今年の7月9月のモチュールカップは、猛烈にクソ暑くて、もう3周も走ったらレースどころでなくなって、熱中症なりかけでリタイア、という流れでした。年々暑さに弱くなるというか、涼しければ最後まで走れても、どうもこうもならないというのが、昨今の夏のレースです。
とはいえ、流石に10月も中旬を過ぎると、涼しくなってきて、ようやく走り切れる季節が来ました。
これまでクソ暑い季節でしたが
やっとこ走りやすい気温になりました
■最新テーマの予告編
例によって、前日昼過ぎには現地に到着。天気はどんより曇ってましたが、晴れてるよりは涼しくて良しです。パドックからざっとコースを見てみましたが、雨の影響はほとんどない様でした。ともあれ、さっさと準備して前日走行に入りました。
コースは全般的にドライ。若干水たまりがありましたが、無視して突入できるレベルです。要注意なには、東コースの2段目の下りがちょっとガレてて危なそうなのと、桑畑に降りる下りの左側に深いクレパスが出来ているので、右のラインで降りねばならない事、そのくらいでした。
一走目から帰ってきたら、先生が最新のテーマの予告編をレクチャーしてくれました。前から情報は入っていたのですが、時間が取れなくてスクール受けれてなかったのです。ここでは詳しく書きませんが、意外な方法で神経が通うもんだな、と感心しました。
さっそく試してみたのですが、これがびっくり。アクセルの開け方は前と大して変わらないのに、躍動感が前の1.5倍くらいになった感じです。確かに、サグも出したので、前よりは足回りがしっかりはしてるのですが、それを踏まえても、加速感がすごい。ちょこっと習っただけで、この差とは!
速度感に自分の感覚がまだついてこれてない所もあって、実戦で調子づくと、ぶっ飛んでしまうんじゃないかと懸念するほどでした。なので、明日の本番では、習った事を常に意識しながら走るのに専念しました。どっちみち、ぶっ飛ぶとしたら、スタート直後30分以内の話しで、その後はペースが落ちるでしょうから。
体重は増えましたが
足の太さが変わってないのが幸いです
夜は暑くも寒くもなく寝れました
■スタート30分
夜半から結構濃い霧が出て、霧は明け方になっても消えず、地面はすっかり濡れていました。もっとも、受付が始まる事には霧が晴れ、涼しく素晴らしい秋晴れに。ようやくいい感じに走れそうです。
まずは下見ラップ。すでに昨日走っているので、コースは覚えています。路面の状態は、霧があった割には、昨日より乾いてる感じでした。
さて、いよいよスタート。今回は22台が出走。Bクラスも6台もいて、昔みたいに「完走したら優勝」みたいな訳に行きません。前列にAAからA2までが並び、自分らBクラスは自然に2列目に整列しました。そして、一斉スタート。いきなり、前で4〜5台が絡むクラッシュがあり、それに巻き込まれずパスしたら、その先でも2台が絡むクラッシュ。それらを越えて、巡行速度に乗せて、走行開始です。
とかく、最初のうちはまだまだ元気なので、開けれるところは開けて、飛べるところは飛んで、という走りを展開しました。昨日、先生から少し習った事が、覿面効果を発揮していて、あまり気張らなくても前に進む感じです。
この調子で約30分走り続けたました。今年の春先の様に、左肩の肩甲骨の内側が痛くて使いものにならなくなる、なんて事もなかったのですが、普通に疲れてきました。まぁ、先はまだまだ2時間あるという事で、若干ペースを落とす事にしました。
夜半からの霧は朝になってもなかなか晴れませんでした
しかし、開会式の頃には、すっかり秋晴れに
Bクラスも6台がエントリー
■走りながら休む
ペースを落とした走りとは、端的に表現するとジャンプを飛ばない走りです。ジャンプというと、飛ばなきゃならない使命感みたいなのを持っている人もいるのですが、ジャンプだけ飛ぼうとすると、そこだけ気張らねばならず、それなりにしんどいものです。
