先日のJNCC神立戦で久々にベストテクスクールの先輩方にお会いし、「また来てよ〜」とお誘いを受けたので、モチュールカップに急遽参戦することにしました。前回行ったのは2015年の事。XR230“パツァーファウスト号”で参加したのですが、例によってクラッチ焼けてDNF。今回はその当時とは比べものにならないポテンシャルを持つBETA X-Trainerです。どんな走りになるのか、楽しみでした。


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今回はTOYZ Racing エンデューロ部から
ふーちゃんと二人で参加しました




■下見

 ベストテクコース市貝は、ここ数年で相当な変貌を遂げたという話を聞いていました。最後のBTC市貝に行ったのが2016年と5年も前ですから、結構長い事行ってません。YouTubeで最近のモチュールカップの動画など見てましたが、昔に比べると道幅が広くなったという印象です。渡辺先生に久方ぶりの挨拶を済ませたあと、早速コースを歩いてみました。
 スタート地点は、いわゆるチャンピオンコースからとなっており、モトクロス場のスタートグリッドらしく広く作られています。昔はパドックからルマン式スタートだったのですが、今はここからモトクロスと同じスタート方式になっているとの事。現在のBTC市貝はこのチャンピオンコースがメインとなっており、昔メインだったゲストハウス方面のコースはエンデューロ向きに改修したとの事でした。
 この一週間ずっと晴れ続きだったおかげもあって大体ベスコン。一部、ぐちゃぐちゃな所もありましたが(そこは昔からぐちゃぐちゃ)、長靴なしで歩けるコンディションでした。コースはブルドーザーで慣らしたとの事でしたが、コースのおおよそはブル1台が通れるくらいに拡張されていて、昔狭かったパドック下の獣道も自動車1台分くらいの道幅になっており、全般的に昔よりも広くなった感じです。かつコースも延長されて、大体4kmほどあるそうです。
 1400時から練習走行して良いとの事でしたので、いそいそ着替えてコースインしました。タイヤの空気圧は前が0.6、後は0.5で入ったのですが、これではちょっと浮いた感じだったので前後共0.1ずつ落としたところ、ばっちりグリップする様になりました。
 コースの方はベスコンという事もあって実に走りやすく、ストレートでは4速開け開けで気持ちよく走れます。一部、ベストテクらしい難しいコーナーもありましたが、優秀なクロトレのおかげで二度ほど走ると慣れました。
 練習走行は明日に体力を残すために4周で切り上げ。普段なら道の駅の温泉行って車中泊ですが、今回は嫁さんも連れていましたし(左肩がまだ治ってない)、クッソ寒そうだったので宇都宮市内のホテルに泊まる事にしました。

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いくつも建物が建って、ちょっと立派になってました

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チャンピオンコースのスタート地点
モトクロスの地方戦もやれそう

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こんな具合で道幅が広くなっていました

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東日本大震災の時に先生としがみ付いてた
初級中級コースのベンチは健在でした

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いそいそと練習走行に向かうワタクシ


コースはこんな感じ
とても楽しいコースでした

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練習走行後、土はコンクリの上に落とさない様にします

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夜は冷えて夜露なり霜が降りるので
バイクにシートを被せておきます


■Bクラスはまさかの身内対決

 翌朝0600時起床、ホテルは0700時発、BTC市貝には0800時前に到着しました。受付は以前は前日受付があったのですが、今は当日受付のみになったみたいです。準備は昨日の内にほぼ済んでいますので、やる事といえば、キャメルバックにクエン酸と経口補水液の混合液を入れるのと、朝飯食ってアミノボンバー飲むだけです。
 ところで今回はいつもより参加者が少なかったのですが、聞けばBクラスは自分とふーちゃんの二人だけとの事。ふーちゃんと自分は実力が大体伯仲してて、自分がほんのちょっとだけ前に出れる程度。という事は、ふーちゃんさえ自分より前に出さなければ、Bクラス優勝は確定というわけです。期せずして人生初のクラス優勝の賭かったレースとなりました。
 ここで重要なのは、給油の問題。JNCC神立戦では、約70分くらいでリザーブに入ったのですが、前日の成田MXPでの耐久練習では2.5時間でリザーブに入りました。モチュールカップは、下見ラップ30分を除くと、本戦は2.5時間です。果たして無給油で行けるかどうか。ふーちゃんを引き離すにしても、給油で追いつかれたのでは、安心してレースを走れないというものです。
 作戦としては、2時間を経過した時点で行けそうかどうかを判断する。それまでに可能な限りふーちゃんを引き離す。いつものふーちゃんなら、1時間くらいで休んでしまうのですが、前回の成田の練習でもタフに走ってたので、気の抜けない戦いになりました。

