■車載アンテナ
アキバの富士無線でダイアモンドのSLIM GAINER AZ504FXというアンテナとKB2というアンテナ基台、そしてCOMETの2D2BCという2mの同軸ケーブルを買ってきた。アパートでは満足なアンテナも立てられそうにないので、取り敢えずバイクの方で運用できる様にする為である。
AZ504FXというアンテナを選んだ理由は、まず長さが40センチ以下(0.39m)であった事と、クネクネと曲がるフレキシブルタイプであったからだ。かりそめにもオフロードバイクであるから、林道も走るのであるが、その際にカチカチのアンテナでは振動に弱そうであるし、転けて折れても困る。また乗り降りする際に足にぶつかっても、フレキシブルならしなるだけで、折れたりする事はなかろう、という配慮からである。
アンテナ基台は、ダイヤモンドの他にも何社か出していて、どこもステンレス製であるが、KB2が一番仕上げが良かった。本当は車体に合わせて色を黒にしたかったのだが、また黒の基台もあったのであるが、元がステンであるから色は塗ってあるに違いなく、塗ってある以上は剥げてみっともない事になるので、だったら最初から銀色の方がいいや、という事になった。
同軸ケーブルは、別にどこのでも良かったのであるが、無線機側のコネクターをM型にするかBNCにするかで少々迷った。FT-817は、M端子よりもフロントのBNC端子の方が電気を食わないという事らしい事、タンクバッグに無線機をパッキングした時に、後ろよりも前に線が付いてた方が良さそうなので、BNCコネクターが付いた物を買った。
これらの装備は、常時バイクにくっつけておくつもりはなく、特に林道を走る様な作戦の時は、現地に着くまで外して運用しようかと思っている。というのも、アンテナぶらぶらさせて林道走るのは危ないし、現地に着いてからはテントの中とかでも無線機を使いたいので、バイクの中にケーブルが走っていては、取り外す事が出来ず別にケーブルを持たねばならない。だから、ケーブルは車体に組み込まず、どうしても走りながら運用しなければならない時は、ケーブルは車体の外側に這わせて使う、という方法で対処しようかと思っている。まぁ、そこら辺のところは、オンロードバイクではないので、あまり気にかけてないのだ。
ところで、帰ってから気がついたのであるが、AZ504FXは430MHzの方はノンラジアルでアースが不要なのであるが、144MHzの方はアンテナの長さが短いからか、アースが必要らしいのだ。「車のボディをアースとして使用するため基台とボディを完全に導通させてください」と書いてある。言われてみれば、ナンバープレートはリアフェンダーに付いているので、ボディとは離れている。となれば、基台から車体のフレームに何か導線で繋いでやれば良いのであろうか。いきなり判らん事が出てきた。
■アンテナを立てる
昨日買ってきたアンテナをグレーと・ストライカーに立ててみた。想像していた以上に格好良くて、満足してしまった。ケーブルは車体の中を通さず、外に剥き出しの状態で、タンデムベルトやタンクバッグのバンドを通して車体に這わせている。余ったケーブルは丸めてタンクバッグにしまった。ケーブル自体がそれなりの固さを持っているので、こういう付け方をしても、ブラブラとせず良い感じに付いている。もし不安であれば、ビニールテープで車体に貼り付けても構わないと思っている。
アンテナはフレキシブルタイプでしかも短いので、乗り降りに困らないと思う。基台への取り付けはM端子にねじ込み式なので、使わない時は外しても一向に差し支えない。ケーブルも、無線機を搭載してない時は、クルクルと丸めてまとめてビニールのポーチに入れ、キャリアに積んでおいても大丈夫そうである。どのみち、マディな林道を走ればドロドロになって、コイン洗車をかけねばならないのだから、その時はこの種の配線を付けたまま水をぶっかけるのは、少々心配が残る。だったら取り外し出来るようにしておいた方が良いと思うのだ。
