野営装備

2019年01月15日

 自衛隊の飯ごう2型は結構人気があるようです。ようです、というのは、当協会の中の人自身はあまり高い評価を与えてないので、あまり気に留めてなかったからです。逆に、ニュートップの3合飯盒には高い評価を与えているのですが、今回は大きさの似たこの二つの飯盒の比較をし、かつ、こうして欲しかったといった点を論じてみようと思います。

IMG_4558
大きさはほぼ同じ
故に、ソロクッカーとして人気のある飯盒です


相当人気があるようで、市場在庫は払底
再販のめどもない感じらしいです


■容量の比較
 各々の飯盒のインプレは個別の記事を参照してもらうとして、今回は各種見地からの比較を行います。
 まず、容量。飯ごう2型も3合飯盒も、4合炊きのフルサイズの兵式飯盒と比較すると、パッキングサイズは2/3ほどです。しかし、飯盒本体となると違いがあって、飯ごう2型は2合炊きなのに対して、3合飯盒はその名の通り3合炊きですので、3合飯盒の方が高さがあります。
 ソロクッカーとして考えた時、一度にご飯を2合も3合も炊く人はあまりいないと思うので、1〜1.5合くらいで炊くと思うのですが、ご飯を炊くとなると、1合であれ2合であれ、底の深い方が炊き易いので(特に吹きこぼれの点など)、その意味では3合飯盒の方が使い勝手が良い、という風に自分は見ておりました。ついでに言うと、インスタントラーメンも飯ごう型より3合飯盒の方が煮易いのですが、これも飯盒本体の高さに由来する使い勝手の差です。

IMG_4559
本体の違い
飯ごう2型の方は、もはや食器といった方が良さそう
3合飯盒の方は、煮炊きと食器のギリギリの線を狙った感じ



■蓋と掛子
 飯ごう2型の大きな特徴は、ドイツ軍の飯盒に範を取ったと思われる蓋のハンドル。ちゃんと掛子を引っ掛けて使う事が出来ます。個人的には、ただのワイヤーでなく、もちっとしっかりしたのを付けて欲しかったところで、実際に持ってみると、なんかスカっと落としそうな気がしてならない。文句言うより慣れた方が良いのかもしれませんが、飯を炊く時に蓋のハンドルが邪魔でしょうがなく感じる自分としては、別に無くても良かったかなという風に感じています。この辺り、食器として使うか調理器具として使うか、考え方の分かれるところだと思います。
 対する3合飯盒の方は、脱着式のハンドルです。脱着式のハンドルの飯盒は他にもありますが、3合飯盒の物は実にしっかりしてて使い勝手が良い。飯盒の蓋だけでなく、中鍋にも使えるのですが、察するに、飯盒で飯炊いたあと、中鍋でラーメンでも煮て食う時に、使い易くするために付けたのでしょう。飯盒をソロキャンプで使う人が、その使い易さを追求しまくったのが、ニュートップの3合飯盒だと感じています。
 このハンドル、初代の3合飯盒を捨てたあとも、中鍋と一緒に長い間使っていたのですが、何度目かの引っ越しのドサクサにまぎれてどこかに行ってしまいました。部品点数が多い、脱着部分が多いというのは、紛失の原因にもなりますし、その意味で飯ごう2型が脱着式のハンドルを採用しなかったのは、十分理由のある事であると思います。

IMG_4560
蓋の違い
3合飯盒は普通の兵式飯盒の厚み
飯ごう2型の方は、少々厚みがあります

IMG_4561
飯ごう2型の方は蓋のハンドルで掛子が連結できます
3合飯盒は中鍋にもハンドルが使えます

IMG_4569
ドイツ軍では配食の際にこうして飯盒持ってましたが
飯ごう2型のワイヤーハンドルだと
なんか落としそうで不安があります


■釣り手の問題
 自分が飯ごう2型で一番問題にしているのは、あの無駄に長い釣り手。前回のレポートでも、吊り下げた時に、レギュラーの兵式飯盒と底の位置が同じくらいの高さになる様にするためか?と推測したのですが、本当のそうらしいです。しかし、ほぼほぼ食器としての機能を追求したのであれば、この点は思い切りが足りなかったと言わざるを得ません。
 そもそも、飯盒自体の大きさに対して、釣り手が長い訳ですから、収納時にはかなり邪魔なんじゃなかろうか、と思います。この点、実際に使ってる人の感想を聞いてみたいところです。もし、自分が飯ごう2型を常用するとしたら、釣り手は外して使うと思います。よく無くしてしまうアイテム、なんて書かれているところをみると、現役の兵隊さんも外して使ってるんじゃないでしょうか。
 自分個人としては、釣り手は3合飯盒や旧軍の将校飯盒みたいに、蓋をロックする機能を持ったやつにして欲しかったと思います。これはこれで焚き火に掛けれんという訳でもないですし、飯盒本体の高さと釣り手の長さが同じですから収納にも困りません。そして蓋がロック出来るとなれば、良いとこづくめじゃなかろうかと思う訳です。

IMG_4565
そのうち、飯盒1型は完全に姿を消す訳で
そうしたら、レギュラーサイズの飯盒に合わせて
釣り手を長くする必要もなかったと思うのですが…

IMG_4564
だったら、釣り手が蓋をロック出来る構造の方が良かったと思う
もっとも、3合飯盒の方も、凡ミスなのか
ロックの位置が残念な所に出来てますが



■食器か鍋釜か、飯盒の将来
 飯盒それ自体は、そもそもは煮炊きの為の鍋釜として開発されたのは疑い様も無いのですが、軍隊の野戦での給与のあり方が変化していって、次第に食器としての需要が高まって行ったのは、飯ごう2型の姿形から、十分に推測する事が出来ます。飯盒は、鍋釜なのか食器なのか、それは運用する側の事情によって異なってくると思います。
 自分は、飯盒はあくまで飯を炊くのが主目的であって、食器としての活用は、片手鍋でラーメン煮てそのまま食べるのと同様の位置づけでありますので、より食器よりに作られた飯ごう2型は、飯盒としては役不足に感じています。その一方で、ソロクッカーとして見た時、4合炊きの兵式飯盒は確かに容量オーバーであるのも認められるところです。
 ソロ用の煮炊きの鍋釜として、かつ食器としても使え、飯だけなく副食も作る事を想定して、すべてをオールンワンにしたニュートップの3合飯盒は、日本の飯盒がたどり着いた最高傑作であったと自分が評価するのは、上記の要求を全て満たしているからです。
 もっとも、その3合飯盒は、メーカーが消失して既に数十年、もはや市場在庫もほぼなく入手は不可能です。飯ごう2型が人気があるのは、やはりコンパクトなソロ用の飯盒であるからでしょうし、かつ現用装備である事から、品薄であっても入手は不可能でないからでしょう。炊飯の機能も、トランギアのメスティンに比べれば遥かに使い易い訳で、その意味で人気があるのはもっともな事だと思います。

IMG_4572
確かに、食器として考えるなら
このくらいのサイズの方が食べ易いのは事実です

IMG_4562
掛子に仕切りまで作ってある3合飯盒は、確かに凄いですが
無くし易い欠点もあります

IMG_4570
好み、使い方、コスプレの時代設定、などなど
必要とされる要素は、人それぞれ
好きな様に使って、入手困難な物はある時買いしましょう








    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 11:00コメント(1)

2018年09月06日

   缶入りの固形アルコール燃料は、旧日本陸軍で開発され、その後、自衛隊でも採用され、かつ現在においてもキャンプ用や防災用として、ホームセンターに売られています。一般に火力が弱いとされるアルコールの固形燃料(携帯燃料)が、未だに命脈を持ち続けているのは、まずもって壊れない構造である事、マッチ1本で着火が可能な簡便さが認められての事だと思います。

