飯盒はご飯を炊く炊事道具ですが、麺を煮るのも得意です。そこで今回はウドンを作る事にしました。軍隊調理法の第三の煮物に収められている一五の肉饂飩です。檸檬と同様に饂飩も書けと言われたら書きにくいですよね。ウドンって麺類ですけど、軍隊調理法では煮物に分類されています。さらには「温食給養」と書かれています。寒い時に給与されるみたいです。
これで一人分
兵式飯盒なら二人分くらいが作りやすいです
こちらがレシピ
今回は牛肉でやりましたが、豚肉でもOKです
■ウドンを茹でる
ウドンはレシピでは乾麺ですが、生麺でもOKとの事です。この場合は80グラム使います。今回は乾麺ですので50グラムです。ちなみに、乾麺は茹でるのが当然ですが、生麺の場合はどうこうしろとは書いてありませんでした。生麺の場合は、さっと水で解す程度で良いのかもしれません。
まず、たっぷりの湯でウドンを湯がきます
あとで煮込む事を考えて、やや硬めにしました
ウドンはザルに空けて、水で締めます
■具材の用意
特徴的なのは具で、牛肉はともかく、人参と玉ねぎを使うのはウドンとしては珍しいと思います。肉と人参は炒め、玉ねぎは煮ます。さらに珍しいのは、小麦粉とラードで油粉捏(ルウ)を作る事です。カレー汁の場合と異なり、ここでは小麦粉を炒めず、小麦粉をラードで捏ねて粘土状にします。
肉は細切りにします
人参と玉ねぎはレシピ通りに切りましたが
熱が素早く通り易い様にやや薄切りにしました
まず飯盒にラードを煮立てます
牛肉と人参を炒めます
■レシピに書いてない分量
牛肉と人参を炒めたあと、水を入れて煮るのですが、この水の量が書いてありません。軍隊調理法の特徴であると思うのですが、意外と水の量が書いてないレシピが多いのです。あまり入れすぎたら薄くなるでしょうし、少なめだと汁気が足りなくなります。良い感じにやれという事でしょうか。
さらにこの後、砂糖と塩で調味せよ、と書かれているのですが、この分量が書いてありません。砂糖と塩で味をつけるというのも珍しいやり方ですが、濃すぎたら元には戻せないので薄味にして、あとで好みに合わせて味付けした方が良いと思いました。
次に水を入れて煮るのですが、例によって量が書いてありません
入れすぎると薄くなるので、下の水量線までとしました
灰汁を取ります
玉ねぎを入れて煮ます
ここで砂糖と塩で味を整えるのですが
これまた分量が書いてありません
とりあえず、砂糖も塩もひとつまみにしました
良い感じに玉ねぎが透き通ったらウドンを入れます
ここで油粉捏に汁をいれて溶いて、投入します
油粉捏を入れたことでトロミがつきました
ちょっと煮込んで完成です
■薄味の出来栄え
このウドン、麺つゆを使ってないので、その意味ではウドンらしくありません。おそらく砂糖と塩の量が少なかったのだと思いますが、牛肉の味が全面に出た味でした。ウドンというよりは、塩炒めの野菜炒めにウドンを入れてトロミのある汁を入れて煮た感じです。
温食給養用とあって、結構トロミのあるウドンですので、体が温まると思います。
調味料が砂糖と塩なので、とてもプレーンな味です
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