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ライダーズミーティング
一応コロナ禍が続いてますので
ソーシャルディスタンス保ってます

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まさかの身内対決
というか、今日を勝たずして他日は無い戦いになりました

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スタート地点にずらり勢ぞろい


■クロトレの威力

 さて、下見ラップのあと、クイックチャージャーで目一杯給油し、いよいよレース開始。モチュールカップに参加してる先輩方は、JNCCのCOMP-Aくらいの人がメインなので、この人たちと太刀打ちするのは最初から考えていません。それよりも、休まず止まらず、2.5時間走り続ける事が大事です。かつてCRFで参加してた時は、1時間も走ったらもう青色吐息で、止まったり休んだり。2.5時間走り続ける事自体が大変だったのです。
 しかし、その点、クロトレは実に乗りやすい。トレール車なみに加減速Gがかからず体に負担があまりない事、それでいて加速性能は悪くない事。車体が軽く旋回性が優秀で、フォームさえしっかりしてれば勝手に曲がっていく事。上り坂やコーナーの出口でエンジン回転が落ちても、軽く半クラ当ててやるだけでエンジン回転を上げて復調できる事。CRFなら疲れ切ったり、XR230だったらあっという間にクラッチが焼けてしまいそうな乗り方でも、元気に走ります。バイクの性能は、これまでここを走ったバイクの中でピカイチです。
 1周目から最後尾を走る格好になったのですが、自分の後ろにはふーちゃんが1〜2秒遅れくらいでぴったりくっついてきています。RR4T125(といっても185にボアアップ済み)もなかなか良く走るバイクですし、モチュールカップでは丸太とかガレ場とかエゲツないステアとかないので、足が着かないのはハンデになりません。なのでずっと後ろに付かれている事はあらかじめ予想してました。

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ぴったり後をつけるふーちゃん
前を行く自分はエンジン音で距離を判定してました

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BTC市貝には
ベストテクフォームとってないと難しいコーナーが多くあります

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上手な人は飛ぶ所でも自分は舐めて通過
飛ぶほどの車速が出てないからです

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それでもアクセル開けれるところは、開け開けで



■弱者の戦略

 そんなこんなで、3周目くらいまでは、ふーちゃんがぴったり真後ろにくっついて来たのですが、4周目あたりからふーちゃんに伝えてなかった状況が出現します。というのは、早い先輩方にラップされる事です。つまり追い抜かれていく事ですが、大事な事は自分が苦手なセクションでラップされたり、まくられたりしない様にする事です。サーっと抜いてもらい、自分は自分のペースを落とさない。上手に抜いてもらう事が大事なのです。
 苦手なセクションでパスされるというのは、ただでさえ地形的に難しいのにさらには抜かれるプレッシャーもあって、どうしてもペースが落ちます。抜いてもらうために脇に避けたり減速したりというもも馬脚が乱れます。自分はそういうのが分かっているので、抜いてもらいやすいポイントまで頑張って逃げるとか、難しいセクションの前で抜いてもらうのですが、はたしてふーちゃんはどうか。案の定、4周目あたりからふーちゃんのエンジン音が遠ざかり、6周目頃には5秒ほど離す格好になりました。その後も次から次へとラップされていくのですから、そのたびに引き離していけるはずです。
 しかし、人のことばっか気にもしてられません。いくらクロトレが楽なバイクとはいえ、1時間も乗ればそれなりに疲れてくる。口の中もカラカラになってくる。その為にキャメルバックを背負っているのですが、転けないので飲む機会もない。そこで毎周回、初級コースの裏に差し掛かったら少し減速してキャメルバックのチューブをくわえ給水する事にしました。ここは人気が少なくギャラリーも見ておらず、ラップされる心配も少なかったからです。定期的に給水する事で、体力の消耗を抑えました。