5ba2a186
今回は、ホームセンターで良く見かける
ニチネンのトップ缶250gを使用
他のメーカーのでも、中身自体は大体同じで
ゴトクの形状が違うくらいの差しかありません

c3c969e3
使い方は至って簡単
蓋を開けて、マッチで点火して、ゴトクを置くだけ
蓋さえしっかり閉まっていれば
中が揮発する事もありません

9e1c2562
ゴトクも意外と頑丈で
4合炊きの飯盒はおろか、4リットルのヤカンでも載ります

cef859c3
使い終わったら、蓋をする前にゴトクをどかさねばなりません
ペンチなどを用意しておく必要があります

2540fadf
消火は、蓋を逆さに被せます
缶が暑いうちに蓋をはめると、気化したアルコールで
蓋が吹っ飛んでびっくりします


■缶入り携帯燃料の火力の実際
   固形燃料は火力が弱い、と言われるのですが、では具体的にどの程度弱いのかを検証しました。4合炊きの飯盒で、何分でご飯を炊く事が出来るかで試しました。条件は無風の室内で気温27度としました。屋外では明らかに不利な熱源ですので、屋内専用とみなしての事です。
   点火した携帯燃料に、おもむろに飯盒を乗せます。携帯燃料は火力調整のしようがないので、あとは炊きあがるまで放っておきます。問題はいつ炊きあがるかで、まずグツグツ言い出すまでに13分を要しました。しかも、この段階ではまだ沸騰していなくて、まったく湯気も出ません。さらに待つ事、5分半、ようやく湯気を吹き出し始めました。そこから重湯が引くまで待つ訳ですが、これがいつまで経ってもなかなか引かない。結局、11分少し、トータルで30分そこらで切り上げましたが、その時点でもまだ重湯は残っていました。
   結果、出来上がったご飯は、辛うじて米粒が確認できるけど、あと少しでお粥になるんではないか、というほどのベタ飯で、まったく話しにならない出来映えとなりました。つまり、この手の缶入り携帯燃料では、4合炊きの飯盒炊飯をするには、明らかに火力不足である事が分かります。


飯盒を乗せてから、18分してようやく吹き出しました
これではベタ飯確定です

484566b1

実測値
ラップ3は重湯が引くまでの時間ですが
これでもまだ重湯が残ってました

86162c37
ご飯の真ん中が凹んでいるのは
残った重湯が溜まった跡です

84eb2497
べったべたのご飯です
一応、「食べれる」ご飯ですが、「美味い」ご飯にはほど遠いです


■湯立て法で対策
   固形燃料で飯盒を使うのは、正味の話し、あまりお勧め出来ないのですが、それでも缶入り携帯燃料しかなかった場合に備えて、どうにかまともなご飯が炊ける工夫をしました。湯立て法というのは、沸騰した湯に洗った米を入れて炊く方法で、これなら水が沸騰する間、米はなんら影響を受けませんから、上記の様なベタ飯になる可能性が低い炊き方です。

5d1925f1
水は700ccを飯盒に入れます
米は4合、予め洗ってザルに入れておきます

763dc64d
蓋をして沸騰させるのですが
タダの水からボコボコ言わせるまでに時間が掛かります

a7a4737f
水が沸騰したら、研いだ米を入れて蓋をして放置します


   とは言え、缶入り固形燃料だと、たった700ccの水を沸騰させるのに、約12分もかかりました。水と米を同時に入れる炊き干し法だと、この間に米がふやけてしまう様なもんですが、湯立て法はこの間は米は何の影響もありません。
   沸騰してから米を入れて蓋をして待つ事、約8分。やっと湯気が吹き出しました。湯気が吹くまでの時間は、炊き干し法の時と大して差がありません。ところが違いはここから重湯が引くまでの時間で、湯立て法では約4分で重湯が引き、トータルタイムで5分短縮という結果になりました。
   出来上がったご飯も、炊き干し法で炊いた時のベタ飯でなく、それなりにしっかりしたご飯になりました。しかし、その味は、米の味というより水の味で、火力が弱すぎてα化があまり進まなかった時のご飯の風味です。炊飯器の下くらいの出来映えです。むろん食べれはしますが、美味い飯とはほど遠い出来映えでした。

a2c6ed2c
湯立て法だと、5分ほど時間が短縮しました
その分、燃料も節約できる訳です

6b745892
ぱっと見、炊きあがりはそれなりにしっかりしてます

72135817
食える飯としては炊けました
ただ、お味は今ひとつ


■缶入り携帯燃料の使い道
   湯立て法で辛うじてまともなご飯を炊けたのですが、それでも缶入り携帯燃料の火力では、荷が勝ちる事が分かりました。以前、2合炊きでチャレンジした事がありましたが、結果は多少マシなだけで、さほどの差はありませんでした。
   大きな飯盒で4合ものご飯を炊くのは大変でも、小さいクッカーで1合や2合炊くのであれば、また勝手は違ってきます。要するに、それなりに小さいクッカーであれば、缶入り携帯燃料でも活躍の余地はあります。また、時間は掛かるとはいえ、水を沸騰させる事は出来ますので、レトルト食品や缶詰、ハイゼックス炊飯袋などを温める用途には使えると思います。

094564d2
飯盒の底への火の当たり具合は
広くて良いのですが、如何せん、やっぱり火力が弱いです



    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 11:00コメント(0)

2018年09月04日

   イワタニプリムスのIP-2243は、発売されてかれこれ30年にはなるロングセラーなガスストーブで、モデルチェンジはしていますが、現行でも発売されています。現行モデルは、この記事に載ってるものと、電気着火装置の形が異なります。つまり、この記事のは、旧モデルです。
 このストーブについては、姉妹サイトの方でも何度か記事にしていますが(IP-2243IP-2243 SA/PFAIP-2243オプションパーツ)、今回は飯盒炊飯にクローズアップしてご紹介します。

806cbc40
30年以上の長きにわたって販売され続けている
優秀なストーブです
この大きなバーナーが飯盒に向いています


■飯盒に最適なガスストーブ
   アウトドア用のコンロも、今やガスが主流になっているのですが、このモデルが発売された当時は、まだまだ海の物とも山の物とも分からない代物で、ガスストーブの黎明期でした。そのせいか、IP-2243は当時としても大きなバーナーを持ったストーブでした。バーナーが大きいという事はストーブも大きくなるという事で、ソロキャンプ用としては少々嵩張る大きさです。
   ところが、この大きなバーナーが、飯盒でご飯を炊く上で、非常に大きな利点をもたらしました。というのも、大きなバーナーから出る火が飯盒の底全体を温める格好になり、火の当たる部分が大きいため、底均一に熱が加わるからです。これが当節一般的となった小さいバーナーだと、底の一点に火が集中してしまう為、飯盒を沸騰させようとしたら、その部分がヘタしたら炭化するほど焦がしてしまうのです。
   火の当たる部分が大きいというのは、それだけα化が促進される範囲も広いという事で、バーナーが小さいストーブよりも、ご飯が美味しくなる傾向にあります。その点からも、IP-2243は有利なストーブであると言えます。

1717a309
アウトドア用品を家で使えないと思っている人が意外といますが
そんな事は全然なくて、普通に使えます

4a04830f
ご覧の通り、飯盒の底一面を火が覆うので
均一に熱を加える事が出来ます


■飯盒の実測値
   IP-2243の最大出力は、プロパンガス含有のTガス使用時で3600kcal/hと高い火力を誇っています。ちなみに、平均的なガソリンストーブの火力が2000kcal/h前後です。ただし、使用し続けるに従って気化熱で火力が落ちてくる事、そもそも低い気温の時は火力が落ちる事、そういうのを勘案して、家庭用のコンロ並みと考えて差し支え有りません。それでも飯盒炊飯には十分な火力です。
   炊き方は至って簡単で、いきなり強火に飯盒を掛け、沸騰させます。大体4分30秒で沸騰させる事。もっとも、IP-2243の最大火力で4合炊きだと、そのくらいで沸騰します。沸騰したら、火を中火にして炊きます。4合だと盛大に吹きこぼれますので、重湯がバーナーにかからない様に、いい感じの場所に置く様にしましょう。大体4分30秒くらいで重湯が引く程度の中〜弱火が最適です。といっても、飯盒の外側からではよく分からないと思うので、4分くらいでサッと蓋を取って中身を確かめます。
   難しいのは、4分30秒くらいで重湯が引く様に弱火パートでの火加減を覚える事です。ビビって弱火にし過ぎるとなかなか重湯が引かずベタ飯になったあげく、重湯が引くまで火に掛けてると底が焦げます。弱火が強すぎると、直ぐに重湯が引いて底が焦げます。
   とはいえ、火力調整ダイヤルを回すだけで火力調整出来ますので、焚き火に比べたら遥かに楽です。

