エンデューロに出るにあたって、スタックベルトは必須だとかエチケットだとか言われるのですが、エチケットになるのは人様に引っ張ってもらうフロントで、必須なのは自分でバイクのケツを持ち上げるリアだと思っています。自分のバイクはまずまず持って取り付けますが、嫁機であるTT-R125ドライジーネ号にも取り付ける事にしました。スタックベルトといえばトレックフィールド。値段もお安く、剛性も高く、定番のベルトです。
今回も入金即到着w
■まずフロント
スタックベルトというと、まず思い浮かべるのがフロントフォークにつける方でしょう。ワダチのある上り坂でスタックした時に、マーシャルさんやスタッフさんに引っ張って貰いたかったら、これつけましょう。自分の為でなく、助けてくれる人の為です(まぁ、回りまわって自分の為です)
取り付けは簡単。フロントフォークに回して、留め具にベルトを差し入れるだけ。ベルトの遊びは若干多めにします。最近、デカいライトカウルが付いてるバイクも多く、それ様にロングタイプも出てますが、嫁機はフロントゼッケンに変えてるので普通ので大丈夫です。
さて、スタックベルトを取り付ける位置は、ロアークランプの上か下かで時たま意見が分かれる事があります。というのも、下に付けているとベルトがフォークのアウターチューブの下に垂れ下がって、いざベルトを掴もうと思ったら、ベルトに余裕がなかったという事があったりするからです。では上に付けるとどうなるかというと、ロアークランプがあるのでそれ以上下に下がりませんが、ベルトを引っ張ったら、アッパークランプの方までベルトがずり上がって、それはそれで大変、という事になります。
正解は(というかトレックフィールドのサイトに写真入りで載ってた)、ロアークランプの下につけるのが正しい様です。ただし、垂れ下がらない様にタイラップを付けておくと良いとか。もっとも、TT-R125の場合、正立フォークで上は蛇腹のフォークブーツがありますので、フォークブーツを少し下げれば垂れ下がる事はありません。まぁ、XR230の時もそうしてたんですが。
ところで、フロントのスタックベルトは、汎用性を持たせる為に長めに作ってあります。なので小さいバイクに付けると、ベルトが余ります。余った部分は切っても良いのでしょうが、他のバイクに使い回す事を考えると、あまり切りたくはありません。さりとて余った部分がブラブラしてるのも不恰好です。なので、自分は余った部分が裏側に回る様なベルトの通し方をしています。
正立フォークの場合は、フォークブーツを下げればオッケです
右の通し方が楽なんですが
面倒くさくても敢えて左の様に裏から余ったベルトを通します
■リアのベルトは
TT-R125にリアのベルトを付けるのは、これまではやり方が分からずどうしたもんかというところでした。というのも、ベルトを付けれる所が無かったからです。とはいえ、嫁機のTT-R125はおそらく年式が2006年のもので、その頃のTT-R125はサイドカバーに手を突っ込む穴があって、自分などはそこを持って持ち上げてバイクリフトに載せたりしてます。
しかし、真っ直ぐ上に持ち上げるのと、斜めに倒れたバイクを起こしたり向き替えたりするのは、かかる力も異なりますし、ましてや泥などでグローブが濡れてたりすると手が滑ったりして、持ち上げられなかったりします。そういう時に、リアのスタックベルトがあると、ちとは希望が持てるという訳です。
今回、新発売されたTTR125専用リアベルトセットは、そもそもサイドカバーに手突っ込む穴がない新型のTT-R125への対策ですが、旧モデルにも使えるという事で取り寄せました。なにせ、嫁はんが自分で金出してでも欲しがったので、まぁ必要を認めているという事でしょう。
さて、リアのスタックベルトですが、固定の仕方はシートを留めるボルトをベルトの穴に通して、シートと共締めする格好で固定します。そしてリアのベルトには座金が一枚付属してるのですが、何に使うのかと思ったら、左のサイドカバーはボルトの太さの穴しか空いてないので、ベルトを持ち上げた時に掛かる力はサイドカバーの方にも分散されるのですが、右側のサイドカバーはゴロンと大きな穴が開いていて、ボルトが直にベルトに触れる格好になっているので、ベルトが引きちぎれない様にする為に座金を充てがう為です。取り付けそのものは極めて簡単です。
左のサイドカバーのシート固定のボルトの穴
フランジ部分がカバーに当たった跡が見えます
右側はどういう訳か大きな穴が空いてるので
ボルトに座金を当てがいます
いい感じに取り付けれました
■スタックベルトの練習
スタックベルトを付けたからと行って、それだけでリカバリー出来ると思ったら大間違いで、使い方を嫁はんにレクチャーしました。フロントの方は他の人に引っ張ってもらうエチケット装備なので、そっちの方はすっ飛ばして、もっぱらリアの方の使い方を説明しました。
大体、リアのスタックベルトを使う時って、どんな時かを思い浮かべたのですが、その多くは轍にはまった時だと思います。リアだけ轍に落ちた、フロントとリアが二列の轍の別個に落ちた、ケツを振って向きを変えたい、そういう時だと思います。サイドカバーの穴では位置が余計に低くなってしまう場合に、リアのスタックベルトは必要という訳です。
しかも、腕の力だけでバイクの後ろが持ち上げられる人ってのは、そんなに居ないと思います。体の使い方としては、重い物を持ち上げる時の様な、足、腰、背中、肩、腕と、瞬発的にグッと持ち上げるやり方が必要になります。これは口で言ってどうにかなるもんではないので、感覚が掴めるまで練習する必要があります。
教えながら気がついたのは、結構右足の膝を使ってるな、という事。膝の上にサイドカバーが軽く乗る様な感じで、手前に引いたり奥に押したりしてました。普段は何の気無しにやっているのですが、体の使い方を分解して説明するとなると、自分の手順をいちいち勘定する様に教えるので、それで気がついた訳です。
古いTT-R125はサイドカバーに手突っ込む穴があります
しかし、泥とかで濡れると滑って持ち上げにくいです
レクチャー中の私
膝の上にサイドカバーを乗っけて
よっこらしょと押し出してます
スタックベルトがつくと
一気にエンデュランサーっぽくなります
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