先日、6年ぶりに受講したベストテクGPスクールで、ベストテクフォームがこの間のマシンの進化に対応して、GPフォームに変化していた事を知りました。ベストテクは固定化されたものではなく、マシンの進化に伴って変化してくものである事は、過去のベストテク関連の書籍は映像教本でも述べられている事なのです。そして、その変化に対応してハンドルも変更する事にしました。


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左がかつて自分が習っていたベストテクフォーム
右がマシンの変化に対応したGPフォーム





■代替ハンドルの悩みから解放

 かつて自分がベストテクスクールに通い始めた頃は、肩甲骨を寄せて脇を締めるフォームでしたので、ハンドルもそのフォームに適した引きの強いハンドルを使っていました。引きの強いハンドルは、トレール車では結構あるのですが、モトクロッサーではあまりなく、ベストテクバーが終売になってからは、ZETAのSX3 ED-Lowに変えましたが、それも4年前に生産終了となり、その後は最後に手に入れたものを大事に使い回してきました。
 つまり、ハンドルの代替がないという点でとても困った事になっていたのですが、フォームが後ろから押す格好から上から抑え込む格好に変わった事で、これまで使ってた引きの強いハンドルでは親指の付け根が痛い感じになりました。まぁ、今の世の中、引きの浅いハンドルが主流ですので、そっちに変えれば問題解決ですし、むしろそっちのハンドルの方がラインナップが豊富な訳ですから、当面ハンドルで困る事はなくなった、という事です。

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肩甲骨寄せて、肩固めて、脊柱起立筋立てて…
といった部分はこれまでと同じです


■ベストテクバーとBETA純正バーの比較

 ここで改めて、これまで使ってきた引きの強いハンドルと、今風の引きの浅いハンドルを比較してみました。ベストテクバー(BT-1)とBETA純正バーは左右の長さは同じですが、形状はかなり異なります。ベストテクバーは引きが大きく、立ち上がりが低く、高さも低くなっています。対するBETA純正バーは、引きが浅く、立ち上がりがやや立っていて、高さも若干高くなっています。
 ベストテクバーの方は、肘を高くしない様にして脇を締め気味で乗るのに適した形状をしています。それに対してBETA純正バーの方は、やや肩をいからせてハンドルの上から覆い被さる様なフォームを取るのにしっくりきます。ただし、若干左右が長い様にも感じますが、これは外人と日本人の体格差かもしれません。
 ちなみに、前回のスクールでは、ベストテクバーに近いSX3 ED-Lowで受講したのですが(替えのハンドル持って行ってなかったので)、GPフォームは引きの強いハンドルでも意識すれば出来ますが、意識が抜けるとうっかり脇締めてたりもしてたので、やっぱり適したハンドルを使うのは結構大事な事だと感じました。

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こうやって見るとベストテクバーの方が長く見えますが

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合わせて見ると長さは同じでした

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引きの違い
ベストテクバーはかなり引きが強いです

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立ち上がりはBETAの方が上がっています



■BETA純正バーを使ってみる

 引きの浅い、CRF250Rあたりのハンドルバーを使ってみても良かったのですが、次のスクールまで日にちが無かったの事から、とりあえず手元にあるBETA純正バーに替える事にしました。モトクロッサーの時代と違って、セルスイッチだのモードスイッチだの付属品が付いているので、ちょっと手間でした。しかもBETA純正バーはファットバーであるものの、ZETAのSX3よりもハンドガードのクランプを付ける部分が若干細いらしくて、クランプのインナーチューブを使う必要がありました。アチェルビスのは付属がありますが、ZETAのはアルミ板などで作る必要があるかもしれません。
 試走してみましたが、やはり左右が若干長い気がします。純正バーはED-Lowと同じ長さでしたので、左右805mmだと思うのですが、左右10mmほど短い方が良いのかもしれません。スクールの方でも780mmを限度として調整する、という方にアドバイスされてました。いきなり切ってしまうのはリスキーですのでグリップを内側に入れ込む事で対処してみようかと思います。(というのも、いざ買うとなると純正バーは1.8万円くらいするから)
 また、試走ではとりあえずハンドルの起こしはセンター位置から始めたのですが、1mmくらい倒したところががっしりフォームが決まり、とても乗りやすくなりました。この辺りは人によっても違いがあるところだと思うので、何度も試して調整していく必要があると思います。

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日本人が使うには、ちょっと左右が長いかも

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この手のインナーチューブがないと
BETA純正バーにハンドガードクランプを付けれません
(写真のはアチェルビスのもの)

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インナーチューブをつけると、がっちり固定できます


■グリップ位置の調整

 当初、グリップの位置は、ベストテクバーもBeta純正バーも幅が同じという事で、ベストテクバーの時と同じ様に、バーの端にグリップを合わせました。それで乗ってみたのですが、アップデートされたベストテクフォームは手首が内側を向く格好になるので、ちょっと幅が広いのかなという気がしてきました。先日のスクールでも、「780mmを限度として長さを調整する」とも言われていましたし。
 そこでグリップを内側に入れてみる事にしました。この種の調整をする場合、ハンドルバーの両端を切るやり方が一般的ですが、切ってしまった物は元通りに出来ませんし、Beta純正バーは値段が高いので長さの違いに合わせて買い足すなんてのもしんどいのです。まぁ、グリップ位置を内側に入れ込めば機能的には同じです。また、ハンドルの長さが短くなるとハンドガードを付けれなくなってしまう事もあるので、このやり方は結構有効です。
 どのくらい内側に入れるか迷ったのですが、とりあえず10mm入れ込んで様子を見る事にしました。これであまりに腕がせせこましい感じがしたら、5mmほど外に戻せば良いのです。これまではハンドル幅の目一杯が使えたのですが、10mmとはいえそれなりに内側に配置するので、アクセル側に付け替えたモードスイッチはグリップとレバーブラケットの間に変更するなど工夫しました。また、レバーの幅も若干変わるので、調整しなおしました。

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こういう作業する時、ノギスがあると便利

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グリップは最近はボンドを使いません
外す時や移動させる時は
グリップの中にパーツクリーナーの噴き込んで動かします

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モードスイッチの位置を変更したら
レバーの開き具合が変わったので
諸々調整しました

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絞りのきついハンドルより
フロントが抑え易くなりました