088c5ab8
火力が高く、均一に熱が伝わるので
4合炊きでも上手く炊けます

7bc3c8a6
火力調整もお手の物なので
いい感じの焦げ目も付けれます(ただし慣れが必要)


■IP-2243の実用上の注意点
   これと言って実用上に問題のないIP-2243ですが、強いてあげるとすると、以下の3つの事を注意しています。
   まず、バーナーとカートリッジを繋ぐガスチューブが細く、バーナーに4合炊きの飯盒を乗せると、若干グラグラする感じがします。普通に使ってる分には、飯盒が転けて落ちるとか、強度が弱いという事はないのですが、一応は、平らな地面を選ぶ、うっかり転さない様に注意しています。
   もう一つは、ガスカートリッジの上にバーナーが来る構造なので背が高く、上記と相まって若干不安定に見える事です。特に大きい500のカートリッジを使った時に顕著で、机の上で使う時などは、結構高い位置に飯盒が来ます。これも不安定に見えるというだけで、実用上は大して問題になりませんが、分離型や横置き型のストーブに比べれば、何か引っ掛けてひっくり返す率は高いはずなので、注意して使う様にしています。
   三つ目は風について。IP-2243は独特のX字型のゴトクをつけていて、これは風に強いとされていますが、それでも風が吹けば火が煽られて火力が落ちますので、屋外では防風を、室内では扇風機の近くで使わないなど、配慮しています。まぁ、これについては、どんな火力の強いストーブでも共通する事柄です。

53deb20e
500のカートリッジだと、結構背が高いです

89e4d07f
韓国製の三つ又アダプターを使うとカセットガスも使えます
ただし、若干火力が落ちます

005f2b14
分離型ストーブが流行り出した頃に売られていた
プリムス純正のスパイダーキット
今はプレミア付きで取引されています


■防災用品としてはどうか?
   IP-2243は、その性能から、防災用としても適しています。ただし、いくつかの問題点があります。
   まず値段が高く、ネット以外の実店舗での購入は、アウトドアショップや登山具店でしか見かけない事。値段は実売価格で6600円程度。実は世にあるこの手のストーブの中では安い部類なのですが、初めてこの手の物を買おうと思う人には高く感じるかもしれません。そういった人には、キャプテンスタッグのオーリックM-7900を勧めています。若干安いだけでなく、これなら大抵のホームセンターに売っています。
   IP-2243は、いわゆるカセットガスでなく、ガスカートリッジ(OD缶)を使用します。カセットガスがホームセンターはおろか、大きめのドラッグストアやスーパー、コンビニなど、どこで大抵売っているのに対して、ガスカートリッジはアウトドアショップかホームセンターくらいでしか売っていません。ましてや、イワタニプリムスのカートリッジとなると、そこらの店ではあまり見かけません(ネットでは買えますが)。
   しかし、世の中良くしたもので、上記のキャプテンスタッグのストーブが売っている店は、大抵、キャプテンスタッグ製のガスカートリッジが売っていて、これがIP-2243に使えます。というか、大抵のガスカートリッジを使うストーブは、互換があります。メーカーは禁止していますが、使えます。なので、燃料の補給もある程度は見込めます。もっとも、イザという時になって買いに走るのでは遅きを逸しますので、予め買い置きしておくのをお勧めします。

0ff0be83
オークションだと3000〜4000円くらい
ロングセラーだけに、球数も多いです

779f2e21
OD缶は異社製品で互換がありますが
予め備蓄しておくに越した事ありません



    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 11:00コメント(0)

2018年08月11日

   折りたたみが出来て場所取らずで、かつ地面へのインパクトも少ないウッドストーブという事で、購入以来、もっぱらベランダだの庭だので愛用しているファイヤーボックス。庭付きの一戸建てに引っ越してからは、ますます本領発揮なのですが、最近、使い方をちょっと変えました。もしかしたら、こうしてなかったのは自分だけかもしれませんが。

bee78162
上に乗っているファイヤーピン
やっとこ意味が分かりました


■ベランダ時代との違い
   ファイヤーボックスを使い始めたのは、引っ越す前のマンションのベランダでした。ベランダだけに狭かったのですが、それがむしろ幸いしてあまり風が吹き込まず、大した風防もせずにファイヤーボックスを使う事が出来ました。
   また当時は、自分一人しか食べる者が居なかったので、2合炊きしかしてませんでした。4合に比べると2合は単純に量が半分ですから炊くのも簡単で、焚き火する環境にも恵まれていた事もあって、飯盒炊爨に失敗するイメージは全然持っていませんでした。

8576d996
ベランダでの炊爨
狭い分、囲われていて、あまり風が吹き込まない


   ところが、新居の庭は当然のごとく壁がないので吹きさらしです。ちょこっと風が吹いただけでも火が煽られて飯盒が温まらない。しかも、4合炊きだと2合の倍ある訳で、嵩が多い分、沸騰させるにもパワーが必要で、火力が弱いと美味く飯を炊く事が出来ません。
   そこで、いろいろ試行錯誤や観察をした結果、次の事に気がつきました。
  1. 風防は必要で、アルミ板で作成。あっても煽られるが、無いよりマシ。
  2. よく燃えない薪だけで焚かない事。
  3. どんだけ勢い良く燃えていても、飯盒を載せると火勢が落ちる事。
   3番目は、実は今回初めて気がついた事で、飯盒を載せて、そのままボケッとしていると、火力が落ちてしまい、薪を追加しても早々に復活しません。結果、団扇で下から扇いで火勢を強くしなければなりません。そこで気がついたのが、飯盒の置き方を変える事でした。

dd50bdc3
これまでの使い方
飯盒のサイズなら、ファイヤーボックス自体に乗ります

fcee974e
左の載せ方だと、火の出口が2カ所ですが
右の載せ方だと、四方から火が出ます


■ファイヤーピンの使い方
   ファイヤーボックスには、ファイヤーピンというのが付属していて、これは本来は小さいポットやカップを載せたり、缶入り固形燃料やアルコールストーブを載せる時に使います。なので、ファイヤーボックスよりも大きい鍋やフライパンは、ファイヤーピンを使わなくても載せる事が出来ます。
   ところが、ファイヤーボックス自体に飯盒を載せると、飯盒を載せてる部分の側面が防火壁となってそちらからは火が出ない。そこで、ファイヤーボックスを使って、これまでと置き方を90度回転させて、これまで防火壁になってた部分に出来る隙間からも火を出す様にすれば、火の勢いが落ちるのを多少は防ぐ事が出来、かつ飯盒の釣り手側の側面にも火が当たる様になり、熱伝導がよくなるのではないか、と考えました。

34635298
この2本の棒がファイヤーピン
色んな使い方が出来る様になってます

158a95f1
もっぱら、小さいポットなどを載せるようです

946c8478
コケネンやアルストも使える様に、との発想ですが
こういう使い方は、まずしませんw


   実際にやってみたところ、確かに火の回りが良いし、勢いもあまり落ちない。こんな事なら、もっと早くに使っておくべきだったかな、と思いました。このファイヤーピン、上記の様にこれまでは全然使ってなかったので、あれば役に立っただろう場合でも、そこらに放ったらかしにして使ってなかったのです。しかし、折り畳んだ時にもちゃんと装着出来る様になっており、オプションでついている訳でなく標準装備ですから、大いに使うべきでした。
   このファイヤーピン、むしろ、ファイヤーボックスの上を面一にして使う装備として考えたら、結構使いでありそうです。小さいポットなどもそうですが、米軍のメスパンなんかも、ファイヤーピン使った方が安定しそうです。

