前回、ファンフェスで慣らし運転が終わったBeta X-Trainer “シグルドリーヴァ号”。いよいよ慣熟練習開始です。場所はベストテクコース市貝。去年、惜しくもモチュールカップBクラスの年間チャンピオンを逃した訳ですが、逃しっぱなしという訳には行かないので、新装備で新規巻き直しです。


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半年ぶりのBTC市貝
いよいよ巻き直しです





■今日の目的

 クトロレに乗り換えてから、BTC市貝を走るのが楽しくなったのですが、何と言っても2023年モデルに乗り換えて初めてのBTC市貝です。どんな風に乗れるかは、今日確かめてみない事には分かりません。BTC市貝のフリー走行で走って良いのは、南EDコース、EDコース(旧本コース)、チャンピオンコースで、ベストテクスクールで使う南コースや、初中級コースは、路面を荒らさない様にあまり走らないでくれ、との事です。
 まずは一通り、全部試走してみました。パドック下の南EDコースは、初心者向けに作ってある(と思う)コースなのですが、梅雨に入って雨が結構流れたのか、ちょっぴり荒れています。全然走れますが、今日は「どうすれば気持ちよく走れるか」を主眼に置いていたので、今日はパス。次にEDコースに行きましたが、こっちも同じくで、荒れた路面を練習するにはいい感じなのですが、次回にしよかという感じ。
 そしてチャンピオンコースですが、こっちは雨の影響をあまり受けてないのか(まぁ、乾くのも早いんでしょうが)、巡航で走り込むには丁度いい感じだったので、今日はチャンピオンコースを中心に、2023年モデルのクロトレの勉強をする事にしました。

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タビソックス最大の欠点は
左右共用でない事です

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軽くウォーミングアップ
バイクがあまり汚れなくて助かります


■3速のエンブレ

 いつ如何なる時も、試走は2速でゆっくり走って路面やコースの状況を確かめながら走るのですが、CRFみたいにガツンガツン加減速Gがかかるバイクだと、2速オートマ走法くらいで丁度良かったのですが、クロトレみたいなマイルドなバイクだと物足りなくなります。という訳で、練習は3速、しかも雨モードだとピックアップが悪いので、晴モードで走りました。
 チャンピオンコースには、ジャンプセクションもあるんのですが、最初はあまり飛ばない様にしました。というか、それほど車速が出てないのに、飛ぶ為に飛んでもしんどいだけです。それよりも、周回を重ねる度に加速を入れれる箇所を探して、徐々に車速を上げていく方に専念しました。
 車速が上がれば、コーナーの手前でブレーキを当てて減速する必要も出てくるのですが、なんだか3速だと非常にエンジンブレーキが強い様に感じてきました。クロストレーナーは2ストロークエンジンなので、2stはエンブレなどほとんどないというのが通説なのですが、クロトレは意外にそうでもありません。それにしても、前の2019年モデルよりも3速でのエンブレが強い様に感じました。

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まだ梅雨は明けてないんですが、暑くて堪りません

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暑くて流石に飯盒メシという訳にもいかないので
飯盒で炊いたメシでおにぎり作りました



■4速巡航

 ついでいうと、3速で走っていると、結構、加減速Gが体に掛かってきてしんどいという事。まぁ、そういうスポーツですから当たり前ではあるのですが、2速オートマ走法ならともかく、3速でこれというのは、よほど低速よりに味付けたのかな、と感じました。ちなみに、2019年モデルでは3速で走る事が多かったのです。
 そこで試しに4速に上げてみて、車速が落ちた時にどこまで踏ん張るのか試してみました。驚くべき事に、よほどタイトなコーナーでない限り、4速のまま進入していって、そのまま立ち上がっていく事が分かりました。CRFだったら間違いなくエンジンがガタガタいう様なコーナーでも、結構辛抱する。前の2019年モデルのクロトレだって、ここまでは辛抱強くはありませんでした。結果、チャンピオンコースのほとんどは4速で走れる事が分かり、3速に落とすのはコーナーの立ち上がりが登りになっている様なセクションだけでした。
 乗ってるウチに感じたのは、2019年モデルに比べると、2023年モデルは4速がかなりワイドレンジになっている、という事でした。つまり、低速から高速まで、シフトチェンジする事なく使える、4速オートマ走法が可能なバイクだという事です。同じオートマ走法でも2速と4速では大違いで、4速ではあまり極大な加減速Gが掛かってこないため、疲れにくいのです。それでいて、巡航速度は3速の時よりも早くなるので、前のクロトレよりもスムーズに走れてる感じがしてきました。

