前回来た時は、猛暑まっただ中で、もう熱中症なりかけで、練習どころではなかったのですが、さすがに9月に入って、陽が差さなければ、むしろ涼しいくらいになりました。トリンバは一応、年会員なのですが、あれこれ用事があったり他のレース出てたりで、行く気になってないと、ついつい行くの忘れてしまう感じなので、今回は「せめて月1回は通う」方針を実践しました。
   デコボコランドが無くなって以来、行くとこにあぶれた人は結構いるみたいで、今回も声がけしたら、TEAMつぼ焼きの隊員が5人も勢揃い。トライアル場でフルサイズのエンデュランサーが2台、トレール車が3台も走るという、トレールトライアル部全開の状況となりました。


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陽が陰れば涼しいんですが
照るとまだまだ残暑です

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トラタイヤに換装中のフルサイズエンデュランサーの皆さん




■セクションその1、一本橋

   トレール車やエンデュランサーが徒党組んで来たからか、店長の高橋さんが色々面白いセクションを作ってくれました。その一番簡単なのが、一本橋。幅20cmの建材の上をトトトーと走るという、教習所や大型二輪の試験でおなじみのアレです。たしか、大型二輪では10秒でクリアしなければならない課題で、1秒短いと1点減点、落っこちると試験終了だったはずです。
   とはいえ、自分は20年ほど前に鮫洲の一発試験で大型二輪取った身ですから、そんなもん出来て当たり前的に考えてました。ところがイザやってみると、橋に乗った途端の落ちてしまう。待て待て待て、大型二輪の練習始めた時だってここまで下手じゃなかったろう、と、取りあえず座ったままでやってみる事に。まぁ、座ろうが立とうが、ともかく落ち着いて、ゆっくりやらんといかんなー、という事に気が付きました。
   何度かやってるうちに、脱輪せずにやれる様になりましたが、タイムは大体5秒くらい。教習所の一本橋に比べたら距離は短いのですが、それでも7秒くらいはかけたかったものです。まぁ、要練習ですね。


パッと見た目、どういう事はない一本橋なのですが
実際やると難しかったです


■セクションその2、小山乗り越えタイヤ

   その次に向かったのが、コブの左脇から180度右ターンしつつコブを登って、コブから降りた先の寝かしたタイヤを超えて行くセクション。ターンしつつコブを登るのもキツいですが、コブから降りた直ぐ先のタイヤを、フロントアップさせながら超えて行くのは、結構難しいです。
   自分の場合、XR230は旋回半径が物凄く狭いので、ターンはそれほど難しいと思いませんでした。しかし、コブを下ってからタイヤ越えするのが難儀しました。何せ、助走区間を設けようとすると、まだリアがコブの斜面に残った状態ですし、リアも地面に降りるまで待ってたら、フロントがタイヤに当たってる様な感じです。つまり、クラッチ繋いでフロントアップの体勢を取るタイミングが難しいのです。
   大事なのは、タイヤに進入する時で、ちょっとでも車体やフロントが明後日の方向向いてると、フロントアップしてもタイヤを斜めに横切ったりします。タイミングを合わせて、エイヤとフロントアップさせれば、意外に簡単にクリアする事が判りました。


動画は午後の部
午前はもう少し簡単で、自分でもタイヤ越え出来てました


■セクションその3、ヒューム管越え&タイヤ

   3つ目のセクションは、コブを越えて直ぐに右90度ターンして、ヒューム管を乗り越え、また直ぐに右90度ターン、段差を降りて横に寝かせてあるタイヤを越えて、右90度ターンしてスタートラインに戻る、というセクション。
   ヒューム管は見た目は怖いのですが、実はきっちりフロントアップしたら、案外乗り越えられてしまいます。問題は元気よくやりすぎると、直後の右ターンがやり難くなります。難しくなるのはそこからで、やっとこ右に曲がって、段差を降りたら、直ぐにタイヤです。ど真ん中から進入すればまだ良いのですが、少しでもラインから外れると、フロントアップしてタイヤを越えても、その後、右にターン出来ず、左に行ってしまいます。
   自分もチャレンジしたのですが、上手く行く時はあっさり行けるのですが、ちょっとでもタイミングが合わないと、乗り越えられなかったり、曲がれなかったり。まぁ、上手く行ったのは2回くらいだったのですが、やり込むと面白いセクションだなー、と感じました。