30cbe532
ファイヤーピンをつけて、その上に飯盒を置く事で
火の通り道を増やします

fde0a256
ご覧の通り、飯盒の側面の至るところに
火が当たる様になりました

37506883
メスパンは、丁度、乗るか乗らないかという感じなので
ファイヤーピンを使った方が断然楽です


■ファイヤーボックスの耐久性
   このファイヤーボックス、2016年3月に買って以来、毎日とは言わないまでも、相当使い込んできました。新品当初のキラキラした輝きは既になく、それどころか錆びさえ浮いてきました。ステンレスだからといって錆びない訳ではありません。しかも、ここ最近は毎日使うので、組み立てたまま外に放ったらかしです。(さすがに雨が降りそうな時は、軒下に退避させますが)
   そこで、前回同様に、ボンスターでざっと洗って、ガスレンジで炙って乾かしました。ヤレ感はありますが、稼働部はしっかりしてて折りたたみもちゃんと出来、意外に耐久性高いと思います。お値段は1万円ほどしますが、こんだけ使って、まだまだ使える事を考えると、妥当どころかお買い得感があります。最近はチタン製のブッシュボックスもあり、そっちはそっちで気になりますが、壊れない限りは、このファイヤーボックスを使い続けようと思います。

2e9d600f
毎日使いっ放しで、結構錆びも浮いてます

a8ba9fb7
ボンスターで汚れや煤、錆を落として
ガスレンジで水気を飛ばします
しまう時はCRCを吹いて錆び止めします

4436be5e
あれほど汚れてましたが
洗えば素手で触っても気にならないほどキレイになります

31a3cd9d
あれほど汚れてても、ちゃんと折り畳めます
ファイヤーピンも固定出来ます


    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 22:00コメント(0)

2018年06月30日

   ファイヤーボックスを買ってから、かれこれ2年経つのですが、ただの一度もキャンプで使わず、ベランダだの庭だので飯盒炊爨するのに重宝してきました。結構錆びてきましたが、どこか壊れるという訳でもなく、今日も元気にご飯を炊いています。
   ところで、6月30日は一年の前半が終わったという事で、夏越ごはんを食べる、というニュースを見ました。元は神事らしいですが、バイクに乗れないヒマな土日ですので、ウチでもやってみる事にしました。

IMG_6047
何はともあれ、薪に点火
ゴミ捨て場から拾って来た庭木の枝や
ウチの庭から引き抜いた木など、燃料に事欠きません


   夏越ごはんでは、夏野菜っぽいものを食べる様ですが、ウチはそんなもんは最初から無視です。冷蔵庫に滞留してる食材の処分が目的です。すなわち、毎日飯盒で炊いて残った冷やご飯4合分、今年の始め頃に実家から来て、何かの機会に食おうと冷凍しておいたサーロインステーキ2枚です。ただ、それだけじゃ寂しいので、他にもちょこっとスーパーで買ってきました。
 まず、ファイヤーボックスに火を熾します。例によって、ティッシュと松ぼっくりを入れ、ファイヤースチールで点火。その中に燃え易そうな庭木の薪をポンポン放り込み、団扇で扇いで火勢を強くします。今回は飯炊きでなく焼き飯ですので、とにかくガンガン燃やさんといかんのですが、質の悪い薪だけにボケッとしてたら火が消えてしまうので、なかなか忙しいです。
 やってみて気が付いたのですが、飯の量が多すぎたのか、やっぱり火力不足は否めず、あまりいい出来映えの焼き飯になりません。一応、メインディッシュのサーロインステーキに合わせてガーリックライスにしたのですが、油も全然足りなかった様です。湿っぽい混ぜご飯の様になってしまったのは残念ですが、ともあれ出来たので自分と嫁さんの飯盒に飯を移しました。

IMG_6048
ファイヤーボックスは上に鍋釜が乗ると
火勢が落ちる傾向にあるので
忙しく団扇で扇いで火力を維持せねばなりません

IMG_6049
という訳で、ガンガン燃やしたのですが
飯の量が多すぎて、熱の周りが良くありませんでした

IMG_6050
こういうBBQの時も
飯盒は各自持参するのが良いかと思います


   飯の用意が出来たので、次はバーベキューの用意。といっても、残ってる火に炭を入れるだけです。炭からスタートする場合は、着火剤など使って火熾しせねばなりませんが、今回は残り火で勝手に炭に火が点くので楽勝です。今回、飯は焼き飯でしたが、普通に飯盒でご飯炊いてから、この流れでも良いなと思いました。

IMG_6051
炭を入れるだけでは火が点くのに時間かかるので
団扇で扇いでやりました

IMG_6053
嫁さんのリクエストで、チーズインソーセージ
もう少し焦げ目ついた方が、中まで熱々になります

IMG_6057
メインディッシュのサーロインステーキ
1枚ベロンと乗せるより
切って乗せた方が焼くのが楽です

IMG_6058
結構お腹いっぱいだったのですが
せっかく買って来たので、さつま揚げもw


   この時点で、もうご馳走さまの状態だったのですが、ホイル焼きもしてみたい、という事で、庭で穫れたジャガイモのホイル焼きにチャレンジしてみました。ただし、ファイヤーボックスは小さいので中サイズのをせいぜい2個入れるのが精一杯です。また、本来は炭の中に埋めてしまうのが良いのでしょうが、それも無理だったので、炭の上に乗せてトングで適時ひっくり返して焼きました。

IMG_6059
人生初のホイル焼き
ひっくり返す以外は放ったらかしなので
会話用メニュー向きです

IMG_6061
どんな感じになるか不安でしたが
中まで火が通ってました
ただし、お腹いっぱいなので、翌日回しにしました


■所見・反省
   こんな具合で、良い感じにミニマムBBQを楽しむ事が出来ました。4人くらいだったら、このサイズでじっくりゆっくりBBQ楽しめるんじゃないか、と思いました。また、ご飯炊いた後に、そのままBBQに突入できるのも便利に感じます。なれれば、レースの前の車中泊でも出来るんじゃないか、と思いました。
   反省点としては、焼き飯もステーキも、いささか冷蔵庫の臭いがした事。冷蔵庫に長い事入れておくからそうなるのですが、せっかくの食材を台無しにした気分でした。根が貧乏性なので、上等な肉がくると、特別な日まで取っておこうとするのですが、これからこの手の上等な肉が来たら、それを機会に庭で焼いて食べようと思いました。炭火で焼いたステーキは美味いですしね。

IMG_6064
終わった後は、暫く焚き火を見て
ぼーっとしてました



    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 22:00コメント(0)

2018年06月12日

   掛子(かけこ、かけご)というのは、飯盒の中に入っている内蓋の事です。その意味は「ほかの箱の縁にかけて,中にはまるように作った箱」という事で、昔の手箱とかで使われていた言葉です。その掛子は、すり切り一杯で2合分の米が計れる計量器として(といっても、メーカーによって大きさが違ったりするから、あまりアテにならない事がある)、また皿として使うのですが、実際にはあまり用事がなかったりします。

