(去年もそんな事言ってた気がしますが)今年はレース頑張るつもりなのですが、先日の勝沼戦で“まさかの”雪中ニュルニュルコンディションで乗機であるXR230“パンツァーファウスト号”は、ありとあらゆる所に泥食って敢えなく撃沈。それでもまだ戦闘力を残した状態ではありましたが、とりあえずクラッチは替えておいた方が良さそう、という次第になりました。
   今回の練習は、バイクに乗る練習というよりも、セッティングをする練習という趣きになりました。


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今日はコースがらがらでした
お陰で、自分の好きなペースで走れましたw




■XR230

   今回の成田MXPは、ほぼ全線ドライの走り易いコンディションでした。それじゃ練習にならんという意見もあるのですが、まずは整った条件で余計な事考えずに走れるってのも、新しい事をやる時に必要な事です。
   第一走は、勝沼戦でリタイアしたXR230“パンツァーファウスト号”の様子見から。勝沼戦のあと、オイル交換をしようとしたところ、もともと深紅色のオイルが、緑がかった茶色になって出て来て(しかも臭い)、相当クラッチが逝ってしまってる事が伺えたのですが、G1オイルで洗浄してもまだ汚かった事から、今回もG1を1リットルとシルコリンを0.5リットル入れて、洗浄するついでにエンジンの状態を見てみました。
   XR230はこれまでも書いて来たとおり、クラッチの弱いバイクで、あんな色のオイルが出て来た日にゃ、クラッチは完全に焼け切れてるはずなのですが、スペシャルチューンを施したクラッチは、まだまだ焼け切れておらず、普通に乗る分には使える感じでした。ただし、大坂の上の方ではやはりトロくさい感じになっており、単にパワーが無いだけでなく、クラッチが少し滑ってるんだろうな、というのが感じました。
   前回のレースの中盤以降、1速やニュートラルに入りにくかった件は、今回はオイルが新しいせいか、あるいはエンジンが加熱し過ぎてないせいか、それなりにちゃんと入る感じでした。ギアシャフトプレートやギアシフトカムは前回交換したばかりですし、それ以前は10年近く交換なしで使って来た訳ですから、早々は削れたりはしてない、という事なのかもしれません。
   3周ほど走りましたが、問題なく使えそうです。もっとも、次戦もこのバイクで出るので、クラッチは交換する事にしています。

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膝に上に乗りたい金子さん
歯が全部ない事に、今日初めて気が付きました

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とうとう膝の上に乗る金子さん


■初めてのサスセッティング

   ここからが本番です。昨日の時点で、以下の通りにセットしました。本来は標準位置からハード側やソフト側に何クリックという言い方になると思うのですが、分りにくいのでハード側から何クリックという風に記録を付けています。
  • フロント圧側:S5(帳簿上ではH+13)
  • フロント伸側:S3(帳簿上ではH+8)
  • 突き出し:9mm
  • リア圧側:S4(帳簿上ではH+12)
  • リア伸側:S9(帳簿上ではH+19)
  • プリロード:8mm
  • サグ:111mm
   ちなみに、前後ともCRF250R純正のソフトスプリングが入っています。この状態から、今回は初めてでよく分らないので、フロントの圧側だけをいじってみる事にしました。

*H+13
   まずは最初にセットして貰った状態で乗ってみる事にしました。2015年秋のオーバーホール以来、ソフトスプリングが入って乗り易くなっていたのですが、さらに勝沼戦でのデータが反映され、かつ自分の今の体重に合わせてサグ出しもしたお陰で、足付き性が格段に良くなり、前よりも路面への追従性が高まった気がします。しかし、乗っているウチに、段々手が痛くなって来ました。フロントの圧側が固い印象を受けましたので、柔らかくしてみることにしました。

*H+16
   サービスマニュアルには、1クリックずつ試せと書いてあるのですが、鈍感な自分では違いが分らなさそうですので、3クリック緩めてみました。すると、確かに手の痛みは減ったのですが、コーナーの進入でフロントサスが全然踏ん張ってくれず、いつまでも曲がれない感じ。これでは話しにならんと直ぐ止めました。

*H+10
   今度は逆に3クリック硬めにしてみました。硬めとは行っても、いわゆる標準位置からソフト側に3クリック振った状態です。予想外に手が痛いなんて事はなく、意外にも乗れる感じ。でもちょっと硬いかなー、という感じでした。もう少し柔らかいと乗り易いかな、と感じました。