問題なのは、アンテナが短いので、430MHzの方はノンラジアルでないのでアースが不要だが、144MHzの方はアースが必要である。受信だけならともかく、やっぱり送信も出来るようにしたいので、基台から車体のフレームにかけてアースをしなければならない。アースをする為には、フレームの塗装を削ってアース線を付けねばならないらしいが、そこから錆びてきそうで嫌である。バッテリーのマイナス端子にアース線を付ければ良い、というアドバイスがあったが、はたして大丈夫なんだろうか。ここらはバイク屋のあんちゃんと相談しもって加工するしかない。
バッテリーといえば、無線機は今のところ、内蔵電池か、あるいは別個にシールバッテリーを装備しようかと考えているが、XRのバッテリーから電源が取れればもっと楽である。バッテリーにシガーソケット、もしくは電源のラインそのものを付ける事を考えているが、これも自分の様な素人が勝手にやったのでは、壊しそうで怖い。やりたい事は色々出てきたが、技術が伴わないのがちょっと悔しいところである。
■ATAS-25
先日アーシングしたバイク用のアンテナ基台には、144/430MHzのアンテナしか搭載していない。これはもっぱら、バイクに乗っている時に無線を運用する為のもので、その他の周波数は対応していない。当初は、現地に着いてから、アンテナを取り替えて運用するつもりだったのだが、何本もアンテナを持つのがイヤなのと、使う周波数に合わせていちいちアンテナを交換するのが面倒だ、という事で、取りやめた。
その代わりに導入したのが、ヤエスのATAS-25である。この1本でオールバンド使えるアンテナで、しかも分解すれば長さは60cm程度、重さは1kg程度と軽量コンパクトである。値段が少々張る事もあって、初めの内は買うつもりがなかったのであるが、何本もアンテナを買えば結局同じ事であるし、ATAS-25の性能を考えたら、それだけの金を出す価値がある、と判断して購入に踏み切った。
このアンテナの、自分にとっての最大のポイントは、カメラ用の三脚を土台として使うところである。無線しかやらない人にとっては、三脚は余計な荷物であり買い物であろうと思うが、自分はもともと作戦時はベルボンのカーボン三脚を必ず装備している。そして三脚バッグは三脚だけでは余裕が有りすぎて空いている状態である。ATAS-25やケーブルを入れてもまだ余裕がある。もちろん、ATAS-25とケーブルを入れた状態で、三脚だけを取り出すのも問題なく行える。つまり、装備としてまとまりが非常に良いのだ。
さて、早速外で使ってみようと思ったのだが、今日は全都で大雪で、バイクに乗るのは言うまでもなく、外に出るのも億劫である。そんな訳で、自宅で組み立てて使ってみた。全高は2m近く。天井に付きそうである。ざっと聞いてみたが、7MHzでCWの交信が1度、76〜107MHzでラジオやテレビの放送が明瞭に受信できた。430MHzでは、ハムの微弱な交信を初めて捉える事が出来たのと、やはりトラックの運ちゃんらしい会話が一つだけ。やはり、このアパートはアマチュア無線をやるには、あまりにもロケーションが良くなさ過ぎる様である。
■移動運用
降り積もった雪もあらかた溶け去り、天気も良くなって地面も乾いたので、近所の河原に無線機とアンテナを持ち込み、移動運用の真似事をしてみた。外でATAS-25を使うのは初めてである。家の中では、どうにも電波の入りが良くなかったので、外ならどうだ、という訳だ。
三脚バッグに三脚とアンテナ装備一式を入れて担いだ訳であるが、当然の事ながらアンテナの分だけ1kg重くなっているので、それなりに重い。担げないほどではないが、あれで山に登れと言われたら、途中でへばるかもしれない。無線関係だけでなく、撮影機材も入るのだから、そう思って間違いない。もっとも、バイクのキャリアに積むのであれば、さして問題ではない。
アンテナの組み立ては至って簡単で、細かい作業といえばラジアル線を付ける作業くらいなものである。意外と俊敏に設置・撤収が出来るかもしれない。もっとも、そんな機動的な移動運用をやるかどうか、判らないのであるが。
