ここ数ヶ月、変則勤務で土日に出勤で、代わりに平日休みというのが多いのですが、今回、たまたま月火と連休になりました。せっかくの連休です。家でじっとしてるのも勿体ないので、ベストテクコース市貝で自主トレする事にしました。
 今回、サスのセッティングも変更して、フロントのダンバーを+3クリック、リアの高速(外側)を+1クリック、低速(内側)を0に合わせなおしました。少しは底着きしなくなるでしょう。


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リアはともかく、フロントの方がよく底着くので
もっとコンプレッション強めにしても良いかも?




■加速に置いて行かれる人の画期的テーマ

 いつもの様に、朝0430時に出発して、現地に着いたのは0700時。着いてみると、奥に先生の車が停まっていたので、先生はいらっしゃる様です。まぁ、自分も眠たかったので、0830時まで仮眠する事にしました。
 仮眠から起きて、バイクおろして、フリー走行で来てた他の生徒さんと歓談していたら、先生登場。昨日(日曜日)のスクールで、加速に置いて行かれる人の原因と画期的テーマが見つかった、との事。その原因とは、この様なものでした。

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オレンジ色の枠が、これまで自分が感じていた車両感覚
赤い線が走行中に意識していた部分
(図解は『渡辺明のベストテク 第1集』から借用)

 まず、車両の感覚ですが、フロントタイヤの先からリアタイヤの後ろまで、まぁ、全長といって良いと思うのですが、それ全体を感覚としていました。しかし、この感覚だと、いくら加速姿勢を取っても、体は後ろの方にある事になって、加速に置いて行かれます(上の図の黄緑の矢印を参照)。同様に、減速姿勢も全然前の方にあるという事です。
 次に、走行中は、車体のどこに意識があるのか、という事ですが、これはずばり、タイヤが地面に設置している部分でした。上の図の赤い線の部分辺り。リアはともかく、フロントはその辺りを意識して、加速したり、コーナーに入ったり、ジャンプに進入していた感じです。
 これらはすべて、加速に置いて行かれる「感覚」の持ち方であり、いくら加重講習を受けてバネ上加重にしても、今ひとつアクセルを開けられない理由だったのです。

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ホワイトボードに描いてあった解説図


■南コースで開眼

 さて、パドックでフォームチェックを受けながら、正しい「意識」の持ち方、というか持ちどころを習った上で、南コースに入りました。
 まず最初に感じたのは、奥のコーナーが非常になめらかに曲がれる様になった事と、手前のコーナーがとてもコンパクトに曲がれる様になった事でした。これまでは、前後におのおの60センチくらい全長が長かったのが、一気に短くなった感じです。
 次に感じたのは、加速に遅れない、という事でした。今までだと、加速の姿勢を取っても、懸垂でぶら下がってる様な耐え方になるか、頭を前につんのめってるか、どっちにしても加速Gはベクトル転換されずそのまま後ろに行ってしまう感じだったのですが、今回は体が全然遅れない。遅れないから、どんどんアクセルを開ける様になっていきました。
 コーナーを立ち上がったら(この時点で3〜4ミリの加速は済んでる)、一気に7〜8ミリの開度になって、70〜80%の加速に移る感じです。そして、直線全体の5〜6割を過ぎたらアクセルオフにして、ブレーキ当てるので、いくら開けても怖くない、というのが特徴でした。ちなみに、南コースの奥のコーナーを立ち上がってジャンプに入る際、前は相当な勇気を出してジャンプに進入していたのですが、今回はジャンプの手前でブレーキ当てて減速を入れてからジャンプに進入し、かつ前の様にフロントタイヤの先まで意識してるのでなく、もっと手前を意識しているので、パッと飛べる感じでした。それでいて、飛距離、安定感は、前よりも良くなっていました。


解説は渡辺先生
コーナーが実にコンパクトで、かつ立ち上がりが早い!



