嫁はんが欲しがった庭の畑は、もっぱらジャガイモを作るのが主な任務ですが、例のコロナ禍で種芋だの苗だのが手に入らなかったりして、ここ2年ほどお休みしてました。まー、あんだけ出来てもなかなか食い切らないし、ちょっと飽きたというか、嫁はんがあまりジャガイモ好きじゃ無いとか、いろいろ理由はあったのですが、土地遊ばせてくのも勿体ないので、またジャガイモ作る事にしました。


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良い感じに出来た男爵いも
小ぶりなのが多いのは、花を摘まなかったからかも





■出だしで失敗

 という訳で今年の早い段階でジャガイモ作る相談をしてたのですが、種芋が出回り始める2月頃に「そろそろ始めた方がええんちゃうか?」と声をかけたのですが、「まだまだ早い」との返事。まぁ、畑の事は嫁はんに任せているので、それ以上口を挟まなかったのですが、3月に入って漸く始めようかと思ったら、近所のホムセンには種芋が全くなくなってました。店に聞いたところ、この近辺では種芋は2月までとの事。その事を嫁はんに言うと、「盛岡では3月頃からやる」とのたまう訳ですが、こっちにきてもう5年にもなるんだから、そろそろこっちの季節感に合わせて貰いたいものです。
 しかたなしに、業務スーパーに言って、食用の男爵いもを3kgほど買ってきました。結構良い値段します。しかも芽も出てません。大丈夫なんかなと思いましたが、「大丈夫」との事。本当は発芽させてからの方が芽の出が良いのでしょうが、休みの日にやっつけてしまわねばならない事もあって、植えてしまう事にしました。
 植え方はこれまで通り、まず鍬で地面掘って、そこに鶏糞と化学肥料いれて土をかぶせ、半分に切ったジャガイモの断面に石灰をまぶして、良い感じの間隔で溝の中にジャガイモを並べ、その上から土をかぶせて畝を作って完了です。

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ジャガイモは連作すると障害が出るそうですが
前回は2年前なので大丈夫でしょう

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食べる用のジャガイモ。まだ芽は出てません

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右端はキュウリとトマトを後で植えるという事でした

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3月12日の作業はここまで



■芽が出るまで

 ホムセンとかで売ってる種芋は、芽が出やすい様に発芽させた状態で売っているのですが、今回は発芽してないのを植えてますので、本当に芽が出てくるのかちょっと心配でした。いつ芽が出てくるのか毎日観察してたのですが、全然出てこない。ほじくり返して様子見る訳にもいかず、あかんかったのかなー、とか思ってたのですが、約4週間後、やっとこ芽が出始めました。
 もっとも、一斉に芽が出てきた訳ではなく、最初は1〜2本程度で、そいつらが大きくなり出した頃にまた次のが生えてくると言う感じで、全部のジャガイモから芽が出揃うには2週間くらいかかりました。しかし、一旦芽が生えてくると、急ピッチにニョキニョキ生え出しました。ある程度大きくなったところで、おのおのの株から元気のいいのを2本ばかり残して、細いのは芽欠きしました。これはジャガイモが小さくなり過ぎない様にする為です。また雑草も茂り始めしたので、除去しました。
 面白かったのは、ジャガイモを植えてない左端の畝からも、ジャガイモの芽らしきものが生えてきた事。前に畑を耕した時に、2年前に出来たジャガイモの残党がいくつも出てきた事があったのですが、もしかしたら残っていたのかもしれません。まぁ、せっかく芽が出てきた事ですし、これらも育てる事にしました。

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花桃の花が散りだす頃、やっとこ芽が出てきました
(4月8日)

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作付けから約6週間後、全部の芽が生え揃いました
(4月25日)

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植えた覚えのない所から、2本芽が生えてました

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芽欠き完了。あとはどんどん大きくなるだけです
(4月29日)



