油を塗って、手入れ完了です。
   暫く使わないなら使う毎に、使い続ける場合でも、1週間〜10日枚に洗うのが良さそうです。また、脂汚れがついた場合は、その都度洗うのが良いでしょう。

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10日ほど使い続けた状態です
うっすら錆が出ていますが、酷くありません

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ざっと水で汚れを洗い流し、ボンスターでごしごし洗います

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水で濯いだあと、コンロで火にかけ、水気を飛ばします

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冷めてから、CRCを吹いて保管します


■まとめ
   ファイヤーボックスを約3週間、ベランダで使用しましたが、そのまま鍋釜を置ける事から、シェラストーブほど場所を取らず、かつ飯盒クラスの鍋であれば給薪も楽で、火力も強く、非常に使い易い印象を持ちました。その一方で、一次燃焼式である事から、煙はそこそこ出る様で、それが近所迷惑になる事もあり、使用には慎重を要する反面もありました。
   当初、焚き火の後が錆びたり焦げたりして、長持ちしない懸念があったのですが、結論としては、ちゃんと手入れさえしていれば、かなり持つ道具の様です。やはり万単位のお金を出すだけの価値がある様です。ソロキャンプ用としては結構重いのですが、ファイヤーボックスを使う人は、むしろファイヤーボックスを使う為にキャンプしたりブッシュクラフトしたりする様なので、チャチなチタン製より、これの方が使い勝手は良いと思います。

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焚き火で飯盒を使うとこうなります
これぞ飯盒って感じです








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tanisi_corp at 22:00コメント(0)
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