前回までの練習でCRF450RX“ゲイレルル号”の慣らしは終わり、またもうちょっと調整した方が良い部分も見えました。そこで、取りあえずリアスプロケは49丁から51丁に変更し、また慣性力を上げるためにクラッチバスケットを純正のアルミ製から、ヒンソンのスチール製に換装しました。今回はそれらパーツのテストのため、再びNEW谷田部ESLに行きました。
■交換したスプロケ&クラッチバスケットの乗り心地
2速だとトロい、3速だとしんどい、2.5速が欲しい、なんて時に、スプロケの大きさを換えるというのはよくやる事で、自分も古くはXR250“グレート・ストライカー号”の頃にやってました。この辺りは、ライダーのレベルや好みや感覚の問題なので、合わんと思ったらどんどん換えるのが良いと思います。CRF450RXはCRF450Rの49丁より1丁多い50丁のリアスプロケが付いているのですが、今回、51丁のスプロケに換えました。たった1丁、されど1丁という訳です。慣性力を強くするには、一般にはフライホイールにウエイトを着けて重くする方法が取られるのですが、FIになってからのCRFではウエイトを着ける作業が猛烈に大変で、しかも元には戻せないという事で、今回はクラッチバスケットの方を重くする方法を取りました。説明では、フライホイールを重くするのと同様の効果がある、との事です。
さて、早速乗ってみたのですが、その効果は覿面でした。前回なら、コーナーで、あとちょっとのところでエンジンの回転が落ち過ぎちゃうとか、エンストするとかありましたし、逆に直線では速度出過ぎちゃうなんて事がままあったのですが、今回は低速でも粘り強く、かつ無駄に前に出過ぎず、良い感じの乗り味に仕上がりました。
■次なる課題
エンジン的な部分での調整はこんなもんでいいな、と思ったのですが、ある部分が良くなると、他の部分も直したくなるのものです。まず、クラッチレバーの重さ。450だから仕方ないという面もあるのですが、やっぱりどうにも重くて、2周も走ったら力が入らなくなってくる。試しに同じ2018年式のCRF250Rのクラッチレバーを握らせてもらったのですが、体感的に450の半分くらいの重さで、とても軽かったです。クラッチレバーを軽くする対策としては、油圧クラッチにしてしまうというのがあるのですが、ホースが切れる等のトラブルがあった時、モトクロスの様にパドックに近ければまだ良いのですが、エンデューロみたいに遠いところでトラブった時は、戻って来れない可能性があるので、ちょっと問題があります。
もう一つ、どうしても直したいと思うのは、足付き性。この間、高さは一応、データ的にはRX化したCRF250R“モルゲンシュテルン号”と同じにしました。そのお陰で、跨がった時の感じでは、新車時に比べると足付き性は大分良くなっているのですが、実際に乗ってみると、まだまだ腰高感がある。また、CRF250RXに比べると、サスペンションがまだまだ固い感じがする。CRF450RXはCRF450Rのソフトスプリングに相当するバネが標準で入っているという事で、設定的にはCRF250RXで試したスプリングのソフト化と同じ事をやっているのですが、250と450では同じソフトでも固さが違うのかも知れません。
■皆さんからの評価
練習のあと、他の人にも試乗して貰ったのですが、結果はおおむね良好。やはり特徴的だったのは、- 450の割には重さを感じない
- 開ければ450らしいパワフルさがある一方、開けなくてもゆっくり走れる
- エンジンの回転もスムーズで重々しさがない
あとは上に挙げた様な、クラッチレバーやサスの柔らかさを実現できたら、ほぼ完成というところでしょう。CRF250R“モルゲンシュテルン号”で正解は出した訳ですから、早いところ完成にこぎ着けて、ガンガン乗れる様にしたいものです。
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