福島県白河市にある白河エンジョイスポーツランドは、自分がこの趣味を始めてまだ駆け出しの2008年9月、人生2回目となるヒーローズエンデューロに出て以来の訪ないです。いつかは行かないかんなー、と思いつつ、それなりに遠いのと、白河ESLでレースやってるという話しを聞かないため、ついつい足が遠のいていました。
 11年前のレースでは、ほとんどロクに走れず(前日に雨降ってコースズルズルだった)、辛うじて怪我せずに帰ってきたという体たらくで、実質的には今回初めて走る様なもんです。今回はクラッチレバーの見直し、新品ブーツの下ろしと、色々試す事もありましたので、事故をつけない様、注意して走るつもりでした。


2019-08-11 09.03.21
猛暑を予想してたのですが、幸いにも曇り空でした
でも走ると猛烈に暑かったです





■モトクロスコースで慣熟練習

 丁度お盆時期という事で、東北道も渋滞するだろうと朝0330時に家を出たのですが、これが正解。案の定、途中で渋滞があり、現地に着いたのは0730時頃。激烈な猛暑を予想していたのですが、折から接近中の台風のお陰で曇っており、あまり暑い思いをせずに済みました。テント立てたり、バイク下ろしたり、あーたらこーたらアホな話ししてても、まだ0900時。走り出したのは1000時頃からでした。
 まずはモトクロスコースで、クラッチスプリングの定数6本に戻したクラッチレバーの調子を見る事に。バイクにまたがってアクセル開けてクラッチ繋いだ途端、これまでとは比べ物にならないほど、前に出る感が凄い。これまでのマイルドさがなく、うっかりすると体が置いていかれる感じのする加速Gを感じました。
 さて、モトクロスコースにインしたのですが、この辺りの土質というか地面の感じは、ベストテクコース市貝と同じ様に、砂の粒が大きい山砂で、石ころが結構混じっていて、ドライな時はカチパンな感じの様です。11年前に走った時は、もっと土が多かった様な気がしますが、あの時は雨降った翌日でしたし、この11年で土がだいぶ流れたのかも知れません。とはいえ、ミシュランのエンデューロ・ミディアムの部リップ感は最高で、滑ったり弾かれる感じは全然ありませんでした。
 とりあえず2速でゆっくり走ってみたのですが、まず感じたのは、車体というかGというか、何かしらの重々しさ。開けて走れる所を低いギアで走ると、無駄に重い加速Gを感じるものですが、それが大きいのです。リアのスプロケを51丁から52丁に変えた影響もあるかも知れません。それにしても、前はここまで大きなGを感じてませんでしたから、これもクラッチスプリングを定数の6本に変えて、クラッチを押さえる力が大きくなった影響かも知れません。
 次に感じたのは、コーナーでクラッチ引き摺る癖が如実に分かった事。分かったも何も、ずっとクラッチレバーを半分絞った状態になっている。これでは確かにクラッチに負担が余計に掛かるのも道理です。そもそも、今回クラッチスプリングを3本から6本に戻したのは、レバーが硬くなる事で、自分のクラッチワークがどうなっているのか明確にする目的もあったのですが、それは早々に自覚できました。


戻ろうと思ったら撮影されてるのに気がついて
慌ててコースに戻りました
お陰で、ヘロヘロなシーンが撮れましたw



■クラッチを引きずらない練習

 2周目からは、意識してクラッチレバーを引きずらない様に心掛けました。白河ESLのモトクロスコースはジャンプが多く、また大きいのですが、それを飛ばずに、ベストテクの「コブの通過」を行う事で、明確なクラッチワークを心がける様にしました。もっともジャンプ跳べと言われても、ロクに跳べなくなっているので、丁度良いというものです。
 ジャンプの基礎は「コブの通過」にあり、ジャンプとコーナーの挙動は共通するとベストテクではされています。この辺りを思い浮かべながら練習したのですが、如何せんクラッチレバーが重いもんで、2周目には左手が痛くなってきて、3周目には握る力が落ちてきて、コーナーの出口やコブの向こう斜面でエンストする事も。なので、小さいコブは飛ぶ様にして手を休ませる様にしました。
 コースに慣れてきたところで、2速ではどうにも重いので3速に上げてみたところ、これが実に気持ちい。裏のストレートなんか、ストレスなく走れるし、うねりに合わせてアクセル開けて楽しんで走りました。このモトクロスコースには、砂利を撒いた様な少し長めの下り坂があるのですが、ここも1速上げて走った方が直進性が出て走り易い。前回の爺ヶ岳で「ニュートラルでガレ坂を下る」というのをやってから、下りに関する考えた方がちょっと変わりました。

