2017年09月02日
CRF450RX 分解編
7月20日に早々と届いたCRF450RXですが、あまりにも早く届き過ぎて、自分もバイク屋も態勢が整わず、長い間留め置きになってました。まぁ、普通はうひうひと慣らしに出かけるところなのでしょうが、今回は慣らしの前に、CRF250R“モルゲンシュテルン号”をRX化した時と同様の改装を施す事していたので、留め置きという次第になってました。そして、クソ暑い夏が過ぎた頃、ようやく改装作業が始まりました。
■エンジン以外の色々
エンジンを下ろす前に、他の部分も外さねばならないのですが、その過程でも色々面白い事が分かりました。
去年、フルモデルチェンジしたCRF450ですが、ただ単に形が変わっただけでなく、設計そのものが従来のCRFらしくなく、マックさん曰く「設計者が変わったのではないか?」との事。同じメーカーでも設計者が違うと、その設計者の経験や設計思想の違いが製品に色濃く表れるというのは、どの機会にも見られる現象ですが、今回のCRFはその傾向が強く表れているそうです。フレームの形、ハーネスの取り回し、ボルトの形状一つとっても、それは見て取れる様です。
自分はそこまで機械の事は分からないのですが、ぱっと見で驚いたのは、バッテリーがエアフィルターのトコにあり、エアフィルターが随分薄くなっている事でした。そこに配線がゴチャゴチャあるので、配線を外すのが面倒くさいとの事。ちなみに、以前のCRFなら、サブフレームのボルトを抜いて、ちょっとずらして、リアショックを入れ替えるというのも比較的やり易かったそうですが(自分ではした事ない)、今回のモデルでは、それもやり難いとの事でした。
次に驚いたのが、オイルのドレンがボルトでなくキャップになっていて、10mmの六角レンチでないと開けられない事。一体全体、どうしてこんなのにしたのか分かりません。今回のモデルから、ミッションとエンジンのオイルが一体になった訳ですが、オイルの抜けをよくする為でしょうか。まぁ、穴がデカイのでドバドバ出てきます。その代わり、アンダーフレームもベタベタになりますw
次に感じたのが、ホンダの製品にしては、ちょっと仕上げが雑い感じがするな、という事。例えば、フレームの溶接の跡の煤がそのままになっていたり、パーツの表面処理が甘くてムラっぽくなっていたり。おそらくコストダウンじゃないかなー、と思うのですが、この辺り、どうなんでしょう?
メインフレームの肉抜きが徹底してて、すごい薄い感想を持ちました。必要な強度は出せていると思うのですが、これもコストダウンと機能をぎりぎりまで摺り合わせた結果なのでしょうか。アンダーフレームは、以前のモデルでは断面が五角形をしていましたが、四角形になっていました。強度は五角形の方がある訳ですが、加工等を考えたら、四角形の方がコストが安いそうです。
しかし、何でもかんでもコストダウンという訳でなく、意外に良いものを使っている部分も結構ありました。例えばチェーンは、RKのシールチェーンでクロムメッキの専用品だったり、スプロケもサンスターのそこそこ良さそうなのが付いてました。

新車時でここまで上等なチェーンが付いてるのは初めてかも

スイングアームのピボットシャフトは何故か逆向き
でも、やっぱりブレーキペダル外さないと
シャフト抜けませんでした

ビッグタンクとシュラウド
片側のシュラウドは、デカールの型を作るのに
ウランコアデザインズに送ってます

アンダーガードは厚み3mmの樹脂製
脱着はし易そうです
穴がいっぱい開いてますが、オイル交換の時は外さねばなりません

エンジンの外し方はこんな感じ
フレームの感じもこれまでと違うのは
ちょっと難い感じみたいでした

という訳で、次の行程へ
■エンジンの中身
続いてエンジンの分解。ここから先は、自分ではさっぱり分からないので、ソバにいて聞いた話しの受け売りです。エンジンもやはりフルモデルチェンジで、むしろホンダ臭さがあまりしない、との事。だからこそ、結構攻めた設計になったんじゃないか、との事でした。自分は去年、成田で試乗したのですが、450だからとか、まったくの新車だから、という理由だけでない、初めて乗るメーカーっぽい乗り味を感じたのは、そうしたところにあるのかもしれません。

