2020年から使っている200系ハイエース“プシュパカ・ラタ号”。今も機嫌よく使っているのですが、実は4年前の艤装時から気になっていたのが、スペアタイヤを固定しているボルトにアクセスする穴。これが結構ずれていて、いざスペアタイヤを外す段になったら、工具が入らない可能性が大でした。
今回は、この穴を工具が入る位置に修正する作業です。
かなりズレた穴。これでは工具が入りません
高速道路でバーストしてJAF呼んだ経験があるので
直さねばならないと、ずっと思ってました
■作業の困難さ
そもそも、しっかり位置を確認してから開ければ、こういう事にもならなかったのですが、艤装当時は盛夏で朝から作業してて、午後には熱中症寸前で、しかも一旦車屋にトランポを返さねばならない、という事で突貫工事で、この穴あけの頃には、「穴が開いてたらええわ」ぐらいの気持ちのやっつけ仕事になっていました。
間違いに気が付いたなら、さっさとやり直せば良い様なものですが、そう出来なかったのには理由がありました。というのも、この床板、大2枚小1枚を組み合わせたものですが、その結合は板の裏で長ステーでねじ止めし、表面にはビニール床を貼っただけの脆弱なもので、それいて重さは結構なもので、一人二人では設置できません。艤装作業の時も、5〜6人がかりで設置しました。つまり、やり直すにしても、それだけの人数を集める必要があります。
ただ、今回の作業では、作り変えるのは荷室後半の板材だけで、しかも現行の板材の穴の位置から、正しい位置が推測できるので、前回に比べれば作業は楽なはずです。
結局、前後とも板を作り変える事になったので
改めて採寸しました
■材料の調達
必要となる材料は、コンパネ材、ビニール床、トリム、そして穴あけのホールソーです。ホールソー以外は、前回の艤装作業時の記録が残っていましたので、何を使ったのか調べる事ができ、かつ今も調達可能でした。
- サンゲツ ノンスキッド 防滑性ビニル床シートPX-804 182cm巾 数量:2.2m
- IWATA 1375-127-B-5T-L5 トリム 数量:5m
- ウレタン塗装コンパネ 数量:2枚
- リンテックコマース クッションフロア両面テープ CFB-200 数量:3個
- ビッグマン 木工用ホールソーD-051 数量:1ケ
このうち、3〜5は近所のコメリで調達可能なのですが(特にコンパネはカットも頼まねばならないので、店で買う必要がある)、1と2はそこらのホムセンにはおいてません。注文すれば取り寄せ可能でしょうが、これらはネットで頼んだ方が楽です。
揃えれる材料は、予め揃えていきました。コンパネは正確なサイズを再確認するため、トランポから取り外してから改めて採寸しました。当初の予定では、穴の位置を変更する後方の板だけ作り変えるつもりでしたが、ビニール床を貼っていたテープの糊がえらい事になっていたのと、JASコンパネではクッションフロア用の両面テープの食いつきが悪かった事から、前方の板も作り変える事として、コンパネ材もウレタン塗装のものにしました。ちなみに、サイズは前方が87×146cm、後方が90×149cm。お大まかなカットは、ホムセンでやってもらいました。
ウレタン塗装用のは、テープの食いつきが良いので
少々高くても、こちらを使った方が良いです
混み始める前に、近所のイラン料理屋でお食事
■作業の手順
まず、古い床板を分解します。真ん中の細い板だけ再利用するので、そちらに連結用のステーを残して分解しました。そして、予めホムセンでカットして貰ったコンパネの上に古いコンパネを載せて、タイヤハウス等の形を鉛筆で線を引き、さらにカッターナイフでけがきます。こうする事で、ジグソーでカットする際に線が見えやすくなる事と、カットした切り口の毛羽立ちを抑える事が出来ます。
カットする作業は、台の上に乗せてやりますが、物が結構でかいので、何人かで板を押さえて貰うとカットがし易いです。ついでにいうと、板を回転させてカットする部分をこちらに回してもらうと、いちいち動かずに楽です。
