2017年09月16日
CRF450RX 結合編
新車が来たら、まずは乗ってみて、というのが普通なんですが、今回はプロやセミプロの人みたいに、まずはバラバラにしてしまいました。なので、今回はその組み立て(分解の反対語は結合です)のお話しです。毎度の事ですが、分解したのもマックさん、組み立てるのもマックさん、何もかもMotoshop TOYZ任せで、一応、説明は聞いて帰ってますが、話しの半分も理解出来てないと思うので、間違った事書いてしまってるかも知れません。ご了承ください。
■エンジンのいろいろ
今回、いの一番にエンジンを開けたのは、中身をCRF250R“モルゲンシュテルン号”をRX化した時と同様に加工する為でした。あの乗り味を覚えてしまったら、その味以外は嫌という訳で、まぁ、口が肥えてしまったのです。もっとも、CRF450R/RXはご存知の通り、一部DLCやWPCがかかっているのですが、足りない分を不二WPCにお願いして加工して貰いました。前回もお伝えした様に、今回のCRFは徹底したコストダウンを計りつつ、意外な所で金を掛けた工作がなされているのですが、例えば、クラッチのプッシュロッドが中空でかつオイルを潤滑させる穴が開けてあるだけでなく、その先端部分は削り出しといった凝った作りになってました。また、シフトカムには小さいベアリングが仕込まれていて、摩擦係数を減らす工夫がなされていました。もっとも、このベアリングは、YZでは破砕してベアリングの球がエンジンに混入したとかで、カラーに変更になったそうなのですが、大丈夫なんでしょうか。
その他、メーカーサイトではアピールされてませんでしたが、ギアにもWPCがかかっているなど、性能を向上させるための努力が、そこここに見れる設計になっていました。
新車時のエンジンの分解結合は、オーバーホールの時に比べると、楽との事。というのも、使用済みエンジンの場合、あちこち洗浄する手間もあるし、ガスケットなども交換しなければならないし、タペットのクリアランスを調整したりと、色々手間が掛かる訳ですが、新品の場合はそうした手間が掛からないからだそうです。
■グリスアップ
新車で買った時は、お店でグリスアップして貰うのですが、自分でやるのが面倒くさい、という以前に、一等最初はお店でキッチリやっておきたい、という気持ちの方が強いからです。もっとも、国産レーサーの新車はロクにグリスが入ってないのが定番ですが、このCRF450RXはそれが極めつけで、いっそグリス入ってない方がやり易いくらい、だそうです。まぁ、メーカーとしてはそうもいかんのでしょうが、何もしないで乗れば、間違いなく壊れますので、グリスアップはしましょう。今回のモデルから、リンクの設計が変わり、リンクロッドが左右分割式になりました。昔、カワサキのKX85もそんな感じで、左右どっちだったか分からなくなって困った事がありましたが、そうならない様にR/Lの刻印があるとの事。おそらく、軽量化の為にこんな構造になったのだろう、との事でした。
それは良いとして、RXにはサイドスタンドが装備されているのですが、左のリンクロッドを外そうとしたら、サイドスタンドのマウント、つまり左のステップマウントが邪魔で外せず、ステップマウントを外さないと左のリンクロッドが抜けないとの事。以前、モルゲンシュテルン号にプロモトビレッジのキックスタンドを付けたのですが、それと全く同じ構造(症状?)です。こうした辺り、これまでのホンダらしからぬ設計だそうですが、コストに制約があって、目をつぶったのじゃないか、との事でした。
ステムもグリスアップして貰いましたが、こちらも申し訳程度のグリスしか入ってなかったとか。ボルトもそのまま組み付けただけなので、カジリ防止のグリスを塗っておいて貰いました。ここまで来たら、もうあとは全体を組み立てるだけです。
■その他
