全世界的に新型コロナウィルスで大騒ぎですが、37.5度くらいの熱で大騒ぎし過ぎじゃないですかね。しかもあまり死人も出ない。『復活の日』みたいになるなら見ものですが、そんな風でもないのでバイク乗ります。今回は、最近よく行くイワイサーキットのモトクロスコース。フルWPC後のBETA X-Trainerの慣熟訓練です。


2020-03-07 13.42.08
新型コロナ関係なしのみなさん




■ARCレバー

 黒外装のシャークティースデカールが上がってきたら、「艤装編」にまとめて書こうと思ったのですが、ウランさんがオフィシャルの仕事が激烈に忙しい、という事で当分その記事は書けそうにありませんから、ネタが新鮮なうちに書き進めます。
 ARCのいわゆる「折れないレバー」はかなり前から知っていたのですが、その頃は今ひとつタッチが良いように思わず、モトクロス時代にはZETAのピボットレバーを使っていました。もっとも、モトクロス辞めてゴツいハンドガードを付ける様になってから、ぶっ転けてレバーを折ったり曲げたりする心配もなくなり、以後は純正のレバーを使う様になっていました。
 それがこの度、ARCのレバーに替えたのは、材質が変わったのかどうか分かりませんが、純正のレバーよりこっちの方がタッチが良くて、何かしら軽くなった気がしたからです。ARCのレバーは可倒式でかつ樹脂なので曲がりにも強いとの事ですが、ハンドガード付けてるのでその辺りのメリットは関係なし。単純に軽くてタッチが良いから替えたのです。
 ちなみに、このレバー、今回初めて付けたのですが、レバーを戻すスプリングを使わないとか、勝手が分からない所があって、取り付けに思案しました。分かってしまえば、むしろ単純な構造なので、調整とかも楽で使いやすいです。今日はこのレバーに慣れる為の練習でもありました。

2020-03-07 10.06.27
ブレーキレバー調整中
ちなみに、ブレーキレバーはCRFと同じ品番です

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クラッチレバーの調整
こちらも簡単な調整方法です


■ブレーキペダル問題

 クロトレのシフト/ブレーキペダルは、BETAが元はトライアル車作ってるメーカーだからか、かなりトラ車チックなセッティングになっていて、特にブレーキペダルは位置が高くて、どんなに気を使ってもガク踏みになってしまう。しかも、一番下に調整しても、ステップより10mmほどペダルの踏み代の方が上がってる、という事で、お店で特別に薄ナットを作って貰いました。これで良い感じにステップと踏み代がツライチになりました。
 ところで、他の人のクロトレを見てみると、なんと踏み代をステップの下側から止めるという方法でこの問題を解決しようとしていました。この発想は全く無かったのですが、ボルト留めであるので、こうした方法も出来るという訳です。試しに乗らせて貰ったところ、確かに低くて引っ掛かりが少ない。その代わり、踏み代のギザギザの部分とペダルの上部がツライチなので、引っ掛かりが少な過ぎて空振りになる事があり、それはそれで怖い。そこで二人で話してたのは、踏み代の高さが純正の半分くらいの高さなら良いのにねぇ、という事でした。
 ちなみに、CRFのブレーキペダルは、ペダルと踏み代が一体ですが、踏み代の高さは5〜6mmくらいで、長年これに慣れてきたから、余計、BETAのペダルは気になるのかもしれません。また、引っ掛かる感が増えたのは、薄ナットでペダルがさらに下向きになった事で、踏み代も斜め下を向いて後端のギザギザがブーツの底に引っかかる感じになったからかもしれません。

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特製の薄ナット
ブレーキペダルの位置が高くてお困りの方にオススメ

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上が純正の踏み代、下が2号車
下から付けるために、ペダル、踏み代ともに加工したとの事

2020-03-07 12.01.54のコピー
純正は踏み代が高すぎるんですね
かつ斜めになって後端のエッジが引っ掛かりやすい
下のは逆に引っ掛かりが少なくて
操作し易いんですが、空振りもし易い