IMG_2050
完成直後の掛子蒸し器
ドリル穴のバリが残ってますが
缶詰で擦ってバリを落としました


■掛子の使い道
   日本の飯盒の掛子は、ドイツ軍とかのと比較して深さがあまり無く、それ故に調理向きではありません。もっとも、開発した日本陸軍自体が、飯と同時に掛子で何か作ったりするのを推奨してませんから、そもそも料理向きではないのです。といいつつ、メシ炊きながら掛子でシュウマイ蒸したりする話しがあったりするから、昔からどうにか使おうとする努力はなされていた様です。
 自分も、シュウマイ蒸したり、麺ゆでた時の湯切りや米磨いだ時の水切りに使ったりと、色々やってみたのですが、今ひとつ使い勝手が良くない。
 そこでひらめいたのが、掛子にパンチングメッシュみたいに穴を開けたらどうだろう、という事でした。以前、製作したパンチングメッシュ製の飯盒蒸し器は、蒸し器以外の機能は持っていなかったのですが、掛子に穴が開いていれば、蒸し器としてだけでなく、水切りや笊としても使えるのではないか。そうすれば、飯盒の活用法もより幅が広がると思った訳です。
 とはいえ、掛子は飯盒に一つしか付いてませんし、それを穴開けたら、本来の皿としても使い方が出来なくなってしまいます。そこで、この話しをツイッターで書いたところ、日本飯盒協会新潟管区魚沼支部から、大量の中古の飯盒が送られてきました。その中から、今使ってる12年物のキャプテンスタッグの飯盒に合う掛子を探し出し、それを使って掛子蒸し器を製作する事にしました。

IMG_1306
魚沼支部から送られて来た飯盒
使えそうなのを分類しました

IMG_1310
メーカーが違うと掛子のサイズも違います
オオイ金属OEMのロゴスやキャプテンスタッグの掛子が
2合ぴったりの容量です
(写真の下の掛子)

IMG_1311
数ある掛子を一つずつはめて
良い感じのを選びました

IMG_1312
良い感じのは、飯盒の底にも収まるので
収納もし易いです

IMG_1962
穴を開けるために、パンチ穴をプリントした紙を
セロテープで止めます

IMG_2021
9年前にトランポの床に板張りする時に買った電動ドリル
刃が古くて穴が開きませんでした

IMG_2023
ステンレス用のドリルの刃を買って来て
ばりばり開けて行きます

IMG_2049
といっても、結構骨の折れる作業なので
休み休みやります

IMG_2051
手作業なので、真っ直ぐとは行きませんでしたが
ともあれ穴が開きました

IMG_2053
水切りとしては、穴無しの掛子よりも優秀です


■掛子蒸し器の使い勝手
   前回作った蒸し器との違いは、掛子を使ってるので当たり前ではあるのですが、飯盒にきっちりセット出来る、という点です。また、前回のペラいパンチングメッシュと違って、こっちはカッチリした掛子ですので、早々壊れたりはしないと思います。
   さて、早速使ってみました。まずは、通常の掛子と同じ様に、飯盒の上にセットするやり方。今回は、敢えて飯を炊きながらシュウマイを蒸してみました。この場合、最初っからセットしてるとシュウマイがふやけてしまうので、弱火の後半から蒸らしの時間に掛けて、蒸し器をセットしました。まぁ、普通に蒸す事が出来ました。ただ、このやり方だと、穴開きでない掛子でも出来る訳で、掛子蒸し器としての利点はあまり感じられません。それどころか、醤油を掛けたら穴からこぼれるので、その点で不便を感じました。
   次に掛子蒸し器を飯盒の底にセットして、庭で穫れたジャガイモを蒸してみました。小振りとはいえジャガイモですので、蒸すにも時間が掛かると思って、空焚きしない様に多めに水を入れたのですが、沸騰すると穴から沸いた湯が噴き出してきて、蒸してるのか茹でてるのか分からん状態でした。まぁ、ジャガイモですのでどっちでも良いのですが、蒸し器をかさ上げした方が良さそうです。
   そこで、底にノーマルの掛子を入れ、その上に蒸し器を乗せて、肉まんを蒸してみました。掛子の厚みくらいの水を入れたのですが、それでも少々沸いた湯が上がって来てたみたいです。それでも中火で7分くらいで蒸せました(説明書きだと、強火で15分と書いてあった)。
 専用の蒸し器ではないので、火加減だの空焚きだのに気をつけねばならんのは、前作と同様ですが、前作よりはかっちりした造りですし、笊だの水切りだのに使える事を考えたら、掛子蒸し器の方が使い勝手は上かな、と感じました。

20180530_001129
このやり方で蒸せるのは
小振りのシュウマイか、薄いなにかくらいです

20180530_002234
やってみて気が付いたのは
穴が開いているので、醤油がたらせない事でした
蓋もインしてたらしました

20180601_093031
この手は蒸すのに時間がかかります
途中、差し水しながら使う必要があります

IMG_3028
掛子を下にいれて、かさ上げしました
この使い方がベストな様です

IMG_3029
デカい肉まんだと、斜めに入れる感じ
あくまでお一人様様ですねw


 さて、作っておいてこういうのも何ですが、この手の蒸し器があって、じゃぁ蒸し物をしょっちゅうやるか、と言われると、実は全然やらないんですよね。前作の蒸し器も、ホコリ被ってました。ただまぁ、今回のは飯盒の底にイン出来ますし、その意味では邪魔にも嵩張りもしないので、それなりにイイモン作ったかな、という所です。もし、製品化したいメーカーがあれば、お問い合わせ下さい。

20180603_124016
ソロで使うにしても飯盒一個では何かと不便なので
中にキャンティーンカップや小鍋でも入れると吉です



    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 11:00コメント(0)

2017年10月30日

   自分は数年に一度、“ろうそく病”を発症するのですが、今回は予算に余裕があったという事で、前々から欲しかったスイス軍の折りたたみ式のキャンドルランタンを調達しました。このランタン、結構人気があるようで、出品されると大体1万円前後で落札される様です。自分も今回、そのくらいの金額で手に入れました。まぁ、こういうのは出物ですので、買える時に買っておくのは、ミリタリーの世界では常識とされています。

写真 2017-10-15 17 03 19
ぱっと見た目は、カッコいいなぁと思いますw


   折りたたみ式のキャンドルランタンは、昔は国産のもありましたが、大抵は家型のアルミ製ので、お世辞にも作りが立派とは思えませんでした。しかし、このスイス軍のはステンレス製で見た目がピカピカして格好よく、しかも家型でないのが余計に格好良く、それゆえに人気のある商品なのだと思います。透明部分はマイカ、すなわち雲母で出来ているとの事ですが、雲母って鉱物のイメージだったので、こんなに薄く出来るんだと改めて驚きました。もっとも、知らんのは自分だけで、結構昔からこの手の使い方はしていた様です。

写真 2017-10-15 17 04 07
展開図
ヨーロピアンな箱形だけに、箱の展開図ですw



   キャンドルをどうやって固定するのか興味があったのですが、底にガスホースの固定器具の様な装置が組み込まれていて、爪を広げてキャンドルをはめて固定する方式になっていました。なかなかのアイデアだとは思うのですが、最後まで使ったらロウが溶けて、この器具がエラい事になりそうですが、溶けても良い様に底はくぼみが作ってあって、冷えてロウが固まったら、掃除しろ、という事の様です。

写真 2017-10-15 17 03 49
キャンドルを固定する器具
つまんで拡げます


写真 2017-10-16 0 26 48
ロウが溶けても良い様に、凹みが作ってあります


   折り畳んだあと、釣り手を先のキャンドルを固定する爪に引っ掛けると、広がらない様に畳む事が出来ます。こういう辺り、結構カッコいいなと思います。ただし、畳んだとしてもそれなりの大きさで、これをコンパクトと感じるかどうかは、人によって感じ方が違うかもしれません。自分は、かつて持っていたビッグオークなどのキャンドルランタン
に比べると、結構嵩張るなと感じました。

写真 2017-10-15 17 04 39
畳んだ状態は、メカニカルな感じでカッコいいです


   このキャンドルランタンには、収納ケースが付属しているのですが、なんとキャンドルは外のポケットに差し込む様になってます。実際に差し込もうとしたのですが、日本のろうそくとは成分が違うのか、削れて白い粉がケースに付いたので、やめときました。そもそも、キャンドルを剥き出しにして収納しようという発想が変わってると思うのですが、実際にどういう運用のされかたをしていたのか、興味のあるところです。

