ハイエースの荷室の窓を埋めるという人は結構多くて、自作してる人もたくさんいるし、市販品もあります。自分はこれまでプラ段ボールを当てがっていたのですが、前からバイクのハンドガードが当たったらどうしよ?と思っていたので、この度、窓埋めパネルを自作する事にしました。
荷室内をかなり立体的に使える様になりました
■使う素材
窓埋めパネルを自作してる人の作例をみると、使ってる素材は様々でした。プラ段ボールの人もいれば、断熱を考えてスタイロフォームを使っている人もいるし、有孔ボードやコンパネの人もいます。自分はバイクのハンドルやハンドガードが当たっても大丈夫な様に、最初からコンパネ材を使うつもりをしていました。
問題なのは、窓の大きさが500×1300mmくらいなのに対して、コンパネ材は900×1800mmです。つまり、窓を完全に覆うパネルを作るためにはコンパネ材が2枚必要で、かつ大半は余ってしまうという事です。パネルを継ぎ足す格好にすれば1枚でも作れなくはないのですが、それはそれでブサイクなので、ここはケチらず2枚買って切り出す事にしました。
コンパネ材もいろいろあるのですが、今回も表面がツルツルしてる塗装用のものにしました。これは厚みが12mmもあって結構重いので、厚み9mmの合板も考えたのですが、余ったのをあとで棚とかに活用するなら、厚みが9mmではビス入れるのが難しいので、敢えて12mmのを選びました。
日を追う毎に値段が上がっています
2週間前は200円安かったです
■固定方法
今回の企画で一番悩んだのが、パネルの固定方法でした。というのも、出来る限り車体には穴を開けたくなかったからです。もし仮にこのトランポを売りに出すとしたら、出来る限り現状復帰したい。その方が値が高くなるとの思いからです。
しかし、作例の大半はL字アングルや蝶番を使ってビス留めしているものばかりでした。市販品もビス留めしているのだから、重たいパネルを固定するにはその方法しかないのでしょう。まぁ、車体に穴を開けたくない気持ちは大いにあるのですが、そうは言ってもバイクの固定用のD環を付けるためにリアシートのシートベルトつけるところに穴あけもしてるし(2型はリアシートのシートベルトがないが、取り付けようのボルト穴だけは設けられている)、売りに出すもなにも向こう10年は使うと思うから、車体に穴開ける事は容認する事にしました。
となれば、出来る限りキレイにつけたい。調べたところ、パネルは窓枠に対して斜めにつく格好になるので、L字アングルだと下はともかく上は隙間が空いてつけれない事がわかりました。それで蝶番を使っている人が多いのですが、個人的に蝶番はちょっと好きくない。そこで、L字アングルをウォーターポンププライヤーで掴んで無理くり広げて、窓枠に沿う格好にしました。
どうせ車体に穴開けるなら、見た目の良い方法を
という事で、ステンレスのアングルを使う事にしました
上に付けるものは、ウォーターポンププライヤーを使って
角度を広げました
左が買ってきたまま、右が加工後です
■型紙の準備
窓埋めパネルを作るにあたって、まずは合板を切り出すために型紙を作らねばなりません。多くの人は、紙やビニールを窓に貼り付けて窓に合わせて線を引き、それを型紙にしている様です。自分の場合はプラダンで作ったパネルがあるのでそれを型紙がわりに出来るのですが、後端部分はプラダンが足りなくて空いているので、改めて型を取ってプラダンを継ぎ足しました。というのも、プラダンはパネルの裏に貼り付けて、窓ガラスを保護するのに使うからです。
ちなみに、プラダンのサイズは501×1221mmでした。1mmという微妙なサイズなのは、プラダンを窓枠に押し込む格好で固定するために、若干大きめに作ってあるからです。なので切り出すコンパネのサイズは500×1220mmで良いという事にしました。型紙は片方しか作ってませんが、窓の大きさは左右同じですし、自分のハイエースは2型なので右側の窓には熱線の基部もありませんので、左のプラダンを裏返して切り出せば右のも作れます。
