以前、飯盒でパウンドケーキらしいものを作ろうと挑戦し、それっぽいものを作ったのですが、その後の調べで、パウンドケーキというのは、小麦粉、バター、砂糖、卵をそれぞれ1パウンドずつ使っているケーキである事が分かりました。お恥ずかしい話しですが、パウンド(pound)というのが量目の単位の事でなく、バウンド(bound)と勘違いしておりまして、その割には跳ね返る様な柔らかさはないよなー、とか思ってました。という訳で、パウンドケーキとして作り直します。
■材料
自分が炊飯器ケーキを作る際には、ホットケーキミックスを使っていたのですが(その延長で飯盒ケーキもホットケーキミックスを使っていた)、パウンドケーキでは薄力粉を使います。ホットケーキミックスは、ホットケーキを作るにあたって最適化された粉や砂糖などの配合がされている訳ですが、むしろそれがケーキを作る上で、砂糖だのバターだのの配合を難しくする要因でした。パウンドケーキでは、小麦粉、バター、砂糖、卵をそれぞれ1:1:1:1の割合で混ぜれば良いので、全然頭をつかう必要がありません。
とは言えども、パウンドケーキで検索すれば、星の数ほどレシピが出てきます。基本的な部分では共通していても、それぞれアレンジされていて、レシピの数だけ味わいがある、という事です。その意味で、当協会の飯盒パウンドケーキもオリジナルレシピ、という事になります。で、使う材料は以下の通り。
- バター:200g
- 砂糖:200g
- 溶き卵:200g
- ラム酒:50g
- 薄力粉:200g+ベーキングパウダー:10g
順番は使う順です。どうして200gなのかというと、バターが200gなのでそれに合わせました。300gにしても良いですが、飯盒からはみ出てしまいますし、飯盒からケーキを抜く時に胴体で千切れたり、熱が通り切ってなかったりする事がありますし、その前にそんなに沢山食べれません(爆)
バターの代わりにマーガリンやショートニングでも可
ただし、かなりライトな食味になります
■作り方
作り方は、一般的なパウンドケーキの作り方とほぼ同じです。むしろ重要なのは使用する道具で、ハンドミキサーはあった方が良いです。この女子力たっぷりな道具のお陰で、ケーキ作りの億劫さは20%くらいまでに軽減され、かつ準備さえ出来ていれば、2時間ほどでケーキを作る事が出来ます。では、作り方を説明します。
- まず、バターと卵を常温に戻します。冷蔵庫で冷えたままだと、いくらハンドミキサーを使ってもバターをかき混ぜる事が出来ません。また、卵が冷えていると、バターに混ぜる際にバターが固まってしまって、上手く混ぜる事が出来ません。
最初の内は、バターがミキサーに結構絡まります
- 常温に戻したバターをボウルに入れ、ハンドミキサーでざっと崩します。そして砂糖を3回くらいに分けながら、バターに混ぜていきます。一気に砂糖を入れると、ミキサーの勢いで砂糖が飛んだりしますので、ゆっくりしっかり混ぜましょう。
砂糖は散らばらない様に、少しずつ
- 次に溶き卵を混ぜます。これはほんのちょっとずつ、混ぜていきます。一気にドバッと入れると、なかなか上手い事混ざりません。室温が寒い等、上手いこと混ざらないときは、ボウルをぬるま湯に入れながらやると、上手い事いく時があります。ただし、バターが溶けない様に注意です。
卵は10回くらいに分けて入れるつもりで
- 卵が混ざったら、ラム酒を入れてかき混ぜ、ベーキングパウダーを混ぜた薄力粉を入れて混ぜます。これは一気に入れて大丈夫ですが、問題は混ぜ方で、ぐるぐるかき回す様なやり方でなく、ゴムベラで切る様に混ぜ、時々ひっくり返して徐々に混ぜていきます。ドライフルーツを入れたりするなら、完全に粉が混ざってから混ぜ込みます。
ラム酒を入れる頃には、大分液体っぽくなってます
粉は一気に入れていいです
ドライフルーツなどを入れると贅沢になります
- 混ぜたタネを飯盒に入れます。フッ素加工されている飯盒だとそのまま入れても大丈夫ですが、普通の飯盒の場合は、クッキングペーパーをせっとしてから入れます。
フッ素加工、また再販してほしいですねぇ
- オーブンは160度で余熱します。余熱が完了したら、まず20分は蓋なしで焼きます。その後、蓋をして50分焼きます。ずっと蓋をしてないと、ケーキの上の部分が黒焦げになります。逆にずっと蓋をしっぱなしだと、上の部分は焦げ目がつきません。
- 焼きあがったら、飯盒からケーキを出して、翌日まで放置します。飯盒に入れっぱなしだと、完全に冷えたあと、ケーキが飯盒から出てこない場合があります。焼きたては柔らかいケーキですが、翌日まで放置して完全に冷ますと、硬いパウンドケーキらしいケーキになります。
■焼き時間の関係
焼き時間は合計で70分です。結構長い時間焼きますが、試しに50分にしてみたところ、見た目はしっかり焼けてる様ですが、中が生だった事が何度かありました。逆に70分以上焼くと、表面の焦げの部分が分厚くなってしまいます。まぁ、いわゆる皮の部分で、そのカチカチの部分が好きって人もいるでしょうから、そのあたりはお好みで調整してください。
作り方でも説明しましたが、最初の20分は蓋をせずに焼く事で、上の部分も他の部分と同じ様に焼き目を入れる事が出来ます。そうする事で、切った時に、四辺がしっかりした感じになります。蓋をしっぱなしで焼くと上の部分は焼き目がつかず、従って切った時に、上の部分がふにゃふにゃした感じになります。まぁ、この辺りも、好みやアレンジの範囲ですので、いい感じにやっていただくと良いでしょう。
70分くらいだと、こんな感じの断面です
80分だと、結構焼けていましました
■硬さと沈殿
炊飯器ケーキは、バターを溶かして作る関係か、ドライフルーツなどを入れても全部沈殿して底に溜まってしまう傾向にありました。その反省から、パウンドケーキに挑戦したのですが、それでも半分から下の方に沈んでしまう傾向があり、作り方にまだまだ改善点がある様に思います。
ただ、個人的には、粉の量を1でなく1.5くらいに増量して、もう少し身の詰まった感じにしても良いのではないかなな、と思わないではないです。それではパウンドケーキにならないのですが、この辺りは好みでアレンジしても良いのかなと思います。
ちなみに、この手のケーキは一晩くらい冷ましておくと、翌日には結構硬くなるのですが(まぁそれが良いのですが)、現状の1:1:1:1だと、結構サクサクした様な感じです。粉を増やす、水飴を使うなどすると、もっと身が詰まってたり、しっとりした感じの仕上がりになるのかもしれません。
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