ジャンプなどというのは、それなりの車速があれば、むしろナメて走るより飛んだ方が楽なのですが、疲れてくるとアクセル開けるのが億劫になってきます。極力加減速Gが体に掛かってこない様に、ダラダラとした走りになる。となると、ジャンプ飛べる車速でもなくなってくるからです。
これがモトクロスなら、そんな悠長な事は言ってられないし、泣いても笑っても15分くらいで終わりなので全力疾走ですが、エンデューロ、しかもモチュールカップみたいに150分も走るとなると、一も二も体力です。普段習っているベストテクは、自分の場合、その体力をできる限り伸長する方向で使われます。要するに、楽して走るという訳です。
ただし、そのままダラダラ走り続けるだけではなく、ここ一番の時は元のペースに戻したりします。今回も、Bクラスで自分より少し早い人がいたのですが、むざむざラップさせるのはアレなので、2周ほどブロックして走りました。まぁ、レースですので、遅い人を抜くテクニックも必要なのですが、そうした練習は普段あまり出来ないので、アグレッサー役をやってました。もっとも、2周で疲れて止めた訳ですが。
昨日、先生から少し習った事を意識しながら走行
途中、2周だけ8分代に戻してます
■やっぱり左肩の具合
そんな具合で走り続けていたのですが、大体90分くらいまで走ったところで、春先から調子の悪かった左肩が、やっぱり具合悪くなってきました。といっても、力が入らないとかじゃなくて、筋肉痛のきついのになった様な感じ。夏まで整体に通っていたお陰で、力が入らないとかの機能面での問題は無くなっているのですが、明らかに右肩よりも弱い。その結果、右肩で左肩の分まで頑張って、左肩はサポートするくらいにしか使えなくなってきました。片肺飛行です。
こうなると、無理に出来なくなるのが、丸太越えです。左肩が使えなくなると、丸太を越えた瞬間にハンドルがよれて危険です。しかも、時間が経つにつれて、リップが立ってきたのか、周回を重ねる度に前転モーメントがきつくなっており、この左肩では無理と判断し、エスケープを使う様にしました。エスケープは、優に10秒くらいの差がありますが、もう勝敗よりも完走の方が大事になってますので、無理せずエスケープを使う様にしました。
そこまで大事とっても、最終ラップでは左肩がどうにもこうにもならず、とにかく転けない様に走るのが精いっぱいでした(転けたらバイク起こせなさそう)。とにもかくにも、2.5時間走り終わり、パドックに戻ってましたが、左肩はもう痛くて痛くて、しばらく腕が上に上がりませんでした。
レースの時にしか食べれないランチ樹林のお弁当
今回はバテもせず、美味しく食べれました
2.5時間も走ったら汗だくです
■脅威の走行時間
今回のモチュールカップは下見ラップ+18周。アワーメーターは176分でしたが、下見ラップの分を10分差し引いて、166分間エンジンが稼働したと計算しました。驚いたのは、リザーブに入る事なく、この時間を走り切った事でした。
前に乗っていた2019年式のクロトレでは、大体2時間過ぎた辺りでリザーブに入っていましたので、2.5時間を走りきるには、2時間過ぎた辺りで給油する必要がありました。2023年式では、これまで肩の調子だの熱中症だので、2.5時間走りきる事がなかったので、今回初めて、リザーブが入るまで走る事になったのですが、結局は給油せず走り切り、おそらくリザーブ分が丸々残った格好です。ちなみにタンクの容量は2023年式では300ml増えているので、その分が大きく影響したと思います。
今の自分の走りは、上にも書いた様に、比較的頑張って走れるのは最初の30分だけで、その後は大して開けもしない経済的な運転ですので、それで持ったとも言えると思います。もっと頑張ってペースを落とさず走れたら、もう1周くらいは多く走れたかもしれません。航続時間が前のクロトレよりも伸びたのは良しとして、もうちょっと頑張って走れるよう、努力したいものです。
エンジンの腰上OHまであと9時間を切りました
次回、泊りで来るときは、電気毛布が要りそう
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