さて、肝心の傍受であるが、7MHzでCWが極めてよく入感したのと、TV放送がバッチリであった事、VHFのUSBでかすかなハムの交信らしきものを聞き、UHFのFMでやっぱりトラックの運ちゃんらしいおっさんの会話を聞いた。またしても、というか、やっぱりというか、アマチュア無線の交信はあまり聞けなかった。時間帯が悪いのか、受信環境が悪いのか、あるいは無線機やアンテナの取り扱いに問題があるのか。判らない事はまだまだ多い。
次は職場の屋上でやってみようと思う。そろそろ従免も来る頃だし、ハムの交信もそれなりに聞ける様になりたいものだ。
■アースの工夫
ギボシ端子だの圧着端子だのを買ってきたので、FT-817の裏に付いているアースもちょっと工夫する事にした。今までは、ただのACコードを1本だけ付けていたのだが、どうも本なんかを見ていると、2本付けて地面に対して90度の角度で開いて付けるのが良い様なので、もう1本追加する事にした。もっとも、二本分の導線が圧着端子に入りきらなかったので、1本ずつ圧着端子を付けて、二つの圧着端子をアースにビス止めする事で対処した。
しかし、これだとアース線が長くてケースに収納しきれなくなったので、適当なところで切って、ギボシ端子で繋いで使う事にした。例によって例の如く、スリーブを入れるのを忘れて端子をかしめたりしたりして、色々手間取った訳であるが、一応ちゃんと半田付けもやって上手い具合に完成。端子を入れたり抜いたりして具合を試し、出来映えに満足したのであるが、さてしまおうとアース線を巻いてみると、何と、アース線の両端に端子を付けていた(爆)
結局どうしようもないので、両端に端子の付いたアース線を真ん中で切って使う事にした。そもそも、一体何センチの導線を使えば良いのか、それもよく判ってはいないのである。まぁ、長けりゃイイや的な発想だったのだが、少々短くなって不安である。もっとも、アンテナはATAS-25を主力で使う事にしたのだし、バイクの方のアーシングも完璧だと思うので、無線機本体の方のアースはあまり気にしなくてもいいかなー、と想像している。ダメかもしれないが。
今日は、北京の日本語放送を傍受。向こうはどうやら正月らしい。相変わらずアマチュア無線の交信は傍受できないのであるが、先にBCLを体験する事になってしまった。
■フェライトコア
昨日、FT-817用のシガープラグを作った訳だが、この種のコードにはフェライトコアを巻いてノイズを除去する習わしになっているらしい。でないと、エンジン(のプラグのスパークなど)でノイズが発生して、無線機が使い物にならなくなるらしい。実際には、まだバイクのバッテリーでFT-817を動かしてないので、どの程度ノイズが入るのか判らないのであるが、まぁ付けといて問題になった話は聞かないので、アキバの千石電気でフェライトコアを買ってきた。
大きいのと小さいのがあったのであるが、出来れば小さい方が良いし、コードもそんなに太い物ではない(と思っていた)ので、小さい方を買ってきた。しかも2つも。結果は、……どう頑張っても入らなかった。フェライトコアには、コードを輪にして入れなくてはならないらしい(でないと位置がずれるから?)が、そうすると意外にもコードが太くなって入らないのだ。ちなみに、FT-817に付属していたフェライトコアなら、輪っかが一重なら余裕で入る。しかし、一つではノイズが取り切れなくて、2つ使うというのはよく見かけるので、やっぱりここは大きい奴を買い直すしかなさそうである。
ま、こんな具合で、トライ・アンド・エラーがこれからも続くと思う。とある4アマの資格持ってる友人とも話ししてたのだが、これがカメラなら、いきなり二眼レフを買った様な状態で「全然写んねー」と騒いでいる様なもんなんだろう。
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