2019-08-11 12.10.34
このクソ暑いのに飯が食いたいという事で
日本飯盒協会から飯盒メシを提供

2019-08-11 12.07.48
自分は流水麺の素麺を用意したのですが
保冷剤が効きすぎて凍ってしまい
パサパサの素麺でイマイチでした(^^;;



■エンデューロコースの印象

 モトクロスコースで慣らしをしてから、今度はエンデューロコースを案内して貰いました。ここも11年前に走ったのですが、入り口の坂登った先で、ちゅるちゅるした坂を登り切らず、もともと上がってたバッテリーを完全に上げてしまい走れなくなった事くらいしか覚えていません。コースは錯綜していて、色々なルートがある様ですが、今回は初めてという事で、一番簡単なコースにしました。
 コースの状況は、ガレ場あり、アップダウンあり、ブラインドコーナーあり、岩盤っぽいトコありと、結構バラエティーに富んでいて、路面の状況も一定ではなく、慣れたら面白そうなコースです。しかし、コーナーとアップダウンが組み合わさった所は、傾斜も急な所もあるので、初心者さんにはちょっと難しいかも知れません。かくいう自分も、最初は初めてデコボコランドのウッズコースに入った時の様な感触を持ちました。
 このエンデューロコースでも、やっぱりコーナーは半クラで引き摺るケースが多々見られました。特に多いのが、コーナーから急な登り、かつ路面が滑りそうとかワダチってるとか、そういう見た目にややこしいそうな箇所で、本来ならアクセル開けて登って行かねばならぬ所が、半クラで保険かけてるもんだから余計に車速が乗らず、結局エンスト、転倒といったパターンでした。

登り坂でコケると、重たいバイクだけにリカバーが大変

 
さっきと同じところでヤブに突っ込んでしまう学習能力の低さw


■半クラは長いか?

 そこで考えたのは、まずは「このコースで、この車速(というかエンジンの回転数)で、2速では上がり切らん所がある」という事。今のスプロケの設定は、前が13の後ろが52ですが、これが前が12とかならいざ知らず、今の車速ではトルク不足で2速では上がらない。だったら1速に落として登るしかない訳で、実際にその様にしたら登れる様になってきました。
 次に考えたのは、半クラの使い方を決定的に間違えているのではないか、という事。これはコーナー登りで気がついたのですが、自分はずっとクラッチレバーを半分握った状態でアクセルワークでどうにかしようとしてる。しかし、これは決定的な間違いで、クリッピングポイントから立ち上がる際は、アクセルは一定でクラッチを断続的に繋いで立ち上がる様に習っていたはずです。クラッチレバーを半分握った状態でアクセル開ければ、当然半クラで引きずってる訳ですから、クラッチは激烈に消耗します。自分ではそうしてるつもりはなかった(他の人から半クラが長いと言われても、その自覚がなかった)のですが、そのセクションで硬いクラッチレバーにしてようやく気がついた訳です。
 その他、まだ気がついてない事があるかも知れませんが、レバーを硬くする事で、これまで柔らかくしてた時には気がつかない、あるいは習った事を忘れてた、そうした事に気がついたのは、大きな収穫だったと思います。

クラッチレバーの遊びを多くしたせいで
切れる位置が近くなりエンストする事が多くなりましたが
よく考えたら、レバーの位置を遠くするべきでした


■まとめ

 今回、11年ぶりとなる白河ESL。実はロクに走れなかったらどうしよ?と内心心配してたのですが、意外にも楽しいコースで走れて良かったです。かつて、XR250でヨタヨタしていた自分が、CRF450RXで曲がりなりにも走ったというのは、やはり隔世の感があります。
 しかし、今回は楽しんで走ったというより、色々考えながら走ったというのが率直な感想でした。これまで「250並みに乗れる450」を目指してきたのですが、それではまだまだCRF450RXの450の本来の力を活かしきれてないのも自覚できました。この練習の翌日、珍しくも肩や腕、腰などが強烈な筋肉痛になり(こんな事なら、クエン酸を飲んでおくのだった)、特に右腕は肘の関節辺りが今だに痛く、強烈な加速Gに筋肉で耐えながら走った事が如実にわかりました。(加速に遅れてる状態)

2019-08-11 17.13.08
なかなか汗が引かず、パンイチでウロウロしてたら
足をアブに食われまくりました

2019-08-11 19.03.07
五峰の湯というところで夕食
次行った時は、モツ煮定食を頼もう
(人が食ってるのを見たら食いたくなるw)

2019-08-11 21.18.24
お土産に栃木名産のレモン牛乳シリーズ
ちなみに、白河は福島県南部ですw