7月のJNCC神立、8月のWEX神立に続く9月は、福島県猪苗代湖の近くのスキー場、ブルーリゾート箕輪です。二週間前に先だってJNCCが開催されてれており、スキー場てっぺんのNOコントロール坂のえげつない動画もいろいろアップされており、とにかく怪我しないで帰る事を第一に走るよう、心がけました。


2021-09-12 13.10.16
DNSだったり入賞したりのTOYZ Racingの面々




■セクションスクールで負傷

 出発は例によって高速道路の深夜割引がきく0000時。ひたすら東北道を北上したのですが、なんと途中から雨が降り出し、郡山近辺では前も見えないくらいの豪雨でした。週間予報では雨は降らない事になっていたのに、です。となると、あのNOコントロール坂は一体どうなるのやら。
 現地に朝一番について、入場してパドックを確保して(あまるほど駐車場広かった)、しばらくすると大会本部からアナウンスが始まりました。NOコントロール坂はウォータースライダーになっているとのこと。ドライでも結構きつそうだったのに、ウェットだと無事に降ってくる自信がありません。
 こうなるとセクションスクールに行くのもかなり億劫です。泥だらけになっても良い様にウェアは2着持って来てますが、バイクが泥だらけになるのは嫌なもんです。しかし、初めての開催地で前もって走っておくのは、そうしないのと圧倒的なアドバンテージの差になります。しかも、そのNOコントロール坂を下るというので、参加することにしました。
 スタート地点からNOコントロール坂までは、所々地面が緩いところもありましたが(そういうところは、後でマディになった)、全般的には走りやすい路面だと感じました。NOコントロール坂を想定してタイヤの空気圧を前0.4後0.3にしましたが、前後とも5くらいが走りやすかった様に思います。
 そのNOコントロール坂ですが、動画で見るよりも傾斜がきつく、しかも地面がボッコボコに荒れていて、子供頭くらいの石も転がっていたりして、見るからに危険です。しかも、地面はピカピカしてて、明らかにブレーキが効かない感じでした。
 ともあれ、ここを降りない事には帰れないので、右のラインからアプローチして降下を始めました。最初の10〜15mくらいはどうにか降りれたのですが、そこから車速がちょっとついてしまい、さらにフロントを取られて何かに突っかかって、おそらく前転。左脇から地面に落ちて、左肩、左側頭部と順番に石がヒットして、最後に目から火花が飛んで頭がクラクラになりました。ヘルメットしてても頭痛かったです。
 どうにかバイクを起こしたものの、3月の勝沼と5月の交通事故でやったのと同じ左の肋骨の下の方がジンジン痛い。しかもしばらく頭がボーッとしって、とてもバイク乗って降りれない。結局、最後の最後までバイクを押して降ろし、一番最後にセクションスクールから帰ってきました。

2021-09-11 08.51.42
バイクの方は久々に整備してもらって元気いっぱい

2021-09-11 11.38.08
朝方は降ってましたが、午後には一応止みました

2021-09-11 12.40.30
見るからに急な下り坂のNOコントロール

2021-09-11 13.23.14
マディは確定という事で
ブーツの上を養生テープで巻きました


■DNSの決心とコース設定への若干の批判

 頭と肩はしばらくしたら落ち着いたものの(それでも肩は擦り傷まで出来て痛い)、左の肋骨の方は勝沼でやった時と同じ様な感じで、折れてないと思うけど折れてるかもしれない感じ。ともかく痛いのでロキソニン飲んで、ウエストベルトをサポーター代わりに巻いて、様子見る事にしました。
 ともあれ、後でスポーツ安全保険を申請する事も考えて救護所に向かったのですが、救護所は本番当日からしかやってないとの事。怪我人はセクションスクールでも発生する可能性があるのだから、前日からやってて欲しいと思いました。
 一晩様子を見たのですが、飛び上がるほど痛い訳ではないけど、これでバイク乗ってまた転けたら、今度は酷い事になってしまうかもしれない。そうなっては諸々面倒な事になってしまうので、今回は無理せずDNSする事にしました。まぁ、無理してでも走りたいと思えるコースでもありませんでしたし。
 DNSした自分が偉そうな事を言うべきでないと思いますが、今回のコース、初心者の人が走るにはちょっと無理なコースだったと思います。難易度が高い事と危険度が高いのでは、まったく別問題だと思います。JNCC COMPクラスのライダーでもヤバイと感じる坂を、WEX90C以下に走らせるのは危険以外の何物でもない。そのあたりの配慮は、やはり必要なんじゃないかな、と感じました。
 自分はこの趣味を始める一番最初の頃に、「コースコンディションや体のコンディションが今ひとつで、危ないと感じた時は走らない。社会人は仕事に穴を開ける訳にいかないのだから」というのを墨守しています。せっかく来たレースを走らないというのは、極めて敗北主義的な目で見られますが、大事な事はこの趣味を続ける事だと考えています。無理して怪我して職場や家族から文句言われて、この趣味やめてと言われる方が、自分にとっても業界にとってもマイナスです。なので、本当に身の安全を担保できない時は、潔くDNSする勇気も必要だと思います。