窓に霧吹きしてビニールを貼り付けて
マジックペンで窓枠を描きます
一発では決まらないので
何度か修正を加えて、いい感じの形に整えました
■コンパネの切り出し
型が出来たら、それを元に合板を切り出すのですが、大まかなサイズはコメリで切ってもらい、曲面だけジグソーで切りました。このジグソー、昔、100系ハイエースで初めて床板を貼った時に買ったもので、ノコ刃もその時のものを使っているのですが、最近切れ味が悪いのか、断面がささくれ立つ事が多くなりました。新しく買い直せば良いのですが、あらかじめカッターナイフでけがいておけばささくれないというのを聞いたので、実践してみました。なるほど、確かに断面が綺麗に切れます。
とりあえず窓枠にはめてみたのですが、案の定、ぴったりとは行きませんでしたので、修正を加える事にしました。どうやら縦が500mmではハマらないので、カンナを使って少し削り、電動ドリルにサンダー用のヤスリをつけて断面を整え、窓枠に嵌めては当たってる部分を削る、というのを繰り返しました。縦500mmでなく499mmだったら、もっと余裕があったかもしれません。もっとも、窓の中央部は限りなく500mmに近く、両端の上辺が499mmくらいだったみたいです。最終的には、ぴったりハマる様になりました。
左側ができたら、それを型紙にして右側に線を描いて、切った削ったを繰り返し、左側の半分くらいの手間でパネルを作る事が出来ました。
この時点でも、縦の寸法はプラダンの方が大きいのですが
499mmにすれば、カンナで削ったりしなくても良かったです
カッターナイフでけがいたお陰で断面がきれいです
もっとも、後でヤスリがけしたので
あまり意味なかったかも?
一発では決まらないので
ここから削ったりはすったりの大作業になりました
専用のサンダーに比べたら使い勝手は悪いですが
慣れたらそれなりに使い物になりました
いい感じに窓枠にパネルが収まりました
■クッションフロア
合板の切り出しが終わったら、今度は表にクッションフロアを貼り付けます。当初の予定ではタイヤハウス収納と同じくリメイクシートで化粧するつもりだったのですが、リメイクシートは物がぶつかったりすると剥げたりする傾向がある事がわかり、ハンドガードなどが当たった時に剥げられても困るので、薄手にクッションフロアを貼る事にしました。
問題なのはどんな柄のクッションフロアを使うかで、出来れば荷室内部の色に合わせた灰色の石目調のが良かったのですが、これが近所のホムセンにはなかなか良いのがない。仕方なしにネットで注文しようかと思ってたら、たまたまコメリに陳列前の箱に入ったやつで、良い感じのがあったのを発見。900×1800mmとこちらもパネルより大きかったのですが、余った分はパネルにつける棚にも使えるので2本買って帰りました。
それをパネルに貼り付けるのですが、貼り付けにはクッションフロア用の両面テープを使いました。50mm幅の20mのものを買ってきたのですが、パネル2枚に念入りにテープを貼ったら、3/4くらい使ってしまいました。次にクッションフロアの上にパネルを置いて、パネルの底辺と先辺はフロアの端っこに揃え、上辺は1mmくらい、後辺は10mmくらいの余裕を持たせて切り出し、パネルにクッションフロアを貼り付けてから、パネルの四隅のアールの部分をマジックペンの太さくらいの余裕を持たせて切り出しました。
というのは、底辺はキチキチに合わせてあるのですが、上辺はカンナで削ってやや隙間がある事、四隅のアールも厳密にぴったり窓枠に合ってる訳ではないので、クッションフロアをややはみ出させる格好で窓枠に合わせさせるためです。
まさかここまでズバコンに色が合ってるのがあるとは思わなんだ
