2019年03月06日

陸上自衛隊:防寒用飯ごう覆

 米飯全般の大敵は寒さで、寒いとすぐに飯が冷えてしまいますし、寒すぎると凍結してしまいます。まぁ、そんな時に飯盒で飯など炊かなくても良さそうなも のですが、それでも炊かなきゃならないと自覚したのが、先日のクロスミッションAVDでの前夜。結局、マイナス4度の早朝に炊く事になり、失敗したのです が、あの時に初めて飯盒覆の必要性を感じました。
 そこで今回、オークションに出ていた陸上自衛隊の飯盒覆を入手しました。



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こちらが飯ごう覆
雪国で使う用なのか、白色です



■自分が小学校4年生の時の物

 旧日本陸軍は極寒の満州で活動する関係で飯盒覆を使っていたのですが、陸上自衛隊でも防寒用の飯盒カバーを制定されていました。正式名称は「防寒用飯ごう覆」というもので、明確に防寒用と称しています。もっぱら北方の部隊に配布されてた様ですが、飯盒の仕様変更にともない、平成14年3月31日に廃止されています。かれこれ17年も前には、厳冬期でも飯を凍らせないか、別の物を食べる方針になった、という事です。
 届いたものは、昭和53年度納入のものらしいのですが、若干のシミがある程度でとても奇麗なものでした。全然使ってないのか、それとも性根入れて洗濯したのか分かりませんが、一応、名前が書いてあったらしいので、部隊に配布されたものなのでしょう。納入会社は丸紅との事。昭和53年といえば、かのロッキード事件の2年後で、自分も子供ながらに丸紅ルートなどの言葉を聞いた事があるのですが、その丸紅がこんなものを作ってたのは意外でした。
 飯ごう覆の内側はキルティングが縫い合わせてあり、いかにも防寒用っぽい感じです。

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投じは防衛庁でしたね
消費税もまだなかった時代でした

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蓋はホック留めです
若干シミがある以外はキレイです


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中はキルティングです
中もとてもキレイでした。全然使ってないのかも


■使用感

 陸上自衛隊の飯ごう1型は、釣り手がスライドして飯ごう本体に沿う形で収納できるスタイルをしています。その為、釣り手が邪魔にならず飯ごう覆に入れる事が出来ます。もっとも、覆いの口は若干タイトに作ってあるのか、釣り手の耳金の部分が引っかかる感じですので、いい感じに寄せて引っ張って入れます。入れると中はそれなりに余裕があります。覆いの蓋はホックで止めます。覆いの背の部分に革通しが設けてあるのですが、おそらく背嚢の物入れに入れず、外に縛着する為のものでしょう。
 さて、自分は旧軍の飯盒、すなわち兵式飯盒が好きなのですが、こちらは釣り手がスライドしないので、この手の覆いに入れる時は、間違いなく釣り手が邪魔になりそうです。もしかしたら入らないかも?と思ったのですが、入れてみたら案外すんなり入ってしまい、しかも中が余裕があるお陰で、パッツンパッツンにもならず、いい感じです。

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飯ごう1型は釣り手が邪魔になりません

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当たり前ですが、いい感じにすっぽり入ります

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兵式飯ごうの釣り手は
こういうのに入れる時は結構邪魔です


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しかし、いい感じに入りました


■保温性能

 この飯盒覆、保温用として使えるのか気になっていました。幸い、飯盒入れても余裕があるので、ハクキンカイロを入れて試してみました。飯盒に炊きたてのご飯2合分を入れ、底と上にハクキンカイロをセットし、気温9度(といっても体感的にはもっと寒く感じましたが)の玄関に一晩置きました。想像というか、朝になってもせめてほんのり温かい飯が出てくるのを期待してました。
 結果は、すっかり冷や飯。しかも、ハクキンカイロはまだまだ温かいはずなのに、ちょっと冷たい。燃料が切れたとかではなく、冷えた飯盒に冷やされた格好です。しばらく手の中に入れてたら、また温かくなってきました。一応はキルティングがしつらえてあるものの、それは長時間にわたる寒気の中では保温性を発揮ないし維持は出来ない様です。
 自分が期待した様な保温性が必要なら、やっぱり保温保冷バッグの様な物の方が良さそうです。

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内部に余裕があるので、ハクキンカイロを入れる事が出来ます
底、背面、上の3カ所に入れれます


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さっそく実験開始
底と上にハクキンカイロを仕込みました


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玄関に一晩置いて、どの程度飯が冷めるか、、

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物の見事に冷や飯になってましたw


■「防寒用」の意味

 ここで改めて考察。この飯ごう覆は、「防寒用」であって「保温用」とは書いていません。しかし、防寒とは実際にはどういう事を意味するのか。飯盒自体が寒がる訳ではないので、飯盒が寒くなっては困る人が防寒の為に使う、という事です。とはいえ、上記の実験の様に、さしたる保温性はないので、これに温食を入れても、直ぐに冷めてしまうのは明らかです。
 そこで自衛隊関係の人が教えてくれたのは、迷彩のためと、温食を給与されて食べる間に冷めないため、という事でした。なるほど、そういう意味での「防寒用」だった訳です。つまり、自分が期待してた様な「保温性」はそもそも想定されてなかった訳です。
 もっとも、保温は出来なくても、凍結しなければ、それはそれで立派な事です。既に一番寒い季節は過ぎてしまいましたので、次の冬に一晩外に放置して、どういう風になるか試してみようと思います。

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これらも消え行く「昭和」の遺物になるんでしょうね









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