■初級中級コースで

 次に初級コース。ここで覿面感じたのは、3連コブのコブとコブの間が前よりも幅が広くなった様に感じた事でした。それもそのはず、これまではフロントタイヤの先からリアタイヤの後端までの長さのイメージだったのが、今はライトカウルからシートの後端までのイメージですから、大分全長が短くなったのです。その分、コブとコブの間でさえも、加速してブレーキ当てるのに、余裕が出来た感じです。
 続いて中級コース。こちらは劇的に変化しました。手前のバンクでコンパクトにターンして、向きが変わった時にはすでに3〜4ミリくらいの開度になっていて、そこから一気に80〜90%くらいの加速に移行する様になっていました。もう、音がこれまでとは全然違うのです。それでいて、ちゃんとブレーキを当ててコーナーを回れる速度まで落とせるし、立ち上がったら、ジャンプに目掛けてアクセルオンで、またブレーキ当ててジャンプ飛んで、という具合で、楽しくて止まらなくなってしまいました。
 続いて、手前のバンクから立ち上がって、2の加速(といっても60〜70%は開いてる)のあと、オフにしてスタンディングに移り、80〜90%の3の加速もやりました。最初のうちは、直線の6割くらいでアクセルオフにしていたのですが、そのオフにするタイミングがだんだんと伸びていき、奥まで突っ込んでいける様になりました。
 前回のスクールでも、70〜80%の加速を言われたのですが、それをやろうとしたら、視界が猛烈にぶれて怖くて開けられないという現象があったのですが、今回はそれが全然ありませんでした。前後のタイヤを意識の外にする事で、それら「動く部分」に意識が追従せず、下の振動や挙動を体が受けなくなったからでした。意識するのはフレームの部分の安定で、バネ上加重になると、視線とか視野はブレないんだという事が初めて分かりました。


コブとコブの間が広くなった感じで
その間でも余裕でアクセル開けています



最初、アクセルがガバ開けになってビックリしましたが
すぐ慣れました


これまでの走行イメージだと
2から3の加速に移る位置は、もっと奥でした


■実走行で確認

 いよいよチャンピオンコースで実走行。と言っても、やる事は、南コースや中級コースでやった事と同じで、前後タイヤなど意識しないで、ライトカウル当たりに意識をもって走るだけ。あとは、ジャンプ飛びすぎてサスが底着きしない様にするだけです。
 これまでとの走りの体感的な違いは、とにかくコーナー立ちあがったら、「ピッ」と加速を入れる。どんな短い距離でも加速を入れて、ブレーキを当てる。長い直線であれば爆発的加速を入れるのですが、加速に遅れる感じもしなければ、突っ込みすぎる感じもしない。動作がクイックで、レスポンスがよく、車速が落ちても直ぐに上げられる、というのが特徴的でした。
 これまでは、アクセルをオンにしても、それがすぐに反応しない感じでした。おそらく、フロントタイヤの先の方や地面と設置している方まで意識が行っていたからでしょう。今はもっと手前に意識があるので、信号が反射して帰ってくるのが倍以上早くなった感じです。また、前後の長さも半分くらいになった感じで、コーナーもコンパクトに曲がれますし、ジャンプも前みたいにダラ〜ンと飛ぶのでなく、パッと飛ぶ感じに変わってきました。


これまで、1コーナーまでのトップストレートでこんだけ開けたら
視線がブレブレになって怖くてアクセル開けれませんでした
バネ上加重だと、視線がブレないみたいです


■まとめ

 今回習った事は、特別難しいフォームだとか操作といったものではありませんでした。乗車してる時の車両感覚というか、意識する部分を変えただけ。そこを意識してるだけで、あとはこれまで習った事をやっていたに過ぎません。しかし、今回習ったことを意識できなければ、これまで習った事も活きてこなかったのは確かの様です。
 じゃぁ、これまではどんな意識だったんだ、というと、ぶっちゃけた話し、どこどこに意識してるなんてのはなかったと思います。そして、何の意識もしてなければ、自然に前後タイヤに意識が行って、低体重心になって、バネ下加重になって、という風になっていくのでしょう。
 ウチに帰ってから、加重講習着座加重を習ったあとの走行動画を見てみました。これを走ってる時は、画期的なライディングになったと感じていましたが、今、見直してみると、確かにどこもかしこも40%くらいの出力で走ってて、「ピッ」と加速している感じがしない。あと、画面が揺れているのは、やっぱりタイヤにくっついて乗ってる感じで、おそらく視野もぶれてたと思います。
 それを一気に改善するスクールだったのです。神の奇跡級の出来栄えでしたが、これを繰り返し練習する事で、モノになっていくと思います。

2024-11-25 15.02.28
市貝備え付けの洗車機の紐を引きちぎってしまったのですが
スクールの先輩のを借りて洗車しました

2024-11-26 14.42.55
久々のMVP
いや、自分でも変わったなーと感じました