去年の暮れからイベント続きで、バイクに跨がってもあまり練習してなかったのですが、そろそろ真面目に練習せないかんなー、という事で、成田モトクロスパークで練習会をやりました。
   その開幕戦には、XR230“パンツァーファウスト号”で参戦しますので、今回もXR230で練習です。


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結構にゅるにゅるですw




■まさかのニュルニュル

   このところ天気が良く、前日の成田の様子も結構乾いた状態だったらしいので、今回は楽しんで走れるなー、と思っていました。普段、エンデューロの練習した事ない人も来るので、いきなりハードだとドン引きされてしまうので、出来ればドライコンディションが良いなと思っていた訳です。ところが、成田MXPに近づくにつれ、道が雨降ったみたいに濡れています。みたいに、ではなくて、どうも夜のウチに雨が降ったらしく、車窓から見える畑もしっかり湿っています。これはエライ事になりそうな予感です。
   パドックで場所取りを済ませたあと、まずは歩いて下見に行ったのですが、長靴の底がまったくグリップしないニュルニュルで、坂を下るのも登るのも難しい有様です。うっかりすると間違って滑って転けるコンディションです。ぶっちゃけ、自分一人だったら、まず走りに行かないと思うのですが、一応、この中で一番の経験者ですから、嫌とも言えず、率先して走りに行かねばなりません。
   出来ればいつまでも雑談してたかったのですが、そうも行かないので、準備の出来た人らと一緒にコースインしました。まずは一等最初の急な下り坂は、スルスル〜ドンドンとクリア。大坂は右の方は、今のコンディションではXR230では登れないかもしれないと判断して、まずは左の大坂へ。こちらも大概なニュルニュル具合でしたが、どうにかクリア。と思ったら、後続が付いて来ていません。あれれと思って谷底を見たら、二番機のW田さんが下り坂でいきなり転けて滑り落ちてました。
   もがいてるW田さんを横目に、谷底から外周に向かう丸太のある登りコーナーを登って行ったのですが、前走車がスタックして自分もストップ。地面はニュルニュルで足が立たず、再発進も無理で二進も三進もいかず、結局バイク倒してしまいました。その後、自分一人ではどうにも出来ず、他の人に手伝ってもらって、どうにかこうにか下まで下ろして再チャレンジするも失敗。その横を上手い人が登って行くのを見て、ちょっぴり悔しいと思いつつも、このコンディションではこの坂は登れないと判断して、結局左の大坂を登って、ショートカットしてパドックに戻りました。

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いつも人気者の金子さん
今日は地面がグチャグチャだったので
誰も抱っこしませんでしたw


■コンディション良くなる

   こんな具合で、一発目はエライ目に遭ったのですが、これでは古兵の沽券に関わるので、ちょっと時間おいて再度チャレンジ。この頃には上手な人はバンバン走り始めていて、路面のコンディションも徐々に良くなって来ていました。
   右の大坂も、左のラインは結構難しいみたいですが、右のラインは良い感じの様です。自分もチャレンジしてみましたが、手前に並べてある丸太の筏部分が良い感じに埋まっていて、全力で加速いれても問題なかった事もあって、あっさりクリアしてしまいました。さっきストップして滑ってエライ目に遭った登りコーナーもどうにかクリア出来る程度に路面は良くなっており、午後には良い感じになってそうでした。
   今回、XR230はシートを30mmアンコ盛りしたハイシートを使ったのですが、これが非常によく、不整地でスタンディングに移行するのが楽で、坂の途中のデコボコや丸太の所で、ちょっと腰を浮かしてギャップを拾わない、というのがとてもやり易くなっていました。また、ハンドル位置もベスポジになっていて、ストレスなく走れる様になっていました。急な下りでもあまり怖くなくなっていたのは、ハンドル位置を前に出したのが影響大のようです。



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みんな成田のエンデューロコースは初めてなので
まずは自分が引率
でも、その自分が一等最初、完走出来ませんでした(^^;;