この手の練習は、旋回半径の小さいバイクほど有利です
あとは身体の使い方かな


アップダウンが加わると、一段と難しくなります


■ウッズセクション

   さて、このところ、にわかにトレール車が増えたせいか、奥のウッズにエンデューロ向けのセクションを作ったとの事で、高橋店長の先導でウッズに進入しました。途中までは、時々木の根っこが斜めに生えてる林道チックな小道でしたが、途中からいきなり急な左コーナー&急な登りに行き当たりました。取りあえずアクセル開けて行け、という事ですが、どう見ても滑り易そうで、もとかくアタックしてみたのですが、案の定、滑って途中で転けてしまいました。
   他にエスケープはないのか探してみたのですが、その先にあるキャンバーな坂も滑りそうで無理くさく、その先は倒れた竹が邪魔してました。恐らく、ドライコンディションでも結構難しいセクションだと思うのですが、それがダブル台風の雨でヌルってる状態では、ちょっとどこか、かなり無理です。ぶっちゃけ、クロスパーク勝沼だって、こんな坂ありません(下りはありますけど)。
   仕方ないので、高橋店長に代走して貰ったのですが、さらにその先も結構急な上り坂です。しかし、地面の方は比較的しっかりしてそうなので、気合いいれて突入してみました。が、今度もあと少しのところで失速転倒。いやはやもう、嫌んなっちゃいまいした。結局、そこも高橋店長に代走してもらい、その後の下りセクションはパスして帰って来てしまいました。


あとから見たら、この車速、回転数では
この坂は登れません


■ウッズで撃沈

   そんな具合で、タダのぬるい練習のつもりが、いきなりスパルタンな状況になって、しかも自分だけクリア出来なかったという事もあって、心が相当折れてしまいました。こうなるとモチベーションも下がってしまうみたいで、午前に出来たセクションも出来なくなって、なんだかなーみたいな状態で、グダグダになってしまいました。
   しかし、みんなが出来て自分だけ出来ん、というのは、なんぼ何でも格好悪い。要するに、登れないのは登れないなりに原因がある訳で、その第一は、エンジンの回転が十分上がり切ってない、という事です。その点を踏まえて、密かに一人で再度チャレンジしてみる事にしました。とりあえず、いきなり突入しないで、まずはバイクから降りて、そのツルツルで急カーブ&急勾配の坂を点検しました。一応、ワダチは出来ていて、その中にキレイに入れば良いのですが、なにせカーブしてますから、フロントは入ってもリアが滑る可能性が大です。かつ、予め車速とエンジン回転を上げて、ある程度惰性を付けて一気に登るしかなさそうです。
   という事を踏まえてチャレンジしたのですが、やっぱり坂の2/3辺りで滑って転倒。ダメだこりゃ〜〜という事で、その先のキャンバー勾配からどうにか突破しようとしました。しかし、こちらは進入と同時にフロントが滑って
どうにも処置無し。しかも、地下茎が露出してて、余計滑り易そうでした。
   そこで、その横の折れて枯れた竹が転がってるラインから再チャレンジする事に。まず余計なものを全部撤去して進撃路を確保。そこを突破して、奥の緩やかな左折勾配を登り切れば、どうにかエスケープ出来そうです。ところが、なんと坂の途中がぼっこり掘れていて、フロントがそこに落ちてしまい、そのままリアが滑って二進も三進もいかない状況に。歩きで来てたミホ選手にリカバーを手伝ってもらうも、そこで幾ら頑張っても無理と判断し、バイクを下にたたき落とす事に。すると、落ちたバイクはこともあろうか、進行方向と正反対を向いて倒れてくれました。
   こうなると、地面に転がっている太い2本の竹をまたぎ越して進行方向を替え、その斜めに倒れてる竹を乗り越えて行かねばなりません。どうにか頑張ってフロントは乗り越えたのですが、どうあってもリアが竹に滑って突破できない。バイクを降りて押しても無理。ミホ選手が竹とリアの間に木っ端などを突っ込んでくれたので、それを掛かりにエイヤとアクセルあけたら、フロントがまくれて、竹と竹の間に倒れ込んでしまいました。どうにも処置無しです。
   結局、トライアルの人やつぼ焼き隊員に助けてもらってバイクを引き起こし、またも高橋店長に代走して貰って、今日の練習は「なんだかなー」のまま終わりました。

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あまりに上手く行かなさ過ぎて、激怒するたにしさん
練習では珍しい光景

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こんなトコでハマったら、どうにも処置無しです


■ここは良い場所だ

   この様な具合で、練習としては、かなりハードな内容になりました。しかし、この失敗がクリアできる様になれば、他のコースでも大分楽になるんじゃないかな、という気がします。デコボコランドが無くなった今、えげつないエンデューロセクションを練習できるコースは、都内近郊ではなくなってしまったのですが、ここに来て急にトリンバの価値と必要性が高まりました。おそらく、対勝沼戦の練習場としては、最適の場所だと思います。ともあれ、自宅から1時間圏内にある訳ですし、また年会員でもあるのですから(365日、いつ行ってもタダww)、その好条件を活かして、通う回数を増やしたいものです。

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エライ目に遭った割には、バイクはそこそこキレイでした