今年は通年参加を決めたモチュールカップ。今回はその第6戦です。第2戦以降、天候はずっと良くコースコンディションも良かったのですが、JNCC八犬伝にはそれなりに影響を与えた雨天も、ここBTC市貝にはあまり影響を与えなかったようで、楽しく走れる予感でした。


2022-10-15 13.53.05
気持ちいい秋晴れ
路面も思ったほど悪くなく、楽しく走れそうです





■目下の状況

 今年、モチュールカップ全戦参加を決めたのは、エントリー数が少ないBクラスなら、通年出てれば年間チャンピオン取れると軽く考えてたからのですが、蓋を開けてみたら、第1戦はWEX勝沼で負傷して欠場、第2戦第3戦はスタート失敗、第4戦は自分一人だったので実質的に不戦勝、第5戦は2位という具合でした。
 困ったことに、今年のBクラスは自分以外にも、ふーちゃんが優勝2回、O貫君が優勝2回で、自分は1回という事で、非常に厳しい状況になっています。特にO貫君は自分よりも優速でどうにも勝てない。もはやバイクのタンクに角砂糖でも仕込まない限り、勝てそうにない、そんな感じになってきています。
 その様な訳で、今回、O貫君が来るか来ないかで、もう今年の年間チャンピオンがどうなるかは決まった様なものなのですが、残念というか、不安的中とういか、当日朝、O貫君登場。「こりゃ、来年に賭けるしかないかなー」というのが、今回の出だしの心境でした。

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食欲の秋で、ちょっと体重が戻ったのですが
てきめんブーツがキツくなりました

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試走の結果、タイヤの空気圧を0.5下げる事に
前日に走っておくのは、気持ちの上で大事です

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夜は一人で前夜祭
がっつり白ご飯食べました


■優速な上にミスも少ない

 唯一、アドバンテージがあるとしたら、自分は前日から現地入りして、4周ほど試走した程度です。今回のコース、ちょっとS字カーブが多くて、いつもの通りに走ったらコーステープ突っ切った、という箇所がいくつかありました。また、雨の影響はほぼ受けてないものの、登りや下りのタイトコーナーがツルツルしてるっぽくて、うっかりすると滑りそうなので、タイヤの空気圧を前後とも0.5ずつ下げました。試走の段階では、それなりに気持ちよく走れたので、その走りが今日も出来れば上出来、と思う事にしました。
 スタートは、決戦モードの時はいの一番に一番いい位置を取りに行きますが、今回はもう実戦研修のつもりでしたので、前列真ん中あたりからスタート。案の定、1コーナーを抜ける前後にO貫君に抜かれて、彼の後を追尾する格好になりました。というか、今回はこれが目的。彼がどんな走りをするのか、真後ろから見たかったのです。
 その後1周半くらいまでは、もしかしたらワンチャンあるかもと、ぴったり後ろを着いてたのですが、そこで感じたのは、やっぱり彼の方が自分より若干優速である事、また自分はタイトコーナーでミスする事が多いのですが、彼はミスが少なくペースも落ちない。しかし、そのうち、徐々に引き離されていって、最終的にはソロツーリングになりました。改めて、今年は無理だったなー、と感じながら、それでも実戦研修は続けました。

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モチュールカップは、ある意味
スタートで8割方決まってしまうと思ってます

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O貫君を追尾するワタクシ
追尾できたのは最初の1周半だけw