■花が咲く

 ジャガイモは種芋から作るのですが、花が咲きます。今回は作付けから約2ヶ月後に蕾がつき、その後順次開花していきました。花が咲いたら、実も出来るのですが、実は熟する前に落果する事が多く、また実から種を取って発芽させる事も可能らしいのですが、種芋から作れるのでその必要もなく、花や実の方に栄養を取られるという理由で、花は摘んだ方がいいと書いてあるサイトもあります。
 まぁ、自分は花を愛でるのも好きなので、毎晩風呂上がりに、外に出て体拭きながら花を観賞してます。ここで今回初めて気がついたのは、ジャガイモの葉先は、夜は天頂を向いて葉を閉じ、花もしおれているのですが、明るくなると葉を開き、花も元気に咲いているという事でした。葉は光合成の役割がありますし、花は受粉の役割があるのですが、夜は陽も差さないし虫も飛ばないから、休んでるって事なんでしょうか。
 また、この頃には雨が降ったりすると、自分の茎や葉の重さに耐えかねて地面にベターっと寝たりするのですが、晴れると元気に上向こうとしたりと、意志がなさそうで案外自分持ってるんやなー、と感心しました。

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夜は葉を閉じて上向いてます

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花も夜は閉じる様です

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ところが、昼間はご覧の通り
ジャガイモの花は白色です

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もう、足の踏み場もないほど生い茂ってます
(5月19日)

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これがジャガイモの実
ビー玉くらいから大きいのはピンポン球くらいまで
食えもしないので、芋を大きくしたいなら
花は摘んだ方が良いそうです


■試験的に収穫

 ジャガイモの収穫時期は、だいたい植え付けから100日後、葉が枯れ出した頃で、晴天が二日続く午前中に収穫するのが良いとされています。3月12日に植えましたので、6月20日前後がちょうど時期なのですが、その週はバイクの練習行く可能性もあったので、ちょっと早いですが試験的に掘り出してみました。
 結果は、ちゃんとジャガイモ出来てました。種芋6個分を掘り出したのですが、ちょっと小ぶりです。これはやっぱり花や実の方に栄養取られた結果かもしれません。ちょっと量が少ない様にも感じましたが、もっと深く掘ったら出てくるかもしれません。
 今までは一気に全部掘り出してましたが、そうすると保管が大変なので、今回はまだ食べない分は地面の中で保存する事にしました。茎を地面から10cmくらいのところでカットし、地面から顔だしてるジャガイモには土をかぶせ直せました。
 地面の中にジャガイモを埋めた格好ですが、こうしておけばジャガイモが緑色に変色したりもせず、また腐りもせず、常に新鮮なのが食べれるそうです。地面の中に残したジャガイモが今後どうなるか、改めてレポートしたいと思います。

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ちょっと早いですが、一部掘り出しました
(6月12日)

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種芋がグジュグジュになってないのは埋め戻しました

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茎を10cmほど残して刈り取りました


■味見

 とりあえず、大きいのは他の料理に使うとして、小さいのを試食してみました。ジャガイモの食べ方は色々ありますが、自分は薄切りにして油で炒めて塩ふって食べるのが好きだったりします。いかにもデブが好みそうな食べ方です。
 食べた感想は、実に美味い。粉っぽくもなく、シャリシャリもしておらず、水っぽくもない。小粒ながらも実に食べた気になる芋になりました。これまで、キタアカリとかメークインを作ってましたが、なんのかんので男爵いもが一番美味いんじゃないでしょうか。自分の家の庭から採れたと考えると、感慨ひとしおです。
 大半の芋はまだ地面の中ですが、掘り出したものはダンボール箱に入れて蓋が開かない様にして厳寒で保管する事にしました。家の中なら雨風の心配もありませんし、外よりは光に当たる可能性も低いです。少しずつ食べていこうと思います。

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箱は光が入らない様に蓋をします

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実に美味い
他の食べ方もチャレンジします