2023年6月に納車された2023年モデルのBeta X-Trainer 250 “シグルドリーヴァ号”。エンジン稼働時間が90時間を超えたという事で、エンジンの腰上のオーバーホールをお願いする事になりました。納車後、約一年半で腰上をやるのは、早いのか普通なのか分かりませんが、前の2019年モデルは３年乗って90時間でしたから、倍の早さでオーバーホール時期を迎えたという事になります。

　今回の作業もメインは、エンジンの腰上オーバーホールなのですが、その他にもいろいろやって貰いました。リンク・ステムグリスアップ、FフォークRショックオーバーホール、そしてオイルタンク＆オイルポンプ取り外しと混合化作業です。クロトレはこれまで乗ってきたバイクに比べると、ほんと壊れないので、手間の掛からないバイクなのですが、それでも定期的な整備は必要です。

　今回、特筆すべきは、2stエンジンオイルのタンクとポンプを除去し、混合仕様に変更した事です。これは、オイルポンプが壊れやすいとか、ポンプとキャブに繋がってるチューブが外れるなど、要するにエンジンの焼き付きを防止するための措置なのですが、個人的にはクロトレに４年半乗っていて、その手のトラブルに見舞われた事は一度もありません。なので、分離給油の利便性を捨てる事に、一抹の持ったないなさを感じてはいました。とはいえ、除去するのがクロトレ乗りのトレンドみたいですので、それに乗っかる事にしました。

　混合仕様という事は、燃料に2stオイルを混ぜねばなりません。それ用のタンクもありますが、既にクイックチャージャーを持ってる事もあって、これ以上、タンクを増やしたくありません。そこでホームセンターで見かけたメートルシリンダーというのを買ってきました。混合比率はガソリン50に対してオイル1との事ですので、必要な燃料に0.02を掛ければ答えが出ます。6リットルであれば、120mlのオイルを混ぜれば良いのです。クイックチャージャーは10リットルの容量がありますから、燃料タンク１杯分を一度に作れます。

　エンジンの腰上オーバーホールは、要するにピストン部分の洗浄、部品交換、という事なのですが、今回、結構骨が折れたのが、内部のカーボン落としだったとか。写真を見ても、ごってりとカーボンがついていて、排気バルブなど洗浄にネトフリの映画１本見終わるほど時間がかかったとの事。まぁ、去年の加重講習以来、前よりは少しは開けれる様になったとはいえ、全開でいつも走ってる訳ではないので、90時間分のデロデロしたカーボンが染みついていたのでしょう。

　それ以上にやばかったのが、フレームが歪んでいるとの事。つまり、ベストテクコース市貝の南コースや中級コースでジャンプ飛んでて、フロントサスが底着くなんて言ってたのですが、その分の衝撃がフレームにも来ていて、エンジンのヘッドとフレームを繋ぐ穴が、2ミリほど内側に凹んでいたとの事。

　実のところ、クロトレはあくまで山遊び用とか、練習機であって、サスにしてもフレームにしても、レーサーほど強いものは使われていません。つまり、がっつんがっつんジャンプ飛んでいいバイクではない、という事です。

　もっとも、乗り方の方に問題が無いとも言えません。つまり、バイクに合わせた乗り方をしてない、という事でもあるのです。この点については、目下、市貝に集中して通っている理由に触れる部分です。

　ベストテクスクールでは、先生から「楽なエンデュランサーでなく、モトクロッサーで練習した方がよい」と言われており、今年からRM-Zを借りて練習する事にしていたのですが、奇しくもバイク屋さんからも、このままではクロトレが壊れるという様な話しがでて、レーサーに乗り換えた方が良いんじゃないか、という話しになりました。

　といっても、一足飛びにレーサーに乗り換えるのもなんですし、そもそも来年モデルとなれば、今年の秋の発表までは時間があります。なので、それまでの間、市貝でRM-Zを借りて、どこまで当たり前に乗れる様になるか。まぁ、今年は機種転換訓練の一年になるのではないか、と考えています。

　クロトレは、その意味では、これまでほどは乗る時間が伸ばせないと思うのですが、スクールやレース、市貝以外のコースでは使う事になるでしょう。あまり消耗させなければ、次に売る時も値が付けやすいというものです。