■気力体力の持続

 前回の第5戦では、スタート後40分でバテてしまった事をうけ、今回は走行糧食を研究して、それを喫食してレースに臨んだのですが、これはかなり効果があった様です。1時間も走ってると流石に疲れてくるのですが、それでもジャンプ飛んだり1速あげて走ろうという気力はまだまだありましたし、意識もはっきりしてて冷静に物事を考えたり判断できてました。
 とはいえ、やっぱり疲れてきてる事には違いがなく、1時間過ぎた辺りから、見てる人がまずいない中級コースの裏で減速してキャメルバックの麦茶を吸い、ヘルメットあげてゴーグルの位置を直す、といった休憩を挟む様になりました。まぁ、しゃかりきになって走っても今日は2位なのは確定なので、のんびりしてたのです。
 そんな感じで2時間走ったのですが、今回はここで給油しました。いつもなら空になった燃料タンクがエンジンの振動でカタカタ音を立て始め、リザーブに入ってから給油するのですが、それは大体2時間15分くらいの頃で、ラスト1周くらいでそうなるのですが、どっちみち給油しない事には走り切れませんし、燃料コックをリザーブにするために止まってる時間も勿体無いので、早めに給油する事にしたのでした。というのも、この時点ではまだO貫君にラップされてなかったので、せめて同周で終わるためには、休む以外の無駄な時間は省きたかった訳です。

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ジャコラのクエン酸パワーとアミノボンバー
今まで以上に効果絶大でした

2022-10-16 13.53.33
1時間過ぎたあたりから、9分台に落ちている
ここらをどうにか改善しないと


■神の奇蹟

 さて、そのO貫君、ラップするにはまだまだ時間がありそうに見えていました。他の早い人には素直に抜かれる(でないと自分のペースも狂うし、難しいところで絡んでしまう事もあるから)のですが、同じBクラスにはそんな遠慮はなし。それでも追いつかれてたらブロックしてでもラップされるのを避ける覚悟でした。
 そんな訳で後方を警戒しつつ走っていたのですが、後ろから4stっぽい音が来たのでサッと避けたら、なんとO貫君のハスク150でびっくり。2stなのに音が小さかったので、完全に聞落としです。あっさり抜かれて、しかも結構早くて、こっちはいい加減くたびれてるので、追いかける元気もない。そのまま姿が見えなくなってしまいました。
 どっちみち負けは負けなので、残り1周か2周、淡々と走って終わりにするつもりでいました。ところが、抜かれて5分ほどあと、コーナーの先になんか白煙が見えるなと思ったら、O貫君のハスクが止まってて、「ガス欠したー!」と叫んでました。え?まじ?思わず歓声が出てしまいました。こうなったら、とにかく引き離さねばならない。リザーブに入れられて追いかけられたら、またラップされる訳です。同周でもこっちが先にゴールしたら自分の勝ちです。
 そのままミスしない様に走り続けたのですが、追いかけてくると思ったら、O貫君がとぼとぼと歩いてパドックに戻っていく姿が見えました。ガス欠だけでなくマシントラブルか?と思ったのですが、とにかく有利になったのは違いない。そしてL1も走りきり、実力でなく神の奇蹟で勝利をものにしました。

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お腹減って、ランチ樹林のお弁当だけでなく
昨日の食い残しの飯盒メシも平らげました



■評価

 あとでO貫君に聞いたところ、ハスクTE150/iは2stだけどインジェクションなのでリザーブがないとのこと、またいつも半分くらい燃料が残るので加減して入れたらガス欠になったとのことでした。まぁ、そんだけいつもより多めに回したんでしょう。自分はというと、給油してからペースが戻ったので、もしかしたら、給油の動作で何かリセットされたのかもしれません。どのみち給油せなばならないのなら、ガス欠して止まってリザーブに入れる手間をかけるよりも、そうなる前に給油した方がペースも落ちず、安心してその後も走れる事が分かりました。
 普段のモチュールカップなら、18周も走ったら良いとこだったのですが、今回は19周走れました。過去の記録と付き合わせてみると、20秒ほど早く走ってたみたいです。そういえば、途中3速で走ってるとかなりトロく感じるところがあったので、そういうところは4速にして走ったのですが(その方が楽だった)、そういうのも影響してたのかもしれません。なんにしても、今年通じて同じところを走っているので、慣れてきて車速が上がってきたのかもしれません。
 今回勝てた事で、Bクラスは3人が優勝2回で同率になり、ポイントでは1回しか欠場してない自分が若干有利でトップになった様です。諦めてたのが、話しが変わってきました。残り2戦、戦果を確実なものにしていきたいものです。

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神の恩寵により、有り難く優勝w

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これで今年のBクラスは勝負が面白くなりました