普段はWEXイーストに出ているのですが、WEXが出来る前はJNCCに出てました。まぁ、それしかデカいエンデューロレースがなかったからなのですが。そのJNCCも2016年に爺ヶ岳に出てから、ご無沙汰です。と言う訳で、今回久々にJNCC本戦に参加しました。梅雨時期を外して、温泉等設備が整っていて、かつ景色豊かな神立スノーリゾートです。


2021-07-24 11.59.56
夏雲の下のスキー場
神立スノーリゾートは好きなエンデューロコースです




■マイナス19kg

 3月のWEX勝沼で、出走後3分で肋骨を骨折してリタイアするという自己最速記録を叩き出した訳ですが、流石にこれじゃいかんと考えました。114kgも体重があったのではいかん。なにせ人生で二番目に太っています。そこで4月から色々研究し、95kgまで落として今回のレースに臨みました。ざっと19kgほど落としたのですが、これはまだ目標の半分でしかありません。つまり、今回のレースは、中間結果をみるためのレースです。
 体重が落ち始めてから顕著になったのは、バイクに乗っている時間が増えた、という事。これまでは1〜2周走ったらご馳走さま、という感じだったのですが、今は大抵は30分くらいは乗っています。1日の練習で90分前後乗る事が増えました。ただ単に体重が落ちただけで、その他には別に変わった事はないのですが、航続時間が伸びるだけでも痩せる意義は大いにある訳です。
 バイクそのものは洗車と注油以外に何もしてないのですが、去年はリアタイヤをVE33Sにして出たところ、上りのガレ場でも下りでもまったく地面を食う感じがしなくて、非常に走りにくかった事もあり、今回はミシュランのエンデューロ・エクストリームにしました。前回のWEX勝沼でもコケるまでは調子が良かったですし、遡れば初めて神立に来た時も、エンデューロ・ミディアムでとても走りやすかったので、足回りに関しては自信を持って乗り込みました。
 ちなみに今回、前日に珍しく徒歩でコースの下見に行きました。WEXと違ってJNCCではセクションスクールなどはないので、自分の足で歩くしかないのですが、大汗かきながら全線歩き通しました。まぁ、以前の様に体重が0.1tもあったらまずは歩けなかったと思いますが、今は毎日駅までの道を徒歩で往復し、一日で1.3万歩くらい歩くので、どうにか歩けました。レースにおいて前日に下見や試走をしておくというのは、本番当日に気持ちの余裕が出来る事なので、本当はやった方が良いのです。

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最近、高速道路の深夜割引の時間に出発するので
朝一でパドックに入れます

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珍しく下見に行きました
靴で歩いて滑る所は、バイクでも滑りますw

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山の天気は変わりやすく
下見から帰ってきたら、派手に降り始めました

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温泉入って、買い出し行って
飯炊いて夜の部スタートですw

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今回は人数が少ないのでミニマムに
多くも食えないので、高いのを食いましたw


■とはいえ、痩せ方が足りない

 本番当日の朝。夜中に一回おしっこで起きただけで、ぐっすり寝れたお陰で元気に朝起きれました。トイレにも2回行って出す物全部出し切って、体の方は準備万端です。痩せる度に思うのは、ウェアに着替えたりブーツ履いたりするのが楽という事。何と言っても、着替えが億劫でバイク乗りたくない、なんてのも半分本音であったくらいですから、これは切実な問題だったりします。
 気になるのは、肋骨折った後に脇の装甲のあるチェストプロテクターが、ちゃんと脇の所が閉まる様になったかですが、これがなかなかきっちりとは閉まってくれず、今でも隙間が空いています。まぁ、モトクロスやってる人は、みんなスマートですから、これが閉まる様になるには、90kg台ではダメだという事でしょう。ただ、モトパンの腹回りは相当に楽になって、ウエストベルトをしてても余裕で入る様になりました。
 自分が出るFUNクラスは0830時出走です。WEXの90ミニッツよりも10分多い100分のレースです。しかし、これまでのレースで燃料切れになった事は一度もないし、予備の燃料持って行っても荷物になるだけなので、今回も無給油で走る事にしました(これが後でちょっと問題提起になります)。タイヤの空気圧は、前が5.5、後ろが4.5。昨日の下見のあと、結構雨が降ったのでもう少し落とそうかとも思ったのですが、ぐちゃぐちゃマディになるほどでもないでしょうから、そのままで出発しました。