2021-09-12 07.25.36
翌日、朝一番で救護所で手当てを受けました
何ともなさそうでも、救護所行っておけば
あとで医者にかかった時に、スポーツ安全保険を申請できます



■飯炊きについて

 TOYZ Racingの活動では、日本飯盒協会の会長たる自分が飯盒炊飯で飯盒メシを提供する事が多いのですが、最近はjonitの面々も合流し大人数になる事が多くなりました。となると、4合炊きの飯盒1個で間に合わないのは言うに及ばず、2個でも足りず3個も炊く事もあります。今回もまさに3個炊く可能性がありました。
 そんな大量炊飯の可能性を考慮して、先日フランス軍のル・ブテオンを調達したのですが、物がデカいのに対して熱源たるストーブが小さいので、通常の炊き干し法では時間がかかって美味いメシが炊けない。そこで、大量炊飯向きの湯炊き法を試したのですが、残念ながら炊き干し法で炊いた兵式飯盒よりも食味が落ちます。
 また、大量に炊いた以上は食いきらねばなりませんが、実際に12合炊く必要があるか、そのあたりはその時になって見なければ分からない事で、これまた難しい。仮に飯盒2個しか炊く準備(水にコメを漬けておく)をしていて、後でもう1個炊くとなったら、炊き始めるまでに時間が掛かってしまいます。
 そこで今回、飯盒2個は予め水に漬けて炊き干し法で炊き、3個目は要望があったので湯炊き法で炊いてみました。しかし、湯炊き法ではいわゆる煮メシで芯まで熱が通っておらず、やはり美味いメシにはなりませんでした。やり方が悪いのかもしれません。
 湯炊き法は江戸時代くらいまでは主流な炊き方だったらしいですが、あくまで生米を「食える状態」にする手法であって、美味く食える方法でなかったかもしれません。自分としては、美味いご飯を提供する事が第一義であると考えていますので、今後は炊き干し法でやる事として、ル・ブテオンも大型のストーブを用意するなどして、炊き干し法で炊ける様にしたいと考えています。

2021-09-11 20.08.07
20人近くになる事が予想されたので
飯盒は3つ用意しました

2021-09-11 20.47.16
湯立て法は先に湯を沸かします
まぁ、食べれるメシになるだけで
美味いメシにはなりませんねぇ




■寝具の優劣

 先だってコールマンのキャンパーインフレーターマットを買ったのですが、これはみなさんがオススメするだけあって、確かに高性能でした。
 まず、広げてバルブを開けておくだけで、寝心地いい硬さまで膨らみます。収納袋で空気を追加して入れる事が出来ますが、自分はそのままの硬さが丁度良かったです。以前のサーマレストベースキャンプだと、まだ若干荷室の床の固さを感じたのですが、今回はそれが全くありませんでした。自宅のベッドと変わらない寝心地の良さです。
 今回は左肋骨を負傷したのですが、負傷してても寝返りはうつもので、体の左側が下向きになって寝てた時もあったと思うのですが、それが全然負担にならない寝心地でした。これはキャンプ用マットしては、極めて優秀であると思います。
 難点があるとしたら、サーマレストに比べて分厚い事もあって、収納サイズに巻くのがちょっと大変だった事。かつ怪我をしてるのであまり力が入らない事もあって、あまり細く巻く事が出来ませんでした。もっとも、巻いたマットが広がらない様にベルクロのストラップもあるし、収納袋は余裕を持たせた造りなので、収納するのには困りませんでした。

2021-09-11 10.23.32
バルブを開けて放っておくだけで
いい感じの硬さまで膨らみますので便利です




■まとめ

 3月のWEX勝沼で左肋骨を骨折したのを受けて、4月に脇にも装甲のあるリアット6.5チェストプロテクターに買い換え、かつ体重も20kg近く落として転倒時のダメージを減らすのを期待したのですが、その目論見は今回は外れてしましました。装備の改善や体重を減らしたくらいでは、補いつかないほど技量が足りなかったという事でしょう。
 その反面で、やっぱり体重はもっと落として、脇の装甲が完全に肋骨の側面をカバーする様にしないと、同じ様な転倒をした時にせっかく装甲が付いてても役に立たないな、と感じました。まぁ、当たり前のことなのですが、7月のJNCC神立以来、体重は増えもしない代わり減りもしてないので、気合いの入れなおしが必要だな、と感じてます。
 今回、もし可能であれば、つまり辛抱できる程度の痛みであれば、本番を走ろうと朝のギリギリまで悩んでいたのですが、結果としては棄権しました。無理して走れないことはないけど、次に転けたらシャレならん事になりそうだし、間違いなく無事では済まなさそうなコースだったからです。その左の肋骨は、結局のところ折れていたので、この判断は間違いではなかったという事になります。
 レースであれ練習であれ、その場に居ておきながら走らないというのは、何かととやかく言われる事ではありますが、自分の身の安全は自分の責任において担保する以外になく、またその必要がある以上、無理と判断した時は潔く退く決意が必要なのだという事を、言い訳でなく意見として最後に述べたいと思います。

2021-09-11 13.23.24
もう少しボディが薄かったら
チェストプロテクターの脇の装甲が
肋骨を守り切ったのかもしれませんねぇ