9月下旬のシルバーウイークは、嫁さんが持ち山をバイクで走りたい、という事で、なんと9連休も押さえてたのですが、新型コロナウィルスの関係で結局取りやめ。何にもする事がなくなりました。とはいえ、これだけの大連休ですから、有効に活用しないと勿体ない。という事で、クロスパーク勝沼に練習に行く事にしました。


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チュルチュル勝沼でも性能の高さを見せたクロトレ





■クロスパーク勝沼に行く目的

 わざわざ高速道路を使って練習しに行くからには、それなりの目的があっての事です。まず、今年不調の原因の一つと見ているタイヤを、IRC VE33Sからミシュランのエンデューロ・ミディアムに交換しました。前回練習に行った時とどう違うのか、比較する為です。
 もう一つは、来月のWEXイースト第6戦の事前練習です。WEXで使われるコースの中で、XP勝沼は比較的多く走っているコースですが、やっぱり数は力という訳です。なので、もし可能であれば、1日置いた22日にも練習に行くつもりをしていたくらいでした。
 ただし、XP勝沼は雨が降ったら、どうにもこうにも、二進も三進もいかないコースです。チャレンジ精神より身の安全のために「走らない」という選択肢も正当性を持つコースです。なので、事前の告知では、「雨天中止」という事にしていました。
 ところが、狙いすましたかの様に、連休に突入した途端、日本全国秋雨モード。20日は午後から雨との予報です。「雨天中止」なんて事を聞き分ける様な事はなく、主力は事もあろうに、前日から泊まり込みで先行(19日はパーフェクトなドライだったとか)。行くの嫌とも言えず、内心嫌々ながら、それでも早めに着いて早めに走れば、雨が降る前に自分が必要とするデータを得られるのでは、と微かな期待をしつつ、深夜から出発しました。

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奥がミシュラン・エンデューロ、手前がVE33S
チュルだと奥、マディだと手前って感じなのかも


■待ってたかの様な雨

 さて、0700時ころにXP勝沼到着しました。前日から泊まり込んでいる自分とこの仲間しか寝てない様な静かなパドックです。ともあれ、バイク下すにはまだ早いので、運転席のシートを倒して少々仮眠する事にしました。
 0830時ころ目が覚めたのですが、外は雨です。予報では午後からだったはずなのに、頼みもしないのに朝から雨が降るとは。雨降ってる時にバイク下すのも嫌なら、雨降ってる時に勝沼を走るのはもっと嫌です。このまま走らずに昼飯だけ食って帰ろうかなー、と思っていたのですが(22日、改めて来れば良いか)、どうにもその場の雰囲気がそんな感じじゃない。
 とりあえずコースの方はどうなってるかなー、とMXコースのスタート地点に行ってみると、いつも大歓迎してくれるコースオーナーのA柳さんに遭遇。これまたさも当然の様に「今日走んなきゃダメっしょー!」と言われ、コースの状態はどんな具合か聞いてみたら、現状ではMXコースも表面だけが濡れてる感じだし、ウッズの方は木の葉っぱがあるから、それほど濡れてない、という事でした。
 まぁ、その程度だったら大丈夫かなー、と思いつつ、それなりに降ってた雨も少し上がってきたので、意を決してバイクを下ろし、走る事にしました。

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前日から泊まり込んでた面々と合流
みんなやる気満々


■案の定のエンデューロコース

 今回の目的は、あくまでエンデューロコースでVE33Sとミシュラン・エンデューロの違いを比較する事だったので、EDコースしか走るつもりはありませんでした。で、EDコースの入り口の下り坂まで行ってみると、下の方でもがいてるバイクを発見。もしかして、入り口を間違えたのか、と思ったのですが、そうでなくて、「今日はめっちゃ滑ります」という事で、撤退しようとしてた人が、入り口の坂を上がれずにもがいてたのでした。
 しかし、もうEDコースに入ってしまったし、自分に付き合って仲間も二人来てくれてるし(この二人の方が上手)、この先がどうなってるか、とりあえず走ってみる事にしました。最初のうちは、見た目滑りそうな感じであっても、それなりに走れたのですが、やっぱり滑る所は滑るもんで、いきなりスッテーンと転倒。バイクまでしばらく滑っていってしまい、「一体どこが『それほど濡れてない』だよ!」と内心悪態をつきながらバイク起こしました。この時、脇腹に握りこぶし2個分のデカい石がめり込み、地味に痛かったです。
 ウッズの大坂では、ドライだったら直登できたかも知れませんが、結構湿気しけで掘れていて、何度も休憩しながら登らざるを得ませんでした。それでも最後まで登りきれたのは、X-Trainerならではのイージーかつ高性能だったからでしょうか。タイヤがミシュラン・エンデューロだったのも相当有利だったと思います。
 ここから先はドライでも結構怖い下り坂の連続ですが、「二言目にはコケる」様な状態で、練習になったんだかなってないんだか。とにかく、とても最後まで走りきれる様な感じじゃなくて、途中でエスケープしてMXコースに退避。それでもコケて、這う這うの体でパドックに引き上げました。