コメリの商品番号でE2148ってやつっぽい
両面テープはケチらず使います
縦にするものだから、フロアが自重をめくれても困るしね
両面テープを1/4ずつ剥がし
フロアがずれない様に慎重に貼っていきます
端っこは余裕を持たせてカットしました
■取り付け
さて、いよいよ取り付けです。まずは仮に合わせてみて、少しはみ出させてあるクッションフロアをいい感じに納まる様にカットします。理想としては窓枠と隙間が出来ない程度にカットする事ですが、これが案外難しい。若干の隙間は大目に見るしかありません。ちなみに、もともとはめていたプラダンは、窓ガラスを保護する為にはめたままにして、その上からパネルを取り付ける格好です。
次に、窓枠に電動ドリルで下穴を開けて、アングルをビス留めします。結構抵抗ある作業ですが、ビス留めしない事には固定出来ないので、エイヤと穴あけしました。ところが、拍子抜けするほど簡単にスポって穴が開いてしまう。そしてビスを挿しても何かカチッと止まる感じがしない。もしかしたら、内装材にだけ穴が開いてて、本体の方にはビスが届いてないのかもしれません。一応、M4の25mmのを使ったのですが。
窓枠にアングルをつけたあと、パネルの方にもビス留めします。こっちはM4の12mmを使いました。こちらも下穴を開けてからビスを挿したのですが、こっちはかっちり留まりますし、ビスを全部つけたら案外しっかり固定できる事もわかりました。調子が分かったので、一気に全部のアングルを取り付けました。
現物あわせでクッションフロアを調整
緊張の瞬間
もっとも、あっさり穴が開きました
下の方はプラだけに、ちょっとしっかりしてます
電ドリの回転する基部があたってて
クッションフロアを傷つけてしまいました
色目はズバコンにぴったりです
後で取り付けた右側の方が出来栄えが良いです
後端の隙間にドライバーを差し込んでテコにする事で
外せる様にしています
■ケミカルトレイ
今回の窓埋めパネルは、900×1800mmのコンパネから500×1220mmのパネルを切り出したので、余ってる方が多いのですが、その大半は倉庫に入れる棚に流用しました。しかし、タイヤハウス収納を作った時からのコンパネの切れっぱしが結構余っていたので、パネルに付けるケミカルトレイを作る事にしました。というのも、ケミカル類はボックスに入れて搭載しているのですが、整備の度にボックスから出すのが面倒だったの、よく使うものくらいは常時取りやすくしようと思ったのです。
ただし、着替えの時にはタイヤハウス収納に腰掛けて着替えるので、パネル全体に横断する様な格好でトレイを付けると座った時に後頭部が当たるので、邪魔にならないサイズにしなければなりません。まぁ、よく使うケミカル類だけ並べても400mmくらいの幅でしたので、その点は問題ありませんでした。
左のパネルにはよく使うケミカル類を入れるとして、右のパネルには衛生材料やゴーグルを入れる事にしました。ただ、衛生材料のバッグはそれなりの太さだったので、ケミカル類を入れるトレイよりも幅広にする必要がありました。
ざーっとデザインを考え、トレイの角でぶつけて痛い思いをしない様に角は丸める方向で考え、サイズを検討し、余ってるコンパネ材をコメリに持ち込んでカットして貰いました。結構細かい作業だったと思うのですが、嫌な顔一つせずやってくれました。その後は、一旦パーツを木工ボンドで接着して固定し、皿木ネジで止め、余ったクッションフロアを貼り付けて化粧しました(これが意外と面倒臭かった)。
組み立て前のパーツ
ぶつけても痛くない様に角にアールを付けました
木工ボンドで接着したのは
上手にネジを差す自信がなかったからです
結局、クッションフロアを貼るのに
5mの両面テープを2本使いました
走行中、ガタガタ音がするかと思ったら、案外静かでした
キッチンペーパーのホルダーもつけました
こちらにはタオル掛けもつけました
コメント