去年の9月のモチュールカップの当日にコロナに罹患し、その翌月のモチュールカップの前日に追突事故を食い、昨年のBTC市貝での活動は頓挫してしまいました。その代わり、近所の河川敷を走っていたのですが、最近顕著に感じるのは、「まるで跳ねる様に走る」という事でした。サグ出ししてから、その傾向が顕著だったのですが、いよいよ自分の走りにも自信が出てきたので、改めて今年からBTC市貝に全力を注ぎ込む決意をしました。
久々のベストテクコース市貝
バイクはこないだ乗ったまま、洗ってる暇がありませんでした
■コース会員になる
ベストテクコース市貝の年会員は、前々から検討していたのですが、今年の1月から年会員になる事にしました。費用は9万円です。この金額だけ聞けば、結構高いなーと感じますが、フリー走行の費用が3800円ですから、毎月2回走ったとして、3800円×24回で91,200円ですから、それだけの回数来るなら、年会員になった方が得です。また、年会員の場合、スクール代とモチュールカップのエントリー費がそれぞれ3000円引きです。モチュールカップは年8戦ですから、24,000円のお得になります。これは結構大きいと思います。
その一方で、コースの年会員になると、どうしても元を取りたい考えから、そのコースばかり行く格好になります。コースに縛り付けられる訳です。他のコースで練習に誘われても、お断りせねばならない事もあるでしょう。また、自分の場合、自宅からBTC市貝までは片道3時間くらいかかり、当然、移動の燃料代も結構大きなものがあります。なので単日で行くのは不経済ですから、泊りがけで、という事になりますが、その分の食事代なども入れると、大きな金額になります。
しかし、一昨年くらいからその傾向はありましたが、もう他のレースは出ても結果も出ませんし、なんか飽きてしまったところもある。むしろ、自分の母校であるベストテクスクールのレースで、Bクラスという一番下のクラスであったとしても、何らかの結果を残したい。なので、少々遠くても、BTC市貝をホームコースにする決心をしました。ホームコースでのレースは、それだけで大きな強みになるからです。
デコボコランド以来のコース会員です
■仏に魂入れる講座
そんな訳で、今回はいつも河川敷で走ってる走りで、市貝を走ったらどうなるかを確かめに来たのですが、去年の夏にGPスクールを受けて以来、超絶画期的な講座が展開されているとの事で、自分もそれを受講する事にしました。
自分が去年の夏にGPスクールを受けた時、「膝を曲げない様に」と言われたのを実行したら、画期的に走りが良くなったのですが、どうもそれが発端となって、その後、様々なスクール生への講習を通じて、その講座が確立されていったとの事でした。熱く語る先生の話しを聞きながら、実は話がよく分かってなかったのですが、GPスクールでは受けるたびに、自分の走りが別人化するため、ただただフリー走行するよりは、習ってからやった方がいいと判断したのです。こういう時は、倍の特別料金を払ってでも受けた方が得策です。
例によってフォームチェックからですが、自分は基本的なベストテクフォームは出来ているので、それを省略して、早速核心に迫る部分を習いました。ここではその詳細を書く事は出来ないのですが、端的に申せば、これまで持っていた意識とは、逆の意識なんだな、という事が分かりました。なるほど、「膝を曲げない」と分かっていながら、曲がる時があったのは、こういう事が原因だったんだな、と。
約3年、毎日歩いてて、足が細くなりました
■ジャンプが怖くない
フォームチェックが済んだあと、南コースで走行です。このコースには往きに小さいジャンプが二つ、還りに大きめのジャンプが作ってあります。往きの二つは、まぁ、どんな風に走っても大抵は飛べます。しかし、還りのジャンプは結構リップが立っていて、ただ単にアクセル開けて飛ぼうとすると、結構怖いです。キックバック・リバウンドも大きいですし、前転しそうにもなります。
ところが、フォームチェックを受け、フォームの取り方を習ったあとにここを走ると、ジャンプが全然怖くない。手前の二つのジャンプは、まるで跳ねる様に飛んでいきます、河川敷のギャップで感じてたのと同じ様な感覚です。そして還りのジャンプは、法面でそんな気張ってアクセル開けなくても、ポンと飛べる感じ。腕が伸び切ったり、前転しそうな感じと戦いながら飛ぶのとは違って、普通にポーンと飛ぶ感じです。つまり、決死的な覚悟なんか全然なくて、普通に気楽に飛んでる感じでした。
変わったなと感じたのは、ジャンプだけでなくて、往きの二つ目のジャンプを飛んだあと、緩やかな左カーブになるのですが、これまでは肩で操舵してる感じがあったのですが、腰をほんの少し進行方向に向けるだけで、勝手に曲がっていく感じで非常に楽でした。
