去年の今頃は、右足が蜂窩織炎でエライ事になってしまいレースどころでなくなってしまったのですが、今年は有難い事に平穏無事です。お陰で、WEXイースト第二戦にも出る事が出来ました。しかも、半年不動だったCRF450RX“ゲイレルル号”もようやく直り、やっとこ主力機での参戦が叶いました。今回は2年ぶり2回目のワイルドクロスパークGAIAです。


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おそらく、90ミニッツで難儀した人が多かったであろう
ジェラシックパーク入って直ぐの右登り坂





■事前の準備

 ゲイレルル号が帰ってきたのは3月20日で翌21日に成田MXPで試走した訳ですが、この時感じたのは、「半年ぶりに乗ると勘が鈍ってるなー」という事でした。各種セッティングは去年の三宅島で完成の域に達しているのですが、やっぱり半年乗ってないと、乗っているというより乗せられている感じ。なのでまぁ、GAIA第二戦はどっちかというと、体をバイクに慣らす為の練習試合みたいな感じになるかな、と思いました。
 さて、そのGAIAですが、2年前に走った感想から、まぁ余程の悪天候でもない限り、そんなには苦労する事なく走れる、という風に考えていました。なので、タイヤも去年から履いている少々角が丸くなったVE33s(フロントはiX-07W)のままで臨み、GAIAが終わったら新品タイヤに履き替える事にしました。2年前はAT81でも余裕で走れたのですから、これで十分なはずです。
 気になるのは、去年辺りから作られたロックセクション。動画で見る限り、行けそうでもあり、行けなさそうでもあり、何とも言えない感じ。まぁ、無理でもエスケープもあるので、ダメそうならそっちに行けば良いのですが、ともあれ現物見てから考える事にしました。

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今回、90ミニッツは全部で150台ほど走ったらしいです


■下見

 開場は1000時という事なのですが、四街道に引っ越した関係で、その時間に入場しようとしたら、朝0430時起きの0500時には出発しないと間に合いません。なのでその通りに行動し、途中、あまり高速道路が混まなかった事もあって、0930時にはGAIAに着いたのですが、すでに結構な数のトランポが入っていて、お目当の場所は取れませんでした。でもまぁ、上手いこと場所取りをして、SNSで知り合った人らと旧交を温めつつ、バイク下ろしてのんびり準備しました。
 バイクの用事が済んだので、コースの下見。と言っても全部回るのはしんどいので、ロックセクションとウッズだけ見る事にしました。とっても、全体の3/4は見て回る感じです。
 ロックセクションは第1パドックの目立つ所にあります。40ミニッツ、90ミニッツ、120ミニッツの3種類があり、自分は90ミニッツなのですが、ぱっと見た目、「やれそうでもあり、やれなさそうでもあり」と言った感じ。岩ゴツゴツの120ミニッツは論外として、石が小さくてもゴロゴロ動く40ミニッツに比べれば、石が締まった90ミニッツはまだしも突破し易そうです。が、こうしたセクションは苦手中の苦手で、爺ヶ岳のロックンロールリバーでも徐行以上の速度で走破しきれた事はありません。しかも、転けたら結構痛そうです。怪我は一切出来ない身の上なので、練習でもやった事ないセクションを本番でやるのはどうなのよ?という考えが頭から離れません。エスケープはあるのですが、それなりに距離があって、たっぷり30〜40秒はロスが出そうです。
 ウッズセクションは、一つ目のGAIAウッズは2年前とさほど変わらず、むしろラインがしっかり出来て簡単そうでした。二つ目のジェラシックパークは、前回よりもやや複雑化しており、特に入って直ぐの右コーナーからいきなり登りのセクションが渋滞しそうな感じでしたが、あとは概ね楽しんで走れそうな感じでした。

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これがロックセクション。真ん中が90ミニッツ用
行けそうでもあり、行けなさそうでもあり

