今年からBTC市貝の年会員になった訳ですが、フリーライド年会員になると、年間24回の走行料でベストテクスクールとモチュールカップが各々3,000円引きとなるのがお得です。最近の傾向では、春夏秋冬で新しいテーマが発見される感じなので、4回受けたらスクール1回分お得、という訳です。
今回は天気に恵まれました
■現状の具合
そんな訳で、加重講習に補足する様な形で、新しいテーマが見出され、市貝でも福山でも成果がバキバキに上がっている情報が入ってきていました。当然の事ながら、自分もアップデートしたいのですが、問題は体の具合。
前回のモチュールカップの前から、左肩の肩甲骨の内側の凝りが壊滅的に酷くなっており、床でも壁でも腕を突っ張っても、力が入らず「カクッ」となってしまい、もちろんレースもまったく元気がなく、走っても3周でギブアップという状態でした。
その後、近所の接骨院で整体を受ける様になり、ギチギチだった肩の動きは良くなったものの、左の肩甲骨の凝りは相変わらずで、痛みが酷くてロキソニンを飲まないともたない感じでした。ただ、痛み止めを飲んでいる分には痛くない事(当たり前ですが)、腕を突っ張った時や、壁に手を着いて腕立てをした時の力の掛け具合は、前に比べれば少し改善されてきていました。
ともあれ、バイクに乗らない事には、どの程度悪いのか、回復したのかも分からないし、みんなが習っている事を自分も習いたい欲の方が強くなったので、スクールを受ける事にしました。
左肩の凝りの痛み除けにロキソニンも飲みました
■イメージの持ち方
例によって朝0430時に起床、0500時出発。BTC市貝には0730時に到着しました。小一時間ほど仮眠できる様にいつも早めに出てくるのです。
バイクの準備が済んでから、先生にご挨拶。早速、新しいテーマの説明を受けました。先生曰く、「加重講習でみんな体重心が上がって、車体が浮いた状態になったのは良いけど、コーナーリングでも車体が浮いた状態で不安定」との事でした。実は同じ事は自分も薄々感じていて、特に着座してから、どうバランスを取って良いのもやら、悩む状態でした。
先生の説明はさらに続きます。ベストテクでは、前後左右から来る加減速Gや横Gをベストテクフォームでbのベクトル転換をする事で接地性を高める訳ですが、具体的には横方向から来るGをどうやって下方向に転換するか。これは物理の問題で、「真上から押さえつける事によって」斜め下に力の向きを変える、という事です。
そこはベストテクフォームだろう、と思う訳ですし、その通りなのですが、問題は体の中と頭の中で、どういう意識、イメージを持ってそのフォームを取っているか、という事です。先ほどの説明でもあった様に、バイクの上から下へ向かって押さえつける、つまり、一番良い感じの一点に加重をかける必要があるのですが、それがズレたり分散したりフラフラしてたら、押せないという事です。
まぁ、毎度の事なのですが、口で説明を聞いた時点では、まだイメージが持てませんでした。
ただし、リアスプリングは純正のまま
■真逆の発想
まずは一通りフォームチェックを受けます。こないだ新調したベストテクスタンドは、まったくグラグラしないので、安心してバイクに乗る事ができます。
基本的なベストテクフォーム、そのコーナーリングフォームは、これまでずっとやってきてるので、やれと言われれば直ぐに出来るのですが、それでもちょいちょい間違えている事もあって、今回はイン側の腕はあまり突っ張っちゃダメ、でした。まぁ、倒れてこない様に突っ張る必要はあるのですが、そこにばっか意識が行ってました。むしろ、アウト側の肩をあげて、肩からシートに乗せてる太ももに重心が乗る様にせねばなりません。
ここまで説明を受けても、まだ飲み込めない。やっぱり、実際にバイクに乗って、走ってみて、先生から直接指摘されたり教わったりしない事には、飲み込めない事が多いのです。という訳で、南コースで走ってみます。
走ってみてまず感じたのは、1〜2月頃の元気の良さがないな、という事。やっぱり肩の調子がイマイチで、庇いながら走ってる感じです。前回のレースの前に実装したテクニクスのTRICですが、激しい使い方をするのは、今回が初めてです。確かに、純正よりはショックを吸収してくれていますが、瞬発的に加重がかかると、奥まで入ってしまう様な。ダンパーをもう少し締めた方が良いかもしれません。
走っている内に、徐々に先生が言っていた事が理解できる様になってきました。これまでは、どちらかというと支点の上に正三角形が乗っている様なイメージでバランスを取っていたのですが、それは真逆だった事。その事に気がついてからは、コーナーであれジャンプであれ、しっかり一点に加重をかける事が出来るのだと体感しました。
それが理解できた途端、コーナーの進入、着座でのバランスの取り方と加重の掛け方が明確になり、極めて安定したコーナーリングが出来る様になり、それと同時に立ち上がりの加速も気持ちよく開けれる様になりました。
先生からも指摘がある様に
もっとゆっくり着座した方が良さそうです
もっとゆっくり着座した方が良さそうです
■底突き
