200系ハイエース“プシュパカ・ラタ号”は早い段階でベッドキットならぬ寝板を装備したのですが、その実、案外使い勝手の悪い事が分かってきました。また、寝板も本来以外での用途で使う事が常態化してきましたので、ここらで思い切って作り直す事にしました。
前のより収納性と重量が改良しました
■現状の不満点
現状の寝板の不満点の第一は、寝板が結構重いという事です。塗装用コンパネ材から切出して作ったん系で寝板1枚の重さは5kgくらいなのですが、寝板をセットする為には一旦寝板をトランポから下ろして、鋼製束とツーバイ材で土台を組み、寝板をいちいちトランポに運び込まねばなりません。これが結構嵩張って難があるのです。
また寝板はいわゆる「田」の字に四分割しているのですが、これを重ねてリアシートの背に立てかけてタイダウンなどで固定するのですが、トップヘビーになって安定感や固定感がとても悪いのです。
そして最近では、バイクのフロントタイヤをリアシートに押し付けて固定する際、リアシートが破損しない様に寝板をリアシートに当てて保護する様にしているのですが、その用途に使うにしても寝板の形が無駄で、リアシートの横幅をカバーするには寸足らず、それでいてタイヤの当たらないシートの上の方まで板がきてる、という感じです。ついでに言うと、寝板がリアシートから離れない様にラッシングベルトを絞ると、寝板がシートの内側に凹んで行って、タイヤがリアシートの端に当たるという不具合もあります。
そこで考えたのが、「田」の字の分割をやめて、「目」の字に変える事で、寝板をリアシートの幅に合わせバイクのフロントタイヤが当たる程度の高さになる様に調整し、かつトップヘビーにならない様にリアシートに固定できる形に寝板を変更しようというものでした。
STボックスの高さに合わせる事で
鋼製束とツーバイ材を減らす事が出来ました
荷室の前方は、STボックスが土台の代わりになります
■装備の減少
以前の田型の寝板の時は、土台に鋼製即7本(両サイド3本、真ん中4本)と190cmのツーバイ材3本を使っていたのですが、これがまた非常に嵩張って邪魔でした。せめて両サイドの土台だけでもなくなれば、と考えて作ったのがタイヤハウス収納だったのですが、そのおかげで土台は真ん中の物だけで済む事になりました。
その枕木も190cmもあると搭載に結構邪魔でしたので、20cmカットして170cmにしました。このツーバイ材も近所のコメリで買ったのですが、2年も前に買ったもので、レシートも残ってない事から、店の方からは難色を示されたのですが、今回だけという事でカットして貰う事が出来ました。枕木の長さが短くなった事もあって、それを支える鋼製束も2本で十分だろうという事になりました。
結果、枕木はタイヤハウス収納の上に1本だけ、鋼製朿はタイヤハウス収納の前にこじんまり置く、という事で搭載の問題も解決する事が出来ました。
鋼製束2本と枕木1本になりましたので
相当な装備減です
■寝板の工夫
寝板は田型から目型に変更したのですが、そのサイズをリアゲートから通せるサイズにしました。これにより前の寝板よりも1枚あたりの重さが軽くなり、かつ荷室への積み込みもしやすくなりました。これが可能になったのは、タイヤハウス収納を設けたからで、寝板と荷室の壁に隙間があっても全然気になりません。また十分マチもあるので、強度的にも問題ありません。
前の田型の寝板は、荷室の幅いっぱいに作ってあった事もあって、組み立てや収納の度に外に出さねばならなかったのですが、そうなると晴れの時はともかく雨の時は悲惨な事になる事が想像出来ました。そこで今回の目型の寝板では、完全密閉した荷室の中で組み立てや収納ができる様に工夫しました。
この寝板のサイズは45×129cmですが、45mmというのはコンパネ材(90×180cm)の半分のサイズです。ところがこのサイズが、リアシートの背面に取り付けてバイクのフロントタイヤを押し付けるのに丁度いいサイズで、リアシートにもタイダウンベルト1本で固定する事が出来、かつ寝板が下の方にしかないのでグラグラせず、とても収まりが良くなりました。
特筆すべきは、荷室内で組立収納ができる点です
■リアシート保護材として
今回、寝板を田型から目型に変えた理由の最たるものが、リアシートを保護するための板を工夫したかったからなのですが、問題は寝板4枚を重ねて収納した上で、バイク乗せてリアゲートがちゃんと閉まるかどうかが気がかりでした。保護材としては1枚あれば十分なのですが、残り3枚を自宅に置いておくのも邪魔な話しですし、使う時だけ載せたり降ろしたりというのも面倒なので、積みっぱなしにしておきたかったのです。
ともあれ、4枚重ねてやってみました。結論としては、クロトレのリアタイアにリアゲートがぴったり当たるものの、ちゃんと閉める事が出来ました。まぁ、問題はなさそうです。他のバイクだったらダメかもしれません。ぴったりリアタイアに当たっているので、このままだとリアゲートの内側が汚れたり、タイヤの跡が着いてしまうかもしれません。何かで養生すれば良いと思います。
寝板全部をリアシートにセットし
バイクのフロントタイヤからリアシートを保護させます
クロトレのリアタイアは辛うじてリアゲートに当たる程度で
ちゃんとアオリは閉まります
■使った感じ
寝板の全長は180cm。以前のものより10cm短くしたのですが、それには理由があって寝板への上り降りで土間になる部分があった方が良いとの考えからです。ところがマットの方は198cmあるので、その部分の寝板がないと凹んだりして困る事になるのかな、と思ってました。結論から言うと、自分の身長は173cmですので全然問題がありません。実際寝てみたところ、ほんのちょっと足が出る程度で、実用には全く問題がありませんでした。
寝板はただ単にタイヤハウス収納と枕木の上に並べているだけで、しかも荷室の幅より寝板の幅は大幅に狭いので、動いたりずれたりもします。しかし二人で寝ても強度的には問題がない様でした。少々の凸凹はありますが、寝板に直接寝る訳ではないので、これもまったく問題になりませんでした。
コールマンおインターフレームマットは、畳む時にそれなりに押さえつけてコンプレッションする必要があるのですが、そうした作業を寝板の上でやっても問題なし。つまり、実用上はまったく問題がありませんでした。
マットを2枚敷いたら、あつらえたみたいな寝室になりますw
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