全部組み立て終わったあと、エンジンを掛けようとしたところ、バッテリーが上がっていたのか、それとも元々あまり充電されてなかったのか、電圧が足りなくてセルが回らなかったとか。普通、バッテリーは満充電の状態で出荷されると思うし、端子は抜かれていたのだから放電するという事もないと思うのですが、キックももはやない今、ちょっと不安な話しです。いざ乗ろうとしたら、バッテリー上がってましたー、では困りますし、ちょっとハマってセル使い過ぎたらバッテリー上がりましたー、でも困ります。予備のバッテリーを用意しておいた方が安心ですが、純正はめちゃ高ですし、社外品でこのサイズのはまだ出てない様です。艤装作業は後日という事で、とりあえず引き取ってきたのですが、少々困ったのが、CRF250Rの新車と比べても、CRF450RXは車高が若干高いのか、トランポの天井にハンドルが完全に当たって、車体を寝かさないとハンドルを切った状態で搭載できなかった事。ハンドルを切らないと荷室に車体が収まらないのですが、車体を寝かすとバイクの間の装備が積めないので、困りものです。もっとも、まだ未調整ですし、ハンドルもノーマルのままなので、慣らしが終わった頃には若干変化が有るかもしれません。まだ、どうしても車高が高いという事なら、ローダウンも考えねばならないので、この問題はペンディングです。
■まとめ
今回の分解結合作業で、しきりに言われたのが「これまでのホンダの設計とは異なる」という事で、従来の設計者とは別の人が設計したのではないか、と想像される事。それゆえに、バラしてみて初めて「そうなってるのかー」と分かる事が多く、サービスマニュアルとにらめっこする機会も多く、それだけこれまでのCRFより作業に時間がかかったとの事でした。また、仕上げが悪かったり設計が後退している部分も有りながら、上等な素材やパーツ、工作をしている部分もあり、「おそらく、コスト的な制約のもと、出来る限りの性能向上を目指したのではないか」との推測もされました。これらが、性能や乗り易さに、どの様に反映されているか、楽しみです。
次回はいよいよ最終作業、「艤装編」です!
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コメント一覧
1. Posted by スズキ党 2017年09月19日 22:59
お久ぶりです。
新型購入おめでとう。乗るのが楽しみですね。
ところで、ブログに書かれているジャンプしちゃだめって車体なのは本当ですか??
取説にそんな記載があるのですか?今どきのEDはMXコースも走ることが多いので、ジャンプダメとなるとかなり限られたレースでしか使用を想定されていない設計になっているってことなのかな?
新型購入おめでとう。乗るのが楽しみですね。
ところで、ブログに書かれているジャンプしちゃだめって車体なのは本当ですか??
取説にそんな記載があるのですか?今どきのEDはMXコースも走ることが多いので、ジャンプダメとなるとかなり限られたレースでしか使用を想定されていない設計になっているってことなのかな?
2. Posted by たにし 2017年09月20日 10:23
スズキ党殿、お久しぶりです〜〜^^
マシン的にはそりゃもう、バンバン飛べる様になってるはずですが、
何せ乗り手が相変わらずなんで、飛ばん方が吉、って意味合いですねぇ〜w
このバイクは特に、自分みたいに飛べない子は、
むしろ飛ばん方が早いんじゃないか、と思えます^^;;
マシン的にはそりゃもう、バンバン飛べる様になってるはずですが、
何せ乗り手が相変わらずなんで、飛ばん方が吉、って意味合いですねぇ〜w
このバイクは特に、自分みたいに飛べない子は、
むしろ飛ばん方が早いんじゃないか、と思えます^^;;
3. Posted by 大蔵☆万吉 2017年09月25日 21:29

ジャンプはダメって、バッテリージャンプの事ですよね? ブースターケーブル繋ぐと壊れますって意味だと思います。
これからもブログ楽しみにしてます。お互い怪我なく楽しみましょう!
4. Posted by たにし 2017年09月26日 00:09
大蔵☆万吉さん、はじめまして〜〜!!
ご明察!この記事にはあえて書かなかったのですが、
一応、取説にはバッテリージャンプしちゃダメ、とか
バッテリーは専用充電器を使え、という事が書いてありますw
記事に書かなかったのは、お察しwという事にしておいてください^^
この後、立て続けに450RXのネタを2本書きますので、乞うご期待!
ご明察!この記事にはあえて書かなかったのですが、
一応、取説にはバッテリージャンプしちゃダメ、とか
バッテリーは専用充電器を使え、という事が書いてありますw
記事に書かなかったのは、お察しwという事にしておいてください^^
この後、立て続けに450RXのネタを2本書きますので、乞うご期待!