■XR230向けの走り方

   お昼のあと、全員で初級コースに行きました。こちらは朝から陽が当たってたせいか、滑りもせず良い感じの路面でした。まずはゆっくり走ってみたのですが、思いのほかグリップしますので、徐々にピッチ上げて走ってみました。
   XR230“パンツァーファウスト号”は一応フライホイールを軽量化しているのですが、それでも慣性力は強力で、大きめのコーナーでは少しもたつく感じがします。普通、コーナーでクラッチを使う場合は、アクセル代わりに使うのが多いのですが、XR230の場合は無駄な慣性力をカットする様な使い方になっています。逆に、タイトコーナーでは、普通なら1速落とさなければならない場合でも、そのまま3速で行けたりする事も多く、コチャコチャしたコースでは威力を発揮します。
   コーナーといえば、XR230の旋回性能は非常に高く、えぐる様にインを差して行けるのですが、今回はハイシートになったせいか、若干重心が上にあがって操作はとてもし易くなっていました。なので、コーナーのアウト側のアクセルギャップのある方を避けて、平坦なイン側から加速していける、といった、XR230ならではの使い方がとてもし易くなっていました。
   一方、ジャンプではやはりサスが弱いので、特に車速がついてからのジャンプは、むしろ抑えてあまり飛ばない様にしました。フルボトムするよりも軟着陸して次の加速に繋げた方が、全体としてスムーズに走れて車速も維持出来るからです。
   そもそもトレール車ですから、キビキビした動きではなく、ダラーとした動きなのですが、それを踏まえた上で、慣性力を活かしたり殺したり、一歩早めに加速を入れるイメージ持ったり逆抑えたりと、XR230に合わせた乗り方に改めて慣熟しておきました。

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今日は質素に、おにぎりと唐揚げ、卵焼きにウインナー
有り難うありました!


■XR230の強心臓ぶり

   このあと、再びエンデューロコースを走りました。この頃には、午前中のニュルニュルがウソの様に回復していてベスコンでした。なので全力運転で走る事が出来ました。
   ここで気になったのは、右の大坂の頂上付近と、午前中倒して難儀した登りコーナーで、エンジンが息継ぎする事。車速が落ちてエンジンの回転が落ち、このままだとエンストしてエライ目に遭う〜、というギリギリのところで、それでもエンストせずどうにか登って行く、という症状というか現象です。セクションに進入する前に、十分加速を入れても、毎回こうなっていました。
   午前中のニュルニュルで無理させ過ぎて、久々にクラッチが焼けて来たかなぁ、と思ったのですが、もしそうなら、そのうち動かなくなってしまいます。それを警戒して、少し休ませてクラッチ回復してから走る様にしてたのですが、症状は一定していて、そこを突破したら後は元気でした。
   察するに、以前ほどこした秘策は実は強力に効果を発揮していて、従来だったらとっくにクラッチ焼けてたのが、今回の様なハードな使い方でもまったくビクともしてないのではないか。息継ぎするのは、セクション通過中の操作の方に問題があるのであって、もうちょっと上手な使い方をすれば、もっとスムーズに走れるのではないか、という風に感じました。

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坂を登り切った後の全力加速


   XR230“パンツァーファウスト号”で参戦が決まってから、ハンドルバークランプキット、そしてハイシートと、操作に関わる部分を改装してきたのですが、これは実に大当たりでした。XR230でここまでお金掛けてる人はいないと思うのですが、せっかく持っているポテンシャルを活かし、乗り易さを追求した形として、自分は満足しています。
   乗り易さが向上し、午後はコンディションも良くなった事から、元気よく走る様になったのですが、エンジン回転の上がりが遅い、無駄に慣性力が強いなど、レーサーとは違った意味での物足りなさやオーバーさがあり、その辺りを考えながら出来るだけ繋がりよく、疲れない走りをする様心がける必要も出て来ました。
   その意味で、今回はいい練習が出来ました。おそらく、本番でも大丈夫でしょう!

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最終型に仕上がったパンツァーファウスト号
遠目にはXR230に見えませんw