4月半ばという事で、まだ暑くはないだろうと思っていたのですが、思っていた以上に汗をかいているのか、午前の早い時点で足が攣る様になり、あわてて塩を舐めたり(塩辛く感じない時は危ない)、クエン酸パワーと経口補水液を補給しました。
午後は、初級中級コースへ。初級コースで3連コブを飛んだ時に、異変に気付きました。軽く飛んだだけなのに、リアサスがガツンと底突きするのです。これまでバイクを乗っていて、あまり底突きした経験はないのですが、これは明確どころか、ジャンプ飛ぶ度にガツンガツン当たるのです。リアだけでなく、フロントも底を突く事が何度かありました。
確かに、リアはTDRのアジャスターに変えただけで、純正のバネのままなのですが、それにしたって、こんなに底突きした事はありませんでした。急遽、ダンバーの高速側を調整しましたが、最強にしても改善せず、低速側も最強にしたところ、底突く数は減ったものの(それでも無くなりはしなかった)動きが激重になったので、仕方なく半分くらい戻しました。
前回と変わったところといえば、着座加重を習って、ジャンプの進入速度が速くなったくらいしか、違いが思いつきません。試しに底突かない様に走ってみると、非常に優しく走らないといけない。前回まで、こんなんじゃなかったので、やっぱり走りが変わったという事でしょうか。
中級コースで先生から指摘されたのは、3速でなく2速で走れという事でした。確かに3速の方が加減速Gがマイルドで楽なのですが、これだとアクセルがしっかり開けれず、排気バルブが開くピーキパワーまで達しない、達した上でレブる様であれば3速にする、と指導されました。もっともな事です。
後ろからみると、リアが下がり過ぎてます
着地の時に毎回底突きしています
まぁ、純正の時も最強だったんですが
それでも底突きしてなかったんですけどね、、
■コーナーの悩みがなくなる
最後に、チャンピオンコースで実走行。まずはショートコースで。スタート地点からトップストレートを疾走して、1コーナーで左にタイトに曲がるとショートコースになるのですが、前はここでのコーナーリングが非常に難しかった。首の捻り戻しをやっても、思い切って奥に突っ込んでいけない感じです。なので、かなり手前からブレーキを当てて、むしろコーナーのクリッピングポイントまで車速が続かなくて、開け足す様な感じでした。しかし、着座での加重のイメージがつかめた結果、バランスの取り方も効果が出る様になり、接地性も高く感じ、より軸で曲がっている感じがしました。この後に続く各コーナーもそんな感じで、特に最後のS字などは、結構難しいと思うのですが、こちらも悩みがなくなった感じがしました。
続いてフルコース。フルコースの場合は、1コーナーは右に折れるのですが、これまでは最大戦速から減速して右に曲がる際、どうにもバランスが取りづらく、結局は曲がれる速度まで車速を落とさざるを得ませんでした。ぶっちゃけた話し、一時停止してるのと同じです。それが加重の意識が正三角形から逆になって着座加重ができる様になり、車体が浮いた状態から、しっかりと接地させれる様になったお陰で、悩みなく曲がって、かつ立ち上がりで素早く加速に移れる様になりました。
とはいえ、この頃には、結構疲れてたのと、左肩(の肩甲骨の凝り)が悲鳴を上げ始めていました。1〜2月頃はもっと元気よく活気に溢れてたのですが、残念な事です。また、チャンピオンコースは初級中級コースほどリップの立ったジャンプないものの、思い切り飛んだら激しく底突きするであろう事から、抑えめに飛ばねばならんず、肩とサスの両方から思い切った走りが出来ませんでした。ちなみに、チャンピオンコースは2分22秒のタイムでした。
チャンピオンコース
明らかに元気がありませんが
コーナーの悩みはなくなりました
着実に自分の走りが良くなっているのを実感します
■まとめ
今回は、肩の調子もまだ回復しておらず、サスの調子もまだ十分に見きれてない状態でのスクールでした。なので、走りの出来栄えは今ひとつでしたが、最新のテーマを理解して帰れたのは良かったです。まさにその為に、早い時点でそれを体感して理解したいが為に、あえてやって来たからです。
サスに関しては、現地からバイク屋さんに連絡を取り、強いバネに変えてもらう様に手配しました。しかし、去年の暮れまで、クロトレの純正のバネで何ら不満がなかったのに、今年に入って、加重講習習って、今回、着座加重も習って、一気に物足りなくなった感じです。まぁ、それでもまだクロトレの限界まで使ったという訳ではないでしょうが、今後、かつてのXR230“パンツァーファウスト号”の時の様に、極限まで手を入れていく予感がします。
自分はもともとバイク乗ってて足が攣る事はあまりなかった人ですが、今回、早々に足が攣り出して、塩を舐めたり経口補水液を飲んだりして、急ぎ対策できました。まだ扇風機が必要なほど暑かった訳ではありませんが、そろそろ防暑装備を持参して、いつでもクールダウンできる準備はしておいた方が良さそうです。
翌日も走るつもりで泊まりの用意をしてましたが
肩が限界だったので帰宅しました
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