今回のモデルから、随所にDLC加工が施されています
まずロッカーアーム。黒々しています

バルブ径はデカくなったとの事

ピストンは450らしくデカいですが
よりハイコンプになってるとの事

ピストンピンもDLCです

2018年モデルではキックアームが完全廃止になり
このセルモーターだけで始動します
思ったより小さいです

エンジンのボルトも肉抜き仕様
軽量化&コストダウンの努力が見て取れます

フライホイールはRと共通だそうです
極低速でエンストし易いという評が多いですが
このせいなのかな

エンジンの中身はこんな感じ
おそらく試運転くらいしか動いてないド新品です

ミッション関係はフルWPC処理されていたとの事

これまでのエンジンにない加工を施しつつ
コストの上限はあったのでしょう
こんな感じで、作業が始まってしまえば、ぱっぱとバラバラになってしまいました。このあと、未加工のパーツにDLC/WPC/モリショット加工が施されます。次回は「結合編」です。お楽しみに!
■エンジン以外の色々
エンジンを下ろす前に、他の部分も外さねばならないのですが、その過程でも色々面白い事が分かりました。
去年、フルモデルチェンジしたCRF450ですが、ただ単に形が変わっただけでなく、設計そのものが従来のCRFらしくなく、マックさん曰く「設計者が変わったのではないか?」との事。同じメーカーでも設計者が違うと、その設計者の経験や設計思想の違いが製品に色濃く表れるというのは、どの機会にも見られる現象ですが、今回のCRFはその傾向が強く表れているそうです。フレームの形、ハーネスの取り回し、ボルトの形状一つとっても、それは見て取れる様です。
自分はそこまで機械の事は分からないのですが、ぱっと見で驚いたのは、バッテリーがエアフィルターのトコにあり、エアフィルターが随分薄くなっている事でした。そこに配線がゴチャゴチャあるので、配線を外すのが面倒くさいとの事。ちなみに、以前のCRFなら、サブフレームのボルトを抜いて、ちょっとずらして、リアショックを入れ替えるというのも比較的やり易かったそうですが(自分ではした事ない)、今回のモデルでは、それもやり難いとの事でした。
次に驚いたのが、オイルのドレンがボルトでなくキャップになっていて、10mmの六角レンチでないと開けられない事。一体全体、どうしてこんなのにしたのか分かりません。今回のモデルから、ミッションとエンジンのオイルが一体になった訳ですが、オイルの抜けをよくする為でしょうか。まぁ、穴がデカイのでドバドバ出てきます。その代わり、アンダーフレームもベタベタになりますw
次に感じたのが、ホンダの製品にしては、ちょっと仕上げが雑い感じがするな、という事。例えば、フレームの溶接の跡の煤がそのままになっていたり、パーツの表面処理が甘くてムラっぽくなっていたり。おそらくコストダウンじゃないかなー、と思うのですが、この辺り、どうなんでしょう?
メインフレームの肉抜きが徹底してて、すごい薄い感想を持ちました。必要な強度は出せていると思うのですが、これもコストダウンと機能をぎりぎりまで摺り合わせた結果なのでしょうか。アンダーフレームは、以前のモデルでは断面が五角形をしていましたが、四角形になっていました。強度は五角形の方がある訳ですが、加工等を考えたら、四角形の方がコストが安いそうです。
しかし、何でもかんでもコストダウンという訳でなく、意外に良いものを使っている部分も結構ありました。例えばチェーンは、RKのシールチェーンでクロムメッキの専用品だったり、スプロケもサンスターのそこそこ良さそうなのが付いてました。

新車時でここまで上等なチェーンが付いてるのは初めてかも

スイングアームのピボットシャフトは何故か逆向き
でも、やっぱりブレーキペダル外さないと
シャフト抜けませんでした

ビッグタンクとシュラウド
片側のシュラウドは、デカールの型を作るのに
ウランコアデザインズに送ってます

アンダーガードは厚み3mmの樹脂製
脱着はし易そうです
穴がいっぱい開いてますが、オイル交換の時は外さねばなりません

エンジンの外し方はこんな感じ
フレームの感じもこれまでと違うのは
ちょっと難い感じみたいでした

という訳で、次の行程へ
■エンジンの中身
続いてエンジンの分解。ここから先は、自分ではさっぱり分からないので、ソバにいて聞いた話しの受け売りです。エンジンもやはりフルモデルチェンジで、むしろホンダ臭さがあまりしない、との事。だからこそ、結構攻めた設計になったんじゃないか、との事でした。自分は去年、成田で試乗したのですが、450だからとか、まったくの新車だから、という理由だけでない、初めて乗るメーカーっぽい乗り味を感じたのは、そうしたところにあるのかもしれません。

今回のモデルから、随所にDLC加工が施されています
まずロッカーアーム。黒々しています

バルブ径はデカくなったとの事

ピストンは450らしくデカいですが
よりハイコンプになってるとの事

ピストンピンもDLCです

2018年モデルではキックアームが完全廃止になり
このセルモーターだけで始動します
思ったより小さいです

エンジンのボルトも肉抜き仕様
軽量化&コストダウンの努力が見て取れます

フライホイールはRと共通だそうです
極低速でエンストし易いという評が多いですが
このせいなのかな

エンジンの中身はこんな感じ
おそらく試運転くらいしか動いてないド新品です

ミッション関係はフルWPC処理されていたとの事

これまでのエンジンにない加工を施しつつ
コストの上限はあったのでしょう
こんな感じで、作業が始まってしまえば、ぱっぱとバラバラになってしまいました。このあと、未加工のパーツにDLC/WPC/モリショット加工が施されます。次回は「結合編」です。お楽しみに!