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なんかしんどいな、と思った時は
4速に上げ損ねて3速で走ってる時でした


■新しい車速に慣れる

 とはいえ、乗り手が急に早く走れる様になった訳ではなくて、おそらくは前のクロトレで頑張って走った時と同じくらいの車速で走ってたと思います。ただ違うのは、前の時は4速入れるなんてのはよほど余裕のある時で大半は3速で走ってたのが、今は4速でなんだか楽に走っているという違いです。
 楽に走れるという事は、もっと頑張れば、つまりしんどくなるくらい走れば、という事です。梅雨時期といえども日が照ればクソ暑く、午後にはかなりバテてきていたのですが、それでもより開けて、より飛ぶ様に心がけました。一気に上手になる訳じゃないでしょうが、ちょっとちょっとアクセル開けて、新しい車速に慣れていく必要があるなと感じました。
 まぁ、そういう風に思える様になったのも、2023年モデルのクロトレが、2019年モデルよりも乗りやすくなったからで、まったく非の打ち所がないがないバイクだなと思いました。車速になれる練習は、もっともっと続けていきたいと思います。やっとこ、そういう練習ができるバイクが手に入った様です。

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兎にも角にも、いう事なしの逸品です

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今日はエンジン稼働時間で96分乗りました
もうちょい乗れば良かったかなー


■その他

 2023年モデルから導入したXTRIGのPHDSですが、多くの人が絶賛する様に自分も大絶賛です。本当に手、腕、肩にかかる負担が少ない。少々の凸凹や砂利など、無かったかの様に走れます。下り坂では、どうしても手、腕、肩に負担が掛かってきますが、それもPHDSなしのバイクに比べると、かなり軽減されます。ソフトのエラストマーも入れたら、2.8万円もするパーツですが、楽できる事はその上(ちょっと上)を目指せるという事なので、余裕のある人は是非導入しましょう。
 タイヤは、前のクロトレの時はミシュラン・エンデューロを使ってましたが、今回初めてブリヂストンのタイヤを薦めらえれて使いました。前はE50、後ろはX20です。ミシュラン・エンデューロもなかなかいいタイヤでしたが、このブリヂストンもなかなか良いタイヤです。空気圧は市貝を走る時は、前を0.6、後ろを0.5にするのですが、このタイヤ、結構低めの空気圧の方が乗り味が良いらしい。最近のエンデューロタイヤって、ブロックが結構硬いのが多いのですが、それを低い空気圧で乗るのが主流の様です。体感的には、前後とも非常にグリップ感がよく、減速であれ加速であれ食いつく感があって、安心感が高いです。
 モトクロスと違ってエンデューロでは座ってる事が多いのですが、2019年モデルのクロトレはシートに適度な厚みがあって、シッティングがとても楽でした。それに比べて2023年モデルはRRと同じシートになったので薄くて硬いです。しかし、これも今回、全然気にならなくなりました。まぁ、100km以上のツーリングに行くとかなら結構キツそうですが、スポーツライディングで使うには差し障りがない、という事でこのシートがクロトレにも採用されたのでしょう。何事も慣れです。

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PHDS、自分も大絶賛です

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国産で十分間に合うなら
別に海外製品使わんでもいいかな

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薄いだけあって、装着にコツが要るシート