この時期にスクールを受けるというのは、猛暑で熱中症と戦いながらの受講という事で、これまではせっかく習っても身にならないという事で、この時期は敬遠する様にしていました。しかし、せっかく休みが多いのに家でゴロゴロしてるのは勿体無いので、工場扇やポータブル電源といった防暑装備を充実させて、炎熱に耐え得る準備をして臨む事にしました。
着替える時から扇風機2台体制
■Gに耐える姿勢
台風接近が報じられていたせいか、連休初日にも関わらずスクールを受けるのは自分一人。という事は、休む間もなく走らないかんという事です。自分は先生から止められるまで決して止まらない方針なので、今日は気合いを入れて頑張らねばなりません。
さて、今日のテーマは、加速だの減速だの加重にどういった姿勢で耐えてるのか、という事。ベストテクとしては極めて基本的かつ原初的なテーマなのですが、ぶっちゃけた話し、それが出来てないという事です。前回のスクールでコーナリングの際、肋骨の下辺りを動かすというのをやったのですが、それが出来る様になった事で、今度は前後バランスにおけるフォームの宜しからぬ要素が、より明確になったという事です。そこでおさらいですが、下の写真は去年の1月にGPスクールを受けた時の写真です。
右が修正されたフォーム
一目で違いが分かるのですが、結論から言うと、左のフォームでは加速であれ減速であれ、Gが体(体感的には肩)に掛かって来ず、フロントを抑える事も出来ず、腰固めて乗ってるので、Gのベクトル転換も出来なければ、アクセルだのブレーキだのを操作するタイミングも分からない、という事でした。
では何で左の様なフォームになるかというと、個人的な考えとしては、まず、肩甲骨を寄せる要領を習う際に脇を締めるやり方であった事。肩をがっちりいからせてると肩が疲れるので肘を下げて楽してた事、といった感じだったと思います。
■リアチューブパンク
早速、南コースで試してみました。先生から言われた様に、肩をいからせて肘を前に出して、ハンドルに覆いかぶさる様な感じで乗ってみました。これまでの肘が下がった乗り方より、明らかにフロントに加重が掛かった感じがします。前回習った胴の捻り方と合わせて、コーナーリングが非常に曲がりやすいです。
それで暫く走っていたのですが、そうこうしているウチに奥のダラダラコーナーに入ると、リアが滑る様になってきました。フロントに加重が掛かるとリアが軽くなってスライドしやすくなったのかな、と思ったのですが、以前の自分ならリアが滑ると結構怖く感じてたので、今の乗り方だと案外そうでもないなー、とか思っていました。
そこで、前の肘を落とした乗り方にしてみたのですが、それでも若干リアが滑る。リアが滑るのでその先のジャンプにもアプローチしにくい。おかしいなと思って給水かねがねパドックに戻ってみると、リアタイアの空気が全部抜けてました。走る前に空気圧の調整をした時は何ともなかったのにです。空気を入れても全然入っていかない。どうやらパンクした様です。
仕方なくリアタイヤを外してみると、なんとチューブのバルブが根っこから綺麗に取れてました。このチューブ、納車の時に入れてもらった新品のヘビーチューブなんですが、こんな事になるとは。予備のチューブはノーマルなのですが、そんなん構ってられないので、ただちに組み直し。スクールの先輩に手伝ってもらって、どうにか完了。
それでほぼ午前中は潰れてしまったのですが、お昼の前に先生にチェックをしてもらいました。リアタイアが直った途端、今までとは違う機敏なアクセル操作で、自分でも驚いてしまいました。
バルブがきれい取れてしまうとは
■中級コースで色々確認
午後は中級コースで慣熟練習。まずは初級コースでコブの通過やジャンプを軽く飛んでみましたが、今までの肘が落ちたフォームの時よりも、前傾くの字がより明確に出来てる様な感じがして、今までは頭では前傾くの字を理解してたつもりだけど、体感的にはイマイチだったなー、と感じました。
続いて中級コース。こちらではより今までと違う走りを体感できました。まず、コーナー立ち上がって加速、というのを知識として実行するのではなく、体(より具体的には肩)にGを感じた時にアクセルをオンにするという、体感的に実行するのを「初めて」体感しました。ブレーキの方も同様で、減速Gを感じ肩や腕を固めていくといった感じです。
ここで気がついたのが、コーナー立ち上がってアクセルを開けていく時の、アクセル開度がこれまでと明らかに違って、グイッと大きく開けている事。これまでよりも開いてるせいか、加速に移るのが早いのですが、フロントを抑えるフォームをとってるせいか体が遅れません。
そしてジャンプですが、すでに加速が乗ってるお陰で、ジャンプの法面で思いっきりアクセル開けるといった、これまでの根性的なやり方でなくても、軽く開け直した程度でもこれまでと同じくらいは飛べる感じです。無理してる感がありません。むしろ、これまでよりもちょっと多めに飛んでちょっとびっくりする感じです。
地面のギャップを拾ったり、着地でふらついたりして、フロントがヨレる様な事があっても、これまでと違って、フロントを十分に押さえ込めるので苦手感がなくなりました。ステアリングダンパーを付けるよりも確実でブレを防止出来ると感じました。
昼間は暑くて、ロクなものが喉を通りません
シャッター速度の関係で止まった様に見えますが
どっちの扇風機もガンガン回してます
■自分なりに考察
中級コースで先生からアドバイスされたのは、手前から奥に向かってのストレートで、アクセルを引っ張り続けるのでなく、立ち上がりでアクセル開けて排気バルブが開いた時、アクセルを開け直してみる、という事でした。ベストテクでいうところの「3の加速」というやつですが、これをやろうとしたら、コーナー立ち上がってより早くエンジンの回転を上げて車速を出していかねばなりません。しかし、それがいとも容易に出来る様になっていました。
そこで改めて、これまでのフォームと今日のフォームで決定的に違いが出たところを自分なりに考えたところ、前のフォームでは手首がほとんど動かないのに対して、今のフォームだとグリグリ動く事に気がつきました。そしてスクールを受け始めた頃に、ドアノブを回すのを例にとって、グリップの握り方を習った事を思い出しました。これまでのグリップの握り方は、ドアノブの横からノブを握っている様なもので、そりゃ手首が動かなかった訳です。
要するに、手首がよく動く様になってアクセル開けれる様になったから、コーナー立ち上がって短い距離で加速をガバっと出来る様になった訳です。よく「直線距離が5メートルあったら3メートルまではアクセル全開」というのが、やっと出来る様になったという事です。
そしてフォームを正しく直した事で、急に来るGにも遅れず耐える事ができ、フロントを抑えているから直進性も出て、前後バランスもよくなったという事の様です。
自分の目線で見た腕の位置の違い
下の手首だと、アクセルを回しやすい
知識としてだけでなく、体感的にも理解できました
先生曰く「生涯的MVP」との事
それでもエンジン稼働時間は1時間18分は頑張った方
夜が久々に車中泊
防虫ネットが活躍しましたが
外から中が丸見えだったそうですw
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