写真 2017-10-15 17 04 55
外にキャンドルつけたら
削れたり折れたりしそうなんですけどねぇ



   最大の問題は、このキャンドルが(当たり前と言えばそれまでですが)別売で売っておらず、この太さのろうそくも、そこらには売っておらず、補充が効かないうえは、うっかり使えないという事です。実はこの点は買う前にあまり考えておらず、太めの仏壇ろうそくで代用が効く、くらいにしか考えていませんでした。まぁ、この太さに近い内径のパイプを使って、ろうそく溶かして作るという方法もありますが、それはそれで面倒くさい事で、思案中です。

写真 2017-10-16 0 23 42
予備のキャンドルがないのが一番の問題


   買っておきながら、こんな事をいうのもなんですが、折りたたみとは言えそこそこ嵩張る事、キャンドルの予備が無い事、昔持っていたスライド式のキャンドルランタンの方が収納性がよく使い勝手も良かった事から、高いお金出して買った割には、あまり満足を得る事が出来ませんでした。まぁ、買う前はキラキラしたイメージだったのが、実際手に入れたらそうでもなくなった、というのはたまにありますし、今回は現物を手に取って買った訳でもないので、買ってみて初めて分かった部類かな、と思います。何にしても、人気のある高額商品wですので、どうにも使い道がなかったら、どなたかに高額wで譲事にしましょう。



    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 20:00コメント(6)

2016年11月23日

   基本的に自分が購入対象にしているのは、戦後に作られた飯盒なのですが、今回、程度の良さそうな旧型飯盒が出品されていましたので、落札しました。しかし、これがなかなかどうして、日本の物作りの原点に触れる一品でありました。

20161123_193405
左は未使用のデッドストック、右はちょっと使って底が焦げたやつ
本当ならデッドストックの方を残すのですが
焦げた奴の方が比較的出来が良かったので
そちらを残す事にしました


■びっくりする出来栄え
   出品時から、この飯盒には刻印がなく、軍に卸した物ではない事。ただし、軍の制式を外れた後も民間で製造された物があるので、おそらく民生品であろうと予想していました。まぁ、ここまで塗装が残っている旧型飯盒はあまりないので、色見本としても良いかと思って取り寄せました。
   が!来てみた物を見てビックリ! 釣り手が耳金のリベッドに当たってコジコジで動かない。というかプレスが猛烈にヘタで筋が残ってたり、ヘタしたら波打ってる部分がある。縁の折り返しがいい加減で、かつ金バサミでいい加減に切りましたと言わんばかりの切り口になっている。蓋がガタガタ。塗装もいい加減で、垂れたりはみ出てたり、ムラがあったり。とにかく、東独の飯盒どころか、今の中華コピーの飯盒よりも出来が悪い。とにかく、形だけは似せました的な出来栄えです。
   特にデッドストックの方は出来が悪く、とてもじゃないが売り物にならないんじゃないかレベル。普段使いするつもりはないので、本来なら未使用品の方を手元に残すのですが、底が焦げてる方は、まだしも使えるギリギリのレベルだったので、そっちを残す事にしました。

20161123_195038
一所懸命、焦げを落とそうとした努力の跡が伺えます
地金の色合いから、アルマイト加工はされてない様です

20161123_195412
左のロ号飯盒のコピーである、キャプテンスタッグの飯盒との比較
明治期に開発された旧型飯盒の方が少し小振りです


■ともあれ使ってみる
   どんな物であれ、とりあえず一度は使ってみるのが自分のポリシーですので、早速飯を炊いてみる事にしました。問題は、一体どのくらい長い間、倉だか押し入れだかに入っていたのか分りませんが、飯盒の中が若干コショウっぽい臭いがしてました。なんでコショウなのか分りませんが、塗装が落ちない程度に洗剤で洗ってから使用しました。
   まずは、掛子の容量がいくらなのか調べてみたのですが、すり切り一杯で300g、つまり2合分の米が入りました。この辺りは使用書の通りに作ってあるのかなー、と感心したのですが、後で軍に卸したものと比較した時、量目が多い事に気が付きました。まぁ、ロゴスの飯盒よりも谷口金属の飯盒の掛子の方が深さがあって量が多かった、なんて事もありましたので、この辺り、いい加減なのかもしれません。飯盒の出来栄えを考えたら、いい加減に作ったのかもしれません。
   ともかく、底に穴が開いている訳でもなく、炊くのは普通に炊けました。ただ、蓋がガタガタで隙間が多いので、盛大に湯気を吹いてました。もしかすると、寒冷地や高地では不利かもしれません。

20161125_185436
掛子には300gの米が入りました
ただ、後述する大阪造兵廠製のは280gだそうで
いい加減に作った可能性が高いです

20161125_193131
前の持ち主は、どうやら七厘などで炭火で使ったみたいです
焚き火の場合は、煤が飯盒の胴体にもつくのですが
これは底とその少し上までしか煤が付いてませんでした

20161126_020646
炊いてる最中は、湯気がコショウっぽい臭いをしてましたが
そのせいか、焦げが半分くらい落ちました
落ちた焦げはもちろん、飯にくっついてたのですが(爆)


■大阪造兵廠製との比較
   旧型飯盒は、開発以来、ドイツより輸入した工作機械を用いて大阪造兵廠で製造されており、徳川慶喜公が大政奉還以来、初めて大阪城に来て、その脇の砲兵工廠を見学して、大砲そっちのけで飯盒に興味を示して、さらにはアルミニウムの人体に及ぼす影響がまだ未知と言われて、銀塊送ってマイ飯盒作らせた、というエピソードの時に見た飯盒というのが、この旧型飯盒だったのです。
   その旧型飯盒の明治43年検品の物と、この民生品旧型飯盒を比較してみたのですが、その出来栄えは雲泥の差でした。軍用の物は、非常にかっちりした造りで、アルミ板の厚みもあり、縁の折り返しも細めで丁寧、不必要にガタツクところがなく、非常に丁寧な造りです。明治43年は西暦で言えば1910年、今から106年前の製品ですが、今でも十分実用に耐え得るクォリティを持っています。
   ちなみに、この旧型飯盒の耐用年数は20年だったそうで、1930年すなわち昭和5年頃に民間に払い下げがされた様です。また、この頃には、新型の飯盒が開発されたり、それに伴って旧型の飯盒も民間で製造されたり、色々動きがあった様なのですが、今回自分が手に入れたのは、その頃に民間で作られた製品ではなかろうか、と思われます。

20161127_111808
左が明治43年製の大阪造兵廠の飯盒
見るからに出来栄えが良いです

20161127_114244
蓋の縁の折り返しの部分
大阪製のは細く丁寧ですが、民生品の方が実にいい加減で隙間開いてます

20161127_110857
恐るべきは掛子の縁の折り返しで
民生品の方は、缶切りで開けたみたいな出来栄えです

20161127_114318
上の大阪製のは、民生品の掛子より薄いです
恐らく、大阪のが正解の量目だと思います

20161127_114347
アルミの厚みが大阪の方が厚く
そのため、非常にかっちりした造りになってるのに対して
民生品の方はちょっと力入れたら、歪みそうです

20161127_114416
大阪製のは、蓋と本体に隙間がありませんが
民生品のは、隙間だらけでガタガタです

20161127_114539
耳金の形状の違い。民生品は大きくガサツです
軍に卸したものでも民間工場で製造した物は
耳金が大きい物があって、やはり釣り手が引っかかって回りにくいとか

20161127_114920
革通しの位置
民生品の位置では、背嚢のストラップを通すのが大変です

20161127_114931
というか、革通しの隙間が狭くて
まずストラップが通りません


   昔の日本製品は「安かろう悪かろう」といって、とにかく粗悪品の代名詞であった訳ですが、まさにその時代の製品だった様です。しかし、それより20年も昔であっても、ドイツから機械と技術を取り寄せて作った製品は、100年も持つ高いクォリティを持っています。
   察するに、工業の黎明期にあっては、ミリタリーイシューはその国のトップレベルの技術力が使われており、民間企業にはまだまだ技術が伴わなかった、という事なのでしょう。日本製品が世界に覇を競える様になるのは、戦後にシステム工学が導入され、模倣品を脱した後からです。この民生品旧型飯盒は、それを遡る日本製品の始祖の一つなんだろうな、と感じました。



ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 アウトドアブログへにほんブログ村 アウトドアブログ アウトドア用品へ


    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 20:00コメント(2)

2016年10月11日

   自分の飯盒使用歴は18歳の夏から始まるのですが、この飯盒は2代目の飯盒にあたります。初代の飯盒が、純粋に生活用品だったのに対して、この飯盒は野宿ライダーを意識して購入しました。もっとも、当時はそこまで飯盒愛に目覚めていなくて、さらに小型でパッキングし易いクッカーという事で、モリタの角形クッカーに意識が行ってしまい、さりとて自宅で飯盒を使って飯を炊くのは嫌気が指していたので、ほとんど使わずしまいのまま、処分してしまいました。
   しかし、後年、この飯盒が、ソロ用の飯盒として、非常によく考えられた製品であり、おそらく、日本飯盒が行き着いた最高傑作であったと認識する様になりました。とうの昔に製造終了しており、そもそも作ってた会社もなくなってしまい、ネット上でも情報が非常に少なく、また出物もなかったのですが、このたび、奇跡的に入手する事が出来ました。

20161006_105207
10年探してやっと見つけた3合飯盒
便宜上、「3合飯盒」と呼んでますが
本当の商品名は、パッケージが無かったので不明です


■外観的特徴
   この飯盒の特徴は、3合炊きという事で、一般的な4合炊きの兵式飯盒よりも背が低くコンパクトになっています。そして、革通しが蓋に付き、付属のハンドルでフライパンとして使う事を前提としています。また、掛子には取り外しの出来る仕切りの板があり、オカズ入れとして使い易くなっているだけでなく、米を量る時に便利になっています(仕切りを入れれば、1合が量れる)。中には中鍋が入っていて、これも付属のハンドルが付けれる様になっています(蓋と中鍋はハンドル共通)。そして、釣り手は、旧陸軍の将校用飯盒や自衛隊の1型飯盒と同様にスライド式です。

20161006_105246
3合飯盒の入組品


■なぜ3合なのか
   この飯盒が3合炊きを目指した理由は、まさに日本の飯盒がソロクッカーとして進化する要望があった事を如実に現しています。
   そもそも兵用の飯盒は4合炊きなのですが、これは2人1組になって、一人が飯(1人辺り2合)、もう一人が汁を作るのを前提に設計されています。軍隊ですから、複数の部隊で行動する訳ですし、その最小単位としても組炊爨での運用が、兵用の飯盒の設計思想なのです。
   ところが、戦後、登山やキャンプなどで使われる様になってからは、この組炊爨の前提は大きく崩れる事になります。団体で登山する場合は、軍隊式の組炊爨もあったでしょうが、そういう使い方よりも、個々人で飯盒を使う機会が増えたのだと思われます。となると、流石に一人で4合も飯を食う事はないでしょうし、せいぜい2〜3合くらいしか炊かないとなると、4合もの容量は必要なくなった、という事でしょう。
   また兵式飯盒は、ご存知の通り、底が深い鍋なのですが、これを食器として考えた時、底が深過ぎて食べにくいというのは、確かにその通りです。4合も炊ける必要がなく、かつ底もそんなに深くなくて良い、という事であれば、3合の容量にして底を浅くしようという発想になるのは、一人用の飯盒としては、至極合理的な考え方であると思います。

20161006_105444
断面は兵式飯盒と同じ面積です


■中鍋の意味
   先に述べた様に、4合炊きの飯盒では、ご飯とオカズは2つの飯盒を使って作り、それを二人で分けて食べる前提で設計されていたのですが、これが1つの飯盒しかないとなると、飯は炊けてもオカズが作れない、という事になります。そしてこれはソロクッカーとしては具合の悪い話しです。その為、ソロクッカーの多くは、大小2つのクッカーをスタッキングするスタイルになっています。
   飯盒がまだまだ日本のアウトドアシーンで主流だった時代には、飯盒を入れ子にするアイテムが色々考案されていました。その中でもモリタのミニハンゴーは兵式飯盒にスッポリ収まる2合炊きの飯盒で、それ単体でも使える優れものでしたが、それでもソロ用として考えた時、4合炊きの兵式飯盒と併用ではパッキングサイズが無駄に大きい物になります。
   そこで、飯盒本体を3合に縮小し、中に鍋を1個入れる事で、省スペース化とクッカー2つを実現したのが、この3合飯盒です。つまり、飯盒本体でご飯を炊き、中鍋でオカズを作るというスタイルを実現したのでした。

20161006_105519
自衛隊の戦闘飯盒2型との比較
大きさはほぼ同じでした

20161006_105606
戦闘飯盒2型は、ほぼ食器としての機能を追求していますが
3合飯盒の方は、調理器具と食器の機能を
ギリギリのところで摺り合わせています



■その他の所見
   この3合飯盒は、中鍋だけでなく、蓋もフライパンとして使える様に、革通しを蓋の方に付け、それに脱着式のハンドルを取り付けて使用できる様になっています。このハンドル、アルミ製のチャチなハンドルなのですが、実はこれが非常に使い易い。
   脱着式なのでパッキング時にハンドルが邪魔にならない。また炊飯時にも外しておけるので邪魔になりません。チャチな作りに見えますが、そこそこの重さには耐えるので、中鍋でラーメン作って、ハンドルを持って食べる事も可能です。

20161006_105315
ハンドルは脱着式で使い勝手が非常に良いです
中鍋にも使う事が出来ます


   この3合飯盒の蓋と掛子の容量を調べてみたところ、いずれも3合2合より多い容量をもっている事が分りました。これは谷口金属の飯盒にも見られた事です。一説によると、その昔、旧陸軍が精白米から胚芽米に切り替えた時に、飯盒の容量も変更になったという話しがあるようですが、その関係で、戦後、蓋と掛子の容量が違う製品が出回ったのかもしれません。
   また、蓋には真ん中で仕切りが出来る様になっているのですが、これはオカズ入れとしての利便性を持たせたものだと思われます。弁当箱として使うなら、現代人としてはこのサイズであっても結構大きい訳ですが、掛子に違うオカズを2種類入れれるのは便利です。

20161006_110056
僅かではありますが、若干大きめの蓋と掛子です
まぁ、気にするほどの差でもないですが

20161006_105352
掛子には仕切りを付ける事ができ
オカズ入れとして利便性を上げています


■改善点
   ニュートップという会社は、とうの昔に潰れてなくなってしまい、当然この3合飯盒も再販される事なく、歴史の彼方の逸品になってしまったので、今さら改善点を言っても始まらないのですが、あえて付言するなら、この飯盒の釣り手は大いに改良の余地があります。
   3合飯盒の釣り手は、旧陸軍の将校用飯盒に使われていたのと同じタイプのスライド式の釣り手で、これは戦後、自衛隊の1型飯盒でも採用されています。このスライド式釣り手は、押し込めば耳金の所で釣り手がロックされ、蓋を押さえる構造になっています。ところが、3合飯盒の釣り手は、明らかに設計ミスで、押し込んでもロックの位置が耳金より上にあってロック出来ません。この点は是非とも改善して欲しい部分でした。
   また、この釣り手は鉄製で塗装がなされているのですが、使っているウチに塗装が剥げて、鉄の地金が見えてしまい、そこが錆びてスライドさせられなくなります。これは自衛隊の1型飯盒でも同じなのですが、戦後、発売された旧陸軍の将校用飯盒などは、この釣り手にメッキが施されており、剥げにくくなっています。可動する部分でもあるので、ぜひともメッキを施すか、ステンレス製の釣り手にして欲しかったものです。

