たにし実家からは「大概金が掛かってるとは思うがこっちでも買える大量の食料品」が届くのに対して、嫁はんの実家からは「買えば高いらしいが基本的にはそこらに落ちてるか生えてるもの」が届く。という訳で、栗を送って貰いました。
売り物にしか見えない栗ですが
敷地内に転がってるやつだそうですw
■栗にも品種があるらしい
栗というと、外側の硬い鬼皮や中の渋皮を剥くのが大変なのですが、嫁はんが鬼の首取った様に、栗を冷凍して熱湯をかけたら、鬼皮も渋皮も簡単に剥ける方法ってのを送ってきました。見るからに簡単そうです。栗を送ってもらったは良いが、ちょっと忙しかったので早速冷凍しました。
で、このツイートの通り、冷凍した栗にグラグラに沸かした熱湯を注ぎ入れ、5分待った後に包丁で栗の尻の部分を切り込みを入れ、剝いてみる事に。ところが、鬼皮は比較的簡単に剥けるものの、渋川までペロンとは剝けません。まぁ、こんなもんなんかと思ってたのですが、上のツイートの直ぐ後にこんなリプが。
こんばんは。栗農家の娘です。栗は品種改良されており渋皮に割れ目をいれて加熱すると、鬼皮と渋皮がポロッと取れる品種があります。『ぽろたん』が有名ですね。従来の品種はその様にはいかないと思います。店頭では品種までは書いてない事が多いですからね。
— qui (@quipandamama) September 28, 2022
うう〜む、自分のやり方がまずかったのか、ペロンと剥ける品種でなかったのか、よく分かりませんが、とにかく渋川はいつもの通り、包丁使って剥くしかない感じでした。まぁ、それならそれで仕方ない。チマチマした作業はどっちかというと好きなので、包丁を使う事にしました。
冷凍庫で凍らせた栗
皮を剥いた状態でも冷凍保存できるそうです
ボコボコに沸かした湯を注ぎ5分待ちます
冷水の場合は一晩くらい漬けるとか
渋皮も剥けてくれたら良かったのに
■鬼皮剥いた栗は乾燥させちゃダメ
さて、鬼皮を剥いた栗ですが、剥いた時間が遅い時間で、しかも翌日は朝から出勤でしたので、ボールに入れてラップして冷蔵庫に入れました。ただ、これってあまり良くないらしくて、鬼皮剥いたら水を張ったボールに栗を入れるのが正解らしいです。鬼皮剥くと乾燥が進んでしまうそうで、そうすると実が割れやすくなるとか。
そうとは知らずに、翌日の晩、渋皮を包丁で剥こうとしたのですが、なんだか皮が乾燥して剥きにくいし、それで力をかけて剥こうとしたら実が割れるしで、嫌になってしまいました。実はマロングラッセを作ろうと思っていたのですが、これではロクなもんが作れない。やるなら、鬼皮剥いたあと、水につけて渋皮が柔らかいウチにやるべきでした。
上手くやれると思ってたのに上手くやれないと頭に来ちゃう質ですが、だからと言って中途半端になった栗を放っておく訳にもいきません。そこで嫁はんから渋皮煮を作ってくれとリクエストが来たのですが、調べてみると重曹が要るという。重曹はあるのかと聞いたら「ない」との事。だったらどーすんだとムクれてたら、重曹を使わない方法があるとの事で、それをやる事にしました。
渋皮になった栗は、乾燥を防ぐために
水に浸けなければならないそうです
包丁で剥くのに難儀して中止しました
■手間をかければ柔らかくなる
栗の渋皮煮を作るのに重曹を使うのは、渋皮を柔らかくするための様です。しかし、レシピを調べてみると、重曹を使う場合でも使わない場合でも、5〜6回は茹でるみたいなので、無きゃないで良さそうです。おそらく、大昔は重曹など使ってなかったのでしょう。
渋皮煮の作り方材料:栗(鬼皮を剥いたもの)500グラム水:1リットル砂糖:500グラム
- 渋皮を破らない様に鬼皮を剝いて、水を張ったボウルに栗をいれる(乾燥を防ぐため)
- 新しい水を入れ替えて、ひと煮立ちしたら弱火で20分煮る
- 鍋に水を入れながらぬるま湯にする(湯を捨てて冷水を入れたら渋皮が破れるから)
