先日、XR230“パンツァーファウスト号”のクラッチレバーをアジャスティングダイヤル化した時に、クラッチレバーは純正のストレートの物になるので、ブレーキレバーもZETAのピボットレバーを止めて、DRCのストレートのショートレバーにでも替えて、左右の見栄えのバランスを取ろうと考えていました。
   しかし、作業を進めて貰っている間に、「クラッチレバーがCRF250Rのが使えるなら、ブレーキレバーも同じのが使えるんじゃね?」みたいな発想が、ぽっと浮かんでしまいました。まぁ、やってやれない事ないはずです。でもまぁ、自分でやるのはアレなので(そもそも、ブレーキフールドの交換を自分でした事がない)、まぁ、いずれお金に余裕が出来たらやれば良いやー、くらいに考えていました。


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こちらがXR230純正のマスターシリンダー
レバーはピボットレバーに替えています




■まずはいくら掛かるのか

   しかし、クラッチレバーがCRFになってるのに、ブレーキレバーやマスターシリンダーがXRのままってのも、不格好なものです。まずもって、見栄えが良くない。やっぱり左右揃ってた方がカッコいいというものです。そこで値段を調べてみました。
   まず使用する年式ですが、クラッチレバーの方はチョークケーブルをホットスターターレバーに付ける関係で2007年モデルのパーツを使いましたが、フロントブレーキのマスターシリンダー及びブレーキレバーは、2007年も最新の2014年も同じという事が判りました。となれば年式は関係ありません。ちなみに、純正パーツというのは、年式が古い物だとパーツリストに書いてある値段よりも年々高くなっていくらしいのですが、新旧同じパーツを使っているせいか、2007年モデルも2014年モデルも同じ値段でした。
   さて、気になるお値段ですが、マスターシリンダーとブレーキレバーのみなら消費税0.8%込みで15,374円、ブレーキホースは8,975円、合計で24,349円です。これに工賃やブレーキフルード代などが入りますので、ざっくり3万円ちょっとです。まぁ、クラッチとブレーキ同時に換装となると、合計で6万円強の出費になるので、左右同時となると二の足踏んでしまう金額ですが、すでに左はやっちゃった後なので、右の方もやっちゃえ的なノリでやってしまいました(朝三暮四的なアホさ加減ですがw)。
   作業そのものは単に付け替えるだけですので、作業過程の写真はありません。

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CRF250Rのマスターシリンダーに替えました
やっぱ、XR純正よりこっちの方がカッコいいですねぇ


■交換するメリット

   今回、結果的に大枚はたいてブレーキレバーの方もCRF化しようと考えたのは、上で述べた見栄えの良さ以外にもメリットを感じたからでした。
   まず、XR230もCRFのレバー使っておけば、CRF250Rと予備のレバーは共通化する事が出来ます。XR230にはこれまでZETAのピボットレバーを付けていたのですが、アーマーハンドガードを標準装備してると、レバーを破損する機会も少なく、またガードが付いているのでピボットレバーも可倒する範囲が少なくて、あまり意味がありませんでした。今回、左右のレバーを純正のレバーに替えた訳ですが、となればアーマーハンドガードが付いててもうっかり折れる心配がない訳ではありません。でも、CRF250Rと予備のレバーが共用できるので、補給の面からも有利です。ちなみに、XR230の純正レバーは4本指用で長く、アーマーハンドガードを装備してると使う事が出来ませんが、CRF250のレバーは短いので余裕で付ける事が出来ます。
   ブレーキホースは、既に純正のものでなく、SPEEDTECH-Gのブレーキホースに換装し、一般的なオフロードバイクと同様の取り回しに替えているのですが、これもCRF250Rの純正に替える事にしました。その理由は、ホースの材質がゴムとカーボンファイバーでは、タッチが違うという事で、だったらよりレーシーな方が良いに違いないと考えたからです。マスターシリンダーとレバーだけなら、パーツ代は1.5万円ほどで済むのですが、SPEEDTECH-GのブレーキホースとCRF250Rのマスターシリンダーの相性や、ブレーキホースの取り回しなどを勘案して、全部まとめてCRF化する事にしました。

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ブレーキホースもCRF250Rの物に換装
材質はゴムじゃなくて、ケブラーだそうです

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左右が揃うと、ピシットレーサーらしくなりました
ホースは余るのか思ったら、結構ギリだったそうです
もっとも、ここもレーサーっぽくなりましたw



■見た目と使い勝手

   見た目に関しては、もう、パーフェクトにレーサーです。まぁ、モトクロッサーのパーツを使ってるんだから、当たり前なんですが。やっぱり左右ともCRF化して正解でした。片方だけがXRのままじゃ、やっぱ格好悪いですからねぇ。ちなみに、XR230とCRF250Rのマスターシリンダーを並べて比べましたが、CRFの方が小振りでスマートです。重さも明らかにXRの方が重そうでした。
   レバーも純正のCRF250Rにしましたが、長さはもともとショートタイプですので、アーマーハンドガードに干渉しません(純正のXR230にレバーは長いので干渉します)。純正のレバーに付け替えてみて感じたのは、ZETAのピボットレバーより指に優しい感じがする、という事です。その点はさすが純正の方が出来が良いのかもしれません。
   さて、レバーを握ってみた感じですが、タッチ感が良くなった感じです。前はギュっという感じだったのですが、今度はスッという感じです。これはブレーキホースがゴムからケブラーに変わったからだそうで、油圧の掛かり具合が違うんだと思います。

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結構レバーが軽くなり、タッチ感が良くなった様に感じます

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XR純正のマスターシリンダーとの比較
かなり小振りなのが判ります


■エンストの原因と対策

   前回、クラッチレバーをCRF化したあとに、エンジン回転が落ちるとエンストする症状が現れたのですが、その原因はどうやら、チョークケーブルの長さが若干足りなくて、ハンドルを右に切った時に、チョークケーブルの終端がホルダーから外れて、要はクラッチレバーを引いたのと同じ様な状態になってしまう事でした。エンジンが暖まった状態で、チョークを入れると濃いガスが出て、低回転時だとエンジンが止まってしまうのです。
   おそらく、純正のハンドルを付けていればこういう事はないのでしょうが、自分の体格に合わせて若干左右が長いハンドルを付けているので、全般的にケーブル類は長さが足りない状態になっていると思うのですが、チョークケーブルはより足りないのでしょう。もっとも、こんな所にチョークのレバーを付けなくても良いじゃないか、という気持ちは拭えませんが。
   文句言ってても仕方ないので、チョークケーブルの取り回しをいじくり、かつ固定して、ハンドルを切ってもチョークケーブルが引っ張られない様にしました(厳密には引っ張られているのですが、エンストするほど引っ張られてない)。
   しかし、いずれにしても面倒な構造ですので、チョークがキャブレターにくっついてるタイプに、いつか替えてやろうかな、なんて考えました。

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ハンドルを右に切ると、ケーブルが引っ張られています
このままだとエンジンの回転が落ちた時にエンストします

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取り回しを直し、この部分でタイラップで縛って
引っ張られない様にしました