軽量小型が売りのアルコールストーブの最大の難点は、五徳がなかなか良い物がないという事でした。それでもウェストウィンドウやアリゾナストーブみたいな折り畳み式のストーブが出て、かなり向上しました。その後、アルコールストーブはやたら人気が出たみたいで、五徳も様々なものが登場しました。その中でちょっと気になったものがあったので、久々にアルストの五徳を買いました。
五徳も色々良いのが出る時代になりました
■特徴
N-project チタン五徳は2枚のプレートをX字に交差させて使うタイプのスタンドですが、X字タイプがアリゾナストーブの様にバーナーに被せて使うタイプであるのに対して、これはバーナーを五徳の中にセットするタイプです。つまり、パーツが2つしかないのに、バーナーを覆わない構造のため、シンプル化、軽量化を実現しつつ、消火や火力調整のための蓋を被せるのに難がない造りになっています。
軽量という意味では、トランギア純正のTR-281も軽量ですし蓋も自在に被せれますが、折り畳める構造にはなってないので嵩張るという欠点がありました。またコンパクト化という意味では、トライアングルスタンドも折り畳めてコンパクトになりますが、組み立てて展開した時は案外場所を取るといった欠点がありました。
このN-project チタン五徳はそれらの欠点をカバーしたもので、部品点数が少なく、組み立てが簡単で、収納時は薄べったく、チタンを使う事で軽量で、それでいて消火や火力調整は自在に出来る、という結構良いとこづくめの造りになっています。
軽量という意味では、トランギア純正のTR-281も軽量ですし蓋も自在に被せれますが、折り畳める構造にはなってないので嵩張るという欠点がありました。またコンパクト化という意味では、トライアングルスタンドも折り畳めてコンパクトになりますが、組み立てて展開した時は案外場所を取るといった欠点がありました。
このN-project チタン五徳はそれらの欠点をカバーしたもので、部品点数が少なく、組み立てが簡単で、収納時は薄べったく、チタンを使う事で軽量で、それでいて消火や火力調整は自在に出来る、という結構良いとこづくめの造りになっています。
こうやって交差させて組み立てます
トランギアの他にエバニューも使えます
皿さえ用意したら固形燃料も使えそうです
場所の取らなさ加減では、トランギアのTR-281と同じくらいです
■使い方
N-project チタン五徳の組み立て方はいたって簡単で、2枚のプレートをX字に交差させて組み合わせるだけです。ただし、その中にアルストを入れるのは、まっすぐ横からは入れる事が出来ず、五徳の間にアルストを横向きにして滑るこませる様に入れます。アルストを取り出す時は、逆の動作で取り出す事になります。
蓋をしたままでは入れる事が出来ないので、蓋を外さねばなりませんが、その際、中に燃料が入っているとダダ漏れになってしまうので、空の状態で入れねばなりません。しかし、世の中、賢い人がいるもので、アルストを水平に持ったまま、スタンドの方を斜めに持って五徳の間からアルストを滑り込ませる事で、燃料漏れを防いでいる人がいました。
また、使い終わった後にアルストを取り出す方法も、まずアルストのキャップを締めてから、五徳のプレートを持ち上げると、切り欠きが下向きの方のプレートを持ち上げれば、もう片方のプレートは勝手に外れるので、それでアルストの取り出しと五徳の分解を済ませている人がいました。
アルストはこの様に差し入れます
五徳を横にしてアルストを水平にして入れる方法も可です
■載せられるもの
X字タイプの五徳は、その造りから多少はガタガタするものですが、このN-project チタン五徳もその例に漏れません。漏れませんがだからといって物を載せた時に不安定という訳ではなく、しっかりと載せられますし、また精度もちゃんと出ているので、ずれたり段違いになってたりもしません。その点は日本製ですので安心して使えます。
X字タイプの五徳はオープンタイプの五徳に比べると、小さいカップが載せられるのが特徴ですが、このN-project チタン五徳は一応はオープンタイプです。なのでシェラカップが載せられるか試したところ、しっかり載せる事が出来ました。アルストが縦にしないと入れられないのと引き換えに、シェラカップを載せられる様にした、という感じでしょうか。シェラカップって案外使わないのに、こういう時は引き合いに出すのですが、それをクリアしたのは上出来だと思います。
キャンティーンカップや飯盒などは余裕で載せる事が出来ますし、おそらく20cm以下のソロ用のフライパンなども余裕で載せる事が出来ますが、それ以上の大きな物、重たい物は、置き方を間違うとバランス崩して倒す恐れがあると思います。アルスト自体が基本的にはソロ用ですので、あまり大きな物を載せない様にしましょう。
シェラカップが楽に乗るのは素晴らしいと思います
キャンティーンカップも余裕で使えます
■使ってみる
さて、さっそく使ってみました。アルコールストーブ、自分が持っているトランギアのTR-B25は火を点けてから副室が温まるまでにちょっと時間が掛かるので、副室の周りの穴から火が出てから飯盒を載せます。飯盒には1合分のコメと水が入っています。2合以上炊く時は液燃ストーブやガスストーブを使った方が美味しく炊けます。アルコールストーブを使うのは、少量炊飯であまり強い火力を要しない時です。
五徳自体は非常にしっかりしていて、全然ぐらつく事はありません。まぁ、載せてる重さもさほど重くないという事もあるでしょうが、五徳のノリ面にギザが刻んであるせいもあってか、滑りにくくなっている様です。もっとも、飯盒の底は焚き火で炊いた時の煤が付いているので滑りにくかっただけかもしれません。ツルツルのクッカーを使う時は、一応注意した方が良いでしょう。
五徳の高さ、つまりバーナーと鍋底の間隔は、火の一番美味しいところが使える高さに設計されている様です。高過ぎても火力が落ちますし、低過ぎても良いところが使えません。間隔については、トランギア純正の五徳であるTR-281にほぼ準拠している様です。
ちなみに、飯盒で1合炊きで、気温約25度、無風状態で湯気が出るまでに約6分掛かりました。その後、3分30秒火にかけ続けてから、消化しました。焚き火で炊いた飯には及びませんが、食える飯はちゃんと炊けます。
五徳の高さは効率よく火力が引き出せる高さです
それで新規に今様の五徳を買った訳です
■その他
この五徳、チタンだけあって、結構軽量です。アルミ製のTR-281よりも軽く出来ています。それでいてチタンですので、結構硬いです。しかし、ご覧の通り、華奢な見た目をしてますので、雑な扱いをすると割れたりする事もあると思います。基本的には何かに収納して持ち運んだ方が良いと思います。
ちなみに、トランギアのメスティンには余裕で入りました。ユニフレームの山クッカー角型にも余裕でインできましたた。驚いたのは、飯盒の掛子にかろうじて入った事。これは偶然でしょうが、飯盒好きな自分としては、ソロでも飯盒使いたい人なので有難いです。
何のかんので良いトコづくめなので、一人で車中泊する様な長夜に、あえてガスでなくアルストで使ってみたいと思います。
チタン製ともあって、かなり軽量な部類です
ケースに入れる格好で持ち運んだ方が良さそうです
個人的には評価高いです
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