ブロワという道具を初めて知ったのは、去年5月の勝沼で充電式空気入れを使ってる人が、ブロワを使ってトランポの床掃除をしているのを見た時でした。それまで箒で掃き掃除するのが当たり前と思っていた自分にとって、結構衝撃的なものを見た気がしました。さらにブロワで洗車した後のバイクの水滴を飛ばすやり方があるのを知り、欲しくなったのですが、優先順位としては低くなかなか手が出ませんでした。この度、誕生日のプレゼントとして嫁はんに買ってもらい、やっとこ手に入れる事が出来ました。
■ブロワの用途
ブロワとはちょっと聞きなれない言葉ですが、ふいごを機械化したものを指す様で、ファンとコンプレッサーの中間にあたる道具を指すそうです。送気に必要な用途に用いるもので、ブロワが一番よく使われるのは、植木とかに落ちた落ち葉を吹き飛ばして掃除する用途ではなかろうかと思います。マキタの製品では、そうした掃除用のデカいブロワもあるのですが、このUB185DZはもっとハンディタイプのもので、その中でも18Vバッテリーを使う強力なタイプです。
自分がこのブロアに期待しているのは、
- バイクを洗車した時の水滴飛ばし
- トランポの床掃除
- 庭や駐車場の掃除
- 家の窓のレールの掃除
といった用途です。一番期待しているのは、バイクの水滴飛ばしなのですが、クロトレは案外凹んだところに水が溜まりやすく、雑巾を押し当てても拭ききれない事が多いですし、ラジエターの網々の中なども拭ききれないですから、飛ばせればなお結構という訳です。
トランポの床掃除に関しては、箒では履ききれない事も多いですし、隅っこに入り込んだ砂は履けませんので、吹き飛ばせれば綺麗に出来そうです。ちなみに、このブロワは集塵機能もあるのですが、こちらの能力はあまり大した事がないとの事で、吸い込む系の掃除は充電式クリーナーを使った方が良さそうです。
意外とコンパクトな箱で来ました
内容物一覧
■持ってみた感じ
マキタのブロワは組み立て式で、黒いラバーのノズルを本体にねじ込んで、バッテリーをセットしたら使えます。スイッチはトリガー式で使う時にトリガーを絞るのですが、ロックが付いてないので使う時はずっとトリガーを引きっぱなしにせねばなりません。これを欠点とするレビューも多いのですが、自分は始終引きっぱなしで使わない気がするので、あまり気になりません。風力調整ダイヤルは親指で切り替えれる位置についていて、弱中強の3段階です。
持ってみた感じは、手の前にモーター、下にバッテリーがある関係か、手のすぐ外側に重心がある様な感じで、レビューにもあった様にバランスが悪く感じる人もいるかもしれません。まぁ、こういう作りにするよりなかったと思いますので、慣れるのが一番かと思います。
現物を見て感じた事は、比較的コンパクトな形はしているものの、それなりに出っ張った形をしているので、トランポに搭載する際はどうしたら良いか、という事でした。現地で洗車する、ないしトランポの床掃除をする、そういった状況が多々あるのか、あるいは自宅で使うの前提でトランポには積まないのか、ちょっと悩ましい形です。
持ってみた感じ。操作性は良いです
上から見た図。モーターが意外と出っ張ってます
収納する時はノズルを外した方が良さそうです
■とりあえず使ってみた
ともあれ、物は試しで自宅の駐車場で使ってみました。折しも落ち葉だの梅の花びらだのが溜まってましたので、それらを吹き飛ばそうという訳です。使ってみて感じたのは、「意外とパワーがある」という事でした。落ち葉だけでなく、砂も結構溜まっていたのですが、いとも簡単に吹き飛ばしていきます。自転車の陰やカーポートの柱の裏でも、バンバン飛ばしていくので、箒で掃くのと比べたら楽チンです。
その一方で、風の当て方が悪いと、ゴミがかえって拡散されたり、あらぬ方向に広がったりする事もありました。また箒の様に1箇所にゴミを集めるという作業にも向かない事がわかりました。このあたりはテクニックなのかもしれませんが、基本的には吹き飛ばして外にゴミを追い出す仕様なんだと感じました。トランポの場合それで十分ですが、庭掃除の場合はまさか道路にゴミを撒き散らしっぱなしという訳にもいかないでしょうし、最後は箒で掃除せねばならないでしょう。
思いの外、威力が大きいです
ただし、ゴミがあっちこっちに撒き散らされます
こういう所の掃除は
掃くよりも吹いた方が楽です
■洗車で使う
マキタのブロワのレビューでよく見かけたのが「車の水滴飛ばしでは威力不足」というものでした。まぁ、乗用車などの大きなものでは、流石に威力不足は否めないと思うのですが、二輪車ではどうか。試してみました。
結論から言うと、このブロワで水滴を飛ばしても、乾燥させるところにまではいけません。水浸しのまま乾くまで放っておくよりは、乾くのが早くなる程度です。水滴を飛ばしても、タオルなどで乾拭きしないと水の後は残ると思います。また、水滴自体も完璧には飛ばし切れるものでもありません。
しかし、フロントフォークやスイングアーム、燃料タンクなどの窪んだ所に溜まった水や、ラジエターの網の中に残った水を吹き飛ばすには効果がありました。むしろそういう所の水を吹き飛ばすために、このブロワは必要と言った方が良いかもしれません。個人的にはフロントフォークのインナーチューブを拭く前にブロワで拭いてやると、より綺麗に拭き上げできるのがポイントに感じました。(フロントフォークのインナーチューブは必ず拭き上げてシールを保護する)
過大な期待をしなければ
それなりに水滴飛ばしていい仕事してくれます
■トランポに使う
バイクの洗車の後、トランポの掃除にも使ってみました。トランポに落ちた大まかな土を箒で掃き出したあと、履ききれなかった砂や塵に向かってブロワを使いましたが、面白い様に砂などが飛んでいく。しかもリアシート側から吹き付けてもリアゲートの外側に吹き飛ばしていく。結構威力があります。
無論、使い方を間違えると、車内に余計に砂だの埃だのをまき散らしてしまうのですが、ここは頭を使って壁などに押し当てる様にして、塵を外に押し出す様に使いましょう。箒で吐き出すよりも綺麗に掃除できます。トランポの掃除用としては、充電式クリーナーも買ったのですが、あれは結構嵩張りますし、吸うよりも吹き飛ばした方が楽なので、トランポに常備するならブロワの方だなと感じました。
問題は、形が結構複雑な形をしているので、収納場所をどうするかでちょっと悩んでますが、何にしても予想外に便利な道具なので、上手く使っていきたいです。
こういう奥まったところは
掃除機では吸いにくかったりするので
ブロワの方が便利です
ブロワ本来の使い方をすると、結構な威力があります
掃除の仕上げや細かいとこの掃除に
このブロワがあると便利です
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