*H+11
   そこで、1クリックだけソフト側に振ってみました。すると、これが結構いい感じ。手もそれほど疲れず、それでいてサスが一所懸命仕事してる感じがします。乗り易さが感じられ、アクセルをガンガン開ける様になってきました。「これがガンガン乗るって感じかなぁ〜」なんて思いました。

*H+12
   さらにもう1クリック、ソフト側に振ってみました。すると今度は、何となく腕だの肩だのがしんどくて、あまり元気よく走れません。ここで気が付いたのは、硬過ぎるサスも問題だけど、サスが柔らか過ぎると。自分の身体がサスの仕事を肩代わりする格好になるのかな、という事でした。どうやら、今日のコンディションでのベストのセットは、H+11の様です。

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抱っこ大好きな金子さん、恍惚の表情ですw

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練習中、金子さんはずっと自分の椅子で寝てましたw

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今日のお昼は、飯盒で焼いたライ麦パン
おにぎりのお礼に残りは全部あげましたw



■セッティングメモをつける練習

   今回、サスの調子を見たのは、フロントフォークの圧側だけで、伸び側やリアショックの圧/伸びはそのままで乗りました。本来なら、必要に応じて全部を調整するのでしょうが、ぶっちゃけた話し、違いが分るのは前の圧側だけで、他のところは違いが分るほど敏感な神経をしていないので、弄った所の違いだけに意識を集中しました。そのお陰で、弄ったなりの違いが体感できて勉強になりました。
   こうした事を、これから繰り返していき、様々なコンディションで、様々なセッティングしていく、というのを、やっていく必要を感じました。恐らく、上手な人は、その日のコースの状態に合わせて、良い感じの設定が頭に入っていて、チャッチャとセッティングしてから走るのだと思います。自分は、この趣味はじめて9年目にして、やっとそういう事を始めた訳です。
   取りあえず、現場では殴り書きでもいいからノートにメモをつけていき、帰宅してからそれをデータ入力して保存する事にしました。その為に筆記具は常備する必要が出て来ました。また、アジャスターを回すマイナスドライバーも、もうちょっと使い易そうな細いのが欲しくなってきました。基本、面倒臭がりなので、出来る限り面倒くさくない道具を揃えておきたいものです。

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ご覧の通りの悪筆で
3日経ったら何書いてあるか分らなくなりますw

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今回はどちらも大して汚れなかったのですが
XRは整備に回すので、ちゃんと洗車機で洗いました


■改めてXR230の事

   練習の最後に、再びXR230“パンツァーファウスト号”に乗ってみました。すると、これ以上ないくらいモッサイ走りで嫌になってしまいました。若干なりとも乗り易くセッティングしたCRFと比べると、加速のピックアップは悪いし、サスは弱いし、とにかくトロい。色んな意味で旧式化した印象を受けました。言い換えれば、CRFを乗りこなせなくてXRを買って、XRを高機能化しつつ、CRFを乗り易くしてきた訳ですが、いよいよCRF250R(X)“モルゲンシュテルン号”を主力とする段階に来た、という事だと思います。
   ところで、XRは今回はエンジン内の洗浄を目的として、オイルはG1を1リットルにシルコリンを0.5リットル混ぜたものを入れていました。もしかしたら、動きがもっさく感じたのは、オイルのせいであるかもしれません。
   また、前回のレースでは中盤から1速やニュートラルに入りにくくなっていたのですが、今回はちゃんと入る様になっていました。おそらく、レース中盤からオイルが完全に劣化して、その辺りの操作にも影響が出ていたのかもしれません。今回はいくら安物といっても、新品ですから、その辺りはしっかりしていたのでしょう。
   またクラッチは、普通に乗る分には問題なく使えました。つまり、以前なら一発で焼けて動かなくなっていたところですが、今は全然戦闘力を失っておらず、相当強力なクラッチになった訳です。つまり、初心者らしい乗り方をしてクラッチを酷使しても、今ならかなり頑張ってくれるはずで、これなら安心して初心者に貸し出す事が出来るな、という印象を持ちました。

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今年も練習の後のサイダーが美味しい季節がやってきましたw