これまで自宅の庭の畑では、じゃがいもの他にも、ミニトマトやキュウリなどを植えてきたのですが、それをレポートする事はありませんでした。まぁ、ジャガイモ以外は気まぐれでやっていたので、レポートする頭はあまりなかったのです。
 しかし、毎年じゃがいもを作っていると、連作障害も生じるらしいですし、それを防止する為には、ナス科(じゃがいもはナス科)以外の植物を植えるのが良いという事なので、去年あたりから輪番でナス科と被らない野菜を植える事にしました。


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左から
トウモロコシ、枝豆、ゴーヤ、キュウリ





■計画と準備

 ウチの庭の畑では、毎年畝を3畝作ります。前はその3畝全部にじゃがいもを植えていたのですが、流石に連作障害が気になりだしたので、去年から1畝だけは違うのを作って、毎年1畝ずつずらしていって、出来るだけ連作にならない様に心がける様にしました。それでも2年連続でじゃがいもを作る事になるのですが、やらんよりはマシという事で。
 去年は左の畝を野菜にしましたので(といっても、ミニトマトでトマトもナス科なのであまり意味なかった)、今年は左の畝を野菜にする事にしました。準備は、じゃがいもを植える時に、一緒に地面を耕して畝立てして、牛糞堆肥と石灰をまいて土を被せておきます。今年はトウモロコシに挑戦するつもりだったので、事前に地面を作っておく必要があったのです。
 じゃがいもの植え付けは2月下旬。野菜の苗が出回るのが4月下旬の事なので、結構時間が空きます。もっともこの時期はまだ寒いので、あまり雑草は生えてきません。とりあえず放置です。4月下旬になってホムセンで苗が出回ってから、植え付け開始です。
 今年は、キュウリを2本、ゴーヤを1本、枝豆を2本、そしてトウモロコシを4本、それぞれ植えました。キュウリとゴーヤは上に伸びてくる植物なので、ネットを張りました。枝豆もそうなのかと思ったら、枝豆はネットが要るほど伸びないのが後で分かりました。トウモロコシはまっすぐ伸びる植物ですが、本当は複列で植えるのが良かったそうです。

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2ヶ月前に準備した畝の雑草を除去した上で
苗を植えてネット張って準備完了

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トウモロコシの苗
この後、苗の両脇に穴掘って施肥しました


■強風でキュウリ壊滅

 キュウリにしてもミニトマトにしても、苗を植えたらそこから先はあまり手が掛からないのですが、問題なのは4月下旬から5月上旬は、四街道や佐倉は結構強い風が吹くという事。今年も台風なみの強風(と雨)に見舞われ、ゴーヤや枝豆、トウモロコシは頑張りましたが、キュウリの苗がぼっきり折れてしまいました。しばらく頑張っていたのですが、陽が照りだしたら完全にグロッキーになってしまい、結果としてキュウリの苗は買い直す事になりました。
 トウモロコシは、やたら肥料を食うという事で、植えた翌日に苗の両隣に棒で穴を開け、スプーン1杯くらいの肥料をいれて土を被せ、水をやりました。そのせいでしょうか、トウモロコシは日に日に大きくなっていって、見ていて楽しかったです。
 ゴーヤは、昔読んだ寺崎勉さんの本では、特段世話せんでも勝手に実が成る様な事が買いてあった様に思うのですが、ひょろ長い葉茎が伸びるばっかりで、まるで蔓系の植物みたい。枝豆も一応は育ってる感じですが、大人しくて目立ったところがありません。

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左2本がキュウリ、そしてゴーヤ、右の2本は枝豆

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強風でキュウリが倒れてしましました

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急速に伸び始めるトウモロコシ
その左には、去年の残党じゃがいもが芽を出しました

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キュウリの苗を買い直しました


■急成長するトウモロコシ

 上にも買いたとおり、トウモロコシは肥料をよく食う植物で、かつ水も枯らさない様に地面が乾いてたら水をやる様に心がけました。トウモロコシは雨が降るたびにどんどん大きくなっていく様な感じです。
 それでも最初の一ヶ月はまだまだヒョロヒョロした感じなのですが、一ヶ月を過ぎた辺りから、急速に成長していきました。5月の下旬には茎が太くなり、6月に入ると先端に雄花が出てきます。この時点で追肥を行いました。今度は茎の下に肥料をパラパラと巻いて、土寄せする格好にしました。1週間もすると雄花が開花して花粉を出し始めます。
 その2日後に、今度は下の方に雌花が出始め、それがどんどん成長して絹糸を出し始めます。ここでさらに追肥しました。雌花は日に日に絹糸を出していきます。受粉は風媒で行われるそうですが、今回は複列でなく単列で植えたので風媒だけでは受粉しにくそうですから、雄花を切って隣の雌花の絹糸に擦りつけました。自分の茎に生えてる雄花の花粉では受粉しなからだそうです。絹糸はトウモロコシの粒の一個一個から出てるそうで、しかも下の粒の方から先に絹糸が出るそうです。つまり、上の方の粒の絹糸は結構あとになって出てくるので、実が大きくなるまで、毎日受粉させました。
 そうこうしているウチに、さらに下の方にも雌花が出てきましたが、先に出た実を大きくするため、こっちは適度な大きさになったら除去しました。これがヤングコーンです。

