自分はこれまで外車には一切興味を持たず、国産車(しかもホンダ車のみ)ばかり乗って来たのですが、先日、知り合いが買ったBeta X-Trainer250(以下、クロトレと略)に試乗してみて、その軽さ、2stなのに粘りある低速、旋回性の良さ、その他諸々に衝撃を受け、XR230、CRF450RXの引き取り手もあったのを幸いに、急遽乗り換える事にしました。


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箱の中身
イタリアから遠路はるばる、富山経由でやってきました



■ついに外車に乗る

 2stというと、ピーキーで乗りにくいという印象が強く、モトクロッサーでは特にその傾向が強いのですが、実を言うと、2013年頃に試乗したKTM200EXCの2014年モデルは、そうした2stの乗りにくさを払拭し、まるで4stと思わしめる様な低速の粘り、サスが柔らかく足つきが良く、つまりエンデューロ向きにモデルチェンジしており、非常なショックを受けた事がありました。そのせいもあってか、それから暫くの間は、エンデューロ界は猫も杓子もオレンジ色だったのですが、自分は外車であるし、値段も高いと言う理由でそっちには行きませんでした。
 その後、XR230、CRF250R、そしてCRF450RXと、トレール車、モトクロッサーをエンデューロ向きに改装して乗り継いできたのですが、結局のところ、外国産の正規エンデュランサーには敵わないと言うのが、前回試乗した時の感想でした。ネックとなるのは値段ですが、クロトレはRR2T 250と比べて17万円ほど安く、税込でも100万円行かないのがありがたいです。

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店の中に鎮座するイタリアからのお届け物


■電撃的な展開

 前回の谷田部で試乗して乗り換えを決心したのですが、実際に乗り換えるのは来春くらいになるだろうという予想をしていました。そのつもりで、予算準備、既存のバイクの売却などを進めるつもりでいたのですが、谷田部の3日後、海上輸送中の19年式のクロトレ250のキャンセルが出て、その話しが自分の所に回ってきました。そして仕事帰りの電車の中で、即決で申し込み。その後、XR230が直ちに友達の手に渡り、CRF450RXの行き先も決まり、改装費込みで予算の準備も出来て、あとはこっちに来るのを待つばかりとなりました。
 それから約6週間。やっとこ届くとの連絡が入ったのですが、他のブログなどを見ていると、大体、箱から開封するシーンから始まっているので、自分もそれに倣う事にしました。

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ハンドルを外して
木の板で箱の中でバイクがバタバタしない様にしてありました




■開梱の儀

 このクロトレ、納車時の状態については色々話しは聞いていました。特徴的なのは、一等最初に付いているのは、どうにもこうにも役に立たない、チャンバー、スプロケ、チェーン、エアクリーナーが付いているという事。これはまぁ、日本の公道走れるバイクとして入関できる様にする為の措置らしいです。こんなモン要らんから、1万でも2万でも安くして欲しい所ですが、そうもいかん事情があるのでしょう。本チャン用のチャンバーとパワーパーツ入った箱が同梱されていますので、納車整備で付け替えて、それらカスパーツは捨てて貰います。

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物凄い出来栄えのチャンバー
この状態だと、全然パワー無いそうです

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パワーパーツが収まった箱
ツインエアーのエアクリーナーまで入ってました


■調整や付け替え

 今日はとりあえず開梱だけだったのですが、いくつかの要所は見ました。まず足つきですが、またがって見たところ、現状でサグ104mmとそれほど悪くないものの、足つきは足の指の付け根が着く程度で、まだまだ安心感が足りない。慣らし運転の後に再度調整が必要になるでしょうし、場合によってはシートを削る等の加工も必要となるでしょうが、とりあえずは吊るしの状態で慣らし運転する事にしました。
 異様に位置の高いブレーキペダルの調整もしましたが、一番下げれる位置まで調整しても、まだステップより10mmほど高い状態で、これ以上下げるには、アジャスターナットを薄い物に変えるしかないとの事。もしかしたら、社外のペダルで良いのがあるかもしれませんが、現状ではまだちょっとシンドイ状態です。
 クロトレが届くまで、ボルトの話しは色々聞いていたのですが、問題のある所は良い物に変えて貰う事にしました。とりあえず、リアスプロケのボルト(ここはナットが13mmな上にトルクスネジ使っている)、チェーンアジャスターのボルトとブレーキキャリパーを留めているボルトなど。ここはどういう訳か、ホームセンターに売ってる様な、ボルトの頭に文字が書いてある様な奴なのです。

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上が納車時、下がマックス下げた状態

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適当な作りのスプロケにトクルスのナット
アジャスターボルトの頭には文字入り

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ニッシンのキャリパーなのに
取り付けボルトはホムセンレベルw


■対策されてる所もあった

 自分がクロトレに乗り換える情報が回ると、既にクロトレに乗っている人複数から、「混合給油にした方が良い」と言うアドバイスが届きました。その理由は、エアクリーナーを取り付ける際に、その奥にある分離給油ユニットをエアクリーナーで押してしまい、オイルタンクからホースが外れてオイルが回らなくなり、最悪エンジンを焼き付かせてしまう、と言う事でした。そこで調べてみると、オイルタンクのホースをワイヤリングして対策してる人がチラホラ居ました。
 そこで実際にどんな風になっているのかと、エアクリーナーボックスの奥を覗き込んでみると、オイルタンクのホースはクリップで留められて、このクリップはちょっとやそっとの事では外れない、との事でした。分離給油はクロトレの大きなグッドポイントですので、とりあえずこれで様子見る事にしました。
 上にも述べた様に、ボルトやナット類で13mmの物が多く使われているとの話しなのですが、13mmのソケットもスパナやメガネも持っている事から、当面は工具で難儀する事は無さそうです。もっとも、最近はリンクやステムといったグリスアップも自分ではやる事が少なくなったので、外装が外せる程度の工具があれば事足りてますが。ただし、前後ホイールの脱着はタイヤ交換の関係で自分でやれる様にしておきたいので、後ろは27mmのソケット、前は14mmのヘキサが必要です。もっとも、14mmの高ナットとソケットで代用できるとの事です。

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オイルホースはちゃんとクリップ留め

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フロントアスクルシャフトは、XR230と同じ様な留め方ですが
こっちの方が楽に脱着できる様になってます