カットが済んだら、曲線の部分や直線でガタった部分をサンダーで仕上げます。この手の作業、苦手な人は線がグニャグニャになるそうですが、自分は意外と得意で、だいたい納得いく仕上がりになります。
カットが済んだら、一旦、トランポの床に合わせて見ます。前回は一から作ったので、この合わせの作業が大変でしたが、今回は前のをそのまま使っているので、難なく合わせる事が出来ました。
ジグソーを使って不要な部分をカット
この手の作業は、意外と得意です
作業の人数が居ると、あれこれ手伝って貰えて
作業効率が上がります
■穴あけ作業
次は穴あけ作業です。穴あけは、床板を床に固定するボルトを通す穴4箇所と、今回のやり直し作業の目的である、スペアホイールを止めているボルトにアクセスする穴です。
このうち、固定の穴は前回の穴を改めて位置を確認し、それを踏襲する形で開けました。前回もこの穴は結構苦労して、結局、大きめの穴を開けて、ボルトが余裕を持って通る様にしました。ちなみに、10ミリもの太いドリルはないので、六角軸スパイラルビットを使いました。
懸案のスペアホイールボルトの穴は、前回の板から、左と下にそれぞれ5ミリほどズレていると考え、その位置にコンパスで38ミリの円を描きました。いきなりホールソーで穴を開けたのでは、ちゃんちとボルトの直上に穴がくるか分からなかったので、スパイラルビッドで仮に穴を開け、直上に穴が開きそうなのを確認してから、ホールソーで穴あけを行いました。
結論からいうと、スペアホイールの穴は若干ずれたものの、及第点な出来栄えになりました。ところが、固定用の穴は実際に架装してみるとかなりそれなりにズレていて、結局現物合わせで穴を拡張しなければなりませんでした。原因は、床板をバラの状態で仮組した時と、連結して乗せた時では、位置がずれてしまうからの様でした。
これを防止するためには、板を連結した状態で乗せて、トランポの床の裏からボルト穴に何か棒でも通して、板の裏から穴の位置をマーキングして、それを元に穴あけする、といった手順を踏んだ方が良さそうです。
ただ、連結してる訳ではないので
実際には、固定用の穴が結構ずれました
■ビニール床貼り付け
穴あけが済んだら、前後の板を連結します。ここからは人手が要ります。連結した事で板は一人や二人では持ち上げられない重さになりますし、雑な扱いをすると連結したところで折れます。数人がかりでそろそろと持ち上げて、裏向けたり移動させたりします。
まず、板を表を上にして、クッションフロア用のテープを全面に貼ります。この際、板の縁や穴の部分は念入りに貼り、隙間が開かない様にします。そして、その上にビニール床を広げて置き、後方の端のテープを剥がして一旦ビニール床を貼り、後方から徐々にテープを剥がしつつ、ゆっくりビニール床を貼っていきました。
今度は板を裏向けにして、板からはみ出たビニール床をカッターナイフで切り取っていきます。ビニール床の厚みは2ミリくらいなので、それほど難なく切っていく事が出来ます。ただ、この時気が付いたのは、クッションフロア用の両面テープは、ビニール床にはあまり効かない、という事でした。まったくくっ付かない訳ではないのですが、食いつきが悪い。まぁ実用上は問題ないとは思うのですが、他の両面テープを使った方が良かったかもしれません。また、今回、前後の板の真ん中の板は再利用したのですが、このJASコンパネの板は、クッションフロア用のテープはかなり食いつきが悪く、どうせなら、ここもウレタン塗装のコンパネで作り変えれば良かったと、あとで思いました。
クッションフロア用の両面テープを貼ります
ただし、ビニール床にはちょっと食いつきが悪い様です
端っこから両面テープを少しずつ剥がして
徐々にビニール床を張り付けていきます
そろそろと裏返し、板の縁で余計な部分をカットします
■トリムはめ込み
続いて、板の縁にトリムを取り付けています。このトリムは、ゴムの中に金属のプレートが並んで入っているもので、脱着を前提とする板材に使うものの様です。長さは5メートルのものを買いましたが、前後の縁はアルミアングルを取り付けるので、長さとしては十分です。