■滑る時はアクセル開けないとね

 午後はEDコースは諦めてMXコースに移動しました。午前にチャレンジしてた面々からは、大坂(例のしねばいいのにの所)で難儀した話しを聞いてましたので、エスケープするつもりでいました。
 ところが実際に行ってみると、WEXで使うエスケープルートが塞がれている。仕方なしに、そのまま大坂にチャレンジ。どうにかこうにか登る事が出来ました。これはタイヤの性能が大だったと思います。
 そのままMXコースを1周し、どこにエスケープがあるのか聞いてみたら、大坂の下の小坂の手前にあるとの事。普段はそんな所、見もしないので見落としてました。というのも、アウトバンクから小坂に進入するので、イン側にあるエスケープは、これまで意識してませんでした。で、そのエスケープに入ってみると、エスケープどころか、コースの半分くらいをカットした感じで、流石に物足りない。大坂はとにかく登れたのですから、繰り返し練習してみるとか、と思いました。
 そこで再度チャレンジしてみました。その時、EDコースの大坂に向かう仲間が見えたので、ここでエエとこ見せたろ、と思ったら、リアが滑ってアクセル緩めてしまい、あとちょっとで登りきるところで転倒。しかもバイクに足を挟まれて宙づりに。どうにか脱出したものの、自分ではバイクを起こせず、駆け付けた隊員に助けてもらったものの、二人して坂を滑り落ちる羽目に。
 まぁ、調子コイた時に限って失敗するものですが、リアが滑ったからといって、アクセル緩めたのではダメなのを失念していました


リアが滑った時にアクセル開けるのは
本能的に危険しか感じないんですが
転ける時はどうやっても転けるんで、開ける必要がある時もあります


■バイクとタイヤの感想

 今回感じたのは、まずクロトレというバイクは、これまで乗ったバイクの中で、やはり相当に性能の良いバイクなんだろうな、という事。滑ってコケるのはどんなバイク乗ってても変わりませんが、起こすのが軽い、再始動が楽、楽に坂を登る、などなど、これまでのバイクだともっと難儀してそうなのが、ただの難儀で終わったという点で、かなり優秀だと思います。また、同じBetaでも、RRと違って、よりファンライド寄りの味付けになっているので、あまりトゲトゲした所がない。自分みたいなマイルドな性格には、やっぱりクロストレイナーの方が向いてると思いました。
 タイヤに関しては、完全にミシュランのエンデューロ・ミディアムの方が優れている(と思う)。よく考えてみたら、ミシュラン・エンデューロは去年のWEX神立から投入しているので、XP勝沼で使うのは初めてだと思う。VE33も初めて使った時は相当衝撃を受けましたが、接地感やグリップ感は、ミシュラン・エンデューロの方が安心感があります。最初、空気圧を前0.5後ろ0.4くらいで入ったのですが、EDコースの中で、A柳さんから「入れ過ぎだよ〜!」と言われて、前後とも0.2くらいまで落としてもらったのですが、同じ空気圧でも、他のタイヤよりもよりグリップする感じがしてました。

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このところ大活躍のホットプレート
炭焼きより後始末が楽でいいです


■3回目には慣れる

 今回は、筋肉痛よりも打ち身が酷くて、翌日はもう、文字通りの這う這うの体で、起きるのも寝るのも難儀しました。その打ち身というのが、肩は体から出てて、まず最初に着地する所だから仕方ないとして、今回も外腿をきつくヒットしてました。足、膝、腰は防御してますが、太ももや足の付け根はのノーガードなんですよね。先日の爺ヶ岳でもヒットしてましたし、いよいよ対策を講じる必要が出てきたと思います。
 今回は、なんかほとんどコケに行った様な感じなんですが、こういうのも練習としては必要なもんだと思う様にしています。出来ればコケけずに気持ちよく走りたいもんですが、そうともいかないのがオフロードです。満足に走れなくても、経験値を積むという意味合いでは必要という訳です。ついでにいうと、マディも3回も走ると慣れてくるもんで、それはかつて、モトクロスやってた時にも体感した事があります。
 そんな訳で、喉元過ぎれば熱さを忘れるで、また機会があれば、滑る勝沼も練習しようと思います。