20161006_105213
ロックの位置が明らかに間違っています

20161006_112131
将校用飯盒の戦後版の釣り手はメッキ仕上げ
動かし易く、剥げにくくなっています


■改善点
   この3合飯盒が売られていた頃は、まだ登山具店には普通に兵式飯盒が売られていましたし、先に述べたミニハンゴーだけでなく、テフロン加工を施したカラー飯盒まで売られていました。むしろ、キャンプでご飯を炊く道具としては、飯盒の他に思いつかなかった時代でもありました。
   それだけ、飯盒は日本のアウトドアシーンに根付いていたのです。その中で、この3合飯盒は、我が国の飯盒文化の最晩期に登場した、日本飯盒の集大成であったと思います。この飯盒を基にして、次第に飯盒はアウトドアシーン、特に登山やソロキャンプで使われなくなっていき、かつて飯盒を作っていたメーカーは軒並み潰れるか、飯盒を作らなくなりました。
   この3合飯盒と、現行の自衛隊の戦闘飯盒2型を比較した時、調理器具としての飯盒は決定的にその機能を後退させ、食器の機能により特化した形になりました。そもそも「飯盒」という言葉が、飯を入れる蓋付きの器、つまり弁当箱の意味だったのですが、その意味の通りに日本飯盒は回帰してしまった、というべきかもしれません。
   しかし、我々の頭の中では、飯盒はやはり飯を炊く調理器具の意味という認識が色濃い訳です。その飯盒が、一人で使うにもっとも便利な形に進化を遂げた最終形態が、この3合飯盒であった事を、記憶に止めておいて良かろうと思います。


20161006_105423
4合炊きの兵式飯盒との比較
1合分少ないだけに、コンパクトになっています
ただ、自宅で使う分には、4合の方が便利かもしれません







    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 20:00コメント(8)

2016年09月11日

   キャンプでの照明器具は、今ではLEDライトやランタンが主流で、しかも非常に小型で長時間使える物が多く、便利になったとつくづく感じます。しかし、自分がアウトドアの趣味を始めた頃は、ガスランタンと豆電球のヘッドライトが一般的でした。そのガスランタンも、灯油のランプより明るく、ガソリンランタンより小型という事で重宝したものです。
   今回、イワタニプリムスのIP-2243を再就役させたのに伴って、ランタンも懐かしのIP-2245を調達しました。

20160829_102806
こちらも久々のお目見え
何だかんだで、この形、好きです


■ロングセラーの逸品
   IP-2243と同様に、このIP-2245もロングセラーのランタンで、現在に至るまで何度かのモデルチェンジを経ています。現在のモデルは、火力調整ノブが小型化し(プリムス製品に共通のノブ)、吊り下げのチェーンがワイヤーになったタイプです。性能は昔のよりも良くなっている様ですが、仕上げがちょっと安っぽいのは、現行機種のIP-2243と同様です。
   今回改めて調達し直したのは、自分がかつて持っていた、ホヤの取り外し器具にチェーンが付いた、「長首タイプ」と呼ばれるものです。どうやらこのタイプは結構人気がある様で、ヤフオクでも季節によっては良い値段で取り引きされています。
   この旧モデルに拘ったのは、ノストラジーによるところも大なのですが、現行モデルでは吊り下げワイヤーが、ホヤの取り外し器具にかしめて取り付けられており、任意に外す事が出来ません。旧型のチェーン(風呂の栓などに使われている玉チェーン)は、簡単に取り外す事が出来、実際、昔使ってた時は、吊り下げて使う事はまずなかったので、チェーンは外して自宅で保管してました。

20160829_102631
古いマントルが付けっぱなしでしたが、壊れてました
まぁ、消耗品ですしね、輸送中に壊れる事は多いんですよね
だから、必ず予備のマントルを入れてました

20160830_204152
久々のマントルの空焼き
ガス出すの忘れて、時間掛かってしまいましたw

20160907_003415
三つ足アダプターを使えば、カセットガスでも使用可です


■クリアグローブの代替
   ところで、このIP-2245は、ガソリンランタンなどに比べれば明るさが足りないので、昔使っていた時は、オプションのクリアのホヤに替えて使ってました。ところが、今はプリムス純正のクリアのホヤや売っていません。そこで代替品を探したのですが、スノーピークの2WAYランタンとEPIのマイクロスーパーランタンの物が取り付けれる事が分りました。
   どちらもドイツ製のSCHOTTのグローブなのですが、スノーピークは値段が1,800円程度、EPIは1,000円程度。スのーピークはSCHOTTのロゴマークしか入っていませんが、EPIはSCHOTTのゴロの裏に赤々とEPIgasのロゴマークも入っています。プリムスのランタンにEPIのホヤつけるのも癪な話しですが、800円も高いのを付けるのもなんだかな、という感じ。結局、良く見比べてみると、ホヤの縁の部分の形状が、プリムスとEPIは全く同じだったので、EPIのロゴが入ってるのには目をつぶって、安い方を買いました。

20160909_231237
プリムス信者の自分にとって、EPIの物を使うのは些か抵抗あるのですが
値段には変えられませんでしたw

20160909_231629
クリアのホヤは、グローブなどホヤの中身が見えるのがポイントです
SCHOTTのロゴマークはカッコいいですね

20160909_231643
反対向けると、EPIgasのロゴマークが(爆)
まぁ、自分の方に向けなければ気になりませんw


■フロストとクリアの明るさの違い
   さて、フロスト(磨りガラス)とクリアの明るさの違いですが、まず言えるのは、直接見た時、クリアの方が目に刺激がある、という事です。まぁ、だからフロストのホヤも作られた訳ですが、クリアのホヤを使う時は、あまりランタンを直視しない様にしています。
   次に、半径50cmくらいでの明るさですが、これはフロストでもクリアでも大して差がありません。むしろ、フロストの方が光が柔らかなので、目に優しい感じがします。
   それ以上の範囲となると、クリアの方が若干遠くまで光が届く様です。ただし、あくまで若干であって、届いたからといって、そこで何か出来るほど明るい訳ではありません。
   結局のところ、その程度の差でしかないなら、別にフロストのままでも良いかな、という気がします。昔は、若干でも明るい方が良い、みたいに感じていたのですが、どのみち使うのがトランポの荷室とか、ソロ用のテントで使う事を考えたら、フロストでも十分だと今は思います。

20160909_231154
こちらはフロストのホヤ
手元は明るいです

20160909_232212
全体的な明るさはこんな感じ
影の輪郭が少しぼんやりしてます

20160909_231606
こちらがクリアのホヤ
手元の明るさはフロストとあまり差がありません

20160909_231724
フロストよりは明るいですが、別にクリアでなくても良いかな
クリアの方が影がくっきりしてるのが特徴的です


■意外と暑い(熱い)
   ガスに限った事ではないですが、ランタンというのは燃料を燃やして灯りを灯すので、基本的に使用中は熱いものです。ただ、昔、これを使っていた時は、部屋の温度まで暑く感じるほどではなかったのですが、実はこれが意外と暑いという事を改めて感じました。
   購入した時期が夏なので、エアコンつけているのですが、IP-2245を灯すとエアコンの効果がなくなるほどです。試しにユニットバスの電気を消して、IP-2245の灯りでシャワーしようと思ったのですが、狭い空間だけに余計暑くて、止めてしまいました。逆に冬場の寒い時期なら、良い暖房代わりなるのかもしれません。ただし、ガスを燃やしてるという事は、当然、酸素を燃やして二酸化炭素を出しているので、狭い空間で使い続けるのは危険ですし、原則、外で使うのが前提ですから、その辺りは良い感じに換気して使わねばなりません。
   あと、短時間でも使うと、ホヤやホヤの上の天板がとても熱くなるので、うっかり触って火傷しない様に。消火しても暫くは熱いので、指先をジュッとやってしまう時があります。

20160909_233323
昔、この天板でスルメ焼いてた人がいました
そのくらい熱くなります



    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
tanisi_corp at 09:41コメント(0)
最新記事
月別アーカイブ
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Recent Comments
記事検索
livedoor プロフィール

たにし

拍手コメントは見落としがちなので、ブログ本体にコメして下さいね!!

Google AdSense
Amazonライブリンク
楽天市場
忍者AdMax
  • ライブドアブログ