2021-07-25 07.26.00
夜中も少し降ったみたいですが
朝には完全に晴れ上がっていました

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だいぶ凹んできましたが
まだまだプロテクターの脇の所は閉まりません

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立ち姿はそれなりにマシになって来ましたが

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座った姿は、デブそのものです
90kg台ではまだまだですねぇ



■バイクとタイヤのお陰

 いよいよスタート。前日降った雨がどれだけコースに影響与えてるか心配でしたが、全く影響がなさそうです。何でも、下の駐車場の方は降ったけど、上のゲレンデの方はほとんど降ってないとの事。田舎にありがちな天気だった様です。スタート方式はWEXもJNCCも同じヘルメットタッチスタート。そして今回もみんなよりちょっと出遅れてスタート。もっとも、慌てて出ても先の方で詰まってたりするので、のんびり出発しました。
 自分の場合、1周目で上手くいく時はその後も上手くいくのですが、今回は上手くいった部類でした。神立は最初が長いガレの上り坂なのですが、自分はここでトチる事があまりありません。決して早くはないのですが、とにかくアクセルが開いている限り、登っていくというのがX-Trainerの持ち味です。それに加えてミシュランのエンデューロ・エクストリームの食いつきが素晴らしく、グイグイとガレ坂を登って行きました。
 今回は地面がドライだった事もあって、3速使える所は積極的に使う様にしました。というのも、上り坂では3速では息つく事があるのですが(開け方が足りない)、平地で2速だと遅い上に加減速Gがしょっちゅう掛かって疲れるからです。そのお陰か、去年よりは全般的に車速が上がってた様に感じました。

ガレ坂で見せ場の転倒
今回コケたのはこの一回だけでしたw


■下りの問題

 神立は後半は延々と長い下りです。自分は下りが苦手で、去年などは下りが怖くて1周で止めた様なもんです。しかし、怖いからといって下らない訳にもいきませんし、一応は下りの時のフォームも習っているのですから、頑張るしかない訳です。
 下りの時は、スタンディングで減速姿勢で下りてくる訳ですが、今回、おそらく初めてだと思うのですが、スタンディングの減速姿勢だと車勢が安定し、またそれほど怖くもないという事に気がつきました。ただ、立っているとやっぱり足腰が疲れてくるので、疲れるとシッティングして休憩せざるを得ないのですが、そうすると姿勢は後ろにつんのめった格好になって、バランスも取りにくく、手、腕、肩も猛烈に疲れてくるし、かつやや怖い。
 思うに、体重が100kg近くあった時は、それだけ体が重くて立ってられなくて、それで座ってたら下りが怖い、というところだったんじゃないでしょうか。ついでに言えば、目方が重ければコケて地面に叩きつけられる時の衝撃も大きくて、怪我しやすかった訳です。それを考えれば、前回の勝沼戦より19kg落としたのはそれなりに効果があったと言えますし、ここからさらに10kg、20kg落ちれば、もっと違った展開にもなるでしょう。
 ついでに言えば、バイクの上に乗っかってるウエイトが軽ければ、上り坂でも余計なパワー食わないでしょうし、平地ではもっと車速が上がるはずです。体重を落とすというのは、金をかけずにエンジンのボアアップをする様なもんじゃないでしょうか。