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結局、今回はエスケープしました



■安全安心の走り

 前日は他の仲間が来るのをずっと待ってましたが、2200時回ってもまだ到着しなかったので、待ちきれずに先に寝ました。途中、おしっこに起きてみると、空は満天の星空、明日は掛け値無しの晴天間違い無しを確信して再び寝ました(シュラフカバーをかけないとかなり寒かった)。翌朝は0600時に起床。例によって準備は前の日に済んでいるので余裕でしたが、今回は初めて投入するAMINO BOMBERを忘れずに服用しました(詳細は後述)。
 90ミニッツの出走は0815時から。総勢160台余が順々に出走していく様は、いつも壮観に感じます。この出走の場面がいつも仄かな緊張感があって好きです。もっとも走り出したらそれどころでなく、前の転けたのに巻き込まれない様に、かつ自分自身も安全に、確実に走る事に専念します。MXコースからGAIAウッズを抜けて、いよいよロックセクションへ。この直前まで、ロックを行くか迷っていたのですが、自信のない事は止める事にしてエスケープへ。エスケープはそこそこタイトなコーナーが連続するのですが、CRFの旋回性に優れた特性を活かして楽にクリア。続いてジェラシックパークへ。案の定、昨日下見の時に「渋滞しそうだ」と思ってた右登り坂が既にえらい感じになってましたが、とりあえず1周目は下見で歩いた一番右のラインをゴリゴリ突破。でも次からはライン変えないとダメだろうな、と思いました。その後はまぁ、慎重に進んだりアクセル開けたりと、いい感じに走りました。
 その後、コケる事なく周回を重ねていくのですが、何せ転けないし、息が上がるほどの難所もないし、とにかく止まらない。なのでキャメルバッグを吸ってる暇がない。3周目にはもう口の中がカラカラで舌も動かない感じです。仕方なしに、ロックセクションのエスケープに入ったら減速して給水する様にしました。その後、一番の難所になったのは、ジュラシックパーク入って直ぐの右登り坂で、450のパワーに物を言わせて突入するも、3回もスタックスイーパーに助けて貰わねばなりませんでした。
 そんなこんなで、最終周。これまで無転倒だったのが、ジュラシックパークの例の坂の手前で、前が詰まってるのに気がついて止まったら、右足が地面に着かなくて転倒。やっとこ起こして坂にチャレンジしたら木の根っこに引っかかってスタック。助けて貰ってどうにか突破したものの、どうにもしんどくて、邪魔にならん所で休憩。それも3分ほどで切り上げて、あとは淡々と走って、ついにチェッカー。ここ最近、まともにゴールした事がなかったので、久々の完走となりました。

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GAIAは難所はまずなくて、気持ち良く走れます

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450らしからぬ車高の低さで、安心安全のライディングです

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久々のハイタッチで、いきなりエンストwww


■前回との比較

 前回のGAIAはXR230“パンツァーファウスト号”で参戦したのですが、その時の印象は、とにかく「ダラ〜〜ん、ダラ〜ん」とした走りで加速感が乏しく、前に進むのにパワー食う様な感じでした。今回のCRF450RX“ゲイレルル号”は、流石は450で、ちょっとアクセル開けたら背中押してくれる様な感じで、前に進むのが楽。決して軽いバイクではないのですが、エンジンが強力なお陰で、登坂や加速ポイントで楽出来ました。
 2年前のGAIAでは、地面が掘れる様な場面は全くなく、足つきの良すぎる(つまり車高が低い)XR230でも特別苦労はしませんでしたが、今回は例の右登り坂が序盤から掘れ始めたので、車高が低くパワーもないXR230だと結構苦労したと思うのですが、その点、適切な足つき性にしてあるCRF450RXはパワーと相まって、それなりにそつなく突破する事が出来ました。
 結果を見てみると、やはりロックセクションをエスケープしたロスはかなり響いていて、それで1周多く走れなかった結果でした。この点については批判される向きも多いかとは思いますし、自分としても反省して、ガレだの岩場だのに対する耐性をつける練習を行いたいと思います。

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背中を押してくれる様な加速感が嬉しかったです

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ロックセクション行ってたら、1周多く走れたか?


■次への所見

 今回、初投入したAMINO BOMBER。モタード部から「疲れない、後半で踏ん張りが効く」と言われて試してみました。いつもなら中盤過ぎには「しんどいしんどい」と小言が多いのに、今回はあまりボヤキもせず、しかもベストラップは最後から2周目に出るという風に、確かに効果は大きい様です。まぁ、この手のサプリに共通してるのは結構クソ不味いという事で、舌の上にさらさらと顆粒を落として水で流し込むも、後味の悪さにウガイをしないと堪らんのですが(この動画の冒頭シーン)、効果の大きさから、良薬口に苦しという事で、これからも使おうと思います。
 タイヤは、上に述べた様に、去年から引き続き、前はiX-07W、後ろはVE33sを使いましたが、十分な性能を発揮しました。しかし最近ちょっと思うのは、450にも関わらず、タイヤサイズが前は80/100-21、後ろは110/100-18と250並の太さで、ちょっと物足りない感じがします。最近、FIMタイヤが良いって話しもよく聞きますし、それなら太いのもあるので、お金に余裕が出来たら試してみようかと思ってます。