- ぬるま湯の中で指で栗を一個ずつ優しく丁寧に洗う(モロモロした皮が落ちる)
- 3〜5を5〜6回繰り返す
- 最後が終わったら、鍋に水を流しながら、栗を丁寧に洗い、黒い筋が残ってたら楊枝で取り除く
- 1リットルの水を火にかけ砂糖を入れて溶かし、栗を入れて沸騰させる
- 沸騰したら弱火にして1時間煮込む(アクが出たら取り除く)
- 煮込みが終わり粗熱を取ったら、タッパーに栗を移す
- 残った煮汁が半分くらいになるまで煮詰める
- 煮詰めた煮汁を栗のタッパーに入れ、覚ましたらフタをして冷蔵庫に入れる
- 一晩経ったら完成
たっぷりの水を入れて火にかけます
沸騰したら最弱火にして20分煮ます
グラグラ煮たら栗が崩れてしまいます
ぬるま湯の中で優しく栗を洗いました
■手間とは思ったが、意外とそうでもなかった
上のレシピを見て、「こりゃ一晩中かかるかな」と思ったのですが、意外とそうでもありませんでした。まぁ予め鬼皮は剝いてありましたので、2以降をやったのですが、弱火で煮てる間はスマホをツイッターやったり、YouTube見たりして暇つぶししてましたし、実際かかった時間は3時間くらいでした。(それでも寝たのは明け方の0400時)
やってみて分かったのは、当初、マロングラッセにするつもりで渋皮も剥くつもりで雑に渋皮に傷が入っても気にしてなかったのですが、渋皮に傷が入ってると煮込みの最中に皮が爆裂してしまう事。爆裂しない様に最弱の火力でやったのですが、それでも傷が入ってると爆裂しますし、栗の中に水も入るので水っぽくなります。まぁ、それでも食べれますので、爆裂したのは試食用にしました。
湯がきは都合6回やる事になっていて、一番最初はそれこそ煮汁が赤ワインみたいに真っ赤になりますが、回を重ねる事に薄くなります。灰汁も最初の3回くらいまではそれなりに出ますが、その後も完全になくなるって事はありませんでした。
湯がく度に毎回栗を一個ずつ指で洗うのですが、モロモロしたカスは毎回出てました。ただ、最後の方は黒い筋しか残らないまでにキレイになりました。この筋は必ず1本は入ってるみたいで、これは最後に楊枝で除去しました。
今回は、爆裂したのを試しに食べてみたら、煮込み4回目頃には十分柔らかかったので、煮込みは5回で止めました。レシピによっては煮込み時間に10分から20分とバラつきがあり、この辺りは物の様子を見てって感じの様です。
4回目の煮込みの状態
それなりに灰汁は出てますが、煮汁は薄くなっています
試食したら、皮も柔らかくなっていたので
今回は煮込みは5回で止める事にしました
5回目のあとの筋の掃除
爪楊枝よりも竹串の方がやりやすいです
順番を間違えて砂糖を後で入れましたが
まぁどっちが先でも問題なさそうです
沸騰したら落し蓋をして、最弱火にします
1時間とのコトですが、今回は20分しか煮てませんでした
煮詰めてシロップにします
■風味付け
今回は、ラム酒とレモン汁でちょっと風味をつけてみました(当初はマロングラッセにしたかったので)。ラム酒とレモン汁を入れるタイミングは、上のレシピの11番のところです。あまり熱いうちに入れてしまうと、香りがすっ飛んでしまいます。量はお好みですが、上の材料なら60mlくらいだと思います。
何もしなくても美味しいとは思うのですが、ラム酒とレモン汁を入れた事で、一気に風味がアップしました。今回、出だしで失敗して仕方なく渋皮煮にしたのですが、初めてやった割にはうまく行きました。というか、これ、手間さえ惜しまなければ、誰にでも出来ると思います。栗って、栗ご飯くらいにしか作るイメージがなかったのですが、これで少しレパートリーが増えました。
粗熱を取ったらタッパーへ
ラム酒やレモン汁はこの時投入します
意外にうまいこと行きましたw
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