おまけで走った最終周の様子
実に走りやすいコンディションでした


■休憩してからフィニッシュ

 そんなこんなで、1回だけガレ場でコケただけで周回を重ねてたのですが、やっぱり夏真っ盛りなもんで暑い。事前のアナウンスでも熱中症になる前に休めと言われたし、休みたいけどどないしよ、と4周目あたりから考え出しました。こういうタルんだ考えの時に、オアシスなる給水救護所の存在は、非常に魅力的で、どーせ休むなら炎天下のピットエリアより、日陰のテントの下の方がいいやと、そこまで頑張って走りました。
 着いてみると、だいたい自分と似たり寄ったりの考えの人が屯ろしてて、「暑い」だの「走りたくないー」だのダラけた事を言い合ってる。自分もその仲間入りをして、ダラダラしてました。まぁ、大きなトラブルもなくイゴりもせず、うまいこと走れたのですから、今回のところは成果あったというところでしょう。そのままチェッカーフラッグまでサボってやるつもりでいました。
 で、マーシャルさんが「L1でましたよー」というのを聞いて、今から行けばチェッカーフラッグだろうと、重い腰をあげて出発。休憩しただけあって、4周目とは見違えるほどに元気に再スタートしました。他のライダーさんは追い込みで必死で走ってましたが、自分は急いで帰るとまだL1だったりするので、のんびり帰ったのですが、大抵こういう時は時間を読み間違えるもので、チェックポイントについたら、まだL1でした。
 こうなったら、最低でも15分以内には帰ってこないと、カウントされない最終ラップになってしまうので、これまで以上に気合いれて走りまくりました。ところが、ガレ坂が間も無く終わるというところで、ガス欠でエンジンが止まってしまいました。ガス欠になるまで走るなんてのがこれまで滅多になかったのでビックリしましたが、慌てずリザーブに入れて再発進。おそらく、チェックポイントまでは持つでしょうが、早い事帰るに越した事ないので、下り坂もあまりブレーキ当てずに下り、どうにか6周でフィニッシュを迎えました。



久々のフィニッシュ!


■今後の課題と問題提起

 今回のレースで如実に分かったのは、「無駄な体重がないだけで、極めて楽に走れる」という事でした。過去にも痩せた時期はありましたが、ここまで如実に感じた事はありませんでした。となれば、もっとダイエットを加速化して、一日も早く戦力化して残された時間を有意義に使うより他ありません。4ヶ月で19kg落とせたのですから、8.8WEX神立では92kg、9.12WEX箕輪では88kg、10.10JNCC八犬伝では85kgと、今から10kg落とす努力をしたいと思います。出来るかどうかでなく、タイムリミットを設ける事で目標に近く頑張りを見せるのが大事なのだそうです。
 今回のコースレイアウトは、結構上りもあったのですが、アクセル開け開けで登ってたせいか、6周目でリザーブに入りました。もし、休憩せずに走り続けていたら、あと2周は多めに走った計算になるのですが、7周目には完全にガス欠になっていた可能性があります。これまでガス欠でリタイアした経験はないのですが、クロトレはインジェクションでなくキャブである事、2ストである事などから、これまでのインジェクションのCRFと違って、航続時間が短くなる可能性がありそうです。これまで、予備の燃料をピットエリアに持ち込むというのは滅多になかったのですが、クイックチャージャーの装備等を検討しても良いかもしれません。
 さて、次の目標やらなんやらを考えながら帰ったのですが、翌日、信じられないほどの筋肉痛になりました。打ち身レベルの痛怠さで、肋骨折って貰ったロキソニンテープを大量投入する事態になりました。原因その1は、前の日にクエン酸をしっかり飲んでおかなかった事です。というのも、これまで飲んでても今ひとつ効いてるのかどうかわからなくて、今回も大した事ないだろうと思ってたのですが、大した事になりました。二つ目は実際のところはどうかわかりませんが、体重が100kgあった時よりは体使ったという事でしょう。しかも久しぶりに使ったという感じです。そんな訳で、次回はきっちりクエン酸飲んでおこうと思います。

2021-07-25 10.26.36
今回も大活躍の充電式ファン
レースの後のサイダーが美味い季節です

2021-07-25 17.04.34
ほとんど汚れなかったので
このまま次のWEX神立に出れそうですw