先日買ったリアットの6.5チェストプロテクターですが、一つ気になったのは、「ネックブレースを着ける時は、前後のプレートを外す事」という注意書き。その通りに外してみたところ、当然の事ながら、その部分の装甲はなくなるので、プロテクションがちょっと心もとない感じになってしまいます。今回は、外すべきなのかどうかを研究しました。
説明書の初めの方に書いてあるのですが
胸はともかく、背中がちょっと不安です
■そもそもの発端
今回の考察に入るきっかけは、「頭から落ちた時に、リアットブレースの後ろのベロが背骨を損傷する」という話しを聞いた事でした。それを防止する為には、背中の装甲を外さず、装甲の上にベロが来る様にする、というものでした。まぁ、装甲を外した状態では、モロに背中にベロが当たっていますので、もっともな話しです。
そこで、プレートを元に戻してみました。ただ、プレートの分、厚みが増しますので、リアットブレースのベロや前歯の位置をずらして幅を広げ、チェストプロテクターの上からリアットブレースを被せれる様にしました。
結果としては、非常に収まりが悪い。なんか浮いた感じになるし、リアットブレースを固定する部分と、チェストプロテクターの肩についてるゴム紐の位置も完全に離れている。これは明らかに。こういう使い方をするのを前提としてない造りになってると感じました。
背中のプレートをつけて、ベロを出してみたの図
ネックブレースがかなり浮いて
明らかに「こうじゃない感」が出まくってます
■物は試しで装甲の下に入れてみる
その時、ふと、プレートを付けたままで、その下にベロが入るんじゃないか、と思い、やってみました。結果はノープロブレム。ベロの位置を若干調整しましたが、何の問題もなく入り、かつチェストプロテクターを着けても、ベロが背中に当たって違和感あるとか、そういう事もありませんでした。
そこで、さらに前のプレートも付けたままで、プレートの下にネックブレースの前歯が入るかも?と思いやってみたところ、これも問題なし。プレートなしに比べたら、ちょっとゴワった感じがありますが、それも気にならないレベル。
そんな事よりも、プレートを付けたままネックブレースをした方が、ネックブレースはグラグラしないし(だからチェストプロテクターの肩のとこのゴム紐でネックブレースを引っ掛ける必要がない)、何よりも前後に装甲があるので、守られている感が非常にあります。
ネックブレースの付け方は、前の5.5チェストプロテクターと同様で、まずネックブレースのベロをチェストプロテクターの背中の部分に差し込んでから、チェストプロテクターを身につけます。そしてネックブレースを閉じて、前歯をチェストプロテクターの胸の装甲の下に入れます。それほど大変なものではありません。
ベロを背中のプレートの下に入れてみる
そうしろと言わんばかりのぴったり感
見た目もこっちの方が格好良いとの事でした
前もちゃんと入る様になっています
■6.5チェストプロテクターの用途
ところで、最近はチェストプロテクターをジャージの下に着ける人が多いのですが、自分は外から着けたい派なので、今回もこの6.5チェストプロテクターを買ったのですが、このプロテクターにしても、ジャージの下に着ける事も考慮にいれて作られてるんではないか、という風に考えました。
というのは、胸と背中のプレートが外れる様になっているのがそれで、これはもっと軽装な3.5チェストプロテクターでも同じ構造になっていますが、2.5チェストプロテクターではそうなっていません。察するに、2.5はほぼ完全インナー、3.5はイン・アウト両用、6.5はほぼアウター、といった住み分けになっているんじゃないかんと思うのです。つまり、本質的に外側に着けるものなので、その更に外側にネックブレースをつけれるほど薄くは出来てない。しかし、ジャージの下にも付けれる様に、プレートを外す事で、付けれる様にもなっている、という事なんじゃないかと思います。
むしろ、説明書きのどこにも書いてない事ですが、6.5チェストプロテクターを完全にアウターとして使うに当たっては、前後のプレートを外さない方が装甲力が高いんじゃないかと思います。
前から見た図
やっぱりこっちの方が格好よく見えます
ネックブレースの収まり具合も良いです
■ベロが背中を痛める件
さて、冒頭にあった「頭から落ちた時に、リアットブレースの後ろのベロが背骨を損傷する」という話しですが、話しを聞いただけなので、具体的にどの様になってそうなったのか分かりませんので、あくまで自分の想像なのですが、首がもげるほどアッパーカット状態なってネックブレースが上むいてしまい、それでベロが背中に突き刺さった。もしくはネックブレースが両鎖骨を粉砕して肩にめり込み、それでベロが背中に突き刺さった。どっちにしても、背中云々の前に生死に関わる重大負傷です。
もし、自分がその様な怪我をするとしたら、身の程も弁えずにG-NETあたりにエントリーして、15メートルくらい上から滑落する、といった様な状況しか想定できないのですが、そんな度胸はありませんし、自分が参加してるレースでは、そういった恐ろしい怪我が起こる状況というのが少なさそうです。まぁ、モトクロスやってたらまた違ったかもしれませんが、何にしても、自分が出来る事から逆算したら、そういう重大な怪我はなさそうです。
むしろ、背中のプレートなしで、ネックブレースのベロが丸見えになっている方が怖い。というのも、背中からコケるというのは想像できるのですが、そこに運悪く木の根だの子供の頭くらいの石だのがあって、ネックブレースのベロんとこにヒットした、なんて事は最近の傾向から多いにありそうです。ベロの外側に装甲があれば守られますが、なければ木の根だの岩だのにベロが押されて(まぁ、折りたたむ方向に曲がりますし)、背骨やってまうというのは想像に難くないのです。
プレートの裏にベロを入れる様にしたからといって、冒頭の話しの対策にはなってないので、アドバイスくれた人の言う事をこれぽっちも聞いてない、という事になったのですが、代わりに装甲力増強に気がついたのは、自分としては得したなと感じました。
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