イワタニプリムスのIP-2243は、発売されてかれこれ30年にはなるロングセラーなガスストーブで、モデルチェンジはしていますが、現行でも発売されています。現行モデルは、この記事に載ってるものと、電気着火装置の形が異なります。つまり、この記事のは、旧モデルです。
ところが、この大きなバーナーが、飯盒でご飯を炊く上で、非常に大きな利点をもたらしました。というのも、大きなバーナーから出る火が飯盒の底全体を温める格好になり、火の当たる部分が大きいため、底均一に熱が加わるからです。これが当節一般的となった小さいバーナーだと、底の一点に火が集中してしまう為、飯盒を沸騰させようとしたら、その部分がヘタしたら炭化するほど焦がしてしまうのです。
火の当たる部分が大きいというのは、それだけα化が促進される範囲も広いという事で、バーナーが小さいストーブよりも、ご飯が美味しくなる傾向にあります。その点からも、IP-2243は有利なストーブであると言えます。
炊き方は至って簡単で、いきなり強火に飯盒を掛け、沸騰させます。大体4分30秒で沸騰させる事。もっとも、IP-2243の最大火力で4合炊きだと、そのくらいで沸騰します。沸騰したら、火を中火にして炊きます。4合だと盛大に吹きこぼれますので、重湯がバーナーにかからない様に、いい感じの場所に置く様にしましょう。大体4分30秒くらいで重湯が引く程度の中〜弱火が最適です。といっても、飯盒の外側からではよく分からないと思うので、4分くらいでサッと蓋を取って中身を確かめます。
難しいのは、4分30秒くらいで重湯が引く様に弱火パートでの火加減を覚える事です。ビビって弱火にし過ぎるとなかなか重湯が引かずベタ飯になったあげく、重湯が引くまで火に掛けてると底が焦げます。弱火が強すぎると、直ぐに重湯が引いて底が焦げます。
とはいえ、火力調整ダイヤルを回すだけで火力調整出来ますので、焚き火に比べたら遥かに楽です。
まず、バーナーとカートリッジを繋ぐガスチューブが細く、バーナーに4合炊きの飯盒を乗せると、若干グラグラする感じがします。普通に使ってる分には、飯盒が転けて落ちるとか、強度が弱いという事はないのですが、一応は、平らな地面を選ぶ、うっかり転さない様に注意しています。
もう一つは、ガスカートリッジの上にバーナーが来る構造なので背が高く、上記と相まって若干不安定に見える事です。特に大きい500のカートリッジを使った時に顕著で、机の上で使う時などは、結構高い位置に飯盒が来ます。これも不安定に見えるというだけで、実用上は大して問題になりませんが、分離型や横置き型のストーブに比べれば、何か引っ掛けてひっくり返す率は高いはずなので、注意して使う様にしています。
三つ目は風について。IP-2243は独特のX字型のゴトクをつけていて、これは風に強いとされていますが、それでも風が吹けば火が煽られて火力が落ちますので、屋外では防風を、室内では扇風機の近くで使わないなど、配慮しています。まぁ、これについては、どんな火力の強いストーブでも共通する事柄です。

