TT-R125“ドライジーネ号”には、エンデューロレース用にアーマーハンドガードを付けているのですが、フルサイズのバイクのハンドガードをこの手の小型のバイクにつけると色々支障があるもので、TT-R125の場合はレバーがハンドガードに干渉する、というものでした。今回はあまり見かけないTT-R125のショートレバーのお話し。
やっとこ見つけたムースレーシングのショートレバー
当節珍しいブラックのレバーです
■TT-R125のレバーの特徴
TT-R125にはノーマルの状態ではハンドガードが付いていないので気がつかないのですが、付けてみると分かるのが、クラッチレバーとブレーキレバーの長さが同じではない、という事です。ブレーキレバーの方が長いのです。普通、レバーの長さは左右で同じものですが、TT-R125ではそうでないのです。結果、ハンドガードをつけた際、ブレーキレバーの方だけハンドガードに当たるという現象が起きます。つまり、右にコケてハンドガードがめり込んだ時、レバーが動かせくなったりします。
そこでショートレバーがあってくれた良いのですが、TT-R125が国内で販売されなくなって久しく、そんな廃番バイクのオプションパーツというのは限りなく少ないのです。試しにセローのショートレバーを取り寄せてみましたが、長さがTT-R125のノーマルと同じだった挙句、基部の形状も異なっていて取り付ける事が出来ませんでした。
「無いものは作る」というのが信条です。この場合、ノーマルのレバーをぶった切って、先っぽの玉っころを溶接してもらう事になります。が、アルミ溶接を頼むとなると、それなりの値段になってしまいます。買えば1500円ほどのものをその10倍かけて作るというのも何なので、二の足を踏んでました。
ノーマルのレバーはこんな感じ
クラッチレバーの方は余裕がありますが
ブレーキレバーの方はパッツンパッツンです
■やっとこ見つけたショートレバー
そんな感じで、不便なまま使わせていたのですが、ヤフオクでショートレバーと称してるものを発見しました。しかも、ムースレーシングの物らしいです。海外ではTT-R125は現行車種として販売されていますので、あっちではサードパーティのパーツは結構あるのかもしれません。ともあれ、取り寄せてみました。
オークションの説明では、スチール製との事でしたが、持ってみると明らかに軽いし、磁石も引っ付きません。まぁ、今日び鉄製のレバーなんてないでしょうし、アルミ製の方が良かったのでちょうど良かったです。長さはクラッチの方は同じですがブレーキの方はクラッチレバーと同じくらいの長さの物が入っていました。重さは純正より5gくらいムースの方が軽いようです。まぁ、ハンドガードもあるので、ちょっとやそっとでは折れたりしないでしょう。
オークションに出てるくらいだから、デッドストック品かと思ってたのですが、先にも書いた様に海外では普通に売ってるみたいです。もっとも、通販で取り寄せするのは面倒なので、オクで落とした業者さんに聞いたら、まだ出品してるとの事でしたので、予備も取り寄せしました。まぁ、そこらに売ってるものでも無いので、ある時買いは基本です。
ノーマルのレバーとの比較
ブレーキレバーだけ長いのが見て取れる
クラッチレバーの重さ
ノーマルより5g軽かったです
ブレーキレバーの方はそもそも短いので
10gくらい軽くなってます
■つけてみた感じ
取り付け方は特段難しい事はありません。ものの5分もあれば付け替え完了です。クラッチレバーの方はもとから同じ長さなので今まで通りですが、ブレーキレバーの方は明らかに短いので、これからは右にコケても安心という感じでした。
今までブレーキレバーの方がなんか上に曲がっている様で、握った時に違和感がありました。レバーが曲がってるのかとか、ブラケットが広がっているのか、とか考えてましたが、結論としてはレバーが長くてハンドガードに当たるので、ブラケットを少し内側にずらしてあったのです。そのため、レバーがちょっと上に斜めった格好になってたのでした。これからはハンドガードの間に余裕があるので、アクセルチューブを外側にずらして、レバーとハンドルが並行になる様にセット出来ます。
流石はショートレバー
ハンドガードの間も余裕があります
レバーが上向きなのは
ブラケットが内側にセットされてたから
外にずらして並行にしました
個人的にはレバーが黒ってどうなのよ?と思うんですが
乗り手の嫁はんは黒がお気に入りの様です
■ブレーキレバー側にブーツ装着
ところで、このショートレバーを付け替える作業をしてて気がついたのが、ブレーキレバー側のブラケットに泥除けのラバーブーツがないんやな、という事。クラッチレバー側には付いているので、右側にもあって不思議はありません。ついでに言うと、知らん間にリターンスプリングもどっか行ってしまっててました。純正のレバーの時はあまり気にならなかったのですが、このショートレバーにするとプラプラした感じが明確になって気がついた、というところです。
そこで、パーツリストを調べてみたところ、ブレーキ側のカバーは古い年式のには付いてないみたいです。つまり、このドライジーネ号はそこそこ古い年式なのかもしれません。しかし、年式が新しいといっても、ここら辺は大きく変わってるとも思えないので、2006年式のカバーを取り寄せる事にしました。コンプレッションスプリングの方は全年式同じです。
これの取り付けも簡単至極で、スプリングはレバーを外してスプリング入る穴にバネいれてレバー付け直すだけです。レバーがついたら、カバーを通しておしまい。これで雨風に強くなったでしょうw
レバーカバーなブラジル製でした
コンプレッションスプリングを装着
でも、嫁はんの手に合わせて近めに設定してるので
ちょっとプラプラ感は残ってました
カバーがつくとレーサーっぽい見た目になります
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