先生曰く、これまでの乗り方では、体重心が下がってバネを押さえ過ぎていたのが、今は体重心が上がってバネ上荷重になっているから、GもちゃんとBの方向にベクトル転換されて接地性がよくなり、バネの反動を使って飛べる様になっている、との事でした。つまり、今から10年以上も前、ベストテクスクールに通い出した頃に、図解入りで説明された事が、今、やっと体感できる様になったのです。
小さなコブもギャップも、飛び跳ねるように走ってます
■コブの通過
コブの通過は、ベストテクフォームを習得する代表的な練習方法です。初級コースに3つのコブが設けられていて、それを使ってこれまでも何度も練習しました。しかし、まぁ、一応は通過できるし、軽くも飛べるし、「出来てるんじゃないかなー」といった出来栄えでした。
今回も、最初のうちはそんな感じでした。膝を曲げずにやっているので、バネの反動を使って飛んでる感じは一応します。しかし、まだ半信半疑な感じ。そこで先生から、まず通過をやる様に言われました。そしてブレーキはフロントタイヤがコブの法面に当たる所で当てる事、フロントタイヤが法面を登る、つまり車体の前部分が上がってくるのに合わせる様に腕を引く事で、姿勢が安定する事、などなどの指導を受けました。
その通りにやってみると、
- 減速(フロントが法面に差し掛かる時)
- 加速(フロントが法面を登る時)
- 減速(フロントが向こう斜面に落ちる時)
- 加速(リアが向こう斜面を駆け下りる時)
のコブの通過の挙動が、明確に感じられる様になりました。これまでやってきたコブの通過とは、明らかに質の違う通過を体感しました。おそらく、初めて「コブの通過」ができる様になったんじゃないでしょうか。
そして、続いて飛んでみると、上の4つの挙動によって飛んでいる事がはっきりと分かりました。さらには、これまで3つのコブを飛べる車速に合わせて飛んでいたのが、コブの手前でブレーキを当てて、車速を任意でコントロールする様になっていました。これは自分にとっては、画期的な事でした。
コブの斜面の手前でフロントブレーキをかけてます
■中級コースで爆走
続いて中級コース。ここのコースのキモは、やはり還りの2連ジャンプです。一つめはともかく、二つ目でどんだけ飛べるかが、出来栄えを分けると感じています。また、往きのストレートでどれだけ全力加速が出来るか、その奥のコーナーで十分減速して、立ち上がりで加速に移れるか、それも出来栄えの見せ所です。
さて今回は、往きのストレートは3速ほぼ前回で突撃。これはクロトレに乗り換えてからは、毎回出来ています。そのまま減速して、3速のままコーナーを回り、再加速。一つ目のコブはあまり飛び過ぎない様にして、二つ目に合わせて、コブの通過の要領で突入。ポーンと飛んで、他の上級生の人らと変わらんくらいの位置に着地。ただ、流石に衝撃が大きいので、若干膝を曲げてショックを吸収しました。
とにかく、ジャンプを飛ぶ際に、これまでみたいな決死の覚悟が全然ないのです。当たり前にポーンと飛んで、当たり前に着地する。だから、もっと行けるんじゃない?なんて思って、アクセル開けてみたり、「あ、タイミングがずれた」とか感じたり。これまでは飛ぶのに必死、無事に着地できて安心、それだけだったのが、今は考えて走る余裕が出来ました。
■新しい講座の価値
こんな具合で、この半年の間に確立し、市貝でも広島でも効果絶大の講座を存分に吸収出来ました。先生曰く、「これは一生物」との事。半世紀に一人出るか出ないかの天賦の才を、理論的に学べた上に、一度それが身についたら、前の走りには戻れないという意味で、確かに一生物だと思います。実際、前の走りは出来なくなっていました。
走りながら、次々と思い出したのは、この13年間、習ってきた事でした。先に述べたバネ上荷重もそうですし、上半身と下半身が分離して前後均等に荷重するとか、その他いろいろあったのですが、要はこれまで習ってきたベストテクが、GPスクールになってどんどん完成していく、特に今日の特別講座はその効果が覿面でした。これは特別料金払ってお釣りくる価値がありました。
ただ、これも受ければすぐに出来るか、といえば、そうではないと思います。というのも、自分が初めてベストテクスクールに来た時もそうでしたが、やれ前傾くの字だ、やれ二回線だ、ベストテクの基礎中の基礎を身につける方が精一杯だったからです。まぁ、最低でも50回くらいはスクール受けないと、教えてもらえないかもしれません。
ともあれ、去年の秋口くらいから、飛び跳ねて踊る様にギャップを走っていた、その理由と理論が明確に理解出来た、価値ある一日でした。
今日は早めに上がったので運転時間は少なめ
講座の詳細はまだ未公開なのでモザイク入りですw
予報通り、雪が降ってきました
この後、結構な降りになりました
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