自分がリアットブレースのCLUB2を買った頃は、エンデューロでネックサポートを着ける人が、まだチラホラという感じだったのですが、今は大分普及している様です。また、リアット以外のメーカーも様々なネックサポートを作る様になり、ここ数年で一般化した様に思えます。実のところ、大きなジャンプ飛んだり、断崖から落ちたり、といった危ない事をしない自分では、あまり役に立ってる様にも思えないのですが、有ると無いとでは安心感が違いますので、ずっと愛用しています。
   そのリアットのネックブレースも、ここ数年で大分進化した様です。もっとも、CLUB2が壊れた訳でもないので、使い続けるつもりをしていたのですが、パディングキットが汚くなって擦り切れてきたのに、替えのパディングキットがもう売ってない、という事に気が付き、こりゃブレースごと買い替えないかんかなー、という事になりました。チェストプロテクターも春に買い替えた事ですし、ここは一つ、ネックブレースも買い替える決心しました。


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5年ぶりの買い替えとなったネックブレース
前のに比べると、ケースも薄くなりました




■どれにしようかな

   リアットのネックサポートは、現行品では、GPXの4.5、5.5、6.5が3種類がラインナップされてます。4.5は脱着方式がCLUB2と同様に、両サイドのバックルを開閉する事によって行うタイプ。5.5は右側のリリースボタンで開閉するタイプ。6.5は5.5のゴージャス版でカーボンが使われているとの由。まず、6.5は高いのでパス。4.5はこれまで使ってたCLUB2と同じ使い方なので、それでも良かったのですが、4.5より5.5の方がより細やかな調整が出来る事と、チェストプロテクターも5.5なので、それに合わせて首も5.5にする事にしました。
   さて、買うとなったら最新のを買うのが定石だと思うのですが、2017年モデルはどうにもデザインが好きになれない。2017年モデルしかなかったら買わないかもしれない。そのくらい気に入らない。しかし、幸いにまだ2016年モデルが残っていて、しかも早い事さばきたいのか、定価割れしています。そこで一番ポイントが付き易い店を探して買う事にしました。
   また、色もどうするか。これまでのCLUB2では、比較的明るい色のパディングキットを付けていたのですが、GPX5.5では気分によってパディングキットを変える、という訳には行きません。買うとなったら、黒グレーか黒白かのどっちかだったのですが、黒白のチェストプロテクターの上に黒白だと何付けてるてるか分りにくい感じがしたので、黒グレーにしました。

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左が今まで使ってたCLUB2
パディングキットが手に入らないのが買い替えの理由です

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このプロテクターに組み合わせるなら
中途半端な黒白より、黒の方が似合う気がします


■調整の仕方

   GPX5.5は4.5に比べると、細やかな調整が出来るのが売りとされています。前のチェストプロテクターの胸んトコに入れる、いわゆる「前歯」の部分と、背中の部分に入れる「ベロ」が前後に可動し、かつ「ベロ」の角度もスペーサーを交換する事によって変える事が出来ます。きっちり身体に合わせて調整出来ると同時に、逆にきっちり調整しないと上手く機能しない、という訳です。
   ところが、この調整が意外と難しい。首や肩、胸がキツくない様に調整するのは簡単ですが、いざチェストプロテクターを付けた状態で、その上からネックブレースを着けようとすると、「ベロ」がチェストプロテクターのベロを入れるスリットに上手く入らないのです。誰かいてくれたら、そりゃその人に手伝って貰えるでしょうが、大抵は自分一人でやらねばならないので、後頭部に目がなくても、見ずに出来る様にならねばなりません。ちなみに、CLUB2では、目つぶっててもバッチリ入れる事が出来ます(まぁ、見えないのですから、目閉じてても出来る訳です)。
   あれこれ悩んだのですが、結果的に、CLUB2を地面に置いて、その「前歯」と「ベロ」の位置に合わせて、GPX5.5の方も合わせる様にしました。ばっちり決まった、というには、まだ後頭部が首を反らせた時に当たりが弱い感じがしますが、これ以上、いじりようがなかったので、少々のところは身体で合わせる事にしました。

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調整機能はかなり細やかになりました

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ただ、調整が上手くいかないと
こんな風に面倒くさい事になります

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結局、前のと並べて同じ様にするのが一番楽でした



■装着の仕方

   前のCLUB2は、首の横の左右のバックルを開けて、ネックブレースを前後に分割して、ベロと前歯をチェストプロテクターに刺してから、左右のバックルを留めるという、慣れたらやり易い方法でした。
   ところが、GPX5.5は、右側はリリースボタン、左側はイザという時はコインで外せるアルミ製の蝶番で、リリースボタンを押すと右側だけがガバッと開く様になっています。つまり、前後には分割されないのですが、これがチェストプロテクターの上から着けるのに、結構難儀する構造です。
   というのは、まずは目の付いてない後ろの「ベロ」から先にチェストプロテクターの後ろスリットに入れる訳ですが、そうすると、「前歯」はプロテクターの前のスリットに「前歯を入れた状態」の位置にあります。その位置で、ネックブレースを閉じながら、「前歯」をスリットに入れるのが非常に難儀なのです。
   ちなみに、ネックブレースの前の部分を持ち上げて「前歯」をスリットに入れようとすると、つられて後ろの「ベロ」が抜けてしまったりと、かなりイライラするプレイになってしまいました。結局、「前歯」を入れる時に、プロテクターの前をググッと下にずらして、良い感じにエイヤと「前歯」をスリットに入れるのがベターだと気が付きました。逆にネックブレースを外す時も、プロテクターの前の部分を下にずり下げて行います。

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開閉は、リリースボタンで行います

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こんな風に、いくらブレースを上に上げても
「前歯」を入れる事は出来ません


■着け心地

   この手のネックサポートは、好き嫌いがあると思うのですが、自分はあまり気にならない質で、むしろあった方が安心です。首の可動範囲が減るという意見もあるのですが、バイク乗ってる上で、極端に下や上を向いたりしないですし、左右に動かす分には支障がないので、邪魔だと感じた事もありません。暑いという意見もあると思いますが、暑い季節は別に首だけでなくて全身暑いですし、走ってる時はそれどころでないので、気にした事がありません。(そもそも本当に暑い季節はここ数年、バイク乗らない様にしてる)
   その様な訳で、このGPX5.5も前のCLUB2同様に、付け心地にさしたる不満はありません。ただ、CLUB2に比べると、GPX5.5は結構薄くなっていて、そのせいか分りませんが、首を前後左右に倒した時に、前と左右はヘルメットの縁がネックブレースに当たるのですが、後ろは当たった感がありません。CLUB2ではしっかり当たっていました。当たっていないと、地面に頭から落ちた時に、限界を越えて首が曲がってしまう事になり、これではネックブレースを付けている意味がありません。
   しかし、先述の様に、出来る限りの調整をした後なので、ネックブレース自体をどうこう出来ない様な気もします。いわゆる「ベロ」も、GPX5.5はCLUB2より少し短いので、その分、ネックブレースの後ろが下がり気味なのかもしれません。なので、場合によっては、チェストプロテクターのスリットの中に上げ底になるものでも入れて、若干の調整を取る事も考えたいと思います

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上のCLUB2と比較すると
下のGPX5.5はかなり薄くなっています

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首を反らせた状態
これ以上、後ろに首が反ったら危ない訳です