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クロトレといえども、ちゃんとフォーム出来てないと
曲がれないコーナー

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2時間も走ってると、流石に元気がなくなる
けど走り続けれるのがすごいバイク

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疲れててもストレートでは4速開け開け


■給油か無給か

 こうして延々走り続け、2時間が経過しました。疲れてるといえば疲れてるけど、CRFに乗ってた時みたいに「もー無理」といった事はなく、ペースが落ちつつもそれでもさらに走っていくという感じです。昔に比べて体力が向上した訳はないので、やっぱりバイクの性能のお陰でしょう。
 そのバイク、リザーブに入ったら直ちにピットインして給油するつもりでいたのですが、一向にリザーブに入る気配がありません。1.5時間すぎた時にピットインしようかとも思ったのですが、もう一周もう一周と走っているウチに2時間が経過してしまい、こうなったらとことんまで走ってみようという気になりました。
 2時間10分を経過した時点で、確実の残っている時間はあと2周分。その時点でチェッカーなら無給油で終わりですが、もしL1だったら給油せずには行けないだとうと予想してました。この時点でふーちゃんはだいぶ引き離してるはずですが、ラップした訳でないので給油中に追いつかれる可能性もありました。
 そして次に戻ったらジャスト2.5時間という周回の途中、南コースの裏でとうとうリザーブに入りました。後少しでチェックポイント&ピットなのでガス欠の心配はありません。そしてチェックポイントに戻ってみると、案の定、L1です。となると、直ちにピットインして給油せねばなりません。慌ててクイックチャージャーから給油し(といっても残り1周なので3リットルほど)再発進した時、先生がチェッカーフラッグを持って出てきました。つまり、ふーちゃんは追いつかず、自分は1周多めに走る事になったのです。この時点で自分の人生初のクラス優勝が決まりました。

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基本的にジャンプは飛ばなかったのですが
人が見てる所だけ頑張る様にしてました

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予想通り、残り1周

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急いで給油、急いで再発進


■プリモ・ビクトリア

 今回のBクラス優勝、自分とふーちゃんしかBクラスにエントリーしてなかった訳で、勝った勝ったといえども大した勝ちではないのですが、それでも勝ちは勝ちです。自分がクラス優勝したという記録は残るので、それなりに価値深い。いや、13年この趣味やってて、やっとこさの勝ちですから、やっぱり価値が深いのです。
 今回、TOYZ Racingでも参加を呼びかけてたのですが、もし他にも参加してる隊員がいたら、自分の勝ちはなかったかもしれません。また、TOYZ以外からでもBクラスにエントリーしてる人がいたら、やっぱり優勝はなかったかもしれません。なので、今回のレースは確実に勝てるレースで確実に勝ったとレースになりました。まさしく、「今日をおいて他日はなかった」のです。
 モチュールカップというと、昔のしんどかった印象が強くて、ちょっと敬遠してるところもあったのですが、今回2.5時間楽しく走りきって、今度はマディだったらどうなんだろう?とか思う様になりました。新小岩から四街道に引っ越して、BTC市貝にいくのもちょっと遠くなってしまったのですが、これを機会もまた通いたいな、と思っています。

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久々のランチ樹林のお弁当
相変わらず美味しかったです

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初めての1位の表彰台

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日付が28日になっているのは
当初の予定では11月28日開催だったからです

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1個500円もする柿をいっぱいもらいましたw

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今回の成績
まさか18周も走ってると思いませんでした

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レース後、エンジンとフレームをとめてるボルトが無くなってました
クロトレは気がついたらボルトが緩んだり取れたりします