今年はベストテクコース市貝の年会員になっているのですが、その目的の一つが、スクールの受講料が割引になるからです。つまり、今年から改めて性根入れ直してベストテクスクールを受け直す決心をした現れです。そのスクールも、今回で今年6回目。新しいテーマが出てるのに、土日になかなか休みが取れず、やっと受講する事が出来ました。
■実は予習が
新しいテーマについては既に情報が来ていて、年初に受けた加重講習を補完するテーマだという事がわかっていました。ただし、それを具体的にどうするのか、それはスクールを受けない事には分かりません。ところが、なかなか土日に休みが取れず、のびのびになっているうちに、前回のモチュールカップになってしまいました。
ところが、モチュールカップの前日走行の時、先生から予告編という事で、前後50:50の加重バランスのとり方を教わる事が来ました。年初に習った加重講習でもそうでしたが、意外な動作をする事で、上半身の体重心を維持する(意識する)事ができるのが分かりました。その部分を意識して走ってみると、躍動感が半端ない。飛び跳ねる様に走る事が出来、前と同じようなアクセルワークをしてるはずなのに、加速感が全然違う。調子こいてると、崖落ちしてしまうんじゃないか、というくらい、走りが変わった気がしました。
この少し前に、サスのスプリングをハードに変えて10時間以上経ったので、サグ出しをして貰ったのですが、その影響も大きかったと思います。クロトレは適正なサグが出てると、走破性が半端なく良くなるバイクです。それと合わせて、新しいテーマは効果抜群だったと言う訳です。
■低い姿勢
さて、やっとこ休みが取れたので、スクールを受講しに。天気は夜から雨という事で、日中は曇りと思ったら、時々小雨が降る生憎そうな天気でした。とはいえ、大降りになる様な様子はなく、コースをベスコンに湿らす程度の雨で幸いでした。
さて、早速フォームチェックから。こないだの予告で習った、肩甲骨の内側に意識をもってくる要領のおさらい。ここでは詳しく書けませんが、意外な動作で意識を持っていける様になりました。加重講習のツボは、意外な動作というところが共通しています。しかし、本当の肝は、そこではありませんでした。
これまでにも、加速や減速に耐える姿勢というのは、目一杯習ってきたのですが、今回の上半身の加重を踏まえた上で、「もっと姿勢を低くする」というテーマを習いました。これまでは、加速の姿勢は、斜め前に伸びる様な感じで、頭の位置も高かった様に思います。減速の姿勢は、その頭の高さのまま、腰を後ろに引いている様な感じです。
正しくは、もっと姿勢を低くした状態にしなければならない、という事でした。頭の位置を低くして、上体を前に出して加速に耐える、上体と腰を引いて減速に耐える、そうしないと、体重はどんどん腰下に下がっていってしまうとの事でした。また、立ち気味の姿勢ではバランスの幅も狭く、前後に均等に加重を掛けられません。
しかし、これって、よくよく思い出せば、中級に上がった辺りでよく習っていた事でした。本人は習った事をやっていたつもりでしたが、体重心が下がって上げられない状態では、徐々に姿勢も立ち気味になってきた、という事でしょう。
■40%の加速でなく、60〜70%で
さて、さっそく南コースで練習走行。とにかく意識したのは、上半身の加重の取り方、それにともなう低い姿勢でした。真っ先に感じたのは、目線の高さがいつもよりも違う、という事でした。それもそのはず、低い姿勢をとっているので、ゴーグルの縁とかが、いつもとは違って目に写るのです。
そして次に感じたのが、前後バランスの安定感。前の姿勢だと、地面のでこぼこをモロに受けていた様な感じがありましたが、姿勢が深く、前後に長く、そして50:50で加重できているせいか、あまりでこぼこを体に受けません。
次に先生から言われたのは、「開けれる所では60〜70%の開度でアクセル開ける」という事でした。これは、コーナーを立ち上がったらアクセルを開ける、という、これまで習ってきたレーシーなアクセル操作の事で、もちろんやってきたつもりだったのですが、先生の見立てでは、「コーナーも40%、直線も40%」といった感じらしいです。
