夏場の活動において重要な季節製品であるクーラーボックス。これは扇風機以上に必要、というか絶対必須の装備であると思っています。クッソ暑い季節に、クッソ暑いスポーツやる訳ですから、冷たい飲料を飲めるかどうかは、死活問題であると思うのです。
■必要とする容量、価格帯
このホリデーランドクーラーは、自分がこの趣味始めて買ったクーラーボックスの2代目で、初代の奴が取っ手が取れて壊れて買い換えたものです。買った時期も忘れるくらい前に買ったのですが、現時点でもホリデーランドは販売し続けられており、結構息の長い製品です。ホリデーランドクーラーは容量が,
7、11、17、22、27、33、48、76と様々なサイズが出ています。自分は中間サイズの17Hを買いましたが、これは荷室に積んだバイク2台の間に押し込めるサイズだったからです。
クーラーボックスのサイズは、使う人によって様々であろうと思います。自分の場合、1日の活動で2リットルのお茶もしくは経口補水液やクエン酸、その他に500mlのサイダーやコーラ、チョコレートなどの融けたら困るお菓子が若干、という具合ですので、1日だけの活動なら17リットルでも十分です。保冷剤なしなら2リットルのペットボトルが4本入りますが、保冷剤を入れたら2本が精一杯です。それでも十分事足りてる訳です。仮にビールとかガバガバ飲む人だったら、この容量では絶対足りないので、もっと大きいのを買った方が良いでしょう。
クーラーボックスの性能は、値段が高ければ高いほど高性能なのですが、ウン万円もクーラーボックスに出すのなら、車載の冷蔵庫を買った方が良いんじゃないかと自分なんかは思います。まぁ、車から離れた人気のないところでキャンプする、という事であれば、電源を必要としない高価なクーラーボックスも有用だと思うのですが、自分が行ってる様なバイクの活動の場合、買い物も直ぐ行けますし、やっても一泊くらいですし、だったらこの手の安価なクーラーボックスでも十分だと思っています。
果物の缶詰とピーナッツチョコレートなど
■重要なのは保冷剤
クーラーボックス以上に大事なのは、中身を冷やすための保冷剤です。一番安価な保冷剤は、水を凍らせた氷です。2リットルのペットボトルに水を入れて凍らせたやつをクーラーボックスに入れて使います。この方法のメリットは、まず値段がほぼタダな事。次に氷が融けたらその水を飲用に使う事が出来る事。最後の最後には水を捨ててペットボトルはゴミにして、ロックアイスなどを買ってきて入れ替える事も出来ます。デメリットは保冷力が専用の保冷剤よりも弱い事で、暑い時など昼過ぎには氷が溶けきってしまう事もあります。
そこで自分はロゴスの倍速凍結・氷点下パックという保冷剤を使っています。これは「1分間で魚が凍り、16時間持続 強力な保冷力と持続力」を発揮すると銘打つロゴスご自慢の保冷剤で、実際、練習からから帰ってきてもクーラーボックスの中はまだひんやりしてます。これよりももっと強力な氷点下パックGTマイナス16度ハード1200というのもありますが、こちらは飲料が凍ってしまう恐れがあるのと、倍速凍結より持続時間が短い事から避けました。
倍速凍結・氷点下パックでキンキンに冷えた水に、クエン酸や経口補水液の粉を入れると水が凍る事があります。そのくらい強力な保冷剤なのですが、流石に二日目は溶けてしまって保冷力が落ちますので、大抵は初日の夕方の買い出しの時にロックアイスを買ってきて、翌日の昼までそれで持たすという使い方をします。この辺りは、クーラーボックスの性能が良ければ、だいぶ違うかもしれません。
ちなみに、クーラーボックス自体は4000円くらいですが、保冷剤はXLサイズが4つで5500円と、保冷剤の方が高かったりします。
以前使ってた保冷剤
これだけ入れても、帰る前には保冷力がなくなってた
ボックスにシンデレラフィットしたのが一番の理由
■クーラーボックスの改造