今回、このトリムの付け方の最適解が分かりました。前回はのべつプラスチックハンマーでしばいてましたが、それではグラグラにしかつきません。まず、一人がトリムを押さえつける様に縁にはめ込んでいき、もう一人でプライヤーでトリムを締めていく。そうする事でトリムの中の金属プレートが締まって綺麗に留まっていきます。ハンマーを使うのは曲線部分で、トントン叩く事で、曲線の形にトリムが決まっていきます。お陰で前回よりも綺麗な仕上がりになりました。
アルミアングルは、前方は先に取り付けました。というのも、リアシートがあるので、板を乗せてからだと、作業がしにくいからです。後方のアングルは、板を乗せてから、丁度センターになる位置に取り付けるので、後回しにしました。
連結後の板はグラグラするので、立てて作業した方が楽です
かつ、トリムの取り付けは
「はめ込む人、叩く人、締める人」
の3人でやると綺麗に仕上がります
今回初めて気が付いたのですが
トリムはこうやってプライヤーで締めこんで
圧着させるんですねぇ
■架装
いよいよ床板の架装です。数人掛かりでそろそろと持ち上げ、斜めにして荷室に運び入れます。その際、小柄な人に荷室に後ろから上がってもらい、板の中央部を持ってもらい、板が前に進む連れ、スライドドアから出てもらうという技も使いました。そして、板は無事に荷室に収まりました。
先ほど述べた様に、固定用の穴が結構ズレていたので、六角軸スパイラルビットで現物あわせで穴を拡張し、D環プレートを通してボルト留めしました。このD環(ハイエース純正)があるので、少々穴が大きくなっても隠れるし、ボルトの頭が穴にめり込んだりする事もないのです。
続いて、床板後端のアルミアングルの取り付け。アルミアングル自体は前のの流用です。後端部分は床板と床に若干の隙間があるので、コンパネ材の切れっ端を噛ませてあります。アングルの長さを測ってセンターの位置を割り出し、あまったトリムを切り取って、アングルをねじ止めします。
いよいよ架装
この為に大人数が必要なのです
この為に大人数が必要なのです
固定用のボルトの穴が合わなかったので
現物合わせで穴を広げています
後端部分は、凹まない様に当て木を入れてます
しかも、スペアタイヤの固定の穴部分は敢えて開けています
床板の架装完了です
■仕上げ
床板前方、スライドドアのステップの部分には、荷重に耐えれる様に、イレクターパイプで支柱を設けてましたが、これを取り付けます。前回のは、支柱の片方のジョイントが割れていたので、買い押してきました。ただ、これだけだと長さが足りず、あれれと思ったら、ジョイントの中にゴム板で上げ底がしてありました。仕方ないので、あまったビニール床を丸く切って上げ底にしました。
このあとは、タイヤハウスの棚を取り付け、リアシートの裏にバイクのフロントタイヤを押し付ける板を取り付けて、作業完了しました。
まぁ、床材が綺麗になると、気分がいいもんですね。新車になったみたい。前の床はかれこれ5年使って、しかも破れもせず結構丈夫で気に入っていましたが、やっぱりいくら掃除しても、5年もすると結構汚れてるもんです。今回は、穴の開け直しで板から作り直しでしたが、今後は何年かおきにビニール床の張り替えをやっても良いかもしれません。
もっとも、その度に数人の人手が要るので、その確保の方が大変なのですが。今回ご協力のみなさん、ありがとうございました!
足に使うイレクターパイプが短かったのか
ジョイントの中が上げ底になってました
バイクのフロントタイヤが乗るので
この足は必要なのです
ユカだけはほぼ新品ですが、その他は流用です
違いがくっきりしますね
ビニール床やクッションフロアは
引き取れないと言われました
民間の業者に頼んで引き取ってもらう事になってるらしいです





















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