そこで、言われた通り、コーナーを立ち上がったら、60〜70%で開ける様に心がけました。実際には50%くらいだったかもしれませんが、それでも意識して加速すると、前とは比べ物にならない加速感を感じます。そして、コーナーは言うまでもなく、ジャンプの手前でも自然とブレーキを当てて、必要な速度にまで減速する様になりました。クロトレはモトクロッサーなみに飛ぶとサスが底着きするので、それを防止するために、ジャンプの手前でブレーキを当てる事はこれまでもしてきました。しかし、今回はそういう意味ではなくて、「開けれる所の6割までは加速、それを過ぎたら減速、そしてブレーキ。立ち上がったら加速」という、原則に従った操作でした。
ただ、ちょっと注意しなきゃと思ったのは、姿勢が低くなり、アクセルグリップを握る手首の角度も変わった事で、減速時にうっかりアクセルが開いてしまう事がしばしばあり、この点は気つける様にしました。
先生の解説付き
二つ目のジャンプの手前では、結構ブレーキ当ててます
■実走行
この後、南EDコースを自主トレ、初級中級コースでさらに実践的な練習をしました。初級コースのコブの通過では、これまでの様な、前につんのめる様な通過の仕方でなく、ちゃんとリアにも加重が残った状態での通過ができるのを感じました。これはジャンプの際にも有効で、フロントは底着く事なく、リアもフワっと着地する感じです。
中級コースでは、直線距離が長いので、より明確に60〜70%のアクセルワークで加速し、かつ減速、ブレーキという操作を行えました。面白いなと感じたのは、還りのジャンプ2つで、一つ目のジャンプは低めという事もあって底着きはしないのですが、二つ目のジャンプは巡航速度が乗っている事もあって、ジャンプの手前でちゃんと減速して、底着きしないアクセル開度で飛ばないと、どうしてもガッツリ底着きしてしまいます。この辺りはバイクの特性という事もありますが、飛べないなら飛べないなりに、加速を入れて巡航速度を上げる必要がある、という事です。
また、前後50:50の加重、低い姿勢をとる事で、特に下りの加速ポイントで、これまでの様な怖さが低減して自信をもって走り下れたのは、大きな変化に感じました。
最後にチャンピオンコースで実走行。ここで言われたのは、60〜70%、なんなら80%以上で加速して、慣性力でコーナーを通過せよ、という事でした。つまり、40%くらいまでしか開けられない人は、アクセルオフにしても生き足があまりないので、また40%で加速せねばならず、その度に加減速Gを食らって、しんどい割には巡航速度は全然上がらない、という事です。
いわれた通り、トップストレートで出来うる限りの加速を入れてみたのですが、これまでとはまるで違う加速感で、視線も視野もブレて、ちょっと怖かったです。これまでは、ブレない程度の加速しかしてなかった、という事なんでしょう。しかし、確かにアクセルオフにしてコーナーに進入し、そこから立ち上がる時に、今よりもアクセル開けるのが楽になっていましたし、減速でブレーキを当てても、いったん加速に乗れば再加速が楽なのに気が付きました。
これまでも60%くらいで加速してるつもりでしたが
今回、目に映る加速感が以前と違って見えたのを思うと
やっぱり、これまでは40%くらいしか開けてなかったんだろうな、と
■オートマ走法の宿痾
スクールのあと、先生が閃いた様に言われたのは、40%くらいでしか加速できない人というのは、「2速固定で走ってる様なもんだ」という事でした。これを聞いて、ピンとくるものがありました。というのは、自分は以前から、2速とか3速オートマ走法という走り方をしていたからです。
オートマ走法は、コーナーで1速落とさないでも走れる、イージーな走法としてやってきたのですが、これは裏を返せば、いくらアクセル開けても頭打ちになる走り方で、1速上げた方が加速G来なくて楽じゃん?という走り方です。そういう走り方を多用している人というのは、60〜70%で走れないのだ、という事を実感しました。
姿勢を低くもつ、60〜70%で走る、これらは自分としては、これまでにもやってきたと思っていました。そして、これらの事は、過去のスクールでも習っていました。しかし、実際には出来てないのですし、出来ないのは、意識するポイントへの意識が薄らいでいる、意識の仕方が分かってない、そうこうしている内に、正しい乗り方が出来ないままに来ていた、という感じでした。
今回、非常に学びが多かったと思うのですが、まだ十分に体現できてるとは言えないので、またスクールを受けて、学びなおしたいと思います。
今回はアクセルの開け方がメインでしたが
個人的には低い姿勢の取り方がまだ飲み込みきれてない感じでした
年内にもう一度受けるかな
腰上OHの予定です
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