ところで、安物のクーラーボックスの保冷力をアップする方法として、アルミシートをクーラーボックスに使うDIYがよく紹介されていますので、自分も挑戦してみました。使うのは100円ショップで売ってるアルミシートとアルミテープです。
まず、クーラーボックスのバックルや蝶番などビス留めされているパーツを全部外します。次に本体からボックスの断熱材を抜き取ります。最初は結構固いですが、慎重にゆっくり抜き取りましょう。蓋も分解して中の発泡スチロールを取り出します。この作業をするまで、クーラーボックスの構造を全く知らなかったのですが、要は発泡スチロールのケースだった訳です。値段の高いのは、断熱材が分厚く保冷効果が高く持続する訳です。
この発泡スチロールの外側に、アルミシートをアルミテープで貼り付けていきます。アルミのギンギラの方を外側にする格好です。出来る限りピッチリ貼り付けます。それが済んだら、分解した時と逆の手順で組み立てます。アルミシートの分ちょっときつくなりますが、ギュッギュと押し込んでいきます。ビスは外した時にネジ山を食ってしまうものもあり、二度三度分解を繰り返したら、ネジ穴がバカになってしまいそうです。まぁ、高いものでもないので、その時は買い換えどきでしょう。
クーラーボックスの正体は、発泡スチロールだった訳です
使うのは100均の安物ののだけ
先にインナーを入れてから、本体に入れた方がやり易かったです
蓋の発泡スチロールにもアルミシートを貼ります
■保冷試験
作りっぱなしという訳にもいかないので、保冷試験をやってみました。テーマはレース遠征時とし、深夜0000時に出発し、0900時から飲料の摂取を始め、1800時に買い出しから帰ってロックアイスを追加し、翌日0700時にキャメルバック準備、1200時に撤収開始と想定し、各々の冷え具合を確かめる。そして撤収後は何時間くらい保冷力を保持しているかを調べました。
この日の自宅玄関の気温は深夜0000時で29度。クーラーボックスは基本的には日陰に置いているので、だいたいこのくらいの気温で使用する事が多いです。やってみてすぐに分かったのは、ゴロスの倍速凍結・氷点下パックの威力は絶大で、2時間もしない内に庫内温度は氷点下になり、4時間後には計測不能なまでに温度が下がり、それが7時間にも渡って維持した事です。翌日正午からようやくマイナス5度になり、その後6時間をかけて0度まで温度が上がって行きました。夕方1800時にロックアイス1kgを追加。その後も徐々に温度は上がって行き、12時間後の翌朝0600時には10度になっていました。しかし、庫内温度が10度といっても、水だのサイダーだのはぴぇっぴえに冷えてて、十分冷たい状態でした。その後、温度の上昇は緩やかに頭打ちになり、1200時で13度、試験終了の1700時で15度でしたが、それでもまだ飲料は冷たく飲める状態でした。アルミシートを仕込む前と比べると、仕込む前の1400時くらいの温度が仕込んだ後の1700時くらいでしたから、かなり威力が上がっているのがわかります。
今回は保冷剤以外は、全部液体の状態で入れていたのですが、飲む用のとは別に水のペットボトルを凍らせて入れておけば、保冷力はさらに向上する事が見込まれます。また、ロックアイスなどは、冷やしておきたい物にくっつけておく事で、より冷たさを維持し続ける事もわかりました。
庫内温度がマイナス4度になるまで2時間くらいでした
クーラーボックスから出した水にクエン酸などの粉末を入れると
瞬時に凍ってしまう事がありますが
相当に冷えている証拠です
庫内温度がマイナスの時は
クーラーボックスの外側が結露します
実験開始から18時間後、ロックアイスを投入します
買い出しから帰ってくる頃合いです
翌朝0600時、ロックアイスは半分くらい残っています
庫内温度13度でも、サイダーはまだ冷えています
実験開始から41時間後
それでもなお、サイダーやコーラは冷たく飲める状態でした
今回の実験結果
グラフは庫内温度の変化を表しています
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