■2号車3号車乗り比べ

 前回、爺ヶ岳でエンジンノーマル状態の1号車とフルWPCの自分の3号車とを乗り比べて、その絶大な違いに驚異したのですが、その驚異を自慢wすべく、2号車とも乗り比べをしてみました。
 とりあえず、2号車の人に自分のクロトレに乗って貰ったのですが、「振動が無いねぇ」との感想。もっと凄いリアクションが来ると思ってたので、ちょっと拍子抜けしました。そこで2号車を借りて乗ってみると、1号車に比べてエンジンも軽く、3号車との違いは確かに振動とミッションの入り具合程度。これでは確かに、「凄い」と言うほどの違いはありません。
 実を言うと、自分がクロトレを買う前に、1号車も2号車も乗っているのですが、確かに2号車の方が乗り心地が良かったのです。2号車の方は排気バルブを弄ってある(といっても調整で改造してる訳ではない)との事でしたが、それだけではない違いがある様に感じました。
 察するに、ここら辺がイタリア人の仕事らしく、車体によって組み立ての公差が大きい様です。自分のクロトレは、バイク屋さんが0.001mm単位で精度を出してますから、そりゃ動きも滑らかな訳です。BETAの工場出荷状態の1号車と2号車は、2号車は大分マシ、1号車はちょっとラフな仕上がり、と言う事なのかも知れません。
 その1号車で、CRFからの乗り換えを即座に決心したのですから、やっぱり凄いバイクなんですが、腕っこきのメカニックの手にかかれば、もっと凄くなる事は既に述べた通りです。今回は、日本車とイタリア車の生産公差の違いを感じる事が出来ました。

2020-03-07 12.05.56
今回も日本飯盒協会の飯盒炊飯
プリムスIP-2243は飯盒で使うに最適なガスストです



■晴れモードか雨モードか

 クロトレに限らず、BETAの車両には晴雨のモードスイッチが付いていて、路面の状況に合わせて出力モードを選ぶ事が出来ます。また、このモードスイッチは、その乗り手の性格や好みに合わせて使い分ける、と言う使い方もされる様です。
 晴れモードの方が楽しいと言う意見が多いのですが、自分は晴れモードだとどうにも忙しく、ギクシャクした乗り方になって、あまり楽しく乗れません。晴れと雨のモードの実感的違いは、晴れモードの方はメリハリがあって、ピッピッと加速する感じ。雨モードの方は加速の仕方がマッタリです。自分の場合、まったりした中でピックアップ良く乗るのが楽しく感じます。
 エンジンを軽く仕上げた結果、広いコースだと雨モードではタレた風に感じる事もあるのですが、だからと言って晴れモードにしたら、追い立てられる様な感じで忙しい。やっぱりこの辺りは、練度とか性格とか、そうしたものが影響する様です。
 もっとも、わざわざ晴れと雨のモードが備えられてるのですから、別に晴れモードが偉くて雨モードが大した事ない、と言う意味ではないでしょう。乗り易い方で乗れば良いのですし、乗り易いバイクというのが一番パフォーマンスを出せるのだから、自分は堂々と雨モードで乗ろうと思います。

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CRF450RX“ゲイレルル号”は
モタ車になっています

■まだまだ奥深い

 上でブレーキペダルの事を書いたのですが、クロトレ(に限らずBETA全般かも知れませんが)のブレーキは、手前がスカスカで奥の方でグッと効く感じがします。つまり、CRFやXRに乗ってた時の様な、手前でちょんちょんとブレーキを効かせる様な使い方は、あまり出来ないという事です。
 ところが、クロトレは2stの割には、いわゆる「エンブレがない」という感じがあまりなく、ブレーキを使わないと減速しないという感じではありません。まぁ、そんなに車速も加速もないと言われればそれまでなのですが、ブレーキペダルが高すぎて使えないのを、フロントブレーキだけでどうにかしようとして、出来てしまってたりします。
 奥の方で効く、というのは、サスにも言える様で、ノーマルのサスはとても柔らかく、体重のある自分などはハードスプリングに替えた方が良いなどと言われているんですが、それでも上手な人がそこそこジャンプを跳んでも、底突きしないサスの奥の強さがあります。テクニクスの吉田プロ曰く「モトクロスの練習にも良いんじゃないですか」との事。
 自分は長らく、CRFに乗ってきて、むしろCRF以外のレーサーを知らないのですが、BETA X-Trainerはそれとは違った作り、乗り味で、まだまだ分からない、分かってないところがある、奥深いバイクだなぁ、と感じました。


クロトレは、この程度のジャンプは大丈夫という事が分かりました

2020-03-07 10.41.00
今年はレースよりも
このバイクを乗りこなす方向で活動したいですねぇ

2020-03-07 16.42.02
今回から、積み込みの前に
ちゃんとキャブからガソリン抜く事に
ズボラかますと、帰りの道中、ガソリン臭くて頭痛くなります