500のカートリッジだと、結構背が高いです

韓国製の三つ又アダプターを使うとカセットガスも使えます
ただし、若干火力が落ちます

分離型ストーブが流行り出した頃に売られていた
プリムス純正のスパイダーキット
今はプレミア付きで取引されています
まず値段が高く、ネット以外の実店舗での購入は、アウトドアショップや登山具店でしか見かけない事。値段は実売価格で6600円程度。実は世にあるこの手のストーブの中では安い部類なのですが、初めてこの手の物を買おうと思う人には高く感じるかもしれません。そういった人には、キャプテンスタッグのオーリックM-7900を勧めています。若干安いだけでなく、これなら大抵のホームセンターに売っています。
IP-2243は、いわゆるカセットガスでなく、ガスカートリッジ(OD缶)を使用します。カセットガスがホームセンターはおろか、大きめのドラッグストアやスーパー、コンビニなど、どこで大抵売っているのに対して、ガスカートリッジはアウトドアショップかホームセンターくらいでしか売っていません。ましてや、イワタニプリムスのカートリッジとなると、そこらの店ではあまり見かけません(ネットでは買えますが)。
しかし、世の中良くしたもので、上記のキャプテンスタッグのストーブが売っている店は、大抵、キャプテンスタッグ製のガスカートリッジが売っていて、これがIP-2243に使えます。というか、大抵のガスカートリッジを使うストーブは、互換があります。メーカーは禁止していますが、使えます。なので、燃料の補給もある程度は見込めます。もっとも、イザという時になって買いに走るのでは遅きを逸しますので、予め買い置きしておくのをお勧めします。
■飯盒に最適なガスストーブ
アウトドア用のコンロも、今やガスが主流になっているのですが、このモデルが発売された当時は、まだまだ海の物とも山の物とも分からない代物で、ガスストーブの黎明期でした。そのせいか、IP-2243は当時としても大きなバーナーを持ったストーブでした。バーナーが大きいという事はストーブも大きくなるという事で、ソロキャンプ用としては少々嵩張る大きさです。ところが、この大きなバーナーが、飯盒でご飯を炊く上で、非常に大きな利点をもたらしました。というのも、大きなバーナーから出る火が飯盒の底全体を温める格好になり、火の当たる部分が大きいため、底均一に熱が加わるからです。これが当節一般的となった小さいバーナーだと、底の一点に火が集中してしまう為、飯盒を沸騰させようとしたら、その部分がヘタしたら炭化するほど焦がしてしまうのです。
火の当たる部分が大きいというのは、それだけα化が促進される範囲も広いという事で、バーナーが小さいストーブよりも、ご飯が美味しくなる傾向にあります。その点からも、IP-2243は有利なストーブであると言えます。
■飯盒の実測値
IP-2243の最大出力は、プロパンガス含有のTガス使用時で3600kcal/hと高い火力を誇っています。ちなみに、平均的なガソリンストーブの火力が2000kcal/h前後です。ただし、使用し続けるに従って気化熱で火力が落ちてくる事、そもそも低い気温の時は火力が落ちる事、そういうのを勘案して、家庭用のコンロ並みと考えて差し支え有りません。それでも飯盒炊飯には十分な火力です。炊き方は至って簡単で、いきなり強火に飯盒を掛け、沸騰させます。大体4分30秒で沸騰させる事。もっとも、IP-2243の最大火力で4合炊きだと、そのくらいで沸騰します。沸騰したら、火を中火にして炊きます。4合だと盛大に吹きこぼれますので、重湯がバーナーにかからない様に、いい感じの場所に置く様にしましょう。大体4分30秒くらいで重湯が引く程度の中〜弱火が最適です。といっても、飯盒の外側からではよく分からないと思うので、4分くらいでサッと蓋を取って中身を確かめます。
難しいのは、4分30秒くらいで重湯が引く様に弱火パートでの火加減を覚える事です。ビビって弱火にし過ぎるとなかなか重湯が引かずベタ飯になったあげく、重湯が引くまで火に掛けてると底が焦げます。弱火が強すぎると、直ぐに重湯が引いて底が焦げます。
とはいえ、火力調整ダイヤルを回すだけで火力調整出来ますので、焚き火に比べたら遥かに楽です。
■IP-2243の実用上の注意点
これと言って実用上に問題のないIP-2243ですが、強いてあげるとすると、以下の3つの事を注意しています。まず、バーナーとカートリッジを繋ぐガスチューブが細く、バーナーに4合炊きの飯盒を乗せると、若干グラグラする感じがします。普通に使ってる分には、飯盒が転けて落ちるとか、強度が弱いという事はないのですが、一応は、平らな地面を選ぶ、うっかり転さない様に注意しています。
もう一つは、ガスカートリッジの上にバーナーが来る構造なので背が高く、上記と相まって若干不安定に見える事です。特に大きい500のカートリッジを使った時に顕著で、机の上で使う時などは、結構高い位置に飯盒が来ます。これも不安定に見えるというだけで、実用上は大して問題になりませんが、分離型や横置き型のストーブに比べれば、何か引っ掛けてひっくり返す率は高いはずなので、注意して使う様にしています。
三つ目は風について。IP-2243は独特のX字型のゴトクをつけていて、これは風に強いとされていますが、それでも風が吹けば火が煽られて火力が落ちますので、屋外では防風を、室内では扇風機の近くで使わないなど、配慮しています。まぁ、これについては、どんな火力の強いストーブでも共通する事柄です。

500のカートリッジだと、結構背が高いです

韓国製の三つ又アダプターを使うとカセットガスも使えます
ただし、若干火力が落ちます

分離型ストーブが流行り出した頃に売られていた
プリムス純正のスパイダーキット
今はプレミア付きで取引されています
■防災用品としてはどうか?
IP-2243は、その性能から、防災用としても適しています。ただし、いくつかの問題点があります。まず値段が高く、ネット以外の実店舗での購入は、アウトドアショップや登山具店でしか見かけない事。値段は実売価格で6600円程度。実は世にあるこの手のストーブの中では安い部類なのですが、初めてこの手の物を買おうと思う人には高く感じるかもしれません。そういった人には、キャプテンスタッグのオーリックM-7900を勧めています。若干安いだけでなく、これなら大抵のホームセンターに売っています。
IP-2243は、いわゆるカセットガスでなく、ガスカートリッジ(OD缶)を使用します。カセットガスがホームセンターはおろか、大きめのドラッグストアやスーパー、コンビニなど、どこで大抵売っているのに対して、ガスカートリッジはアウトドアショップかホームセンターくらいでしか売っていません。ましてや、イワタニプリムスのカートリッジとなると、そこらの店ではあまり見かけません(ネットでは買えますが)。
しかし、世の中良くしたもので、上記のキャプテンスタッグのストーブが売っている店は、大抵、キャプテンスタッグ製のガスカートリッジが売っていて、これがIP-2243に使えます。というか、大抵のガスカートリッジを使うストーブは、互換があります。メーカーは禁止していますが、使えます。なので、燃料の補給もある程度は見込めます。もっとも、イザという時になって買いに走るのでは遅きを逸しますので、予め買い置きしておくのをお勧めします。
コメント
コメント一覧
同じ米と飯盒バーナーを使用する上で良い参考になりました!
韓国はKOVEAなど優れたガス機器のメーカーがありますよね!
IP-2243くらいの大きめのヘッドのストーブもあると思いますので
ぜひお使いになってください^^