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植え付けから一ヶ月後
だいぶしっかりしてきました

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植え付けから8週間後、雄花が顔を出しました

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ここで土寄せも兼ねて追肥

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9週目、雄花が全開になり、花粉が落ち始めます

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その頃、下の方に雌花が出始めます

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あっという間に、絹糸が出てきます

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ここで改めて追肥&土寄せ

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隣の雄花を切り取って、絹糸に擦りつけます

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下からさらに雌花が生えてきました

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これは育てず、ぽっきり折って取り除きます

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皮を剥いたら、ヤングコーンが出てきました



■結果は失敗

 6月末に受粉完了、そのまま雄花を放っておくとアワノメイガがやってくるというので、雄花を切り取り、そのまま実がでかくなるまで放置しました。その間、雨が降らない日は出勤前に水をやる様にしていました。
 その後、徐々に実は大きくなってきたのですが、一体どうなってるかは外側からは全く分かりません。絹糸が茶色くなったら収穫時期という事ですが、夜中のうちにナメクジに食われてしまったみたいで、絹糸は外側には全く残っていませんでした。
 そこで10日後くらいに、1本もぎって皮を剥いてみました。すると、売ってるトウモロコシに比べたら、ちょっと小ぶりではありますが、それなりにトウモロコシっぽくなっていました。ただ、収穫するにはちょっと早かったみたいで、粒がまだ小さいのが多かったです。味の方はしっかりトウモロコシしてて美味しかったです。
 残りの3本はさらに1週間様子を見たのですが、あまり大きくなる様な感じではなく、このまま放置してても仕方ないかという事で、思い切って収穫してみました。しかし、こちらの方は、どれも粒がついてないとか、しぼんでるとかで、成功とは言い難い出来栄え。原因は、受粉の失敗は肥料不足などではないかと思います。ただ、味の方はやっぱりトウモロコシしてて美味しかったです。
 結論としては、買ってきた方が良さげなコスパの悪さでしたが、家庭科の実験としては面白かったので、また来年挑戦してみたいと思います。

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受粉後、徐々に大きくなる実
結論から言うと、この時点でも追肥すべきでした

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見本でもぎったトウモロコシ
これが一番出来栄えが良かった

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いい感じにトウモロコシになってきたかな?

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売ってるトウモロコシの6割くらいの大きさ

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中身は残念な出来栄え
でも味は良かったので、また挑戦したですね


■その他の野菜

 キュウリ、ゴーヤ、枝豆らも、平行して成長していたのですが、特筆すべきはキュウリにうどん粉病が発生した事です。最初は葉に白い斑紋みたいなのが出始めて、なんだろと思っていたのですが、うどんこ病だという事が分かり、直ちに薬剤を買ってきて対処しました。
 うどん粉病が発生したせいか、キュウリのできが今ひとつだと感じたのですが、実はそうでなくて、どうやら肥料が足りてなかった様です。トウモロコシもそうですが、施肥は適宜やらないと、葉茎は伸びても実まで栄養が回らない様です。
 ゴーヤなんかは特にそうで、とりあえず1本実が成りましたが、それ以外は現時点では全然実が成らず、その実に栄養が全部行ってるのではないか、とのことでした。ゴーヤは8月頃にいっぱい出来るらしいので、追肥して様子を見る事にしました。
 意外だったのが枝豆で、取り立てて世話らしい事は何もしてなかったのですが、気がついたら豆がいっぱい出来てました。こんなに楽に出来るとは思ってなかったので驚きました。マメ科はジャガイモの連作障害避けには良いらしいので、来年はもちっと規模を拡大して植えてみようと思います。

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うどん粉病は発生したら直ちに対策が必要とか
この薬剤は予防にも使えるそうです

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何のかんので週に2本ずつくらいキュウリが成ります

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ゴーヤは今のところ、この1本だけ

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今回一番の成功は、この枝豆でした